JPH01256567A

JPH01256567A - 樹脂組成物

Info

Publication number: JPH01256567A
Application number: JP8233888A
Authority: JP
Inventors: Takao Iwata; 孝夫岩田
Original assignee: Showa Denko KK
Current assignee: Resonac Holdings Corp
Priority date: 1988-04-05
Filing date: 1988-04-05
Publication date: 1989-10-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野］本発明は樹脂組成物に関し、特に磁気シールド材として
有用な成形加工性９機械的強度および磁気シール性に優
れた樹脂組成物に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、磁気シールド材としては、主として、鉄製グイキ
ャスト品が使用されているが、重量が大きく、用途上の
制限があるとともに、実用上様々な不便があった。また
寸法精度が要求される際には、後切削加工を施す必要が
あり、工程上もまたコスト的にも不利であった。

近年、これらの欠点を回避するために、金属を含む樹脂
組成物が提案されている。しかし、一般に鉄を含む組成
物から成形された製品は、錆が発生し易く、磁気シール
ド性や機械的強度等が大幅に低下するなど、実用的には
不充分なものである。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、前記従来技術の欠点を克服し、成形加
工性および機械的強度に優れ、かつ磁気シールド効果が
高く、実用性にすぐれた樹脂組成物を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、かかる観点から鋭意研究を重ねたところ
、ポリマーとしてポリフエンレンスルフィド樹脂を用い
るとともに、純度の高い鉄粉を配合したもＱが、上記目
的に適う性状を有する組成物となることを見出した。

本発明はかかる知見に基いて完成したものである。すな
わち本発明は、（Ａ）ポリフェニレンスルフィド樹脂（
以下、ＰＰＳという、）２〜４０重量％および（Ｂ）純
度が９９％以上であり、かつ平均粒径が０．５〜５０μ
ｍの鉄粉９８〜６０重量％からなることを特徴とする樹
脂組成物を提供するものである。

本発明の組成物において、（Ａ）成分として使用される
ＰＰＳは特に制限はな（、各種のものを用いることがで
きる。分子量については一般に１０．０００〜４０．０
００の範囲、好ましくは１５．０００〜２５．０００の
範囲のものであればよい。また、このＰＰＳは、単独重
合体は勿論のこと、５０重量％未満の範囲で他の単量体
を重合させた共重合体でもよい。共重合に使用しうる他
の単量体としては、べ亜ｘＯべ（）−ｓ−（エーテル結合体）。

＋ＳＯ□＠−（スルホン結合体）等がある。

また、ＣＢ）成分としての鉄粉は９９％以上、好ましく
は、９９．９％以上の純度を有し、平均粒径が０．５〜
５０μｍ、好ましくは２〜２５μｍのものである。ここ
で、鉄粉の純度が９９％未満のものでは、成形品に錆が
発生しやすく、その結果磁気シールド性や機械的強度等
が著しく低下し、実用に適さないものとなる。

さらに、使用する鉄粉の平均粒径が５０μｍを超えると
、成形品の機械的強゛度が低下し、また、０．５μｍよ
り小さいと混練時の均一分散が困難となる。

本発明の組成物において、（Ａ）成分であるＰＰＳと（
Ｂ）成分である鉄粉との配合割合は、通常はＰＰ３２〜
４０重量％、鉄粉９８〜６０重量％であり、好ましくは
ＰＰ５ＩＯ〜２０重量％、鉄粉９０〜８０重量％である
。ここで、鉄粉の配合量が６０重量％未満では、磁気シ
ールド効果が不充分であり、逆に９８重量％を超えると
、成形品の強度が極端に低下する。

本発明の樹脂組成物は、基本的には上記（Ａ）。

（Ｂ）両成分よりなるものであるが、さらに必要に応じ
、一般に高分子加工業界で用いられる添加剤、例えばシ
ランカップリング剤などのカップリング剤、あるいは滑
剤、可塑剤９着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、核剤
、安定剤等を適宜配合することができる。また、本発明
の樹脂組成物には、必要に応じて樹脂の総量に対して５
０重重量未満の範囲で他種のポリマーをブレンドするこ
とができる。ブレンドしうるポリマーとしては、ポリア
ミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、
ポリエチレン、エチレン−プロピレンゴム（ＥＰＲ）、
フッ素樹脂等がある。

上記ＰＰＳおよび鉄粉、さらに所望により加える添加剤
の混合は、様々な手法により行うことができるが、一般
には通常用いられている混合機、例えばヘンシェルミキ
サー、タンブラ−、リボンブレンダー等で行われる。ま
た混線機としては、一般に単軸または二軸の押出機が用
いられ、このような押出機により、通常はまず上記本発
明の組成物からなるペレットが製造され、このペレット
を、圧縮成形、射出成形、押出成形等により任意の形状
に成形して所望の樹脂製品とすればよい。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく
説明する。

実施例１および比較例１〜４ＰＰＳ、所定粒子径の鉄粉およびシランカップリング剤
を第１表に示す割合で配合し、ヘンシェルミキサーで５
分間、８００ｒｐｎ＋にて混合し、さらに直径３０−の
同方向二軸押出機を用い、３２０°Ｃで混練してペレッ
ト化した。

このペレットから試験片を作製し、各種試験を行った。

この試験片は、射出成形機として住友重工■製５ＹＣＡ
Ｐを用い、シリンダー温度３５０°Ｃ９金型温度１７０
°Ｃ９射出速度８０　ｍ１ＩＩ／ｓｅｃ。

保圧９０　ｋｇｆ／ｃｄ、冷却時間２０ｓｅｃの条件で
作製した。なお、試験片としては、機械的強度（曲げ弾
性率９曲げ強度、引張り強度）の試験用にＡｓＴＭ試験
片を、磁気シールド効果の試験用に１２０×１２０×３
１１ＩＩ１１の試験片をそれぞれ用意した。

また、磁気シールド効果の試験は、横河電気製作所製ガ
ウスメーターを用いて測定し、２５０ガウスの磁気を試
験片の片側からインプットした時にシールドされる割合
（％）で示した。

一方、機械的強度についての各試験法は、ＡＳＴＭに基
いて行った（曲げ弾性率および曲げ強度：ＡＳＴＭ　Ｄ
　　７９０．引張り強度？ＡＳＴＭＤ６３８）。

試験結果を第１表に示す。

（以下余白）比較例５純度９９％未満の鉄粉８５重量部、ＰＰ５（実施例１と
同じもの）１５重量部およびシランカップリング剤（実
施例１と同じもの）０．５重量部を配合し、これを実施
例１と同様にして成形し、試験片を作製した。

この試験片を５０°Ｃ温水に７日間つけておいたところ
、錆の発生が認められた。なお、前記実施例１および比
較例１〜４で作製した試験片についても、同様に５０°
Ｃ温水に７日間つけておいたが、これらはいずれも錆は
発生しなかった。

〔発明の効果〕

叙上の如く、本発明の樹脂組成物は、成形加工性３機械
的強度及び磁気シールド性に優れたものであり、また錆
が発生しないため、長期間にわたって前述した優れた性
能を維持することができる。

しかも、ＰＰＳを配合したものであるため、この組成物
から得られる磁気シールド材は、従来の鉄製の磁気シー
ルド材に比べて軽量であり、利用価値が高い。

したがって、本発明の樹脂組成物は、磁気シールド材を
はじめ、各種用途に幅広くかつ有効に利用される。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）（Ａ）ポリフェニレンスルフィド樹脂２〜４０重
量％および（Ｂ）純度が９９％以上であり、かつ平均粒
径が０．５〜５０μｍの鉄粉９８〜６０重量％からなる
ことを特徴とする樹脂組成物。