JPH044577Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は飲み口付き水筒のような液体容器の
開蓋装置に関するものである。

〔従来の技術〕

水筒内部に挿入したストローの上端を飲み口と
して水筒の上端から突出せしめ、その飲み口に直
接口を付けて飲むようにした水筒は従来公知であ
る。

このような水筒は、飲み口がストローによつて
形成されたものであるため水筒の口に直接口を付
けて飲む、いわゆるラツパ飲みのごとき不作法さ
がなく、片手で持つてそのまま体裁良く飲める便
利さがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のような飲み口を設けた水筒においては、
飲み口部分をカバーする開閉蓋が設けられるが、
従来のものは、開閉蓋を開閉する場合、これを回
転させたり押し上げたりする必要があつたため、
開閉蓋を操作する場合は、一方の手で水筒を持
ち、他方の手で開閉操作をしなければならない不
便さがあつた。このため、片手で持つて飲み口に
直接口を付けて飲むことができるという、この種
の水筒の便利さを損う問題があつた。

そこで、この考案はこのような問題点を解決
し、開閉蓋の操作を片手で行なうことができる開
蓋装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は上記の問題点を解決するために、蓋
本体１の上面に設けた凹所２に起伏自在の開閉蓋
３を取付け、上記の開閉蓋３に飲み口４を突設
し、上記凹所２の底面５に容器６の内部に通じた
吸上げチユーブ７と連通した接続口８を突設し、
上記飲み口４の後端と上記接続口８とをチユーブ
９により連通し、開閉蓋３が閉蓋時に上記接続チ
ユーブ９の下面によつて閉蓋される空気穴１０を
凹所２の底面５に設け、上記開閉蓋３の前方に飲
み口４をカバーするとともにこれから離れる方向
に回転する操作ボタン１１を取付け、上記凹所２
にスライド自在に設けたフツク１２の基部１３を
上記操作ボタン１１に弾力をもつて当接せしめ、
開閉蓋３の一部にフツク１２が後方から係合する
突起１５を設けた構成としたものである。

〔作用〕

操作ボタン１１に指を掛け、これを斜め下方に
押し下げると、フツク１２の基部１３が後退し、
フツク１２が係合突起１５から外れ、これにより
開閉蓋３は弾性チユーブ９の弾力により押上げら
れ、飲み口４が斜め上向きに立上がる。

飲み終ると、開閉蓋３を押下げ、操作ボタン１
１を元に戻すと、開閉蓋３はフツク１２によりロ
ツクされる。

〔実施例〕

第１図及び第２図に示す実施例の水筒は、容器
６の上部にネジ結合される蓋本体１を有する。蓋
本体１は、上面に横断方向の凹所２が形成されて
おり、その凹所２の後部両側壁に回転軸１７によ
り開閉蓋３を回転自在に取付けている。

開閉蓋３は、閉蓋時において凹所２の上面を閉
塞する形状（第１図参照）に形成され、その下面
に下方に開放したボス部１８が形成されている。
このボス部１８の前面に開閉蓋３の前縁より突出
した飲み口４を設け、その飲み口４の後端をボス
部１８の内部に突出せしめている。

上記の飲み口４の後端と、凹所２の底面５に上
向に設けた接続口８との間を、弾性変形せしめた
接続チユーブ９により接続している。接続口８の
下端は底面５の下方に突出し、その突出部分に吸
上げチユーブ７を接続してあり、これにより前記
の付けて吸引すると容器６の内部の液体を飲むこ
とができる。

また、底面５には段が付いており、その中央部
の最上段に容器６の内部と通じた空気穴１０が突
設され、開閉蓋３の閉蓋時は、第２図に示すよう
に、飲み口４の後端に挿入した接続チユーブ９に
よつて空気穴１０が閉塞され、開蓋時は第４図に
示すように開放されるようになつており、これに
より吸引時に容器６の内部が負圧になることを防
止している。

一方、凹所２の前部には、回転軸１４によつて
操作ボタン１１が回転自在に取付けられ、操作前
においては、前記の開閉蓋３と共に凹所２の上面
を閉塞し、またそれ単独で凹所２の前面を閉塞す
ることにより、飲み口４をカバーする。

また、凹所２には、前後方向にスライド自在の
フツク１２が設けられている。このフツク１２は
基部１３の上部両側に突設されており、基部１３
は底面５の後部に一端を当てたバネ２０により前
方に付勢され、操作ボタン１１の内面においてそ
の回転軸１４より下方の部分に当接される。その
結果、操作ボタン１１は常時閉止方向に付勢され
る。

また、上記のフツク１２は飲み口４の両側にお
いて立上がつており、飲み口４の両側に設けた係
合突起１５にその後面から係合し、後退すること
によりその係合突起１５から外れるようになつて
いる。

なお、操作ボタン１１の非操作時においては、
第２図に示すように飲み口４の前端面に操作ボタ
ン１１の内面が当たるように形成されている。

この考案の実施例は以上のごときものであり、
次にその作用について説明する。

操作ボタン１１を操作しない状態（第１図及び
第２図）においては、開閉蓋３がフツク１２によ
つてロツクされる。この状態において接続チユー
ブ９はほぼ90度屈折するとともに、空気穴１０を
閉塞し、また飲み口４の前端面に操作ボタン１１
の内面が当たることにより液漏れを防止する。

操作ボタン１１に指を掛けてこれを斜め下方に
押下げると、操作ボタン１１の下端部がフツク１
２の基部１３をバネ２０の弾力に対抗して押込
み、フツク１２を後退せしめる。フツク１２の後
退によつて係合突起１５が外れると、開閉蓋３
は、接続チユーブ９の弾力により持上げられる。
接続チユーブ９は開閉蓋３の重量とのバランスに
より、第３図及び第４図に示すように完全に立上
がらないので、開閉蓋３及びこれと一体の飲み口
４は傾斜状態に起上がる。しかし、接続チユーブ
９は自由に屈折するので、開閉蓋３の起立角度は
口の位置に応じて自由に変わる。

吸引中は操作ボタン１１から指を外す場合と外
さない場合があり、使用者により自由であるが、
指を外すとバネ２０の弾力により操作ボタン１１
が元の状態に戻るので、吸引後開閉蓋３を閉める
前に操作ボタン１１を一方の指（例えば親指）で
倒すとともに他方の指（例えば人差指）で開閉蓋
３を押下げ、その後操作ボタン１１を元の状態に
戻すことにより開閉蓋３をロツクする。

〔効果〕

以上のように、この考案は飲み口を設けた開閉
蓋、操作ボタン、接続チユーブ及びフツクの組合
せ構造により、片手のみにより開閉蓋を開閉操作
することができる。したがつて、水筒を片手で持
つたままストローで飲む場合と同様の感じで飲む
ことができる便利さの他に、開閉蓋の操作も片手
で行える効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の水筒の一部を示す斜視図、第
２図は同上の断面図、第３図は同上の使用状態の
斜視図、第４図は同上の断面図である。 １……蓋本体、２……凹所、３……開閉蓋、４
……飲み口、５……底面、６……容器、７……吸
上げチユーブ、８……接続口、９……接続チユー
ブ、１０……空気穴、１１……操作ボタン、１２
……フツク、１３……基部、１４……回転軸、１
５……係合突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋本体１の上面に設けた凹所２に起伏自在の開
   閉蓋３を取付け、上記の開閉蓋３に飲み口４を突
   設し、上記凹所２の底面５に容器６の内部に通じ
   た吸上げチユーブ７と連通した接続口８を突設
   し、上記飲み口４の後端と上記接続口８とをチユ
   ーブ９により連通し、開閉蓋３が閉蓋時に上記接
   続チユーブ９の下面によつて閉蓋される空気穴１
   ０を凹所２の底面５に設け、上記開閉蓋３の前方
   に飲み口４をカバーするとともにこれから離れる
   方向に回転する操作ボタン１１を取付け、上記凹
   所２にスライド自在に設けたフツク１２の基部１
   ３を上記操作ボタン１１に弾力をもつて当接せし
   め、開閉蓋３の一部にフツク１２が後方から係合
   する突起１５を設けてなる液体容器の開蓋装置。