JP2023056154A - コラーゲンスポンジの製造方法およびその製造方法によって製造されたコラーゲンスポンジ - Google Patents

コラーゲンスポンジの製造方法およびその製造方法によって製造されたコラーゲンスポンジ Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、細胞移動を促進する環境を創出するコラーゲンスポンジの製造方法およびそれによって製造されたコラーゲンスポンジを提供する。【解決手段】 本発明の製造方法は、精製された顆粒状のアテロコラーゲンを酸性条件下で蒸留水に溶解してコラーゲン分子特有の三重螺旋構造を保持した第1のコラーゲン水溶液を調製し、これとは別に前記の方法で調製したコラーゲン水溶液を所定の条件下で加熱処理により三重螺旋構造からランダム構造に変化させた第2のコラーゲン水溶液を調製し、前記第1のコラーゲン水溶液と前記第2のコラーゲン水溶液を所定の割合で混合し、所定のpHに調節して透明な混合水溶液を調製し、この透明な混合水溶液を所望の形状を有する容器に分注し、凍結真空乾燥して所望の形状のコラーゲンスポンジを製造し、コラーゲンスポンジに所定の条件で紫外線照射して所望の部位に分子間架橋を導入するものである。【選択図】 図1

Description

この発明は、口腔外科領域および形成外科領域における組織損傷部の再生治療に使用するコラーゲンスポンジの製造方法およびその製造方法によって製造されたコラーゲンスポンジに関する。
特許文献1(特開2004-222993号公報)は、口腔内で組織再生のための空間を所定期間保持して組織再生後には生体内で分解されること、必要な増殖因子や成長分化因子等を適度なタイミングで創面に供給すること、所用細胞の成長に資する適当な支持体を提供することを開示している。
さらに、特許文献1は、歯科用材料であって、その中に自己組織再生支援物質を少なくとも一種含有してなる層を有する再生アテロコラーゲンからなることを開示している。
また、特許文献1において、自己組織再生支援物質を含有してなる層がゼラチンからなる層であり、該層の上下両面に再生アテロコラーゲンからなるスポンジ層を有すること、または自己組織再生支援物質を含有してなる層が再生アテロコラーゲンからなるゲル層であり、該ゲル層の上下いずれか一方の面に再生アテロコラーゲンからなるスポンジ層を有することを開示している。
再生アテロコラーゲンからなるスポンジ層とは、ホモジナイズしたコラーゲン酸性水溶液を適当な鋳型に入れ、凍結乾燥した後、真空下で乾熱脱水架橋して得られる多孔質・シート状のコラーゲン体を意味する。
特許文献2(特開2006-296896号公報)は、細胞の再生を誘導する生理活性物質を含有したコラーゲン酸性水溶液を中性化してコラーゲンハイドロゲルを形成し、4~10℃で自然乾燥することにより得られるコラーゲン薄膜シートに関するものである。前記コラーゲン薄膜シートは、生体に適用したとき人工の細胞外マトリクスの役割を果たし、生体内で徐々に分解吸収されながら自己組織の再生を誘導すること、また、コラーゲン薄膜シートが自己組織再生誘導型人工皮膚・粘膜であるときは、皮膚・粘膜の欠損部分に適用することにより自己組織の再生を誘導して皮膚・粘膜の機能を再建することを開示している。
特許文献3(特表2012-515035号公報)は、動物の組織(胸膜、腸間膜、心膜、硬膜、腸など)に含まれる天然コラーゲン含有組織に由来する精製コラーゲンバリアシート材料を基にした多層シート構造体に関するものである。このバリアシート材料は外側の平滑なバリア層と内側の繊維質層からなり、繊維質層の面にスラリー状のコラーゲンを塗り凍結真空乾燥することによりコラーゲンスポンジ層を貼り合わせることを開示している。
特許文献4(特開2013-31730号公報)は、神経組織再生の促進や生体軟組織欠損部の治癒のために使用するコラーゲンからなる新規構造体およびそれを含んでなる組織再生用部材に関するものである。管状の生体内分解性支持体の内側にアテロコラーゲンからなる薄フィルム多房状構造体を有する組織再生用部材であり、アテロコラーゲンの酸性水溶液(pH3)を凍結真空乾燥し、真空下で乾熱脱水処理してコラーゲン分子間に架橋を導入することを開示している。
特許文献5(特表2013-508066号公報)は、塩化カルシウム溶液と第I型コラーゲン溶液で多血小板血漿を活性化させて形成する組成物に関するものである。コラーゲン溶液を室温に静置して線維状コラーゲンに変化させた不透明なコラーゲン溶液を調製し、これを塩化カルシウム溶液と混合した多血小板血漿に混合することによりゲルを作り、このゲルを病変部位に移植すると組織再生が促進されることを開示している。
特開2004-222993号公報 特開2006-296896号公報 特表2012-515035号公報 特開2013-31730号公報 特表2013-508066号公報
特許文献1は、有効成分を含有した中間層(ゼラチンからなる小球集合体層またはアテロコラーゲンからなるゲル層)の両面あるいは片面にアテロコラーゲンのスポンジ層を組み合わせた複合材料の製造方法に関するものである。このアテロコラーゲンのスポンジ層は、コラーゲンの酸性水溶液(pH3)を氷冷下でホモジナイズして気泡を含ませた後、鋳型に入れ、凍結真空乾燥してスポンジを製造し、真空下で乾熱脱水処理によりコラーゲン分子間に架橋を導入する方法をとっている。
特許文献2は、生理活性物質を含有したコラーゲンの酸性水溶液を中性化して37℃に加温しで得られるコラーゲンハイドロゲルを4~10℃で自然乾燥してコラーゲン薄膜シートにする製造方法に関するものである。このハイドロゲルシートはコラーゲン分子間に架橋が導入されていない。
特許文献3は、天然コラーゲン含有組織に由来するコラーゲンバリアシートの片面にコラーゲンスポンジを貼り合わせた複合材料の製造方法に関するものである。コラーゲンスポンジの製造にはコラーゲンのスラリーを使用している。このスラリーは水中に細かなコラーゲン粒子を懸濁したものであり、コラーゲン分子を水に完全に溶解した水溶液とは異なる。このスラリーを上記コラーゲンバリアシートに塗って凍結真空乾燥し、化学試薬による架橋、乾熱脱水架橋、紫外線照射による架橋を導入する方法をとっている。
特許文献4は、菅状の生体分解性支持体の内側にコラーゲンの薄フィルム多房状構造体を組み入れて神経再生に応用する複合材料の製造方法に関するものである。アテロコラーゲンの酸性水溶液(pH3)を凍結真空乾燥して薄フィルム多房状構造体を形成し、乾熱脱水処理によりコラーゲン分子間に架橋を導入する方法をとっている。薄フィルム多房状構造体が、コロイド状、ゲル状、繊維状とは異なる新規の構造であることを特徴としている。
特許文献5は、多血小板血漿と塩化カルシウム溶液と繊維化させた第I型コラーゲン溶液を混合して得られる組織再生用のゲルの製造方法に関するものである。多血小板血漿は繊維化したコラーゲンに接することによりゲル状態になる特性を応用したものである。
コラーゲンを応用した従来技術は、(i)コラーゲンの酸性水溶液(pH3)を凍結真空乾燥してスポンジを製造する方法、(ii)コラーゲンの中性水溶液(pH7)を凍結真空乾燥してスポンジを製造する方法に分類される。前者はコラーゲン分子が均一に溶解した状態からスポンジを製造する。後者はコラーゲン分子が凝集してコロイド状体の溶液からスポンジを製造する。そのため、製造されたスポンジ内のコラーゲン分子の状態は大きく異なる。前者はコラーゲン分子が分散した非繊維状コラーゲンであり、後者はコラーゲン分子が凝集した繊維状コラーゲンである。因みにコラーゲンは、酸性領域(pH3)では透明な水溶液状態であるが、pH4以上では、コロイド状、ゲル状となり、さらに中性領域(pH7)では繊維状となり沈殿する。
従来技術において共通する点は、種々の形状に加工した動物由来のコラーゲンをヒトの組織損傷部位に適用することにより、新生組織の「足場」を提供し、やがて分解吸収されるという概念である。これは医用材料工学的な設計である。
上述した従来技術に対して本発明は2つの分子設計上の特徴を有する。第1の特徴は、コラーゲン本来の三重螺旋構造を保持したアテロコラーゲンの水溶液と三重螺旋構造をランダム構造に変化させた熱変性アテロコラーゲンの水溶液を混合して所定の条件でpHを調節して透明な混合水溶液を調製し、凍結真空乾燥して所望の形状のコラーゲンスポンジを製造することである。第2の特徴は、所定の条件で紫外線照射してコラーゲン分子間に架橋を導入することにより、コラーゲン分子が持続的に溶出するコラーゲンスポンジを製造することである。
コラーゲン分子の持続的な溶出により細胞移動を促進する環境を創出することが可能となる。組織再生を促進する要因は2つある。第1の要因は、スポンジからコラーゲン分子が溶出することにより、スポンジ内に細胞が侵入する空隙を創出するという物理学的なものである。第2の要因は、スポンジから溶出したコラーゲン分子が創傷部位の周辺に拡散し、周辺の線維芽細胞を創傷部位に引き寄せる「走化性因子」として作用するという生物学的なものである。
本発明は、医用材料工学的な概念に創傷治癒の基本概念を加えたことに特徴がある。組織が損傷した際には、組織の主要な基質成分であるコラーゲンが分解され低分子化したポリペプチドとして損傷部から排除される。その一部は、損傷部位の周辺に拡散し、周辺の線維芽細胞を損傷部位に引き寄せる。すなわち、コラーゲン由来のポリペプチドが「走化性因子」として作用する。このような生物学的な作用により、損傷部位に集結した線維芽細胞が患者自身のコラーゲンを産生して新生組織を形成する。この新生組織形成が完了する時点で、適用したコラーゲンスポンジが分解吸収されるように設計することが重要である。
上記のコラーゲン由来のポリペプチドに関しては、熱変性したランダム構造のコラーゲン分子は、組織損傷部位に存在するタンパク分解酵素により直ちに低分子化してポリペプチドになる。一方、三重螺旋構造のコラーゲン分子は、組織損傷部位に存在するコラゲナーゼにより部分的に分解され、三重螺旋構造が崩壊してランダム構造となり、さらにタンパク分解酵素により低分子化してポリペプチドになる。それゆえ、熱変性したランダム構造のコラーゲン分子と三重螺旋構造を保持したコラーゲン分子がスポンジから溶出することにより、低分子化したポリペプチドを持続的に組織損傷部位の周囲に供給することが可能となる。
したがって、本発明は、分子レベルで設計したコラーゲンスポンジの製造方法であって、
ステップ1:精製した顆粒状のアテロコラーゲンを酸性条件下で溶解し、コラーゲン本来の三重螺旋構造を保持した第1のコラーゲン水溶液を調製する;
ステップ2:前記と同一の方法で調製したコラーゲン水溶液を加熱処理により三重螺旋構造からランダム構造に変化させた第2のコラーゲン水溶液を調製する;
ステップ3:前記第1のコラーゲン水溶液と前記第2のコラーゲン水溶液を所定の割合で混合し、所定のpHに調節して透明な混合水溶液を調製する;
ステップ4:pH調節した透明な混合水溶液を所望の形状を有する容器に分注し、凍結真空乾燥して所望の形状のコラーゲンスポンジを製造する;
ステップ5:ステップ4で製造したコラーゲンスポンジに所定の条件で紫外線を照射してコラーゲン分子間に架橋を導入することにより、スポンジを組織損傷部位に適用したときにコラーゲン分子が持続的に溶出するように分子設計することを特徴とするものである。
本発明におけるアテロコラーゲンは、豚や牛などの皮に多量に存在するI型コラーゲンを酸性条件下で酵素処理により抽出したものであり、ポリペプチド鎖3本がより合わさった三重螺旋構造を保持したものであり、分子の両末端に存在する抗原決定基となるテロペプチドと呼ばれる部分を酵素処理の際に除去して精製した顆粒状のものである。
上記方法で製造した顆粒状のアテロコラーゲンは、酸性条件下、例えばpH3以下で水に溶解する。pH3以下の条件では、コラーゲン分子の正に荷電した側鎖と周囲の水分子との結合力が増大して水溶性を保持できる。このため、ステップ1において調製される第1のコラーゲン水溶液は、コラーゲン分子が三重螺旋構造を保持した状態で水溶液中に分散して溶解していることが特徴である。因みに、pH3以上になると側鎖の荷電状態が弱くなり、周囲の水分子との結合力が低下するため三重螺旋構造のコラーゲン分子は横並びに凝集して沈殿する。いわゆる繊維状の集合体を形成する。
ステップ2で調製される第2のコラーゲン水溶液は、アテロコラーゲンの酸性水溶液を、例えば40℃以上の温度で加熱処理して得られる熱変性コラーゲン水溶液である。加熱処理によりコラーゲン分子が三重螺旋構造からランダム構造に変化する。ランダム構造のコラーゲン分子は相互の立体障害により横並びに凝集できないためpH中性領域でも沈殿しない。このように、第2のコラーゲン水溶液は、コラーゲン分子がランダム構造の状態で水溶液中に分散して溶解していることが特徴である。
ステップ3で調製された透明な混合水溶液は、第1のコラーゲン水溶液と第2のコラーゲン水溶液を所定の割合で混合したものであり、三重螺旋構造のコラーゲン分子とランダム構造のコラーゲン分子が分散して溶解している。この透明な混合水溶液は、第1のコラーゲン水溶液と第2のコラーゲン水溶液の混合比によって沈殿が開始するpH値が異なる。第1のコラーゲン水溶液と第2のコラーゲン水溶液の組成比が1:2の混合水溶液の場合には、pH5.5以上で沈殿が生じ始める。組成比が1:1および2:1の混合水溶液の場合には、pH5以上で沈殿が生じ始める。それゆえ、混合水溶液のpH値は沈殿が生じない4.5に設定することが重要である。
ステップ4では、pH調節した透明な混合水溶液を所望の形状を有する容器に分注し、凍結真空乾燥してシート型および円柱型のコラーゲンスポンジを製造する。これらのスポンジは三重螺旋構造のコラーゲン分子およびランダム構造のコラーゲン分子を含有することが特徴である。
さらに、ステップ5では、ステップ4において製造されたコラーゲンスポンジに所定の条件で紫外線照射を行う。具体的にはコラーゲンスポンジの両面または片面に所定時間紫外線照射を行う。紫外線が到達する領域のみ分子間架橋が導入されるため、コラーゲンスポンジの架橋度を調節できることが特徴である。
上記製造方法において、コラーゲンスポンジの両面を紫外線照射したものは、コラーゲンスポンジの両面外層部分のコラーゲン分子は十分に架橋されるが、紫外線が届かない中間層部分のコラーゲン分子は架橋されないことを特徴とする。この両面に紫外線照射されたコラーゲンスポンジを創部に適用した場合、架橋が不十分な中間層部分のコラーゲン分子が先に溶出し、続いて酵素分解により架橋が十分な外層部分のコラーゲン分子が溶出する。このような持続的なコラーゲン分子の溶出は細胞移動を促進する環境を創出する。
本発明により製造されるシート型コラーゲンスポンジは口腔外科領域では口蓋粘膜保護材や歯肉保護材として使用できる。歯肉が縮退した場合の手術方法として、切開した歯肉の創傷面に口蓋から採取した粘膜を移植する。いわゆる「口蓋粘膜遊離移植術」が行われる。この際、粘膜を採取したあとの口蓋欠損部にコラーゲンスポンジを適用する。これが口蓋粘膜保護材としての使用方法である。一方、切開した歯肉の創傷面にコラーゲンスポンジを適用することも可能である。これが歯肉保護材としての使用方法である。
シート型コラーゲンスポンジを口蓋粘膜保護材として使用する場合は、創傷被覆材の機能が約2週間要求されるため、未架橋コラーゲン分子の溶出が穏やかな特性が望ましく、コラーゲンスポンジの分子間架橋度が高くなるように紫外線照射時間を長くする。口蓋粘膜欠損部位のサイズが小さいので肉芽組織形成と並行して周囲からの上皮化が可能である。
また、シート型コラーゲンスポンジを口蓋粘膜移植片の代替として使用する場合、すなわち、歯肉保護材として使用する場合、血管と歯肉線維芽細胞が周囲の歯肉からスポンジ内に侵入して約1週間で肉芽組織の形成が可能なため、未架橋コラーゲン分子の溶出が速やかな特性が望ましく、コラーゲンスポンジの分子間架橋度が低くなるように紫外線照射時間を短くする。歯肉欠損部位のサイズが小さいので肉芽組織形成と並行して周囲からの上皮化が可能である。
さらに、シート型コラーゲンスポンジは口腔内止血材として使用できる。近年一般的な治療法となったインプラント術において歯肉を切開して歯槽骨を露出させるプロセスがあり優れた止血材が必要である。止血材として使用する場合、シート型コラーゲンスポンジの片面(上面)のみを紫外線照射する。これによって、コラーゲンスポンジの上面部分のコラーゲン分子は十分に架橋され、下面部分(創傷面側)のコラーゲン分子は架橋されないことを特徴とする。このシート側コラーゲンスポンジを歯肉の切開創の止血材として貼付したとき、未架橋のコラーゲン分子が血漿および浸出液中に溶解して糊状となり創傷面に接着する。同時に、未架橋コラーゲン分子が溶出した後の空隙にフィブイン網が形成され創傷治癒の環境を提供することができる。
前記の片面のみ紫外線照射したサイズの大きいシート型コラーゲンスポンジは形成外科領域において止血材兼創傷被覆材として使用することが可能である。顔面外傷の救急治療においては、止血材としての機能と創傷被覆材としての機能が要求される。さらに、熱傷治療においては、重症熱傷部位を切除した創傷面に健常な部位から採取した分層皮膚を移植する。いわゆる「自家分層皮膚移植術」が行われる。分層皮膚を採取したあとの創傷面に使用される保護材は、止血材としての機能と創傷被覆材としての機能が要求される。因みに、形成外科領域で行われる「自家分層皮膚移植術」は、口腔外科領域で行われる「口蓋粘膜遊離移植術」と共通する治療用材料が必要である。
また上述した製造方法によって製造された円柱型コラーゲンスポンジは、その両側に紫外線照射することにより、コラーゲンスポンジの周囲外層部分のコラーゲン分子は十分に架橋され、中心部分のコラーゲン分子は架橋されないことを特徴とするもので、抜歯窩充填材として使用される。
この抜歯窩充填材として使用される円柱型コラーゲンスポンジは、適度な強度が要求されるため高濃度のコラーゲン混合水溶液を凍結真空乾燥する必要がある。
円柱型コラーゲンスポンジを抜歯窩充填材として使用すると、血管と歯肉線維芽細胞が周囲の歯肉から血餅内へ浸入して肉芽組織を形成する。歯肉欠損のサイズが小さいので周囲からの上皮化が可能である。この場合、血餅と合体したスポンジ内で細胞移動のための空間を維持することが重要である。
本発明によれば、三重螺旋構造を保持したアテロコラーゲン分子とランダム構造に変化させたアテロコラーゲン分子が混在した透明な混合水溶液はpH4.5でも沈殿しないようにできるという特徴を有する。また、透明な混合水溶液を凍結真空乾燥して製造したコラーゲンスポンジは、紫外線の照射条件を変化することによってコラーゲンスポンジ内の分子間架橋の状態を制御することができる。これにより、コラーゲン分子の所望の溶出状態を達成できるという特徴を有する。
図1は本発明の製造方法を示した説明図である。 図2は第1のコラーゲン水溶液の説明図である。 図3は第2のコラーゲン水溶液の説明図である。 図4は混合水溶液の説明図である。 図5(a)はシート状コラーゲンスポンジの一例を示した説明図であり、図5(b)はコラーゲン分子の溶出を示した説明図である。 図6(a)はシート状コラーゲンスポンジの別の例を示した説明であり、図6(b)はコラーゲン分子の溶出を示した説明図である。 図7は円柱状コラーゲンスポンジにおいて、コラーゲン分子の溶出を示した説明図である。
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
本発明のコラーゲンスポンジの製造方法は、例えば図1に示すものであり、ステップ1では、精製された顆粒状のアテロコラーゲンを酸性条件下で溶解した第1のコラーゲン水溶液(1)を調製する。この第1のコラーゲン水溶液(1)は、pH3以下、例えばpH2.8の条件下で調製された透明な水溶液であり、図2に示すようにコラーゲン分子(2)は本来の三重螺旋構造を保持している。尚、図2の(3)は水分子を示している。
ステップ2では、ステップ1と同様の方法で調製したコラーゲン水溶液を所定の温度、例えば60℃で1時間加熱処理して、コラーゲン分子の三重螺旋構造をランダム構造に変化させて熱変性コラーゲン分子とした第2のコラーゲン水溶液(4)を調製する(図3)。ここで、ランダム構造のコラーゲン分子(5)は相互の立体障害により横並びに凝集できないため、pH値を酸性領域から中性領域まで変化しても沈殿しない特性をもつ。
ステップ3では、前記第1のコラーゲン水溶液(1)と前記第2のコラーゲン水溶液(4)を所定の割合で混合して透明な混合水溶液(6)を調製し、撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を滴下して所定のpH値、例えばpH4.5に調節する。
ステップ4では、ステップ3においてpH調節した透明な混合水溶液(6)を所望の形状を有する容器(7)あるいは(8)に分注し、凍結真空乾燥して所望の形状のコラーゲンスポンジ(9)あるいは(10)を製造するものである。尚、(7)はシート型コラーゲンスポンジ用の容器であり、(8)は円柱型コラーゲンスポンジ用の容器である。
ステップ5では、前記のステップ4で製造したコラーゲンスポンジ(9)あるいは(10)に所定の条件で紫外線照射するもので、例えばコラーゲンスポンジ(11)は、シート型コラーゲンスポンジの上下両面に所定時間紫外線照射して得られるものであり、例えば口蓋粘膜保護材や歯肉保護材として使用する。また、コラーゲンスポンジ(12)は、シート型コラーゲンスポンジの片面(上面)にのみ所定時間紫外線照射して得られるものであり、例えば口腔外科治療における止血材として使用できる。さらに、形成外科治療における止血材兼創傷被覆材として使用できる。
コラーゲンスポンジ(13)は、円柱型コラーゲンスポンジの両側から所定時間紫外線照射して得られるものであり、例えば抜歯窩充填材として使用する。
豚皮由来の精製された顆粒状のアテロコラーゲンを蒸留水に溶解して第1のコラーゲン水溶液(1)を調製した(1.2%、pH2.8)。これとは別に、同様な方法でコラーゲン水溶液を調製し、60℃で1時間加熱して第2の熱変性コラーゲン水溶液(4)を調製した(1.2%、pH2.8)。
第1のコラーゲン水溶液(1)と第2のコラーゲン水溶液(4)を組成比2:1の条件で混合し、撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpH4.5に調節した。この透明な混合水溶液(6)を所定量シート型スポンジ用容器(7)に分注し、4℃で6時間以上冷蔵庫に入れ、次に-85℃の超低温冷凍庫に一昼夜入れて凍結し、次に凍結真空乾燥機に入れてシート型コラーゲンスポンジ(9)を製造した。このシート型コラーゲンスポンジの両面を15Wの紫外線ランプで20cmの距離から15分間照射してコラーゲン分子間に架橋を導入し、両外層部分が分子間架橋度の高いシート型コラーゲンスポンジ(11)を製造した。
このシート型コラーゲンスポンジを蒸留水に37℃で一定時間浸漬した後、回収して凍結し、真空乾燥して得られたスポンジの重量を測定し、蒸留水に浸漬前のスポンジの重量と比較することにより、コラーゲン分子の溶出率を算定した。3日間水に浸漬したとき20%の重量減少を示した。7日間水に浸漬したとき24%の重量減少を示した。分子間架橋度の高いシート型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の溶出速度はかなり遅いことが実証された。
このシート型コラーゲンスポンジを蒸留水に10分間浸漬した後、回収してメッシュ上に30分間置いて余分な水を除去してから重量を測定し、蒸留水に浸漬前のスポンジの重量と比較することにより、シート型コラーゲンスポンジの含水能力を算定した。スポンジの自重の46倍の水をスポンジ内に吸収できることが実証された。
このシート型コラーゲンスポンジは極めて高い含水能力を有することから、創傷面に貼付したとき、種々の細胞成長因子を含む浸出液を十分に吸収することが可能である。それゆえ、創傷治癒の促進に適した環境を提供できることが期待できる。このシート型コラーゲンスポンジ(11)は口蓋粘膜保護材として使用することが望ましい。
この口蓋粘膜保護材として設計したシート型コラーゲンスポンジ(11)は、例えば図5(a)と(b)で示すように、シート型コラーゲンスポンジ(11)の上下両外層部分の11Aと11Bでは、紫外線によるコラーゲン分子間の架橋度が高いが、中間層部分の11Cでは紫外線が十分に到達しないため架橋度が低くなる。このため、シート型コラーゲンスポンジ(11)を口蓋粘膜片採取後の粘膜欠損部に貼付した場合、シート型コラーゲンスポンジ(11)の内部の架橋されていないコラーゲン分子は、架橋されたコラーゲン分子の間を抜けて溶出することが可能である。
周囲の粘膜から血管と線維芽細胞がスポンジ内に浸入して肉芽組織の形成を開始する。また、それと並行して架橋が十分なコラーゲン分子も、酵素分解により溶出する。持続的なコラーゲン分子の溶出が細胞移動を促進する環境を提供することにより、肉芽組織の形成と並行して、周囲からの粘膜上皮細胞の増殖と移動により上皮化が促進されることが期待できる。
実施例2は、シート型コラーゲンスポンジ(11)であって、歯肉保護材として使用する例を示すものである。この歯肉保護材として使用する場合、コラーゲン分子の溶出が速やかな特性が望ましい。このシート型コラーゲンスポンジの両面を15Wの紫外線ランプで20cmの距離から5分間照射してコラーゲン分子間に架橋を導入した。
上記と同様な方法で、このシート型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の溶出率を算定した。3時間水に浸漬したとき11%の重量減少を示した。1日間水に浸漬したとき34%の重量減少を示した。3日間水に浸漬したとき49%の重量減少を示した。分子間架橋度の低いシート型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の溶出速度はかなり早いことが実証された。このシート型コラーゲンスポンジ(11)は歯肉保護材として使用することが望ましい。
実施例2に係るシート型コラーゲンスポンジ(11)を口蓋粘膜移植片の代替として、即ち歯肉保護材として使用する場合、コラーゲンスポンジからコラーゲン分子が溶出すると同時に血管と歯肉線維芽細胞が周囲の歯肉からスポンジ内に浸入して肉芽組織形成を開始するものである。
実施例3は、実施例1と同様な方法でシート型コラーゲンスポンジを製造した。但し、スポンジの気泡サイズを大きくするために、コラーゲン水溶液(1)および熱変性コラーゲン水溶液(4)のコラーゲン濃度は0.8%に設定した。実施例3で製造したスポンジは、紫外線の照射を上面側のみとしたことを特徴とするシート型コラーゲンスポンジ(12)である。このシート型コラーゲンスポンジの上面側を15Wの紫外線ランプで20cmの距離から15分間照射してコラーゲン分子間に架橋を導入した。
上記と同様な方法で、このシート型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の溶出率を算定した。3時間水に浸漬したとき19%の重量減少を示した。1日間水に浸漬したとき42%の重量減少を示した。3日間水に浸漬したとき50%の重量減少を示した。上面側のみ分子間架橋度を導入したシート型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の初期溶出速度はかなり早いことが実証された。
図6に示すように、シート型コラーゲンスポンジ(12)の上面側(12A)はコラーゲン分子の架橋度が高く、下面側(12B)のコラーゲン分子は架橋されない。このシート型コラーゲンスポンジ(12)は、歯肉の切開創の止血材、顔面外傷の止血材、熱傷治療における自家分層皮膚採取創の止血材として使用することが望ましい。
実施例3に係るシート型コラーゲンスポンジ(12)が止血材として使用される場合、創傷面に貼付したときに下面側12Bの未架橋コラーゲン分子が血漿および浸出液中に溶解して糊状となり創傷面に接着する。同時に、未架橋コラーゲンが流出した後の空隙にフィブリン網(15)を形成し、止血に続き創傷治癒の環境を提供する。
実施例4は、実施例1と同様な方法でコラーゲンスポンジを製造した。但し、スポンジの強度を高めるために、コラーゲン水溶液(1)および熱変性コラーゲン水溶液(4)のコラーゲン濃度は2.0%に設定した。透明な混合水溶液を円柱型コラーゲンスポンジ用の容器8に入れて、4℃で6時間以上冷蔵庫に入れ、-85℃の冷凍庫で一昼夜入れて凍結させ、次に凍結真空乾燥機に入れて円柱型コラーゲンスポンジ(10)を製造した。この円柱型コラーゲンスポンジの両側を15Wの紫外線ランプで20cmの距離から15分間照射してコラーゲン分子間に架橋を導入した。
上記と同様な方法で、この円柱型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の溶出率を算定した。3時間水に浸漬したとき12%の重量減少を示した。1日間水に浸漬したとき56%の重量減少を示した。3日間水に浸漬したとき64%の重量減少を示した。周囲外層部分に分子間架橋度を導入した円柱型コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の初期溶出速度はかなり早いことが実証された。抜歯窩は口蓋粘膜欠損創や歯肉欠損創と比べて浸出液の少ない環境である。それゆえ、スポンジの分解が遅いと残存して治癒を阻害するリスクがある。
この円柱型コラーゲンスポンジ(13)は抜歯窩充填材として使用するのが望ましい。図7は円柱型コラーゲンスポンジ(13)を抜歯窩充填材として使用した場合の分子の動きを示すものである。
この円柱型コラーゲンスポンジ(13)を抜歯窩に充填した場合、スポンジ内部の架橋が不十分なコラーゲン分子が、円柱型コラーゲンスポンジ(13)の両端部13Aと13Bから溶出し、次に酵素分解によりスポンジの周囲外層部分の架橋が十分なコラーゲン分子も溶出する。円柱型コラーゲンスポンジ(13)を抜歯窩の充填材として使用した場合、コラーゲン分子の溶出と同時に、血管と歯肉線維芽細胞が周囲の歯肉からスポンジ内へ浸入して肉芽組織形成を開始する。血餅と合体したスポンジ内で細胞移動のための空間が維持される。
以上のように、本発明によれば、コラーゲンスポンジからのコラーゲン分子の溶出を持続的に行うことができ、さらに、溶出速度を調節することができる。コラーゲン分子の溶出により生じる空隙は周囲からの細胞侵入を容易にし、溶出したコラーゲン分子は周囲から損傷部位へ細胞を呼び寄せる「走化性因子」としての働きをする。これらの作用により組織損傷部の再生を促進する環境を提供することが可能となる。
1 第1のコラーゲン水溶液
2 三重螺旋構造のアテロコラーゲン分子
3 水分子
4 第2のコラーゲン水溶液
5 ランダム構造のアテロコラーゲン分子
6 透明な混合水溶液
7,8 容器
9 シート型コラーゲンスポンジ
10 円柱型コラーゲンスポンジ
11,12 架橋されたシート型コラーゲンスポンジ
13 架橋された円柱型コラーゲンスポンジ
14 分子間架橋
15 フィブリン網
UV 紫外線照射

Claims (6)

  1. 口腔外科用および形成外科用コラーゲンスポンジの製造方法であって、
    ステップ1:精製された顆粒状のアテロコラーゲンを酸性条件下で蒸留水に溶解し、コラーゲン分子特有の三重螺旋構造を保持した第1のコラーゲン水溶液を調製する;
    ステップ2:前記と同一の方法で調製したコラーゲン水溶液を加熱処理によりコラーゲン分子の構造を三重螺旋構造からランダム構造に変化させた第2のコラーゲン水溶液を調製する;
    ステップ3:前記第1のコラーゲン水溶液と前記第2のコラーゲン水溶液を所定の割合で混合し、所定のpHに調節して透明な混合水溶液を調製する;
    ステップ4:pH調節した透明な混合水溶液を所望の形状を有する容器に分注し、凍結真空乾燥して所望の形状のコラーゲンスポンジを製造する;
    ステップ5:ステップ4で製造されたコラーゲンスポンジに所定の条件で紫外線を照射して所望の部位に分子間架橋を導入することを特徴とするコラーゲンスポンジの製造方法。
  2. 前記容器は、シート型であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 前記容器は、円柱型であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  4. 請求項2記載の製造方法によって製造されたコラーゲンスポンジは、シート型コラーゲンスポンジであって、
    シート型コラーゲンスポンジの上下両面に所定時間紫外線照射することにより、コラーゲンスポンジの両面外層部分は分子間架橋度が高く、中間層部分は分子間架橋度が低いことを特徴とするシート型のコラーゲンスポンジ。
  5. 請求項2記載の製造方法によって製造されたコラーゲンスポンジは、シート型コラーゲンスポンジであって、
    シート型コラーゲンスポンジの上面のみ所定時間紫外線照射することにより、コラーゲンスポンジの上層部分は分子間架橋度が高く、下層部分は分子間架橋が導入されていないことを特徴とするシート型のコラーゲンスポンジ。
  6. 請求項3記載の製造方法によって製造されたコラーゲンスポンジは、円柱型コラーゲンスポンジであって、
    円柱型コラーゲンスポンジの両側に所定時間紫外線照射することにより、周囲外層部分は分子間架橋度が高く、中心部分は分子間架橋度が低いことを特徴とする円柱型のコラーゲンスポンジ。

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