JPH01254748A - オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

オレフィン系樹脂組成物

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JPH01254748A
JPH01254748A JP8120288A JP8120288A JPH01254748A JP H01254748 A JPH01254748 A JP H01254748A JP 8120288 A JP8120288 A JP 8120288A JP 8120288 A JP8120288 A JP 8120288A JP H01254748 A JPH01254748 A JP H01254748A
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JP
Japan
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olefin resin
fluorine
inorganic powder
silicon oxide
weight
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JP8120288A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Yoshizaki
吉崎 東彦
Nobuhiko Kamura
嘉村 信彦
Tetsuto Kawaguchi
河口 哲人
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分腎〕 この発明は、オレフィン系樹脂組成物に係わり、−特に
薬品貯槽、廃ガス洗浄槽、電解槽、吸収塔、洗浄塔、メ
ツキ用タンク、輸送用コンテナー、電極枠などの用途に
好適な耐薬品性材料に関する。
〔従来の技術〕
従来、無機の酸化性酸などに耐えうるプラスチック素材
としてはフッ素樹脂があるが、フッ素樹脂は非常に高価
であること及び、成形加工性が悪いため、安価で加工し
易い耐薬品性材料が要求されている。
これに対し、オレフィン系樹脂は成形加工がし易(、機
械的性質が良好で、又化学的抵抗もほぼ良好なために装
置用材料、容器等に広範囲に利用されている。  しか
し、オレフィン系樹脂は一最に中性塩類、酸、アルカリ
には優れた耐蝕性(耐薬品性)を示すが、塩素水、臭素
水、硝酸等の酸化性酸などには弱<、通常の場合これら
薬品が材料内部へ浸入し、材料の軟化、膨潤、反応等が
起こり、!11?ti的性質の劣化および外観変化を起
こす。
従って、オレフィン系樹脂を浸食する薬品と接触する箇
所には、耐薬品性の良好なその他の材料たとえば、フン
素樹脂、ガラス、セラミックスなどを成形品表面に塗布
、又は貼り付ける等の方法で、薬品との直接接触を避け
る工夫を行っている。
しかし、オレフィン系樹脂は表面不活性であるため、そ
の表面への耐薬品性物質の塗布を行っても強固に付着す
ることは困難であり、また表面活性化処理などを施した
後、塗布した場合でも塗膜にピンホールが懸念されるの
で実用上問題が多い。
また、ガラス、セラミックスなどを貼り付ける方法は手
間が掛り、工程が煩雑となる。
【発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、酸化性酸などに耐えうる耐薬品性の優
れたオレフィン系樹脂組成物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は上記のような課題を解決するため研究を行い
、オレフィン系樹脂に対し平均粒径10μm以下の酸化
珪素系無機粉体の1種以上10〜200重量部、或いは
これに更に含フッ素高分子0.01〜15重量部を配合
して複合化すれば酸化性酸に対して安定な耐薬品性を有
するオレフィン系樹脂組成物が得られることを見出し、
本発明を完成した。
即ち本発明は、オレフィン系樹脂100重量部に対し、
平均粒径10μm以下の酸化珪素系無機粉体の1種以上
10〜200重量部を含有し、或いは、更に、上記配合
物に含フッ素高分子0.01〜15重量部を含有し、酸
化性酸に安定な耐薬品性を有することを特徴とするオレ
フィン系樹脂組成物であり、特に該含フッ素高分子がオ
レフィン系樹脂及び酸化珪素系無機粉体両者の存在下に
含フッ素ビニル系単量体を重合させて得られるものであ
ることが好適である。
以下、本発明の詳細な説明する。
まず、本発明で使用するオレフィン系樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン1、メチルペ
ンテンポリマー、及び、オレフィン系コポリマー等があ
るが、その中ではポリエチレンが好ましい、尚、ここで
言うポリエチレンとは、高密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン、中低圧ポリエチレン、架橋ポリエチレン、
及び、ポリエチレン系コポリマーを含むものである。
次に、本発明においては、これらのオレフィン系樹脂に
下記の酸化珪素系無機粉体の1種以上を配合することに
よって、酸化性酸に対して安定な耐薬品性を有する樹脂
組成物が得られるという極めて予想外の効果を奏するも
のであるが、その理由は後述の酸化珪素系無機粉体が他
の無機材に較べ特に耐酸化性が優れ、その微粒子が樹脂
中にくまなく分散されているので、オレフィン系樹脂の
軟化膨潤を物理的に保護するためと考えられる。
このような、酸化珪素系無機粉体としては、天然シリカ
、ガラスパウダー、合成シリカ、クレー、タルクなどが
あり、その1種以上を適宜選択して用い得るものである
が、いずれも、その平均粒径は10μm以下、特に、5
μm以下が好適である。
酸化珪素系無機粉体の粒径が10μmを越えると耐薬品
性の向上が見られない。これは無機粉体と樹脂との界面
に薬品が入り込み易くなるためと推定される。ミの酸化
珪素系無機粉体の中では、天然シリカ及びハードカオリ
ンクレー、ソフトカオリンクレー、ロウ石クレー等で代
表されるクレーが好ましく、特にこれらを更に焼成した
ものが好ましい。
この場合、オレフィン系樹脂100重量部に対する酸化
珪素系無機粉体の配合量はlO〜200重景部、好重量
くは20〜150重量部である。
酸化珪素系無機粉体の配合量が10重量部未満では、オ
レフィン系樹脂の耐薬品性の改良がならず、200重量
部をこえると成形性が低下する。
次に、本発明においては、前述の組成について、オレフ
ィン系樹脂10゛0重量部に対し、さらに含フッ素高分
子0.01〜15重量部を配合することにより、酸化性
酸に対する耐薬品性を一段と向上せしめることができる
。このような効果を奏する理由は、含フッ素高分子がオ
レフィン系樹脂と酸化珪素系無機粉体とに強固に結合し
て、含フソ素高分子の耐薬品性、t8水性、分散性等の
機能が複合化された形で酸化性酸からの浸食を防止する
ためと考えられる。
ここでいう含フッ素高分子とは、重合又は共重合した高
分子のモノマー単位中に1個又は2個以上のフッ素原子
を含むものである。この含フッ素高分子としては、フン
化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化三フッ化エチレン、
四フッ化エチレン、五フッ化プロピレン、六フッ化プロ
ピレン等のフッ素置換オレフィン類を重合して得られる
フッ素置換ポリオレフィン類及び、下記一般式〔但し、
式中R1は水素原子又は低級アルキル基であり、R2は
一般式 −C,H,F、−R+で示されるフッ素置換ア
ルキル基であって、lは1〜18の整数、mは0〜:M
!−1の整数、nは1から21の整数、R1は水素原子
、フェニル基、又はフッ素置換フェニル基である〕で示
されるフルオロアルキルアクリレート類を重合して得ら
れるポリフルオロアルキルアクリレートtJ?及び、下
記−瓜式 〔但し、式中R1は水素原子又は低級アルキル基であり
、Rzは一般弐〇、H,,−であり、nは1〜5の整数
、R4は一般式Cf1F!a1−のパーフルオロアルキ
ル基であって、nは4〜20の整数で、分岐状でも直鎖
状でもよい〕で示されるパーフルオロアルキルアクリレ
ート類を重合して得られるポリパーフルオロアルキルア
クリレート類を挙げることが出来る。
フルオロアルキルアクリレート類のうちアクリル系の代
表例としてはトリフルオロエチルアクリレ−) (CH
Z = CHCOOCH□CF3 ) 、ヘプタデカフ
ルオロデシルアクリレート(CH,=CHCOO(CH
x )X  (CFz )8 F)等を、メタクリル系
の代表例としてはテトラフルオロプロピルメタクリレー
ト (CHz =C(CH3) C00GHz  (C
Fz )z H) 、オクタフルオロペンチルメタクリ
レート (CHz =C(CHs )C00GHz  
(CFz )a H)等を挙げることが出来る。また、
パーフルオロアルキルアクリレート類のうちアクリル系
の代表例としては、パーフルオロヘキシルエチルアクリ
レート(CI(z = CHCOOCt H4Ca F
 12) 、パーフルオロドデシルエチルアクリレート
(CHz = CHCOOC2H4CtzFzs)等を
、メタクリル系の代表例としてはパーフルオロオクチル
エチルメタクリレート(CHz =C(CH3)C○Q
C,H,C,F、?)、パーフルオロヘキサデシルエチ
ルメタクリレート(CHI =C(CHz )COOC
z Ha C+hFx、〕等がある。また上記フン素置
換オレフィン類フルオロアルキルアクリレート類、パー
フルオロアルキルアクリレート類等と共重合しうる他の
オレフィン類、フッ素W換オレフィン類、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン
酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸類、塩化ビニル、フ
ッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類、スチレン、α−メ
チルスチレン等のスチレン類、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル類、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸ラウリル等の不飽和カルボン酸エステ
ル類、フルオロアルキルアクリレート類、パーフルオロ
アルキルビニルエーテル類等とを共重合させて得られる
含フッ素共重合体類、あるいは、上記フッ素置換ポリオ
レフィン類、ポリフルオロアルキルアクリレート類、ポ
リパーフルオロアルキルアクリレート類、含フッ素共重
合体類の含フッ素樹脂をフェノール樹脂、アクリル樹脂
、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ウレタン樹脂
、プロピレン−スチレン共重合樹脂、エチレン−スチレ
ン共重合樹脂、パラヒドロキシ安息香酸樹脂等の樹脂で
変性して得られる変性含フッ素樹脂等を挙げることが出
来、好ましくはフルオロアルキルアクリレート類、パー
フルオロアルキルアクリレート類を重合して得られるポ
リフルオロアルキルアクリレート類、ポリパーフルオロ
アルキルアクリレート類である。
本発明のオレフィン系樹脂組成物を製造するにあたり、
含フッ素系高分子の使用割合は100重量部のオレフィ
ン系樹脂に対して0.01〜15重量部であり、特に0
.05〜10重量部が好適である。100重量部のオレ
フィン系樹脂に対して含フッ素系高分子の使用割合が、
0.01重量部未満では所期の効果を発揮せず、また1
5重量部を越えても耐薬品性の、それ以上の向上はなく
、むしろ得られるオレフィン系樹脂組成物の機械的特性
、成形加工性が低下する。
本発明のオレフィン系樹脂組成物を製造する方法として
は、■オレフィン系樹脂、無機粉体、或いはさらに、含
フッ素高分子を機械的に溶融混練して単純ブレンドする
。■無機粉体表面に含フッ素高分子をあらかしめ、スプ
レードライング法、有機溶剤からの相分離法、含フッ素
高分子エマルジョン溶液中での電荷付着法などにより、
コーティングカプセル化して固体−樹脂複合物とした後
、オレフィン系樹脂と機械的に溶融混練する。■あらか
しめ、無機粉体表面に含フッ素ビニル系単量体を界面重
合法、グラフト重合法などにより重合し、含フッ素高分
子被膜で被覆して固体−樹脂複合物とした後オレフィン
系樹脂と機械的に溶融混練する。■オレフィン系樹脂と
無a粉体を溶融混練するときに含フッ素ビニル系t4量
体を混練機に投入し、重合と混練を同時に行うなどの方
法をあげることができる。
本発明のオレフィン系樹脂組成物を製造する具体的な例
を以下に説明する。まず、上述■の機械的溶融混練方法
の具体的な例としては、オレフィン系樹脂、酸化珪素系
無機粉体、又はこれにさらに含フッ素高分子を、従来−
最に溶融混練機として知られる、バンバリーミキサ−、
ニーダ−、ロール、二軸押出機等を用いてオレフィン系
樹脂の融点以上から熱分解温度以下の温度条件下で混練
して好ましくはペレット状にする。また、上述■の方法
のうち、固体−樹脂複合物を製造する具体的な例として
は、酸化珪素系無機粉体の表面に付着することにより、
その表面に電荷を付与し得る金属塩を吸着させた後、こ
の金属塩と反対の電荷を有する含フッ素高分子の1種又
は2種以上を含有した高分子台を媒体に接触させて固体
−樹脂複合物を製造するという方法を挙げることができ
る。
この方法において使用される金属塩としては、Ag  
I、F、e SO4、FezOz * Mg C1s 
、Fe(OH)3 、NazSOm等の陽電荷付与物質
あるいはBaCj!、等のような陰電荷付与物質を挙げ
ることができ、又、使用される高分子含有媒体としては
、例えばポリフルオロアルキルアクリレート又はその共
重合体のエマルジョン、フルオロアルキルアクリレート
とスチレン、エチレン等との共重合体のエマルジョン、
ポリ (フルオロアルキルエチレングリコール)エステ
ルのエマルジョン、フッ素置換オレフィン共重合体等を
挙げることができる。
また、上述■の方法のうち、固体−樹脂複合物を製造す
る具体的な方法としては、酸化珪素系無機粉体と含フッ
素ビニル系単量体をラジカル重合開始剤の存在下で種々
の重合法、例えば、塊状重合法、?8液重合法等で行う
ことができるが、亜硫酸イオンを生成せしめる化合物の
存在下に水性媒質中で酸化珪素系無機粉体と含フッ素ビ
ニル系単量体とを懸濁重合させる方法が特に好ましく、
又、Qfi重合の媒質としては水が一般的であるがこれ
に限定されず水とメタノールとの混合物など水性媒体を
用いることができる。また懸濁重合における重合開始剤
としては、水性媒質中において亜硫酸イオンを生成せし
める化合物、たとえば、二酸化イオウガスの吹き込み、
亜硫酸水溶液、あるいは、亜硫酸水素ソーダ、亜硫酸水
素アンモン等の亜硫酸塩、さらには過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩など
を単独又は混合して用いることができる。
上述■、■の方法により得られる固体−樹脂複合物は、
酸化珪素系無機粉体の表面に含フッ素ビニル系樹脂が被
覆されているものである。
上述■、■の方法により得られた固体−樹脂複合物はオ
レフィン系樹脂に配合し、一般に溶融混練機として用い
られる二軸押出機、押出機、バンバリーミキサ−、ニー
ダ−、ロール等の混練機を用いて常法により溶融混練す
ることにより、本発明のオレフィン系樹脂組成物とする
ことができる。
更に、上述■の方法は、オレフィン系樹脂、無機粉体を
含フッ素ビニル系単量体の存在下重合開始剤を用いて処
理させる。重合開始剤の変わりに、電子線を照射させる
方法、紫外線を照射させる方法などによって重合させる
方法があげられるが、重合開始剤を用いて処理する方法
が一般的である。
上述■の方法において用いられる重合開始剤としては、
油溶性のもの及び、水溶性のものいずれも使用すること
が出来る。油溶性重合開始剤としては、分解温度が80
℃以上のものが望ましく、特に110°C以上のものが
好適である。好適な油溶性重合開始剤としては、ジーL
−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイ
ド、1−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、2.5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5ジ(
t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、α、α゛ −ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、
l、1−ビス(L−ブチルパーオキシ)3.3.5−ト
リメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(
t−ブチルパーオキシ)バレレートのごとき有機過酸化
物並びに、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2
゜2゛ −アゾビスイソブタレネート及び2−(カルバ
モイルアゾ)−イソブチロニトリルのごときアゾビス系
化合物があげられる。また、水溶性重合開始剤としては
、過硫酸カリウムのごとき過硫酸塩、過酸化水素あるい
は、これらと亜硫酸水素ナトリウム及びチオ硫酸ナトリ
ウムのごとき還元剤との組み合わせからなるレドックス
開始剤、さらにこれらに少量の鉄、第1鉄塩、硝酸銀な
どを共存させた系などの無機系開始剤、並びにアゾビス
イソブチルアミジン−二塩酸塩などの有機系重合剤があ
げられる。これらの重合開始剤のうち、油溶性重合開始
剤が望ましい。これらの重合開始剤は一般にビニル化合
物の重合開始剤、重合体の架橋剤としてよく知られてい
るものである。
重合開始剤の使用割合は重合開始剤の種類、処理条件な
どに応じて適宜変更可能であるが、−iにはオレフィン
系樹脂100重量部に対して0゜001〜5重量部であ
り、特に0.001〜3重量部が好適である。100重
量部のオレフィン系樹脂に対して重合開始剤の使用割合
が0.001未満では、重合に長時間を必要とし、重合
系中に未反応の含フッ素ビニル系単量体が残存する。−
方、5重量部を越えて使用するならば、重合が急速に起
こり反応を制御することが困難であるのみならず、得ら
れるオレフィン系樹脂組成物の種々の物性がよくない。
上述■の方法によって本発明のオレフィン系樹脂組成物
を製造する具体的な方法としては、従来−i的にン容融
混練機として用いられているバンバリーミキサ−、ニー
ダ−1二軸押出機、押出機、ミキシングロール、加熱ヘ
ンシェルミキサー等を用いて、オレフィン系樹脂、含フ
ッ素ビニル系単量体及び重合開始剤を溶融させ、それに
無機粉体を混合しながら反応させることによって得られ
る。
この際、溶融温度は使われるオレフィン系樹脂、含フッ
素ビニル系単量体の種類によって異なるが、使われるオ
レフィン系樹脂の融点以上で、オレフィン系樹脂が分解
しない温度である。この熔融混練重合を行うに際し、溶
融混練機内を窒素、ヘリウム等の不活性ガスで置換して
重合を制御したり、重合終了後に未反応物を除去する等
、常法の重合制御手法を採用することが出来る。溶融混
練重合したオレフィン系樹脂組成物はベレット状に成形
するのが好ましい。
以上4方法のいずれでも用いるここが出来るが、■の方
法が好適である。この方法によって得られたオレフィン
系樹脂組成物はオレフィン系樹脂、無機粉体と含フッ素
高分子との間の結合が強く、また、無機粉体の分散性が
良いため耐薬品性に優れる。
また、上述の方法■〜■によってオレフィン系樹脂組成
物を調整するに際しては、熱可塑性樹脂に通常添加され
る難燃剤、iXl料、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫
外線防止剤、架橋剤、湿潤剤、補強繊維(ガラス繊維、
炭素繊維等)、その他無機粉体とオレフィン系樹脂との
間の密着性を向上させるための改質剤等を使用すること
ができる。
本発明によって得られるオレフィン系樹脂組成物はこれ
迄に述べた如く酸化性酸に対する耐薬品性が通常のオレ
フィン系樹脂より優れる他、含フッ素高分子を加えた系
にあっては、含フッ素高分子が酸化珪素系無機粉体に結
合しているため、微粉末(10μm以下)の酸化珪素系
無機粉体がオレフィン系樹脂中に均一分散し、強度むら
、模様むらがな(、更に枠木性保持のため対汚染性を持
つものであり、さらにこれらのペレットは、プレス成形
法、押出成形法、射出成形法、プロー成形法、インフレ
ーション成形法、浸漬成形法、回転成形法等の成形法に
よって種々の形状を有する成形物を成形加工することが
出来るので応用範囲が広いなどの優れた効果も奏する。
〔実施例〕
以下、本発明をその実施例及び比較例によって説明する
実施例1〜2 オレフィン系樹脂として、高密度ポリエチレン(三片石
油化学■製ハイゼソクス3300 F)を、又、酸化珪
素系無機粉体として、平均粒径4μmの高純度天然シリ
カ(SO5)又は、平均粒径5μmの焼成りレー(B 
K S)を使用し、第1表に示す配合割合でヘンシェル
ミキサーを用いて混合してから、1.71バンバリーミ
キサ−を用いて180℃で10分間混練後、150℃の
ミキシングロールを用いて展開してペレット化し、実施
例1〜2のオレフィン系樹脂組成物を得た。次に、この
ようにして得られたペレットを圧縮成形機を使用して1
50〜180’cで厚さ2菖−の引張試験片に加工した
また、比較例として、平均粒径20IJmのガラスパウ
ダー(GPL、比較例1)、平均粒径3゜μmのシリカ
(SIL、比較例2)を使用し、実施例1〜2と同じ高
密度ポリエチレン、同一装置、同一条件で、また、第1
表の組成比で混練、成形して比較例1〜2の組成物を得
た。
このようにして得られた実施例1〜2の各試験片の耐薬
品性は臭素原液に対する腐食性で評価した。すなわち、
上記試験片を臭素原液に浸漬し23℃で所定期間放置し
た後、取り出して、臭素具が消えるまで水洗してから重
量変化、引張強さ(TS)保持率及び、外観変化を調べ
た。
すなわち、重量変化については、((浸漬後型量−浸澗
前重量)÷浸漬前重量I X100−重量変化(wt%
)で評価し、引張強さ(TS)保持率については、(浸
漬後引張強さ÷浸漬前引張強さ)X100=TS保持率
(%)で評価し、外観変化は、浸漬前と比較して、○:
外観の変化無し、△:色むら、斑点模様等の変色発生、
×:ひふくれ、膨潤、変形等の形状変化が発生したの3
段階評価で行い、総合評価は上述の試験全般から見て、
O:耐薬品性が優れる、△:耐薬品性がやや優れる、×
:耐薬品性が劣るの3段階で評価を行った。
結果を第1表に示す。
実施例3〜4 平均粒径4μmの高純度天然シリカ(S I 5)10
0重量部を水1000重量部に懸濁させ、攪拌しながら
これに電荷付与物質としてFeC1゜・6H!00.5
重量部を添加し、次いでフッ素置換ポリオレフィン共重
合体溶液(旭硝子fi製ルミフロンLE  302D)
12重量部をアセトン100重量部で希釈したものを添
加して1時間接触させ、濾過後水洗して乾燥し固体−樹
脂複合物105重量部を得た。得られた固体−樹脂複合
物中の樹脂量は5,2重量%であった。
この固体−樹脂複合物を高密度ポリエチレン(三井石油
化学側製ハイゼソクス3300 F)に第2表に示す割
合で配合し、東洋精機潤製ラボブラストミルを用いて1
80℃で10分間混練してペレットにし実施例3〜4の
オレフィン系樹脂組成物を得た。
次に、このようにして得られたペレットを圧縮成形機を
使用して150〜180℃で厚さ21の引張試験片に加
工した。
このようにして、得られた実施例3〜4の各試験片の耐
薬品性試験を実施例1〜2と同し方法で行った。試験結
果を第2表に示す。
実施例5〜10 高密度ポリエチレン(三井石油化学側製ハイゼノクス3
300F)、酸化珪素系無機粉体として、平均粒径4μ
mの高純度天然シリカ(S I S)又は、平均粒径5
μmの焼成りジー(BKS)を使用し、また、含フッ素
単量体として、パーフルオロドデシルエチルアクリレー
ト (FDEA)、パーフルオロヘキサデシルエチルメ
タクリレート(FHDM)及び、テトラフルオロプロピ
ルメタクリレ−) (TPPM)を、更に、重合開始剤
として半減期温度193℃/分の2,5−ジメチル−2
,5−ジーも一ブチルパーオキシヘキシンー3 (PA
RH)を用い、上記各成分を第2表に示す割合で配合し
、東洋績4R■製ラボブラストミルを用いて180〜2
00℃で10分間混練してベレットにし、各実施例5〜
10のオレフィン系樹脂組成物を得た。
次に、このようにして得られた各実施例5〜10のペレ
ットを圧縮成形機を使用して150〜180℃で厚さ’
1mの引張試験片に加工し、これらを用い、実施例1〜
4と同じ耐薬品性試験を行った。試験結果を第2表に示
す。
また、比較例として、オレフィン系樹脂として、実施例
と同じ高密度ボレエチレン(三井石油化学■製ハイゼッ
クス3300 F)を又、無機粉体として、平均粒径2
0μmのガラスパウダー(GPL、比較例2)、平均粒
径0.5μmの炭酸カルシウム(CAO1比較例3)、
平均粒径0.5μmの硫酸バリウム(+3AS、比較例
4)及び、平均粒径30μmのシリカ(SIL、比較例
5)を使用した。
また、含フッ素単量体、重合開始剤は実施例と同じもの
を使用した。上記比較例配合品を実施例と同じ製造法、
試験法及び評価法で評価し、その結果を第1表に示した
第1表及び第2表の結果から、オレフィン系樹脂に平均
粒径10μm以下の酸化珪素系無機粉体及び、又は、含
フッ素高分子を配合したオレフィン系樹脂組成物は耐薬
品性が優れたものであることが判る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、塩素水、臭素水、硝酸等の酸化性酸に
酎えうる安価で成形加工性の良いポリオレフィン系樹脂
を提供出来るので、産業界への貢献が大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)オレフィン系樹脂100重量部に対し平均粒径1
    0μm以下の酸化珪素系無機粉体の1種以上10〜20
    0重量部を含有し、酸化性酸に安定な耐薬品性を有する
    ことを特徴とするオレフィン系樹脂組成物。
  2. (2)オレフィン系樹脂100重量部に対し平均粒径1
    0μm以下の酸化珪素系無機粉体の1種以上10〜20
    0重量部、含フッ素高分子0.01〜15重量部を含有
    し、酸化性酸に安定な耐薬品性を有することを特徴とす
    るオレフィン系樹脂組成物。
  3. (3)含フッ素高分子が酸化珪素系無機粉体存在下、又
    はオレフィン系樹脂及び酸化珪素系無機粉体両者の存在
    下に含フッ素ビニル系単量体を重合させて得られるもの
    であることを特徴とする請求項2記載のオレフィン系樹
    脂組成物。
JP8120288A 1988-04-04 1988-04-04 オレフィン系樹脂組成物 Pending JPH01254748A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008501052A (ja) * 2004-05-28 2008-01-17 トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ 回転成形でのフルオロポリマーの使用

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