JPH0124596Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は合計機能を有する印字装置付電子秤
に係り、特に合計計算中に割り込んで、独立した
ラベルを発行させるようにした秤に関する。

従来、例えば合計機能を有する印字装置付デジ
タル料金秤（以下ラベルプリンターという）は、
複数の被計量物を計量する毎に、料金、重量など
を合計メモリーに加算するとともに、同料金、重
量などを印字するようにしていた。

ところで、実際の使用上において、例えば、１
人の客が数点の商品を購入しようとして、必要に
応じて計量しながら累積計算をしている途中で、
１点だけの商品を購入しようとする客が割り込も
うとするなどの現象が生ずる場合がある。従来の
ラベルプリンターにおいては、この場合に単品買
いの客を待たせておき、当初の数点買いの客の購
入が完全に終了してから、改めて単品買いの客の
ラベルなどを発行するものであつた。

この結果、当初の数点買いをする客はせき立て
られた状態となつて落ちついて買物ができず、ま
た、単品買いをする客は待たされていらいらする
などの心理的悪影響を及ぼして、売上量が伸びな
くなるなどの虞れがあつた。

この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので
あり、一人の顧客に対しての購入商品の値段を加
算している間に、その加算処理に影響することな
く、他の顧客の購入商品を割り込ませて、その商
品の値段をラベルに印字させることによつて、顧
客サービスの向上を実現することを目的とする。

以下、この考案を図面に示す実施例に基いて詳
細に説明する。

第１図は、この考案を印字装置付デジタル料金
秤（ラベルプリンター）に適用した一実施例を示
すもので、図中符号１，２，３で示すものはそれ
ぞれ所要の電子回路を内蔵した本体、被計量物が
載置される秤皿、ラベルを発行し貼付するラベラ
ーである。

この本体１の前方には操作表示盤４が設けら
れ、この操作盤４には、第２図に示すように単価
および金額などを設定する条件設定キー５と、非
計量売りの際に後述する電子回路（中央処理装
置、以下CPUという）にメモリー加算およびラ
ベル発行指令をする単品キー６と、計量売りの際
にメモリー加算およびラベル発行指令をする計量
加算キー７と、合計金額およびラベル発行指令を
するとともにメモリーを消去する合計キー８と、
メモリーの内容を訂正する訂正キー９と、上記単
品キー６および計量加算キー７に無関係に操作さ
れ非計量売りの際にメモリーと無関係にラベル発
行指令をする単品割込キー１０と、計量売りの際
にメモリーと無関係にラベル発行指令をする計量
割込キー１１となどがそれぞれ設けられ、これら
各キー５〜１１の上方には、重さ表示器１２、単
価表示器１３、値段表示器１４などが設けられ、
かつ上記単品キー６、計量加算キー７、合計キー
８、訂正キー９は通常の売上キーを構成するもの
である。

また、第３図は、電子回路のブロツク図であ
り、図中１５は、上記本体１の秤皿に被測定物が
載置された際に、この重量をロードセルなどによ
つて電気信号に変換する重量検出器であり、図中
１５は本体１内に収容され、ラベラー３、各キー
５〜１１、各表示器１２〜１４、重量検出器１５
などにそれぞれ接続された後述する作用を行う電
子回路（中央処理装置、以下CPUという）であ
る。

以下、このように構成されたラベルプリンター
の動作について説明する。

店頭などにおいて、第１図に示したラベルプリ
ンターを使用して、当初の客に数点売りをする場
合は、次の操作が行われる。例えば、当初の客の
注文が計量を必要とする商品Ａ（100ｇ単価350円
の品を200ｇ）と、計量を必要としない商品Ｂ
（800円の品を１品）とであつたとすれば、〔商品
Ａの販売〕操作盤４の条件設定キー５を「３」，
「５」，「０」と押し、商品Ａを200ｇ本体１の秤皿
２に載置する。この操作によつて条件設定キー５
の信号が、CPU１６の記憶回路に100ｇ単価350
円として記憶され、CPU１６が単価表示器１３
に「350円」の表示をさせる。また、秤皿２に商
品Ａの重量が作用することによつて、重量検出器
１５が動作され、その重量に対した電気信号を
CPU１６に伝達し、CPU１６はその信号を分折
演算して、商品Ａの重量および値段を重さ表示器
１２および値段表示器１４にそれぞれ「200ｇ」，
「700円」のように表示させる。次いで第２図に示
す計量加算キー７を押すと、上記各データが
CPU１６に記憶され、かつ、重さ、単価、値段
などの各データを印字したラベルがラベラー３か
ら発行される。

〔商品Ｂの販売〕条件設定キー５を「８」，
「０」，「０」と押し、かつ単品キー６を押す。こ
の操作によつてCPU１６は、商品Ａの各データ
に商品Ｂの各データを加算して記憶するととも
に、商品Ｂの値段を値段表示器１４に「800円」
のように表示させ、かつ、値段などの各データを
印字したラベルをラベラー３によつて発行させ
る。

上記当初の客が、さらに商品を購入する際に
は、計量を要する商品の場合は商品Ａに準じ、計
量を要しない商品の場合は商品Ｂに準じて販売が
続行され、それらの各データは、値段、重量など
がCPU１６によつて順次加算されて記憶され、
また、販売の都度（計量加算キー７、単品キー６
の操作の都度）ラベラー３によつてラベルが発行
される。

一方、当初の客に数点売りをしている間に、単
点買いを希望する客を割り込ませる場合は、次の
ように行われる。当初の客への販売途中、計量加
算キー７などを押した後に、次の客の希望する計
量を必要としない商品Ｃ（例えば450円の品を１
品）を販売する場合、条件設定キー５を「４」，
「５」，「０」と押し、かつ単品割込キー１０を押
す。この操作によつてCPU１６は、当初の客の
値段などの記憶回路と独立して、既に記憶した商
品Ａ、商品Ｂの合計に加えることなく、商品Ｃの
データを値段表示器１４などに表示させ、かつラ
ベラー３によつてラベルを発行させる。また、計
量を必要とする商品Ｄ（例えば100ｇ単価180円の
品を300ｇ）を販売する場合は、条件設定キー５
を「１」，「８」，「０」と押し、かつ計量割込キー
１１を押す。この操作によつてCPU１６は当初
の客のデータに加算することなく商品Ｄの値段を
「540円」のように表示させ、かつラベルを発行す
る。このように、CPU１６は、割込キー１１が
操作されたときに、その割込キー１１が操作され
た直前に入力した商品の値段を加算することなく
ラベルに印字する機能を果たす。その機能部を割
込処理部という。

次いで、当初の客がさらに続けて商品購入を希
望する場合は、上述した商品Ａ，Ｂと同様の操作
によつて続行され、また、その途中でさらに別の
客を割り込ませる場合も上述した商品Ｃ，Ｄと同
様の操作がなされる。

また、当初の客に対しての販売を終了させる場
合は第２図に示す合計キー８を押し、CPU１６
によつて合計金額をプリントさせるとともに値段
表示器１３に表示させ、かつメモリー内容を消去
して次の数点販売に備える。

なお上述においては、割り込みを行う客の購入
する商品が、計算を要しない商品Ｃ，Ｄであると
して説明したが、この例に限定するものではな
く、例えば、CPU１５に数点売りをさせるため
の記憶回路を２個設け、かつ単品キー６、計量加
算キー７、合計キー８と同様の割込用キーを設け
るなどの切り換え手段を具備させてもよい。

以上説明したように、この考案の印字装置付電
子秤は、一人の顧客に対しての購入商品の値段を
加算している間に、その加算処理に影響すること
なく、他の顧客の購入商品を割り込ませて、その
商品の値段をラベルに印字させる構成であるか
ら、次のような効果を奏する。

数点の商品を一人の顧客に販売している途中
に、他の顧客を割り込ませてラベルを発行さ
せ、次いで元の顧客の販売を続けることができ
る。この結果、当初の顧客および割り込む顧客
の両方に不快感を与えることがない。

割込キーを操作するだけで他の顧客の商品を
簡単に割り込ませて処理することができ、また
必要に応じて何回でも割り込ませることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を印字装置付デジタル料金秤
に適用した一実施例を示す全体構成図、第２図は
第１図鎖線Ａで示す部分の拡大図、第３図は第１
図の電子回路を示すブロツク図である。 １……本体、３……ラベラー、１０……単品割
込キー、１１……計量割込キー、１６……電子回
路（中央処理装置、CPU）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 購入商品の値段を入力して、購入商品の値段を
   顧客毎に順次加算して合計メモリに記憶し、 顧客毎に購入商品の値段を加算する都度、商品
   毎の値段をラベルに印字すると共に、 顧客毎の全ての購入商品の値段を加算した後
   に、前記合計メモリ内の合計の値段をラベルに印
   字する印字装置付電子秤において、 一人の顧客の購入商品の値段を加算している途
   中で操作される割込キーと、 前記割込キーが操作されたときに機能し、前記
   割込キーが操作された直前に入力した商品の値段
   を前記合計メモリ内の値段に加算することなくラ
   ベルに印字する割込処理部を具備してなることを
   特徴とする印字装置付電子秤。