JPH0126300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は飲物等を入れるコツプに関するもので
ある。

従来、幼児がコツプで飲物を飲む場合、手元が
不安定であるために飲物をよくこぼして、周りを
汚していた。また単調な形状のコツプが多く、し
かも誤つてコツプを倒すと中の飲物が勢いよく全
て流れ出して広い範囲を汚していた。

本考案はこのような欠点を解消し、手元が不安
定な幼児でも飲物をこぼすことなく、またコツプ
を倒しても勢いよく全て流れ出すこともなく、衛
生的で幼児にとつて夢のある形状のコツプの提供
を目的とする。そこで本考案の特徴とする処は、
コツプ本体の上方開口部に、動物等の頭部を形取
つた大蓋を嵌合し、該大蓋の頂部以外の傾斜部適
所に、小蓋により開閉自在なストロー用の挿通孔
を貫設すると共に、該小蓋は周縁部近傍の偏心位
置を該挿通孔よりも上方の上記傾斜部に傾斜状の
支軸でもつて揺動自在に枢着してなり、該小蓋が
その自重によつて上記挿通孔を覆う方向に揺動付
勢されるように構成した点にある。

以下、図示の実施例に基づき本考案を説明す
る。

１はコツプ本体で、該コツプ本体１は、筒状体
２と脚部３からなる。該筒状体２は、透明又は半
透明で各種の模様を付したもので（図示省略）、
該筒状体２の外周面に英文字の略Ｂ状に形成した
取つ手４を有し、該筒状体２の下端外周端縁に段
付状端部５を形成した上下開口の筒状である。脚
部３は、動物等の足を形取つた底部を有する受皿
状で、上部開口外周端縁に段付状端部６を形成し
たものである。該筒状体２の段付状端部５と脚部
３の段付状端部６を嵌合固着してコツプ本体１を
形成している。

７は大蓋で、該大蓋７は、動物等の頭部を形取
つた略半球の腕状で、その上方近傍の傾斜部にス
トロー１８を挿通可能とした挿通孔８を貫設し、
該略半球状の頂点と挿通孔８の中心を結ぶ線上の
頂点寄りに小孔９を球面に対して直角に貫設す
る。そして開口外周端縁に断面小Ｌ字型の外鍔部
１０を形成し、且つ開口外周端縁に段付状端部１
１を形成してなる。

１２は小蓋で、該小蓋１２は、丸い帽子等を形
取つたもので、その内側凹所１３に偏心して支軸
１４を突設し、その先端をやや太くして鉤状の支
持部１５としたもので、小蓋１２全体は一体的に
形成されている。該支軸１４の先端の支持部１５
を前記大蓋７の小孔９に圧入し、大蓋７の内面ま
で突出状として、引き抜けないで、かつ上記支軸
１４と小孔９との嵌合を遊嵌状として、小蓋１２
が回動自在に、且つ傾斜して枢着されている。

また図中１６は、動物の耳を形取つたものであ
る。

しかして、該コツプ本体１にジユース等の飲物
１７を注ぎ込んで、大蓋７の外鍔部１０を、コツ
プ本体１の注ぎ口の外周端縁に密嵌固定する。そ
して、第３図に示す如く、小蓋１２を回転方向に
ずらして挿通孔８にストロー１８を挿通して飲物
を吸い上げて飲む。その時コツプ本体１を少々揺
らしても大蓋７によつて飲物がこぼれない。ま
た、ストロー１８を抜き取ると、小蓋１２の支軸
１４が偏心した所に設けられ、かつ該小蓋１２が
傾斜して設けられているので、該小蓋１２の自重
によつて挿通孔８が自然に蓋される。

また、大蓋７を取る時、外鍔部１０に指をひつ
かけて取ると大蓋７が簡単に外れる。

さらに、脚部３は動物等の足を形取つて接地面
が比較的大きく形成されているので、安定して倒
れにくい。

なお、前記取つ手４は、前記実施例の他、種々
の形状としてもよく、また取つ手４を取り去つて
もよい。また筒状体２と脚部３を一体形成するも
好ましい。

さらに、大蓋７の形状を漫画のキヤラクター等
を使用しても好ましい。しかし脚部３の形状も適
時それと対応して変更する。また大蓋７の小孔９
と小蓋１２の支軸１４との関係を逆にしてもよ
い。つまり、第６図に示す如く、大蓋７の方に支
軸１４を形成し、小蓋１２の方には小孔９を形成
するも自由であり、同図矢印のように揺動する。
また、小蓋１２の形状を帽子の他にリボン、蝶等
を形取つた飾りの小蓋１２としても好ましい。ま
た、第７図に示すように大蓋７の傾斜面部に盲状
でかつ奥部が拡大した小孔９を凹設し、他方、小
蓋１２には先端に膨出状の支持部１５を有する支
軸１４を突設して、該支軸１４を上記小孔９に圧
入して、矢印のように揺動自在に枢着するも、好
ましい。なお同図では、小蓋１２をプラスチツク
等で成型すると共に、金属等のウエイト体１９を
支軸１４から偏心した位置に内有させ、ストロー
１８を抜去つた後には直ちに挿通孔８を施蓋して
密閉状態に復元させる。

本考案は上述の構成にて所期の目的を有効達成
したものであり、特に、動物等の頭部を形取つた
大蓋７をコツプ本体１の注ぎ口の外周端縁に嵌合
固着し、小蓋１２を揺動させ、ずらして挿通孔８
にストロー１８を挿通してストロー１８で飲物を
飲むようにしているので、該大蓋７によつて手元
が不安定な幼児でも飲物をこぼすことなく確実に
うまく飲むことが出来る。従つて、周りを汚すこ
とがない。さらに、大蓋７が嵌合状で離脱せず、
かつ小蓋１２が挿通孔８を閉じているから、コツ
プを倒しても勢いよく全て流れ出てしまうことも
ないので、広い範囲を汚すこともなく、また飲物
を無駄にすることもない。さらに、帽子等を形取
つた飾りの小蓋１２が自重で挿通孔８を蓋するの
で衛生的であり、幼児にとつて好ましい夢のある
形状のコツプを提供できる。また飲物として炭酸
飲料の場合には長い時間気が抜けない。また、大
蓋７の傾斜部に貫設した挿通孔８を覆うように、
傾斜して小蓋１２を設け、該小蓋１２が、挿通孔
８よりも頂点寄りでかつ小蓋１２に対して偏心位
置に設けられた傾斜状の支軸１４によつて揺動自
在に枢着させたから、使用後にストロー１８を抜
き出せば、小蓋１２は人手を要することなく自重
にて自然に挿通孔８を施蓋するか、或いは指にて
僅かに触れるのみで完全に施蓋出来、飲物をこぼ
すことを一層確実に防止出来かつ衛生的で至便で
ある。また一旦施蓋してしまえば外力を加えない
限り不意に開きにくく、確実に施蓋状態が保持さ
れる。また、開蓋操作も指にて小蓋１２を揺動さ
せれば、簡単に開蓋可能となり、挿通孔８の開閉
操作をスムーズに行え、かつ飲み易い状態にスト
ロー１８を挿通出来、取扱いの便利なコツプとな
る。しかも、小蓋１２はコツプの使用において邪
魔にならず、小蓋１２に手やストロー等が引掛か
つてコツプを倒してしまうこともない。このよう
に実用上、著大な効果を奏する考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図は
側面図、第３図は使用状態の側面断面図、第４図
は平面図、第５図は第４図のＢ−Ｂ線の要部断面
図、第６図と第７図は他の実施例の要部断面図で
ある。 １……コツプ本体、７……大蓋、８……挿通
孔、１２……小蓋、１４……支軸、１８……スト
ロー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コツプ本体１の上方開口部に、動物等の頭部を
   形取つた大蓋７を嵌合し、該大蓋７の頂部以外の
   傾斜部適所に、小蓋１２により開閉自在なストロ
   ー１８用の挿通孔８を貫設すると共に、該小蓋１
   ２は周縁部近傍の偏心位置を該挿通孔８よりも上
   方の上記傾斜部に傾斜状の支軸１４でもつて揺動
   自在に枢着してなり、該小蓋１２がその自重によ
   つて上記挿通孔８を覆う方向に揺動付勢されるよ
   うに構成したことを特徴とするコツプ。