JPH0125181Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 発明の目的 （産業上の利用分野） この考案は、鉄骨にパネルを添着した構造（以
下、鉄骨パネル構造という）の建物の窓、出入口
等の開口に、アルミニウムのサツシ枠（窓枠、扉
枠等）を取付けるための取付け金具に関する。

鉄骨パネル構造の建物の窓、出入口等の開口に
アルミニウムのサツシ枠を取付けるのに、従来
は、開口の縁に露出させた鉄骨（断面が四角形で
一面を切開いた軽量鉄骨が多く用いられる）に、
鋼製のアンカを溶接し、これにサツシ枠をねじ止
めして開口に固定し、その後、枠と開口の縁との
隙間をシール材、コーキング材を充填してきれい
に塞ぐようにされていた。

また、アンカを鉄骨に溶接する代りに、第５図
のような、平板の両端を上下に切り開いた鋼製金
具に断面Ｌ形の鋼製金具２を鋲着または溶接した
アンカ３を用いて、鉄骨４の開口の両縁をアンカ
３の開いた両端で第４図のように弾力的に挾み取
付けるものもある。

このようにして鉄骨４に固着したアンカ３にサ
ツシ枠５を取付けるには、第４図のように、断面
Ｔ形の長さの短い連結金具６を、サツシ枠５の端
部の折曲げ縁７，７に複数個所においてねじ８で
取付け、金具６と同体の突片９をねじ１０により
アンカ３に連結していた。

〔考案が解決しようとする問題点） このように複数の連結金具６をサツシ枠５に分
散させてねじ結合する構造は、アルミニウムのサ
ツシ枠に穿孔しなければならないので、防錆のた
めにサツシ枠に被着した防錆被膜が破られてしま
い、この部分から腐食が進行するという不都合が
あり、またアンカ３や連結金具６の取付けは、建
築現場において行なわれるため、穿孔やねじ込み
の作業が多く能率の悪いものであつた。

（問題点を解決するための手段） この考案のアルミニウムサツシ枠取付け用金具
は、第２〜３図のように、アンカに連結される突
片１５を一面に形成した主部１１の他面の一端に
挾み腕１４を形成し、一端部２１をサツシ枠の折
曲げ縁７の厚さに対応する長さに折曲げた挾み金
具１２を長孔２３に挿通したねじ１３により主部
１１の他端に緊締して、主部１１の他端と共にサ
ツシ枠の折曲げ縁を挾持して、サツシ枠５に取付
けられるものである。主部１１には挾み金具１２
がサツシ枠の折曲げ縁７から外れる程度にねじ１
３を長孔２３の中を移動させたときに挾み片１２
に当接してその姿勢を規正するストツパ２２が形
成されている。１６は、外額縁１７をボルト１８
およびナツト１９で連結するための切込み２０を
設けた突片、２３はねじ１３を挿通する長孔であ
る。

（作用） 取付け用金具をサツシ枠５に取付けるには、取
付け用金具の主部１１の一端と、この端部に形成
された挾み腕１４とによつて、サツシ枠の一つの
折曲げ縁７を弾力的に挾み、主部１１の他端とこ
れにねじ結合される挾み金具１２との間で他の折
曲げ縁７を挾み、ねじ１３を緊締して、主部１１
と挾み金具１２との間でこの折曲げ縁７を強く挾
持する。

挾み金具１２の一つの端部は、折曲げ縁７の厚
さまたはこれより少し長い程度の高さに折曲げ
て、挾み金具１２を緊締したときに取付け金具１
１と挾み金具１２とがほぼ平行になるようにされ
ている。

サツシ枠の下部、側部も同様にして鉄骨に取付
けることができる。

取付け用金具を建築現場へ送るときに、挾み金
具１２をねじ１３により主部１１に取付けたまま
送れば、分離して送るよりも取付け工事を能率よ
く行なうことができるが、挾み金具１２にゆるく
螺合させた状態でねじ１３を長孔２３に沿つて第
１図左方へ移動させ、金具１２がストツパ２２に
当つた所でねじを軽く締めておけば、挾み金具１
２の方向が一定するから、取付け用金具をサツシ
枠に取付ける際には、ねじ１３をゆるめ長孔２３
に沿つて主部１１を第１図で右方へ移動させれ
ば、挾み金具１２を良好な結合姿勢のままサツシ
枠の折曲げ縁７に重ねて、これを挾持させること
ができる。

ハ 考案の効果 (1) 取付け用金具の主部１１を、挾み腕１４と挾
み金具１２とによりサツシ枠５の折曲げ縁７，
７を挾んで取付けるため、サツシ枠に穿孔しな
いで済み、サツシ枠に被着した防食被膜を傷つ
けない。

(2) 従つて腐食防止の効果がよい。

(3) 挾み金具１２を主部１１に取付けて建築現場
に送り、現場ではねじ１３を操作するのみで取
付け作業が行なえるから、作業能率をよくする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本考案を示し、第１図はサツシ枠
の上部における鉄骨への取付け構造を示す縦断面
図、第２図は取付け用金具の主部１１の斜視図、
第３図は挾み金具１２の斜視図、第４〜５図は従
来のサツシ枠取付け構造を示し、第４図はサツシ
枠上部の縦断面図、第５図はアンカの斜視図であ
る。 １，２：金具、３：アンカ、４：鉄骨、５：サ
ツシ枠、６：連結金具、７：折曲げ縁、８：ね
じ、９：突片、１０：ねじ、１１：主部、１２：
挾み金具、１３：ねじ、１４：挾み腕、１５，１
６：突片、１７：外額縁、１８：ボルト、１９：
ナツト、２０：切込み、２１：端部、２２：スト
ツパ、２３：長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アンカ３にねじ１０により結合される突起１５
   を突設した平板状の主部１１の突起１５と反対面
   の一端に、主部１１と共にサツシ枠５の折曲げ縁
   ７の一つを弾力的に挾持する挾み腕１４を形成
   し、主部１１の他端には、ねじ１３を挿通する長
   孔２３を形成し、このねじ１３に螺合して挾み腕
   １４と同じ面で主部１１に結合される挾み金具１
   ２を付属させ、挾み金具１２がサツシ枠の折曲げ
   縁７に当らぬ程度に長孔２３に沿つて移動する位
   置にストツパ２２を形成したアルミニウムサツシ
   枠取付け用金具。