JPH01257884A - 複写機用分離爪 - Google Patents

複写機用分離爪

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JPH01257884A
JPH01257884A JP31913388A JP31913388A JPH01257884A JP H01257884 A JPH01257884 A JP H01257884A JP 31913388 A JP31913388 A JP 31913388A JP 31913388 A JP31913388 A JP 31913388A JP H01257884 A JPH01257884 A JP H01257884A
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polyimide
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Yoshiro Oki
芳郎 沖
Taizo Nagahiro
長広 泰蔵
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NTN Engineering Plastics Corp
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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NTN Rulon Industries Co Ltd
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、複写機用分離爪に関するものである。
〔従来の技術〕
通常、乾式複写機などには、文字や図形等に対応して感
光ドラムの表面に形成された静電荷潜像をトナー像に変
換した後、このトナー像を給紙力セットから供給されて
来る紙面に転写し、さらに転写されたトナー像を紙面に
定着させるために加熱された定着ローラによって表面を
加熱加圧し、トナー像と紙繊維とを融着させて両者が容
易に離れないようにする機構が組み込まれている。そし
てさらに定着ローラを通過した複写紙がローラに巻き付
くことなく確実に排出されるために、分離爪を用い、そ
の先端をローラの外周面に密着させながら複写紙の端を
す(い上げる方法が採られる。
したがって、このような分離爪においてはローラの外周
面に対して摩擦抵抗が小さくて表面を損傷しないこと、
充分な機械的強度特に高温剛性を有し、その先端部形状
に充分な精度が得られること、さらにはトナーを粘着し
ないことなどの特性が要求される。
特に近年になってからは、複写速度の高速化に伴い、定
着ローラによる加熱温度を高温に設定する場合が多くな
り、分離爪に対しても250℃以上、時には300℃以
上の耐熱性が要求されている。従来、このような分離爪
の印刷用トナーに対するJに粘着性の改善のためには 
種々の提案がなされており、たとえば、フッ素樹脂や特
定の低分子量フッ素重合体の被膜を分離爪上に形成させ
たり、フッ素樹脂等の被粘着性改良剤を分離爪材料中に
練り込むなどの方法が取られているが、耐熱変形性の改
善は、木質的に分離爪材料に使用される耐熱性樹脂の種
類によって決まる。すなわち、分離爪材料の具体例とし
て、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポ
リエーテルサルボン、ポリエーテルイミド、ポリサルボ
ン、芳香族ポリエステル等が挙げられるが、非品性樹脂
であるポリエーテルザルホン、ポリエーテルイミド、ポ
リサルホン等は、ガラス転移点が250”C未満であり
、その転移温度では軟化が始まり耐熱性が低い。また、
ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルケトンは結晶性樹脂であるため、ガ
ラス繊維、炭素繊維等の耐熱性繊維類またはこれら繊維
にさらにマイカ、クルク等の無機粉末充填剤を添加した
ものなどによる補強効果によって、耐熱性がある程度向
上はするものの、定着ローラによる加熱が300℃以上
になると、ローラに接する分離爪先端部が徐々に変形し
て、その分離機能は著しく低下するという問題があった
。一方、ポリアミドイミドは、補強剤の添加がなくても
分離爪材として250℃を越える耐熱性を有するが、3
00’C以上では補強剤を添加しても分離爪先端が徐々
に変形を生し、前記同様分離機能を低下させる。
さらに、耐熱性だけに注目すると、ポリイミド樹脂があ
る。これまでに開発されたポリイミド樹脂には、優れた
特性を示すものが多いが、一般に脆弱で耐熱衝撃性が不
充分であり、軟化温度が高く、また、溶剤に不溶のため
、その成形には困ガ(を伴っている。たとえば次式 で表わされるような基本骨格からなるポリイミド樹脂(
デュポン社製:商品名Kapton、 Vespel等
)は、明瞭なガラス転移温度を有せず、耐熱性に優れた
ポリイミド樹脂であるが、成形材料として用いる場合に
は熱成形加工が困難であり、実用的でない。
また、複写機用分離爪の非粘着性を向」ニさせるために
、表面に形成されるフルオロカーボン樹脂被膜には大別
してつぎの2種類がある。その一つは、テトラフルオロ
エチレン(TFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン重合体(FEP)、テトラフルオロ
エヂレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体
(PFA)等々のフルオロカーボン樹脂が打機溶剤に分
散されたバインダー樹脂、たとえばエポキシ樹脂、フェ
ルール樹脂またはポリアミドイミド樹脂などの中に混合
されているエナメルクイブのもので、通常、加工焼成温
度はフルオロカーボン樹脂の融点まで上げる必要はなく
、バインダー樹脂の溶融または硬化温度(180〜25
0℃程度)で充分であった。しだがって、従来の耐熱性
樹脂に処理することができた。
このタイプは、焼成時に表面エネルギーの差によってバ
インダー樹脂が下地材側に寄り、密着力を得、フルオロ
カーボン樹脂が表層に出て、フルオロカーボン樹脂の特
性が現われるようになっているが、被膜表面はすべてフ
ルオロカーボン樹脂でないため、本来の非粘着性特性は
得られない。しかし、このタイプでバインダー樹脂にポ
リフェニレンサルファイドを用いたものについては、イ
憂れた非粘着性を得ることができる。その理由は焼成温
度が300〜350℃であるため、混合されているTF
E、 FEP−またはPFAが表層にて融解し、フィル
ム状になっているからであって、被膜表面の非粘着特性
は本来のフルオロカーボン樹脂の特性とほぼ同等なもの
になる。そして、これまでにこのコーテイング材を通用
できた複写機用分離爪材料は前述のポリイミド樹脂(デ
ュポン社製;商品名Kapton 、 Vespel等
)であり、射出成形の可能な材オ′4はなかった。これ
に対して、もう一つのタイプは、フルオロカーボン樹脂
の温度を融点以上に加熱して融着させるものであり、こ
のタイプならば表面はすべてフルオロカーボン樹脂であ
るため、充分な非粘着性を得ることができる。そして、
融着されるフルオロカーボン樹脂としては非粘着性に優
れるTFEおよびそのテロマー、FEPおよびP陥など
が望ましいが、いずれの融点も280℃以」二であり、
融着温度として最低300℃は必要となる。
しかし、この温度に耐えられる成形可能な樹脂はなかっ
た。そこで、融点が200℃以下のフルオロカーボン樹
脂として、トリフルオロクロロエチレン重合体(CTF
E)、フルオロビニリデン重合体(PVDF)が用いら
れたが、これらはいずれも非粘着性において充分なもの
ではなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように従来の技術においては、優れた寸法安定性、
耐熱変形性を有し、かつ、溶融成形が出来る複写機用分
離爪は得られないという問題点があり、これを解決する
ことが課題であった。
〔課題を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、この発明は式で表わさ
れる繰り返し単位を有する新規ポリイミドを含む成形材
料よりなる成形物を250℃以上340℃以下の温度下
で、成形物中の新規ポリイミド成分の密度が少なくとも
1.5%以上の増加を起こすに足りる時間熱処理して耐
熱変形性を大幅に向上させた複写機用分離爪とする手段
、さらにその成形材料として前記の新規ポリイミドが5
0〜90重量%、繊維状補強材が5〜40重量%および
固体潤滑剤が5〜30重量%で、繊維状補強材と固体潤
滑剤の合計量が全組成の10〜50重量%である新規ポ
リイミド樹脂組成物を使用し、射出成形によって得られ
た成形物を250℃以上340℃以下の温度下で、成形
物中の新規ポリイミド成分の密度が少なくとも1.5%
以上の増加を起こすに足りる時間熱処理した後、その表
面にテトラフルオロエチレン(TFE)、テトラフルオ
ロエチレン−へキサフルオロプロピレン重合体(PEP
)またはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル重合体(PFA)等のフルオロカーボ
ン樹脂のうちいずれかを主成分とする被膜を焼成時に溶
融し、少なくとも表面に連続した前記フルオロカーボン
樹脂膜を形成させ、表面の非粘着性を改良した複写機用
分離爪とする手段を採用したものである。以下その詳細
を述べる。
まず、この発明で用いられる上記の新規ポリイミドは、
原料として4.4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニルとピロメリット酸二無水物をイミIS化して得
られたものであり、熱可塑性を有している。
また、この発明に用いる成形材料としては、新規ポリイ
ミドに繊維状補強材および固体潤滑剤を所定量配合し溶
融混練法、たとえば、加熱押出機にて均一混練して粒状
化したものを使用することができる。そして、前記成形
材料を390〜450’Cの温度範囲に加熱し可塑化さ
せた後、金型中に充填し固化および離型することにより
目的の分離爪を得ることができ、得られた分離爪に所定
の熱処理を施すことにより、今までにない耐熱変形性お
よび寸法安定性に優れた分離爪とすることができる。
この熱処理は、250〜340℃1好ましくは270〜
330℃の範囲で行なわれることが必要である。
なぜならば、340℃以上の温度下では、分離爪に著し
い熱変形が生し実用上好ましくなく、一方、250℃未
満の温度下では、耐熱変形性の向上は得られないからで
ある。さらに熱処理時間は加熱する温度により大きく変
化し、少なくとも2分以上、場合によっては数週間必要
となる。すなわち、この発明によると、熱処理すること
による分離爪の耐熱変形性の向上とその密度変化とは一
定の法則があり、分離爪の成形材料中の新規ポリイミド
成分の密度が少なくとも1.5%以上の密度増加をする
に足りる時間を熱処理時間とすればよい。ここで、新規
ポリイミド成分の密度増加率は、熱処理前後の分離爪の
密度をASTM−D792に従い測定し、成形材料中の
各成分の配合比および密度から計算で求めることができ
る。なお、熱処理時間については、発明者らの実験結果
によると、270度加熱下にて12時間以上、280℃
加熱下にて1時間以上、300℃加熱下にて10分間以
」二、330℃加熱下にて2分間以上、340℃加熱下
にて10分間以上が必要となり330’C加熱下にて所
要時間が最小となる。
また、260“C以下の加熱処理の場合、数週間以上の
時間を必要とし、逆に340℃以上の加熱処理の場合は
、分離爪に著しい変形を生じさせるのでいずれの場合も
実用的でない。
このような分離爪の熱処理は、分離爪を所定温度に制御
された加熱装置の中で実施されるが、その加熱装置の型
式にはとくに制限がない。しかし、通常は電気加熱方式
によるものが便利であり、装置内の雰囲気としては、た
とえば、熱風循環式や熱風流通式などを利用することが
できる。
また、この発明において使用する成形材料中の配合材と
して、たとえば、チタン酸カリウム繊維、アメヘス1−
繊維、芳香族ポリイミド繊維、炭素繊維、ボロン繊維、
ガラス繊維などの繊維状補強材、= 11− 黒鉛、PTF[i、二硫化モリブデン、フン化黒鉛、−
酸化鉛などの固体潤滑剤を使用することもできる。
そして、繊維状補強材の中でも特に、チタン酸カリウム
繊維については、その充填による耐熱変形性の向上効果
が顕著であり、直径が05〜20μm、長さが0005
〜0.05mmのものが好ましく、さらに樹脂との親和
性をもたせるために、シラン系カップリング剤およびチ
タネート系カンプリング剤その他目的に応した表面処理
剤を施すことも出来るが、これらに限るものではない。
一方、固体潤滑剤の中でも特に黒鉛、PTFEの充填に
より、分離爪とローラーの外周面に対し摩擦抵抗は非常
に小さくなり、かつローラに対しての非攻撃性の向上効
果に優れる。
配合量としては、新規ポリイミド50〜90重量%、繊
維状補強材5〜40重量%、固体潤滑剤5〜30重量%
(繊維状補強材と固体潤滑剤の合計量は、全樹脂組成物
の10〜50重量%)配合したものが好ましい。ここで
、繊維状補強材と固体潤滑剤の合81■が樹脂の50重
量%を越えて新規ポリイミドの量が50重量%未満にな
ると、混合が不充分で均一な組成物が得られず、樹脂の
流動性が失われて成形が困難になる。また、繊維状補強
材と固体潤滑剤の合計量が10重量%未満の時は、充分
な補強効果が得られない。さらに、繊維状補強材と固体
潤滑剤の合剖量が10〜50重量%であっても、繊維状
補強剤の量が5重量%未満のときは耐熱変形性の補強効
果が充分であり、逆に固体潤滑剤の量が5重量%未満で
あれば相手ローラの外周面に対する非攻撃性の効果が充
分でない。また、繊維状補強材の量が40重重量を越え
ると、新規ポリイミドと繊維状補強材のかさ密度が著し
く異なるなどのため、混合が不充分となり、コンパラン
F化の工程が困難になり均一な組成物が得られない。固
体潤滑剤の量が30重量%を越えると、組成物の流動性
は著しく低下し、得られた成形品の耐熱変形性も同様に
著しく低下するので好ましくない。
ここで、新規ポリイミド、繊維状補強材および固体潤滑
剤などの混合手段は、これらを個別に溶融混合機に供給
しても、また、これらを予めヘンソエルミキザー、タン
ブラ−ミキサー、リボンブレンダーなど汎用の混合機で
乾燥混合した後、溶融混合機に供給してもよ(、その具
体的方法は、特に限定されるものではない。
なお、この発明の目的をIr1ねない範囲内で、さらに
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤
、帯電防止剤、結晶化促進剤などを適宜加えてもよいこ
とはいうまでもない。
また、表面に優れた非粘着性を付与するには、この発明
の新規ポリイミドの密度が1.5%以上増加するように
熱処理を施したものに対して表面にフルオロカーボン樹
脂を被覆し、焼成時に被膜を溶融させ、少なくとも表面
に連続したフルオロカーボン樹脂膜を形成させればよい
。この際のフルオロカーボン樹脂系コーテイング材には
、エナメルタイプとして、中興化成工業社製:ライティ
5F−3旧、またはダイキン工業社製:クツコートエナ
メルTCW−88098になどを例示することができる
また、融着させるタイプとしては、三井フロロ・デュポ
ン社製: PFX−X500CL、デュポン社製:バイ
ダックスARなどがあり、TFEおよびそのテロマー、
F[i、P 、 PFAF々の低分子M粉末またはディ
スバージョンであればよい。
表面への塗装手段としてはスプレーコーティング法、デ
イツプコーティング法、静電塗装法、パウダーコーティ
ング法のいずれを用いてもよい。
また、この場合、プライマー塗装の必要なものに関して
は、予めそれを行なっておくとよい。そして、焼成工程
における加熱装置は、前述の新規ポリイミド用の熱処理
炉と同様のもので良い。
なお、膜厚は、5〜40μmが好ましい。なぜならば、
5μm未満の薄膜では耐摩耗性に劣り、40μmを越え
る厚肉では分離爪先端の寸法に悪影響を及ぼす危険性が
あるからである。
さらに、融着させるタイプのフルオロカーボン樹脂系コ
ーテイング材に、耐摩耗性向上のための補強材および潤
滑材を添加するのも好ましく、また帯電防止の目的とし
てカーボンブラックなどを添加しても良い。
〔作用〕
この発明における複写機用分離爪は、新規ポリイミドを
含む成形材料を溶融成形後、所定の熱処理をすることに
よって、密度増加とともに著しく耐熱変形性および寸法
安定性などが向上するものと考えられる。また、その表
面にフルオロカーボン樹脂を被覆し、焼成時に被膜を溶
融さ・U、少なくとも表面に連続したフルオロカーボン
樹脂を形成することにより表面に優れた非粘着性を付与
することができるようになる。
〔実施例〕
実施例および比較例に用いた諸原材料を一括して示すと
つぎのとおりである。なお、これら原材料の配合割合は
すべて重量%で示す。
■ 新規ポリイミド (三井東圧化学社製: NEW TPI)、■ チタン
酸カリウム繊維 (大塚化学薬品社製:ティスモD102)、■ 黒鉛(
日本黒鉛社製:ACP)、 ■ PTFE (喜多村社製: KTL600)、焼成
温度300℃以上のコーテイング材■ PF八ココ−テ
ィング 液三井フロロ・デュポン社製:X500CL)、■ 導
電性PFAF−ティング液 (同上社製: X500KB)、 ■ コーティング用ブライマー液 (同上社製: HP−902AL)、 ■ エナメル型コーティングY夜 (中興化成工業社製・5F−301)、焼成温度250
℃のコーテイング材 ■ エナメル型コーテイング液 (ダイキン社製: TC−74098K)、実施例1〜
9− 新規ポリイミドのおよび各種材料■〜■を第1表に示す
ような割合(重量%)で乾式混合した後、二軸?容融押
出機を用いて390〜400℃で押出して造粒し、得ら
れたペレンットを射出成形機(シリンダー温度390〜
400℃2射出圧力1000kg / cm 2、金型
温度150〜200℃)に供給して成形し、分離爪の形
状をした成形品(富士ゼロックス社製、乾式複写機FX
 −2700型に使用の分離爪と同形状のもの)を得、
実施例1〜5においては280℃15鴫間、実施例6に
おいては300 ’C11時間の熱処理を行なった。ま
た実施例7においては、実施例1と同しく280℃15
時間熱処理された成形品に対してコーティング用プライ
マー液■をスプレーコーティングした後乾燥し、さらに
その上にPトΔコーティング液■を同様にスプレーコー
ティングした。それを340℃130分間加熱し融着被
覆さ七た。
また、実施例8においては、PFAコーティング液■を
導電性PFA コーテイング液■としたこと以外はすべ
て実施例7と同様の処理を行なった。さらに、実施例9
においては、実施例1と同じ<280℃15時間熱処理
された成形品に対してエナメル型コーテイング液■をス
プレーコーティングした後、340℃160分間焼成し
た。
第1表 得られた分離爪試験片について爪先端の耐熱性(変形M
)、爪先端の形状および相手ローラの非攻撃性、および
新規ボリイミ1′の密度増加率を評価した。その結果を
第2表にまとめた。なお、各評価の方法はつぎのとおり
である。
イ)耐熱性: 爪先端熱変形試験機(第1図に概略図を示す)を用い、
ローラ表面温度300℃1爪先端荷重20g、接触角度
(θ)100°、接触時間20秒の条件下で試験(n=
50)をした時の変形量(第2図参照)tを測定し、平
均値とバラツキ(最小値と最大値で表示)を測定した。
口)爪先端形状: 成形した分離爪を投影機(倍率20倍)にて爪先端の曲
率半径を曲率半径模範にて測定(n=50)し、最小か
ら最大のバラツキの範囲で表示した。
ハ)非攻撃性: 富士ゼロックス社製:乾式複写機1’X −2700型
を用い、同型の分離爪と同一形状の爪を定位置に取り付
け、B5サイズの分離紙を連続99枚、通算5万枚通紙
後、定着ローラ表面の傷の程度を、「全くない(○印)
」、「比較的少量ある(△印)」および比較的多量ある
(×印)の3段階に評価した。
二)新規ポリイミド成分の密度増加率:ASTM−D7
92に準し、熱処理前後の分離爪の各々の密度を測定し
、式−1および式−2より母材のポリイミド成分の密度
の増加率を求めた。
ρA =成形物(分離爪)の熱処理前の密度(実測値)
、 ρC:成形物(分離爪)の熱処理後の密度(実測値)、 ρ1.:充填剤の真密度(式−1より算出)、α、ポリ
イミド成分の配合割合〔重量%〕、(100−α):充
填剤の配合割合〔重量%〕、ρ1     ρ2   
  ρ3 ここに、xl、χ2、χ3・・・・・・は配合した充填
剤成分1.2.3・・・・・・の各配合割合〔重量%〕
であり、また、ρ1、ρ2、ρ3・・・・・は配合した
充填剤成分1.2.3・・・・・・の各真密度(実測値
)である。
ホ)非粘着性: それぞれの試験片において、ゴニオメークにより純水に
対する接触角を求めた。
比較例1〜lO: 第3表 第3表に示す配合割合とした以外は、実施例1と全く同
し操作をして、押出造粒および分離爪形状の成形をし、
さらにその性能評価を行なった。
得られた結果は第4表にまとめた。なお、配合割合は、
第1表および第3表から明らかなように、比較例1は実
施例1、比較例2は実施例3、比較例3は実施例5、比
較例7は実施例4および6とそれぞれ同しであるが、熱
処理条件(温度または時間)は第2表および第4表に示
すようにいずれも異っている。
また、比較例10は実施例1と同組成、同熱処理条件の
ものにエナメルタイプのコーテイング材■すなわち、ダ
イキン工業社製:タフコ−トエナメルTC−74098
Kをスプレーにより塗布し、250℃130分間焼成し
たものである。得られた結果は第4表にまとめた。
第2表および第4表を比較すると実施例1〜6は定着ロ
ーラへの攻撃性は全くなく、接触ローラの表面温度が3
00℃という高温にもかかわらず、爪先端の変形量は全
く認められないか、変形があっても非常に小さい値であ
った。また、実施例7〜9はフルオロカーボン樹脂系コ
ーテイング材が被覆されることにより優れた非粘着性を
得、表面温度300℃のローラに対しても被膜の変形は
ごくわずかであった。したがって、実施例1〜10は、
高温において優れた面4熱性をもった分離爪であること
がわかる。これに対して、熱処理温度が240℃という
この発明の条件より低い比較例1〜3、= 24− また固体潤滑剤のみを添加した比較例5、ポリアミドイ
ミド系樹脂に充填剤を添加した比較例8および充填剤を
全く添加しなかった比較例9などは、いずれもローラへ
の非攻撃性は良好であるが、300℃における爪先端の
変形量が大きい。また、繊維状強化材のみを添加した比
較例4、繊維状強化材をこの発明の限定範囲以上添加し
た比較例6などは、300℃における爪先端の変形量は
全く見られないものの、定着ローラへ損傷を与え、また
、爪先端の曲率半径のバラツキが大きく寸法安定性に欠
ける。さらに、熱処理温度が350℃とこの発明の条件
より高い比較例7においては、爪先端部に変形が起こり
、測定不能であった。
また250℃焼成にてエナメルタイプコーテイング材を
被覆した比較例11はローラへの非攻撃性、非粘着性に
優れていたが、表面温度300℃のローラに対して被膜
の耐熱性が充分でなく、変形量が大きかった。
〔効果〕
以上のことから明らかのように、この発明の新規ポリイ
ミドからなる分離爪は、所定の熱処理によって、爪先端
の耐熱性が著しく向上し、かつ、そのバラツキも小さく
、さらに爪先端部の形状が精度よく成形される。また、
この新規のポリイミドではフルオロカーボン樹脂を主成
分とした被膜を焼成時に溶融し、少なくとも表面に連続
したフルオロカーボン樹脂膜を形成させることが可能で
あり、その被膜により優れた非粘着性を得ることができ
る。このように、特に高温使用において非常に優れたも
のであるから、この発明の意義はきわめて大きいと言え
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は爪先端熱変形試験機の概略図、第2図は爪先端
の変形量を示す図である。 1・・・・・・分離爪、    2・・・・・・熱ロー
ラ、3・・・・・・荷重、    θ・・・・・・接触
角、t・・・・・・変形量。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされる繰り返し単位を有するポリイミド(以下、
    新規ポリイミドという)を含む成形材料よりなる成形物
    を250℃以上340℃以下の温度下で、成形物中の新
    規ポリイミド成分の密度が少なくとも1.5%以上の増
    加を起こすに足りる時間熱処理したことを特徴とする複
    写機用分離爪。
  2. (2)前記第(1)項でいう成形材料として新規ポリイ
    ミドが50〜90重量%、繊維状補強材が5〜40重量
    %および固体潤滑剤が5〜30重量%で、繊維状補強材
    と固体潤滑剤の合計量が全組成の10〜50重量%であ
    る新規ポリイミド樹脂組成物を使用し、射出成形によっ
    て得られた成形物を250℃以上340℃以下の温度下
    で、成形物中の新規ポリイミド成分の密度が少なくとも
    1.5%以上の増加を起こすに足りる時間熱処理した後
    、その表面にテトラフルオロエチレン(TFE)、テト
    ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン重合体
    (FEP)またはテトラフルオロエチレン−パーフルオ
    ロアルキルビニルエーテル重合体(PFA)等のフルオ
    ロカーボン樹脂のうちいずれかを主成分とする被膜を焼
    成時に溶融し、少なくとも表面に連続した前記フルオロ
    カーボン樹脂膜を形成させ、表面の非粘着性を改良した
    複写機用分離爪。
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