JPH0124946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、前面飾り板とツマミを一体的に形成
しておき、取付け時に両者を分離する構造とした
ツマミ一体型前面飾り板に関する。

従来、各種スイツチ類のツマミは単体で製造さ
れるので、第１図に示すようにワーク（機器本
体）１に前面飾り板２を取付けた後に、該飾り板
２の孔３を通して機器本体１から突出するスイツ
チ軸（ここではボリユーム軸等も含む総称として
使用する）４にツマミ５を嵌合させるのが一般的
である。ところがこの方法では、(1)組立工数が多
い、(2)加工工数が多い、(3)運搬工数が多い、(4)部
品箱の種類が多い、(5)他機種との部品誤りが生じ
やすい、(6)自動化が困難（部品整列の必要があ
る）、(7)設備の増大、等の欠点がある。

本考案は、前面飾り板に予めツマミ類を分離可
能な状態に一体成形しておくことで上記の問題点
を解決しようとするものである。

本考案は、機器本体の前面に取り付ける飾り板
のツマミ取付孔に、該機器本体の前面から突出す
るスイツチ軸に嵌合させるツマミと、該ツマミを
保持する破断可能な連結片とを一体成型してなる
ことを特徴とするが、以下図示の実施例を参照し
ながらこれを詳細に説明する。

第２図(1)〜(3)は本考案の一実施例を示す組立工
程図で、ワーク１は第１図と同様である。前面飾
り板２は樹脂製で、その孔３（第１図）に相当す
る部分にはツマミ５が分離可能な状態に一体成型
されている。(1)の工程でワーク１に前面飾り板２
を取り付けたら、(2)の工程で各ツマミ５を分離す
る。分離方法は、押すＡ、引くＢ、回すＣのいず
れかである。(3)の工程で分離されたツマミ５をス
イツチ軸４に嵌合させると組立て作業は完了す
る。

第３図は前面飾り板２の具体例を示す断面図
で、(1)はツマミ５の分離前、(2)は分離後の各状態
である。飾り板２とツマミ５を分離可能につなぐ
連結片６は薄い部材で円環状に連続して、または
円周方向に不連続に何点かに形成されたものであ
る。従つて、ツマミ５を例えばＡ方向に押すこと
により容易に破断し、そのままツマミ５はスイツ
チ軸４に嵌合する。

第４図は異なる例で、(a)はツマミ５をＣ方向に
回転させて分断するものである。(b)はプツシユス
イツチに適用した例で、Ａ方向に押すことにより
ツマミ５を分断する。

第５図は参考までに示す他のツマミ一体型前面
飾り板で、(a)の例はツマミ５と前面飾り板２の間
を軟質ゴム７で連結したものである。この場合ゴ
ム７はツマミ５を押しても分断されない。この様
な構造の前面飾り板は、樹脂で一体成型すること
はできないので、加工工数が増す。また(b)の例は
ツマミ５を孔３以外の部分に一体成型しているの
で、ワンタツチで分離、嵌合ということは不可能
であるから組立工数が増す。

以上述べたように本考案によれば、ツマミと前
面飾り板が分離可能な状態に一体成形され、且つ
該ツマミの位置が機器本体のスイツチ軸に対応し
ているので、組立工数、加工工数、運搬工数、部
品箱数を削減することができ、部品誤りがなく自
動化が容易で設備も小さくできる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の前面飾り板の一例を示す組立
図、第２図は本考案の一実施例を示す組立図、第
３図および第４図は本考案の前面飾り板の具体例
を示す断面図、第５図は他の前面飾り板の説明図
である。 図中、１は機器本体、２は前面飾り板、４はス
イツチ軸、５はツマミ、６は連結片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器本体の前面に取り付ける飾り板のツマミ取
   付孔に、該機器本体の前面から突出するスイツチ
   軸に嵌合させるツマミと、該ツマミを保持する破
   断可能な連結片とを一体成型してなることを特徴
   とするツマミ一体型の前面飾り板。