JPH01241581A - 静電印刷画像の定着方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はトナーを用いる静電印刷法により得られた複写
画像を定着する方法に関する。

（従来の技術） 最近における複写技術の進展は目覚しいものがおり、従
来のモノクロ（白黒）複写からフルカラーによる、いわ
ゆるカラー複写へと次第に移行しつつある。カラー複写
の場合三色の色素、すなわち、赤（マゼンタ）、黄（ア
ゾ系）、青くシアニン系）あるいは黒（カーボンブラッ
ク）を含む四種のトナーが用いられ、これらが塗り重ね
られて原画に忠実な色が再現される。

（発明が解決しようとする課題） このような現在までのモノクロもしくはカラー複写機に
おいて、特にカラー複写機においては、周知のとおり、
原画の色をエレクトロニクス技術を利用して三色に解像
しこれをコンピューター等で読み取った俊トナー比率を
定め原画の色彩が再現されるようになっており、理論上
黒色は上記三色で出来るが、カラーバランス調整（画像
により配色比を変える）をする場合には、本来の黒色よ
り色調がずれるため最後に黒色トナーが付加される方法
もとられている。すなわち、原画の画像が中間色や黒色
味が多い程異色トナーの塗り重ねが多くなり、中でも黒
色部は四層に色塗りが重ねられることになる。このよう
に多層にトナー層が形成されるため複写機による瞬時の
加熱では定着が不十分となり指定複写用紙（以下単にＰ
ＰＣという）を用いてもこの傾向は変らない。例えば複
写したシートを折り曲げたり、揉んだりあるいは強く擦
ったりするとその部分の画像が脱落しＲＰＣの白色表面
が露出し複写画像が損われるという問題があった。まし
てＲＰＣ以外のトナーの付着性が乏しい合成樹脂を用い
た被印刷体などはこの傾向が強いので、この種の被印刷
体を用いる場合実用に耐える複写を行うことはできなか
った。このような問題は程度の差はあってもモノクロ複
写機においでも同様であった。

本発明の目的は、トナーを用いる静電印刷法により得ら
れた印刷画像に対し、原画の忠実な再現性を損うことな
く、耐Ｉｆ粍性、耐揉性、シワへの抵抗性を与え、かつ
表面光沢の良い耐汚染性に優れた強固な定着表面を付与
せしめ、単にＰＰＣのみならず、合成樹脂系シート面、
特に塩素化ポリエチレン樹脂を用いたシートへの忠実な
複写及び確実な定着性、耐汚染性を与えることにより、
か・る素材の広範囲な応用面の開拓が期待できる方法を
提供するにある。

（課題を解決するための手段） すなわち、本発明においては、トナーを用いて静電印刷
法により複写を行うに当り、被印刷体面に画像を形成後
、１６０〜２５０℃で５〜３０秒加熱処理を施すことに
より上記目的を達成Ｉしめたものである。

また本発明においては、被印刷体としてＰＰＣは勿論の
こと、合成樹脂、特に塩素化ポリエチレンに対してはＰ
ＰＣ以上の優れた効果が発揮されることが見出された。

ざらに塩素化ポリエチレン単独のみならずこれを必須成
分とする相溶性の良いポリマー混合物の場合についても
同様であり、可塑剤を全く使用せずに達成できる。この
ような塩素化ポリエチレンを用いた被印刷体については
、本出願人の出願に係る特願昭６２−２６２３０９号記
載のものが最も好適に使用できる。

すなわら、このような塩素化ポリエチレンは、分子口１
万〜２０万、好ましくは１万〜１０万のポリエチレンを
溶液法又は水性懸濁法により塩素化して得られた塩素含
量１０〜５０重量％、好ましくは２０〜４５重量％のも
のが適当である。即ち被印刷体として好ましい塩素化ポ
リエチレンとしては、原料ポリエチレンのメチレン基１
０個あたり塩素原子約０．５〜４個、好ましくは約１〜
３個結合しているものが好ましい。原料ポリエチレンの
分子量が１万未満のものは引張抗張力や耐熱性がなく、
特に熱によって粘着性を生じるので機器内でのトラブル
の原因となる。また強度も小さく被印刷体としての良好
な機械特性がない。また分子量が２０万を超えるもので
は加工性に難点があり、熱性の流動性に乏しいのでフィ
ルム加工等の成形が困難である。またトルエン等の有機
溶剤に対する溶解性も小さく、更には仙ポリマーとの相
溶性も乏しいので溶液化が困難であり良好なコーテイン
グ液とはなり難い。塩素化ポリエチレンの塩素含量が１
０重量％未満のものはゴム弾性を有ざずブレンド性も乏
しい。また印刷インクとの馴染みも悪く印刷特性に欠け
る。また有機溶剤に対する溶解性もよくない。塩素含量
が　５０重量％を超えると樹脂が硬くなって弾力性が失
われる１加工性も悪くなって得られたシート自体の可撓
性も消失し、また樹脂自体も熱に対する安定性が小さく
なり好ましくない。

本発明に好適な被印刷体は、上記塩素化ポリエチレン単
独、又は該塩素化ポリエチレン及びこれと相溶性のある
ポリマーとの混合物に、必要に応じて充填剤、安定剤、
滑剤、顔料、酸化防止剤。

難燃剤、加硫剤、加硫助剤、その他該印刷材料の分野に
おいて通常使用される各種配合剤を添加して、これをイ
ンフレーション法等によりフィルム化、あるいは押出機
、カレンダーロール、プレス機等によりシート化したも
の、該フィルム又はシートを他種基材又は複合基材と複
合ラミネート化したもの、あるいは上記塩素化ポリエチ
レン又はこの混合物を有機溶剤に溶かして他種基材又は
複合基材にコーティングして皮膜化したものなど様々な
形体で用いることができる。

上記塩素化ポリエチレンと相溶性のあるポリマーとして
は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン９ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体。

エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体、アクリロニトリル−ブタジェン−ス
チレン樹脂等の樹脂やクロロプレンゴム、ニトリルゴム
、ブタジェンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エ
ピクロルヒドリンゴム等のゴムが挙げられる。これらポ
リマーとの混合物の場合塩素化ポリエチレンは混合物中
小なくとも２０重量％、好ましくは３０重量％以上必要
である。

また本発明において用いられる塩素化ポリエチレン又は
該塩素化ポリエチレン混合物としては引張抗張力１００
ｋ（１／ｃｆｆ１以上、引張伸び率１００％以上及び軟
化点６０℃以上の弾性体であり、しがもこれより得られ
た被印刷体が絶縁破壊電圧として５００Ｖ／ｍｍ以上有
しているものがゼロックス法、ファクシミリ法あるいは
光誘電法等の本発明に適用される静電印刷材料として好
適でおる。これらの特性をもつポリマーからなる被印刷
体は乾式間接法によるモノクロあるいはモノカラー、フ
ルカラーに及ぶ静電複写により極めて繊細に絵柄や文字
が明瞭に複写された印刷物を与える。本発明の定着方法
を採用した静電印刷物の印刷画像は非常に安定化してお
り、折り曲げはもとより手揉みゃ水浸漬によっても脱落
することがない。

上記塩素化ポリエチレン又は塩素化ポリエチレンを必須
成分とする混合物において、引張抗張力ｌｆｉ　１００
ｋｇ／−未満のものを用いた場合には、印刷機より引き
出す際に局部的にちぎれる場合があったり、皮膜に力が
か）って部分的な破壊を生ずることがあるので好ましく
ない。引張伸び率が１ｏ。

％未満のものではフレキシブルな印刷材が得られず、印
刷時機器への密着性が十分でないので鮮明な印刷が得ら
れ難い。また本発明においては、印刷画像として付着し
たトナーを定着させるために１６０〜２５０℃で５秒〜
３０秒加熱して画像の融着が行われるが、軟化点が６０
℃未満のものでは印刷材自体が粘着化して正常な印刷が
行われ難い。塩素化ポリエチレン又はこの混合物が弾性
体である基準としては引張弾性率（ＡＳＴ）１０６３８
）がｌＸ１０４ｋｇ／ｃｉ以下であることが望ましい。

上記基準より大きいと、印刷時の圧着の際伸びたまま画
像が形成され、画像精度が得られにくい。

上記特性を有する塩素化ポリエチレン又はこの混合物よ
り得られた被印刷体は絶縁破壊電圧が５００Ｖ／ｍｍ以
上であることが必要である。絶縁破壊電圧が５００Ｖ／
ｍｍ未渦の場合には、印刷性電圧印加によって絶縁が破
壊され、放電により短絡して装置が損傷したり、印刷材
料自体も十分な帯電が行われず鮮明な画像形成ができ難
い。

上記のような塩素化ポリエチレン又は該塩素化ポリエチ
レン混合物をそのままフィルム化又はシート化したもの
でもよいし、このフィルム又はシートを絶縁破壊電圧５
００Ｖ／ｍｍ以上の紙や天然繊維、合成繊維、化学繊維
、鉱物繊維やガラス繊維等よりなる織布、不織布等の他
種基材又はこれらの複合基材とラミネートしたものでも
よい。この際のフィルム又はシートの厚みとしては通常
２０〜２００虜のものが良好な印刷特性を）ｑるために
好ましい。

また塩素化ポリエチレン又は該塩素化ポリエチレン混合
物を有機溶剤に溶かして上記基材に含浸もしくはコーテ
ィングしたものでもよい。この際の基材への樹脂付着量
は５〜２００ｇ／　ｙｄの範囲が適当である。更に塩素
化ポリエチレン又は塩素化ポリエチレン混合物は加硫剤
を用いて加硫シートとして用いることもできる。使用目
的によっては加硫により機械強度や反発弾性、耐熱温度
を向上させることが可能である。

本発明において定着処理手段としては、例えば通常の恒
温加熱器、加熱ロール、あるいは反射板を有する遠赤外
線ヒーターを設け、複写された印刷物を加熱雰囲気中を
通過させる方法が挙げられる。またこれらの方法は複写
機からの排出スピードに合わせて連続処理する方法に適
応させることもできる。これら設備は上記定着条件とな
るよう設定し、塩素化ポリエチレンシートあるいは塩素
化ポリエチレン含有シートのみならず、ＲＰＣにも同様
に適用でき、十分に安定した印刷画像を与えば５〜３０
秒、好ましくは１７０℃〜２５０℃で５〜３０秒の範囲
で行うことが肝要である。特に２００℃以上では数秒で
目的を達成することができる。

１６０℃に満たない温度では時間をかけても十分な定着
効果は期待できない。また２５０℃を超えると被印刷体
が変質したり、色彩が変化する等の影響が現われるよう
になり好ましくない。上記範囲で行った場合が最も効果
的に目的を達成することができる。−数的には１８０℃
付近の場合５〜２０秒程度程度ましい。

（実施例） 以下実施例によって本発明を説明する。

各例における印刷画像の定着性の評価は剥離試験及び折
り曲げ試験により行ったが、その評価は以下の通りであ
る。

剥離試験 印刷面にセロハンテープを貼り付け、貼り付は部をテー
プの上から指等で画面に圧着した後、テープを強く引き
剥がして接着した部分の印刷面の状態を観察 ◎テープに文字や画像等（以下文字等という）が何も付
かす、印刷面も全く異常なし Ｏテープに文字等の形が薄く付くが、印刷面は殆んど変
化なし △テープに文字等の形か付き、印刷面の文字等がや・薄
くなる ×テープに文字等が付き、印刷面の文字等が薄くなり２
０％以下剥離する（辛うじて判読できる） ＸＸテープに文字等が付き、印刷面の文字等が薄くなり
２０％以上剥離する（判読が困難）折り曲げ試験 印刷面を外側もしくは内側にして折り曲げ、その稜線を
指で強く挟んで稜線に沿って滑らせた後、平に戻して折
り曲げ部の状態を観察 ◎剥離全くなし Ｏ稜線に沿って１〜２％剥離 △稜線に沿って１０％以下剥離 ×稜線に沿って５０％以下剥離 ××稜線に沿って５０％以上剥離 実施例１　　比較例１ キャノンレーザーコピア−１（キャノン社製カラー複写
機）を用いて指定ＲＰＣ（８０ｋｇ紙）にフルカラーで
黒色画像を複写印刷した。印刷された画像（黒色四層塗
り）は紙を折り曲げることにより折り曲げ線に沿って画
像が完全に剥離した。

上記カラー印刷された紙を下記のような定着条件で加熱
処理を行った。実施例の定着条件下では表面光沢性に優
れた定着性の良い印刷画像が得られた。

定着は加熱型恒温槽を用いて行い、定着処理した印刷紙
はこれの画像部を外側にして折り曲げ試験を行った。そ
の結果を第１表に示した。

第１表 実施例２〜３　　比較例２〜３ キャノンＮＰ５５４０　（キセノン社製四色モノカラー
複写償）を使用し、指定ＰＰＣ及σ後記する塩素化ポリ
エチレン系シートの樹脂面にモノカラー（黒色）で複写
印刷した。１ｑられた印刷画像を第２表に示されるよう
な定着条件で加熱処理を行った。定着は実施例１と同じ
恒温槽を用いて行った。

（ｑられた印刷物について定着性を試験し結果を第２表
に示した。

上記塩素化ポリエチレン系シートは次のようにして作製
したラミネートシートを用いた。

分子間２万の低圧法ポリエチレンを水性懸濁下に塩素化
した塩素含量３５．１重量％のゴム状塩素化ポリエチレ
ン２５重量部と該低圧法ポリエチレン７５重量部とをよ
く混合し、この混合物１００重量部に安定剤０．５重量
部、滑剤１重量部を加えて熱ロールで混練してシート化
し、これをペレタイザーでペレット化した後インフレー
ション成形機により厚さ４０虜のフィルムとした。この
フィルムと上記ＲＰＣとをクロムメツキ板を介して熱圧
プレスしラミネートシートとした。得られたラミネート
シートの絶縁破壊電圧は６．３ＫＶ／ｍｍであった。

一方、上記熱ロールで混練してシート化した塩素化ポリ
エチレン−ポリエチレン混合物シートを金型により熱圧
して平滑な表面をもつ厚さ２ｍｍのシートとした。この
シー１〜のＪＩＳｋ−６７２３による引張抗張力は２５
３ｋ（１／ｃ駅引張伸び率は７０５％であり、また環球
法による軟化温度は１２５℃、ＪＩＳＣ−２１１０によ
る絶縁破壊電圧は１８．　ＯＫＶ／ｍｍ、ＡＳＴＨＤ６
３８による引張弾性率は０．９ｘ　１０４　ｋｃＩ／　
ｃｉであった。

第２表 実施例４　　比較例４ フジビロックス６８００　（富士Ｕロックス社製カラー
複写機）を使用し、指定ＰＰＣを用いてフルカラーでＡ
−４サイズグラビア写真（風景画）をＡ−３の大きざに
拡大コピーした。定着は実施例１と同じ恒温槽を用いて
行った。得られたコピー画像の定着性の試験結果を第３
表に示す。

第３表 実施例５　　比較例５ リコーカラー５０００“′極楽鳥″（リコー社製）を使
用し、指定ＰＰＣを用いてカラフルな図案をカラーコピ
ーした。定着は実施例１と同じ恒温槽を用いて行い、第
４表に定着後のコピー画像の定着性の試験結果を示した
。

第４表 実施例６〜７ 分子間２万及び５万の低圧法ポリエチレンを水性懸濁下
に塩素化して塩素含量４５．１型組％及び４５．０重量
％のゴム状塩素化ポリエチレンを製造した。

上記塩素化ポリエチレン８１００重量部に安定剤０．５
重量部、滑剤１重量部を添加し熱ロールで混練してシー
ト化した後熱プレスによって２ｍｍ厚のシートとした。

これらシートは第５表のような物性を有していた。

第５表 上記塩素化ポリエチレン８１００重足部に対して酸化チ
タン６重量部、重質炭酸カルシウム３０重量部、滑剤１
重量部、安定剤０．５重量部を添加したコンパウンドを
調製し、これを熱ロールで混練した後シート化し、更に
ペレット化した。次いでこのペレットをそれぞれ固形分
３０重量％の溶液となる様にトルエンに溶かし、更にペ
レット１００重量部に対して加硫剤（ｒＯＦ−１００Ｊ
大阪曹達社製）０．５重量部、加硫促進剤（ｒＭ−１８
１Ｊ大阪曹達社製）１重量部を添加して２種類のコーテ
ィング剤を調製した。

綿１００％平織（タテ７１本／インチ、ヨコ６５本／イ
ンチ、目付８５（］／　ｍ　）の布の裏面を予め澱粉で
目詰めした後平滑処理し、表面には上記それぞれのコー
ティング剤を塗布して加熱乾燥させた。これら各シート
の裏面に酢酸ビニル系接着剤で薄葉紙（４０番手）をラ
ミネートして表面は白色、裏面は紙張りの不粘着性フレ
キシブルシートを得た。

上記印刷用シートは実施例６及び実施例７共にそれぞれ
厚み０．１８ｍｍ及び０．２０ｍｍ、重１１５２（１／
　ＴＩｔ及び１５５Ｍ　ｒｄ、コーティング剤の皮膜重
量４０ｇ／Ｔｒｉ及び３８（１／　ＴＩｔであった。ま
た該シー１への絶縁破壊電圧はそれぞれ６．８ＫＶ／ｍ
ｍであった。

キヤノンレーザーコピャー１を使用して上記被印刷体の
樹脂面に黄、赤、青の単色、緑の中間色及び黒をコピー
し、次いで箱型恒温槽内で１８０℃Ｘ２０秒の定着条件
で熱処理を行った。

第６表 実施例８ 分子量１２万の低圧法ポリエチレンを水性懸濁下に塩素
化して塩素含ｍ４０．３重間％のゴム状塩素化ポリエチ
レンを得た。

上記塩素化ポリエチレン１００重量部に滑剤１重足部を
添加し１１０〜１３０’Ｃ熱ロールによってシート化し
、次いでこれを熱プレスして２ｍｍ厚のシートとした。

このシートの軟化温度は８５℃であり、引張抗張力１８
５に！ｌ］／ｃｆｆｌ、引張伸び率７００％、引張弾性
率０．４Ｘ１０’　ｋＶｃｍ、絶縁破壊電圧１８．５Ｋ
Ｖ／市であった。

上記塩素化ポリエチレン１００重量部、エチレン−酢酸
ビニル共重合体（［エバーフレックスＰ２５０５）酢酸
ビニル含量２５重量％、三井デュポンケミカル社製）３
０重量部、酸化チタン１０重量部、重質炭酸カルシウム
３０重量部を熱ロールにて混練しカレンダロールで引き
出して０．１８ｍｍ厚のフィルムを得た。

ポリエステルオツクス平織生機（タテ５２本／インチ、
ヨコ５２本／インチ）の片面に上記フィルムを重ね熱プ
レスして片面ラミネートのフレキシブル白色シートを得
た。このシートは厚み０．２２ｍｍ、引張抗張力タテ５
７．５ｋ（１／ＣＩｉ、ヨコ３９．４ｋｇ／　ｃｍ、引
張伸び率タフ２５冗、ヨコ２０％、絶縁破壊電圧７．１
ＫＶ／ｍｍであった。

キヤノンレーザーコピャー１を用いて上記シートの樹脂
面にカラフルなデザイン画を複写し忠実なカラー印刷画
像を得た。この印刷画像を箱型恒温槽内で第７表に示す
定着条件で熱処理をした。

第７表 ＊　水道中に全面浸漬し、試験は布で 水をぬぐった侵、４８時間至湿乾 燥して行った。

実施例９ 分子量２万の低圧法ポリエチレンを水性懸濁下に塩素化
して塩素含＠２３．０重量％の塩素化ポリエチレンを得
た。この塩素化ポリエチレンについて実施例３と同様に
して測定した引張抗張力は２６３ｋｇ／ｌｒｉ、引張伸
び率は５７０％、軟化温度は１１３℃、絶縁破壊電圧は
２０にＶ／ｍｍ及び引張弾性率は０．８×１０４ｋｇ／
ｃｉでＩＦ）ツた。

上記塩素化ポリエチレン１００重量部、エチレン−酢酸
ビニル共重合体〈実施例８と同じもの）２５重量部、酸
化チタン６重量部、重質炭酸カルシ・シム２５重量部を
熱ロールで混練し、カレンダーロールで引き出して０．
１８ｍｍ厚のフィルムを得た。このフィルムと指定ＰＰ
Ｃ紙とを重ねて熱プレスしてラミネートシートを得た。

このラミネートシートの絶縁破壊電圧は６．ＩＫＶ／ｍ
ｍであった。

フジゼロックス４７９０　（富士ゼロックス社製）を使
用して上記ラミネートシートの樹脂面に新聞の株式市況
欄を複写した。定着は実施例と同じ恒温槽を用いて行っ
た。印刷物は細字が忠実に複写されていた。第８表にこ
のものの定着性の試験結果を示した。

第８表 （発明の効果） 本発明によって得られた複写画像は被印刷体の種類を問
わず明瞭であると共に非常によく定着しており、剥離試
験や折り曲げ試験の如き厳しい密着性試験に対しても複
写部分の脱落はない。特に被印刷体として塩素化ポリエ
チレンを用いた場合本発明の効果は著しく、複写画像の
定着性は一段と優れている。しかもこの被印刷体はトナ
ーが強力に密着しており、可塑剤を含まないため経時的
な可塑剤溶出による複写画像の滲みや脱離は勿論、他の
印刷物が付着して印刷部を汚染するおそれもなく永久保
存が可能な安定した印刷物を与える。

また塩素化ポリエチレン自体が可撓性を有すると共に、
折り曲げ２手揉みゃ摩擦に強く、また耐候性、耐水性、
防炎性にも優れており、定着性の良い複写画像が得られ
ることと相俟って、屋外や湿気の多い場所、例えば浴場
等のポスターや看板等の印刷物を製造する方法として有
用である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）トナーを用いて静電印刷法により複写を行うに当
   り、被印刷体面に画像を形成後、１６０〜２５０℃で５
   〜３０秒加熱処理を施すことを特徴とする静電印刷画像
   の定着方法。
2. （２）被印刷体が紙、塩素化ポリエチレンシート、塩素
   化ポリエチレンを必須成分とする樹脂からなるシート及
   び印刷面が塩素化ポリエチレンもしくは塩素化ポリエチ
   レンを必須成分とする樹脂で被覆されたシートから選ば
   れたものである請求項１記載の定着方法。
3. （３）塩素化ポリエチレンが分子量１万〜２０万のポリ
   エチレンを塩素化して得られた塩素含量１０〜５０重量
   ％である請求項２記載の定着方法。
4. （４）被印刷体が、引張抗張力１００ｋｇ／ｃｍ＾２以
   上、引張伸び率１００％以上及び軟化温度６０℃以上を
   有する弾性体からなる、塩素化ポリエチレン又は該塩素
   化ポリエチレンを必須成分とする樹脂を用いてなる、絶
   縁破壊電圧が５００Ｖ／ｍｍ以上の被印刷体である請求
   項２又は３記載の定着方法。