JPH01254164A - 傷口保護材およびその製造方法 - Google Patents

傷口保護材およびその製造方法

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JPH01254164A
JPH01254164A JP63081962A JP8196288A JPH01254164A JP H01254164 A JPH01254164 A JP H01254164A JP 63081962 A JP63081962 A JP 63081962A JP 8196288 A JP8196288 A JP 8196288A JP H01254164 A JPH01254164 A JP H01254164A
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JP
Japan
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fibroin
wound
silk fibroin
wound protection
protection material
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JP63081962A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Hirabayashi
平林 潔
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は生体適合性の良好なフィルム、更に詳しくは生
体の傷口への付着状態が良好で、付着持続性もよい絹フ
ィブロインを用いた傷口保護材およびその製造方法に関
するものである。
〈従来の技術〉 従来より傷口へ付着させて傷口を治癒するためのものは
、種々あるが、絹を構成するフィブロインを用いた傷口
保護材は末だ知られていない。
〈発明が解決しようとする課題〉 上述して従来の傷口保護材は、生体適合性があまりよく
ない、傷口に付着させても短時間で傷口から離脱してし
まうなど多くの問題点が指摘されていた。
本発明者は、従来より絹について鋭意研究を重ねてきた
が、このたび絹を構成するフィブロインを用いて、生体
適合性のよい傷口保護材を開発することに成功した。
すなわち、本発明は、傷口に付けるときに直ちに付着し
、付着後はたとえ湿潤環境であっても持続的に付着し、
生体への悪影響が少ない、すなわち生体適合性もよく、
さらに治療剤を良好に保持させることがでとるとともに
長時間にわたり治療剤を傷口に補給する能力を有する絹
フィブロインを用いた傷口保護材およびその製造方法を
提供することを目的とするものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明の第1の態様によれば、絹フイブロインゲルの多
孔質体で構成されていることを特徴とする傷口保護材が
提供される。
本発明の第2の態様によれば、絹フイブロインゲルの多
孔質体に傷口保護剤が包含されていることを特徴とする
を傷口保護材が提供される。
この傷口保護材は、絹フィブロイン水溶液をそのままあ
るいはこれに治療剤を添加した後、この水溶液を型枠に
流し込んで乾燥させるか、あるいはゲル化させフィルム
状とすのが好ましく、このときゲル化はpHの調整によ
り行うのが好ましい。
本発明で多孔質体とは、三次元網目構造体を意味する。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、従来全く知られていなかった組成分の傷口保
護材への応用に関するものである。
ここで傷口とは体内、体外の外傷部、炎症部、特に口腔
内の炎痛部などを意味する。
絹糸はカイコが吐き出す繊維状タンパク質で2本のフィ
ブロイン繊維がセリシンで固められた状態のものである
本発明はこれらの内、フィブロイン繊維を利用するもの
でフィブロイン繊維は従来より製練によりセリシンを溶
解除去することにより得られている。 フィブロインは
グリシン(Gly)とアラニン(Ala)を非常に多く
含むタンパク質で、 (G 1 ys A 1 ai 
Xz)n(Xは、Gly%Ala以外のアミノ酸)で表
わされる組成であるといわれている。
本発明においてはこのフィブロインの水溶液を用いる。
 フィブロイン水溶液を得るには、例えばまず絹糸をN
a、Co、の0.5%溶液、沸騰水などに浸漬すること
によりセリシンを除去し、フィブロイン繊維を得、これ
をLiBr飽和水溶液、Ca CJZz 、Ca CI
Lz+EtOHなどの中性塩を含む溶液に入れると容易
に溶解する。 この溶解液を透析して脱塩すると透明な
再生フィブロイン溶液が得られる。
このフィブロイン水溶液を凍結乾燥して粉末化すればシ
ルクパウダーが得られ、キャストすればシルクフィルム
が得られ、ゲル化すればプリン状物質を得ることができ
る。 また、フィブロインをゲル化、すなわち、架橋さ
せたものはβ構造をとり、三次元の網目構造となり、多
孔質体をなす。
本発明は、絹フィブロインをフィルム状(薄膜状)に乾
燥あるいは液体を含んだ状態でゲル化した多孔質体で構
成された傷口保護材を提供する。 この絹フィブロイン
のフィルムには後に、治療剤を保持させしめてもよい。
 また、治療剤は絹フィブロイン水溶液中に添加しその
後にフィルム状にゲル化してもよい、 フィルムの厚さ
は使用目的に応じて適宜選択すればよい。
ここで治療剤とは、ドリアムシノロンアセトンド等のス
テロイド剤、あるいはインドメタシン等の非ステロイド
剤などを意味する。 また、絹フィブロインを用いた傷
口保護材は、治療剤を含まずにそのまま単独で使用して
もよい。
このような絹フィブロインを用いた傷口保護材は以下に
述べるような方法により製造することができる。
まず、上述したような方法によりフィブロイン水溶液を
調製する。 人体に適用するのであるから、中性塩とし
てはなるべくCaCl2.、EtOHあるいはこれらの
混液なと人体に有害とならないものを用いるのがよい。
次いでフィブロイン水溶液に上述した治療剤を加えある
いは加えることなく、よく混合する。 この溶液を型枠
に流し込んで乾燥させて製膜化する。 乾燥は自然乾燥
あるいはオーブン中にて行うのがよい、 一方、製膜法
としては積極的にゲル化させて行ってもよい、 フィブ
ロイン水溶液は濃度が約1%以上あれば、放置しておい
てもゲル化する。 しかし、短時間で製造するためには
ゲル化を促進する方が好ましく、その方法としてはpH
の調製、セリシンの添加、フィブロインを変質させない
程度の加温など多くの方法を用いることができる。
pHの調製によりゲル化を行う時には、アルカリ側より
も酸性側にするのがよく、特にフィブロインの等電点で
あるpH中中村付近することで早くゲル化することがで
きる。  pHの調製にはたとえばクエン酸などの有機
酸を用いるのがよい。
このようにして治療剤を加えたあるいは加えないフィブ
ロイン水溶液を乾燥あるいは液体を含んだ状態でゲル化
させると、フィブロインが架橋して形成された三次元網
目構造の多孔質体の空洞部分に治療剤およびまたは水が
包含されてフィルム状の傷口保護材が得られる。
得られた絹フィブロインの治療剤の入ったあるいは入っ
ていないフィルム状傷口保護材は、フィブロインの濃度
に応じてフィルムの有孔率、治療剤の保持量、強度など
を調節することができる。
そしてこの絹フィブロインの治療剤の入ったあるいは入
っていないフィルム状傷口保護材は生体適合性にすぐれ
、付着性および付着持続性にもすぐれている。
なお、フィブロイン水溶液を得るために用いるフィブロ
イン源としては、くずまゆ、くず絹糸など安価なものを
用いることもでき、したがって絹フィブロインの傷口保
護材も安価に製造することができる。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例につき具体的に説明する。
(実施例) フィブロイン水溶液は屑糸、屑繭を原料として精練は常
法に従い、溶比50倍量の0.5%炭酸ナトリウム溶液
で液温90℃(温浴中)、30分間2回行った。 次に
塩化カルシウム−エタノール混合水溶液にフィブロイン
を溶解し、吸引ろ過した後セルロースチューブに注ぎ、
純水中でCaイオンが認められなくなるまで透析して濃
度4%のフィブロイン水溶液を調製した。
このフィブロイン水溶液にクエン酸を加え、あるいは加
えることなく、自然乾燥、あるいはオーブン中で乾燥、
または容器内に密封してゲル化させ傷口保護材のフィル
ムを得た。
次に治療剤の入っていないフィルムを外傷部および炎症
部に貼着した。 両方ともに非常によく付着し、日常の
作業でも長時間剥離せず、適合上の問題はなかった。
治療剤の入ったフィルムを口腔内の口内炎部に貼着した
。 飲水、飲食を平常通り行ったにもかかわらず、24
時間剥離することなく貼着していた。
〈発明の効果〉 本発明によって提供される治療剤を含んだあるいは含ま
ない絹フィブロインの多孔質体からなる傷口保護材は生
体適合性がよく、付着は良好で、付着後も良好な付着持
続状態を維持するので、傷口の保護および治療効果がよ
い。
この絹フィブロインを用いた傷口保護材はフィブロイン
の水溶液に治療剤を加えであるいは加えることなく容易
に製造することができる。
また、フィブロイン水溶液の調製は、くずまゆなと安価
な材料から安価かつ大量に、簡単に行うことができるか
ら、絹フィブロインを用いて傷口保護材を安価かつ大量
に製造することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)絹フィブロインの多孔質体で構成されていること
    を特徴とする傷口保護材。
  2. (2)絹フィブロイン水溶液中のフィブロインをゲル化
    させフィルムを形成することを特徴とする請求項1に記
    載の傷口保護材の製造方法。
  3. (3)絹フィブロインの水溶液を型枠に流し込んで乾燥
    させることを特徴とする請求項1に記載の傷口保護材の
    製造方法。
  4. (4)絹フィブロインの多孔質体に傷口治療剤が包含さ
    れていることを特徴とするを傷口保護材。
  5. (5)絹フィブロイン水溶液中にあらかじめ傷口治療剤
    を加えることを特徴とする請求項2または3に記載の傷
    口保護材の製造方法。
  6. (6)絹フィブロインのゲル化は、pHの調整により行
    う請求項2に記載の傷口保護材の製造方法。
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