JPH01266942A - 鋳型にセラミツクフイルターを設置する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、垂直分割鋳型、すなわち分割面が縦方向に
延びている鋳型にセラミックフィルターを設置する方法
に関するものである。

（従来の技術） 鋳物を能率よく製造するために、垂直分割鋳型が広く用
いられるようになった。垂直分割鋳型とは、いわゆる縦
割鋳型であって、鋳型が縦方向に延びる分割面に沿って
分割されるようにされた鋳物製造用の型である。垂直分
割鋳型は、縦方向に延びる分割面又は合わせ面上に溶融
金属の通路及び型窩が形成されている。

セラミック製のフィルターは、耐火性を有するので・溶
融金属の濾過に使用される。セラミックフィルターは、
鋳型の湯道、すなわち鋳型内に設けられた溶融金属の通
路に設置されると、鋳込み時に溶融金属中に含まれてい
る介在物を淀別するので、鋳物不良品の発生を防止する
こととなり、従って鋳物の製造に使用される。

垂直分割鋳型にセラミックフィルターを付設するには、
大きく分けて２つの方法がある。その一つは、セラミッ
クフィルター内を溶融金属が縦方向に流れるように付設
する方法であり、他の一つは、溶融金属がセラミックフ
ィルター内を横方向すなわち水平方向に流れるように付
設する方法である。前者の方法では、セラミックフィル
ターの広い表面が水平に延びることとなるので、フィル
ターの下面の縁を下から支えるようにすればフィルター
を固定することができるから、その付設は容易である。

ところが、後者の方法によるときは、セラミックフィル
ターの広い表面が縦方向に延びることとなるのて、セラ
ミックフィルターの下面は狭い表面となり、従ってセラ
ミックフィルターを溶融金属の通路に嵌め込んで適所に
保持することが困難となる。

この困難を解消するために、セラミックフィルターを収
容するようなホルダーを別に用意することか提案された
。すなわち、セラミックフィルターを入れるホルダーを
耐火イ１て作っておき、ホルダー内にセラミックフィル
ターを入れ、ホルダーには予じめ幅木を設けておき、幅
木を鋳型表面に係止させて、セラミックフィルターを適
所に保持することが行われた。ここで、幅木とは、ボル
ダ−を係止さぜるためにボルダ−に設けた余分な部分を
云うのである。しかし、ホルダーを使用することは操作
を煩雑にし、余分な費用を掛けることになるので、得策
ではなかった。

（発明が解決しようとする問題点） この発明は、セラミックフィルターを垂直分割鋳型に直
接設置して、セラミックフィルター内を溶融金属が水平
方向に流れるようにするのに、実施容易なセラミックフ
ィルターの設置方法を提供しようとするものである。云
いかえると、この発明は、ホルダーのような余分なもの
を使用しないで、セラミックフィルターの広い表面を縦
方向に延ばした状態に保持して、セラミックフィルター
を縦方向に延びる鋳型の分割面上に容易に設置できるよ
うな方法を提供するものである。

（問題を解決するための手段） この発明は、鋳型内で縦方向に延びることとなるセラミ
ックフィルターの表面上に、突起を予しめ接着して固定
しておき、他方、鋳型にはセラミックフィルターを収容
する四部のほかに、上記突起に対応する窪みを設けてお
き、窪みを丁度突起が嵌合するだけの大きさとし、突起
を窪みに嵌合させて、セラミックフィルターを鋳型の分
割面上に係止させるようにしたことを骨子とするもので
ある。

すなわち、この発明は、鋳型の縦方向に延びる分割面上
に溶融金属の通路を形成し、通路の一部にセラミックフ
ィルターを付設し、フィルター内を溶融金属か横方向に
流れて介在物がｐ別されるようにした鋳型において、分
割された部分鋳型の一方がわには、上記フィルターに接
触して縦方向に延びる平面上に窪みを設け、上記フィル
ターがわには、窪みに対応する位置に窪みに嵌合する突
起を予じめ接着しておき、突起を窪みに嵌合させてフィ
ルターを部分鋳型の一方上に係止させ、その後鋳型を閉
じ合わせることを特徴とする、鋳型にセラミックフィル
ターを設置する方法を要旨とするものである。

（実　施　例） この発明方法を実施の一例について図面に基づき説明す
ると、次のとおりである。第１図は、この発明方法の一
実施態様を示した鋳型及びセラミックフィルターの一部
切欠斜視図である。第２図は、第１図の鋳型を閉鎖した
ときのＩＩ−ｎ線断面拡大図である。第３図は、この発
明方法の別の実施態様を示した鋳型及びセラミックフィ
ルターの一部切欠斜視図である。第４図は、この発明方
法で用いることのできる他のセラミックフィルターの斜
視図である。

第１図において、垂直分割鋳型は、部分鋳型１と２とが
分割面１１と２１とを密接させることによって構成され
ている。部分鋳型１には、分割面ｌｌ上に四部１２が形
成され、これによって鋳物を鋳造する役目を果たす型窩
１８と、これに連なる溶融金属の通路１４と、さらにこ
れに連なるセラミックフィルターの収容部１５とが形成
されている。他方、もう一つの部分鋳型２には、分割面
２１上に鋳込み口２２と、これに連なる溶融金属の通路
２４と、鋳物鋳造用型窩２３とが形成されている。セラ
ミックフィルターは収容部１５内に嵌め込まれ、次いで
部分鋳型１と２とが閉じ合わされる。

鋳物を作るには、その後に鋳込み口２２がら溶融金属が
鋳込まれる。すると、溶融金属はセラミックフィルター
８を通って通路１４へ入り、次いて型窩１３内へ入って
鋳物を形成することとなる。

その過程で、溶融金属はセラミックフィルター８により
濾別されて介在物が取り除かれる。

第１図に示した鋳型では、溶融金属がセラミックフィル
ター内を横方向に流れる。そこで、セラミックフィルタ
ーは、ｐ過面積を大キくシ、且つｐ過を容易にするため
に、面積の最も大きい表面を流れに垂直に向けて取り付
けられる。従って、セラミックフィルターは、底面の面
積が小さくなる。そのため、セラミックフィルターは収
容部１５内に嵌め込まれたとき、不安定な状態となる。

例えば、嵌め込まれたセラミックフィルターは、僅かな
振動又は空気流により収容部１５から外れることとなる
。

この発明では、セラミックフィルター８が収容部１５か
ら外れることを防ぐために、次のような手段を講じてい
る。第１図では、部分鋳型ｌに窪み４を設け、セラミッ
クフィルター８に突起５を接着し、突起５を窪み４に係
止させて、セラミックフィルター８が収容部１５から外
れることを防いでいる。窪み４は、部分鋳型１において
、セラミックフィルター３に接触して縦方向に延びる平
面１６上に設けられている。また、突起５は、セラミッ
クフィルター上において、窪み４に対応する位置に接着
されており、窪み４に嵌合する形状とされている。突起
５は、セラミックフィルター８を係止させるために余分
に付加されたものであるから、幅木だと見ることができ
る。

窪み４と突起５とは、第２図に示すような関係にされて
いる。すなわち、突起５は窪み４に隙間なく嵌まり合う
形状とされている。もつとも、突起５の先端は窪み４の
底まで延びていないで、先端に僅かな空隙を残していて
もよい。窪み４の下がわ面４１は、はぼ鋳型の開閉方向
Ｂに延びている。しかし、窪み４の開閉方向の延びは、
分割面に沿った横方向における窪み４の延びよりも小さ
くされている。突起５は、先端に行くほど厚み並びに幅
が僅かに減少し、先細となっていることが望ましい。

第１図の鋳型では、セラミックフィルター３を収容部１
５に嵌め込むと、突起５が窪み４内に嵌合することとな
るから、セラミックフィルター８は収容部１５内に安定
に保持される。そこで、部分鋳型ｌと２とを閉じ合わせ
ると、セラミックフィルター８を鋳型内の適所に確実に
設置することができる。

窪み４は、部分鋳型ｌに容易にこれを設けることができ
る。それは、部分鋳型１が砂と結合剤とを材料とし、模
型を用いて型窩を成形することによって作られたものだ
からである。すなわち、窪み４は、模型上に窪みに相当
する凸部を付設するたけで、容易に窪み４を設けること
ができるからである。

他方、突起５は、セラミックフィルターに接着して形成
されるから、セラミックフィルターとは別の種々の材料
でこれを作ることができ、また容易に付設することがで
きる。突起５は、砂を樹脂で結合したり、陶器、セラミ
ックスのような無機質粉末を焼成したりして、作ること
ができる。接着剤としては、水ガラス、フェノール樹脂
のような熱硬化性樹脂のほか、熱可塑性樹脂をも使用す
ることができる。熱可塑性樹脂をも使用できる理由は、
突起５が部分鋳型を閉じ合わせるまで、セラミックフィ
ルターを係止させておれば足り、鋳込み時にはセラミッ
クフィルターが既に部分鋳型の間で固定されているから
、突起５の係止されている必要がないからである。

窪み４及び突起５の付設位置は、第１図に示したものに
限らない。第１図では、窪み４・を設ける平面として、
分割面とほぼ平行に延びる平面１６を選定したが、第８
図に示すように、分割面にほぼ垂直に向かう縦に延びる
平面１７上に窪み４を設けてもよい。平面１７が両がわ
に対称に存在する場合には、窪み４はその両がわの平面
１７に別々に設ける。この場合には、セラミックフィル
ター８の両がわに、突起５が別々に設けられる。

そのほか、窪み４と突起５とは、分割面とほぼ平行に延
びる平面と、分割面にほぼ垂直に向かう平面との、両平
面に跨って延びるように設けることもてきる。すなわち
、突起５は、第４図に示したように、セラミックフィル
ター８の表面のうち、分割面とほぼ平行に延びる平面３
１と、分割面にほぼ垂直に向かう縦方向の平面３２に跨
って延びるように設けることもできる。平面３２は平面
３１の両側に存在するので、突起５は結局、縦方向に延
びる３個の平面に跨って延びるように設けられることと
なる。この場合には窪み４は、突起５に対応して、部分
鋳型の縦方向に延びる８個の平面に跨って設けられる。

セラミックフィルターとしては、フオームタイプのもの
のほか、格子タイプのものを使用することができる。何
れもセラミックで作られたものであるが、格子タイプの
ものは、第４図に示すように、桟が縦横に交差して並び
、その間に方形の小孔が形成された構造のものであり、
フオームタイプのものは、小さな気泡が連続して形成さ
れた構造のものである。

（発明の効果） この発明によれば、分割された部分鋳型の一方がわに、
フィルターに接触して縦方向に延びる平面上に窪みを設
けることとしたので、部分鋳型を模型を用いて成形し、
フィルターの収容部を形成すると同時に窪みを設けるこ
とができ、従って窪みを容易に付設することができる。

また、セラミックフィルターには、突起を接着によって
付設することとしたので、突起の材質、組成、構造など
をセラミックフィルターのそれらとは異なるものとする
ことができ、従って突起を安価な材料を用いて、しかも
所望の位置に容易に取付けることができる。さらに、窪
みを部分鋳型上の縦方向に延びる平面上に設け、他方、
突起をフィルター上の窪みに対応する位置に設け、しか
も突起を窪みに嵌合するものとしたので、突起を窪みに
嵌合させてフィルターを部分鋳型上に係止させることが
でき、従ってフィルターを部分鋳型上の適所に確実に保
持することができる。その結果、縦長のフィルターを垂
直分割鋳型内の適所に確実に付設することができ、これ
によってフィルター内を溶融金属が横方向に流れ、介在
物をフィルターによってｐ別でき、これによって良質の
鋳物を容易且つ確実に製造し得るようになる。この発明
はこのような利点をもたらすものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明方法の一実施態様を示した鋳型及び
セラミックフィルターの一部切欠斜視図である。第２図
は、第１図の鋳型を閉鎖したときの［−ｎ線断面拡大図
である。第８図は、この発明方法の別の実施態様を示し
た鋳型及びセラミックフィルターの一部切欠斜視図であ
る。第４図は、この発明方法で用いることのできる他の
セラミックフィルターの斜視図である。 図において１及び２は部分鋳型、１１と２１とは分割面
、１２は分割面１１上に設けられた四部、１８と２３と
は鋳物鋳造用型窩、１４と２４とは溶融金属通路、１５
はセラミックフィルター収容部、１６及び１７はセラミ
ックフィルターに接触して縦方向に延びる平面、２２は
鋳込み口、３はセラミックフィルター、４は窪み、５は
突起である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋳型の縦方向に延びる分割面上に溶融金属の通路を形成
   し、通路の一部にセラミックフィルターを付設し、フィ
   ルター内を溶融金属が横方向に流れて介在物が濾別され
   るようにした鋳型において、分割された部分鋳型の一方
   がわには、上記フィルターに接触して縦方向に延びる平
   面上に窪みを設け、上記フィルターがわには窪みに対応
   する位置に、窪みに嵌合する突起を予じめ接着しておき
   、突起を窪みに嵌合させてフィルターを部分鋳型の一方
   上に係止させ、その後部分鋳型を閉じ合わせることを特
   徴とする、鋳型にセラミックフィルターを設置する方法
   。