JPH07175345A - 中間転写体およびこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

中間転写体およびこれを用いた画像形成方法

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JPH07175345A
JPH07175345A JP6003050A JP305094A JPH07175345A JP H07175345 A JPH07175345 A JP H07175345A JP 6003050 A JP6003050 A JP 6003050A JP 305094 A JP305094 A JP 305094A JP H07175345 A JPH07175345 A JP H07175345A
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JP6003050A
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English (en)
Inventor
Koichi Nagase
公一 長瀬
Takashi Taira
孝 平
Yoshio Suzuki
祥生 鈴木
Hisayoshi Yamada
久義 山田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、静電潜像担持体上の静電潜像を液体
トナーで現像し、この現像により顕像化された顕像を中
間転写体に静電的に転写した後、該中間転写体上の顕像
を被転写材上に再転写する画像形成方法に用いられる中
間転写体において、少なくともシリコーンゴム層、接着
剤層および導電性のフッ素ゴム層を外表面側からこの順
に設けたことを特徴とする中間転写体に関するものであ
る。 【効果】本発明の中間転写体は、優れた耐久性を持ち、
かつ転写性に優れているので、該中間転写体を使用した
画像形成方法によると高品質の画像を再現性良く得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電潜像担持体上の静電
潜像を液体トナーで現像し、この現像により顕像化され
た顕像を中間転写体に静電的に転写した後、該中間転写
体上の顕像を被転写材上に再転写する画像形成方法に用
いられる中間転写体に関するものであり、例えば複写機
やレーザービームプリンタに利用される画像形成方法に
用いられる中間転写体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上述のような画像形成方法に用いられる
中間転写体としては、以下のようなものがある。
【0003】例えば、特開平3−154085号公報
(従来例1)には表面が平滑で薄層の誘電体層と誘電体
を支持する導電体層の2層からなる弾性層を有する中間
転写体について開示されており、誘電体層の材質につい
てはシリコーンコートやフッ素コートなどの材質を用い
れば良いとの記述があるだけである。
【0004】また、特開平3−243973号公報(従
来例2)には表面が平滑で液体トナー中の溶媒を吸収す
る性質を有した弾性層を有する中間転写体について開示
されている。この弾性層は、誘電体層と導電体層からな
り、具体的には導電性シリコーンゴムに絶縁性シリコー
ンゴムをコートした中間体が挙げられている。
【0005】さらに、特開平1−273075号公報
(従来例3)には導電性基材の上に誘電体層を形成した
中間転写体について開示されている。この中間転写体は
具体的にはウレタンゴムからなる導電性基材の上にポリ
テトラフルオロエチレン層からなる誘電体層を設けるこ
とによって形成されたものが挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような画像形成
方法に用いられる中間転写体に必要な要件としては、次
の項目が挙げられる。 (1)顕像が中間転写体に効率良く転写されること。 (2)中間転写体上の顕像が被転写材上に効率よく再転
写されること。 (3)中間転写体に耐久性があること。
【0007】しかしながら、前記した従来例1〜3で
は、上記の要件(1)〜(3)の全てを満足するものは
得られていない。
【0008】例えば、従来例1のように単にシリコーン
コートやフッ素コート等の材質を用いただけでは、耐久
性等が十分なものは得られない。また、従来例2につい
ては、弾性層に導電性シリコーンゴムを用いるため、液
体トナーに使われる溶剤で弾性層が膨潤するため中間転
写体上の顕像が乱れるなどの問題があった。さらに、従
来例3では弾性層にポリウレタンゴムを使用しているた
め、ヒートローラーで被転写材上に再転写する方法を用
いた場合にはポリウレタンゴムの耐熱性が不十分である
などの問題があった。
【0009】本発明は上述の欠点に鑑み創案されたもの
であって、その目的とするところは、顕像が中間転写体
に効率よく転写されること、中間転写体の顕像が被転写
体上に効率よく再転写されること、および中間転写体に
耐久性があることの3つの要件を満たす中間転写体を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
静電潜像担持体上の静電潜像を液体トナーで現像し、こ
の現像により顕像化された顕像を中間転写体に静電的に
転写した後、該中間転写体上の顕像を被転写材上に再転
写する画像形成方法に用いられる中間転写体において、
少なくともシリコーンゴム層、接着剤層および導電性の
フッ素ゴム層を外表面側からこの順に設けたことを特徴
とする中間転写体により達成される。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】本発明の中間転写体は、少なくとも、シリ
コーンゴム層、接着剤層および導電性のフッ素ゴム層を
表面側からこの順に設けたものであり、アルミニウム、
鉄、プラスティクフィルムなどの基板の上に、少なくと
も導電性のフッ素ゴム層、接着剤層およびシリコーンゴ
ム層を順次積層したベルト状の形態であってもよいし、
アルミニウム、鉄などのドラムに、少なくとも導電性の
フッ素ゴム層、接着剤層およびシリコーンゴム層を順次
積層したドラム状の形態であってもよい。また、導電性
のフッ素ゴム層と基板あるいは導電性フッ素ゴム層とド
ラムの間に接着剤層を設けてもよい。
【0013】中間転写体の外表面にはシリコーンゴム層
が設けられる。外表面のシリコーンゴムは、液体トナー
の中間転写体への接着力を下げ、中間転写体から被転写
材への転写性を向上する働きがある。また、トナーのキ
ャリア溶剤を中間転写体が吸収することにより、中間転
写体のトナー像をある程度固定化し、多重転写性(静電
潜像担持体から中間転写体)を向上する働きも有する。
シリコーンゴム層としては、公知のメチルシリコーンゴ
ム、メチルフェニルシリコーンゴム、メチルビニルシリ
コーンゴムなどが用いられるが、これらに限定されるも
のではない。また、シリコーンゴム層の厚みとしては、
0.2μm以上5μm未満であることが好ましい、さら
に好ましくは0.5μm以上3μm未満である。0.2
μm未満の場合には、中間転写体から被転写体への転写
率が十分でなく、5μm以上の場合には、色重ね性に問
題が生じる。
【0014】シリコーンゴム層の下には、導電性のフッ
素ゴム層との接着を図るため、接着剤層が設けられる。
接着剤層が無い場合には、シリコーンゴム層と導電性の
フッ素ゴム層との接着が十分でないために、耐久性ある
いは耐刷性が良好でなく、実用的な中間転写体が得られ
ない。
【0015】接着剤層としては、シリコーンゴムの接着
に通常使用されるプライマー類などを使用できるが、ア
ミノシラン系カップリング剤およびチタン酸エステル系
カップリング剤の群から選ばれる少なくとも一種を含有
することが好ましい。
【0016】アミノシラン系カップリング剤としては、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジエチ
ルメチルシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルト
リメトキシシランなどが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。これらの中で特に好ましいものは、
3−アミノプロピルトリエトキシシランン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ンである。
【0017】チタン酸エステル系カップリング剤として
は、チタン酸テトラメチル、チタン酸テトラエチル、チ
タン酸テトラプロピル、チタン酸テトライソプロピル、
チタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ(2−エチル)
ヘキシル、チタン酸テトラステアリル、チタン酸テトラ
フェニル、チタン酸テトラトリル、チタン酸テトラキシ
リルなどが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。これらの中で特に好ましいものは、チタン酸テト
ライソプロピル、チタン酸テトラブチルである。
【0018】また、アミノシラン系カップリング剤以外
の公知のシラン系カップリンング剤を混合することもで
きる。具体的には、アリルジメチルシラン、ベンジルジ
メチルシラン、2−(ビシクロヘプチル)メチルジクロ
ロシラン、2−アセトキシエチルトリクロロシランなど
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、接着剤層自体の強度を補強する目的で樹脂などを混
合することもできる。具体的には、アクリル樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン樹
脂などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0019】接着剤層中のアミノシラン系カップリング
剤および/またはチタン酸エステル系カップリング剤の
含有比率は10〜100重量%が好ましく、より好まし
くは20〜100重量%、さらに好ましくは40〜10
0重量%である。
【0020】アミノシラン系カップリング剤、チタン酸
エステル系カップリング剤の含有比率があまりに少ない
と、アミノシラン系カップリング剤、チタン酸エステル
系カップリング剤の良好な特性が失なわれる恐れがあ
る。
【0021】これらのカップリング剤は、必要に応じて
例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などの溶媒で希釈
してもかまわない。
【0022】接着剤層の厚みとしては、0.2μm以上
5μm未満が好ましい。0.2μm未満の場合には、接
着性が十分でなく、5μm以上の場合には接着層内部で
凝集破壊が生じ接着性が不良になる。さらに誘電層(シ
リコーンゴム層+接着剤層)の厚みが厚くなるため、色
重ね性が不良になる。
【0023】本発明の中間転写体においては、シリコー
ンゴム層の下に接着剤層を介して導電性のフッ素ゴム層
が設けられる。導電性のフッ素ゴム層は、導電性の弾性
層として用いられるものである。すなわち、中間転写体
から被転写材に転写する場合に熱源を内包するヒートロ
ーラーを用いる場合には、導電性の弾性層として耐熱性
のあるものが要求され、さらに、液体トナーに使用され
る炭化水素系溶剤に膨潤しないということが要求される
ため、導電性のフッ素ゴム層を用いる必要がある。
【0024】本発明の中間転写体に用いられる導電性の
フッ素ゴム層としては、具体的には、ビニリデンフルオ
ライド−ヘキサフルオロプロペン系、ビニリデンフルオ
ライド−クロロトリフルオロエチレン系、ビニリデンフ
ルオライド−ペンタフルオロプロペン系、テトラフルオ
ロエチレン−プロピレン系、含フッ素シリコン系、含フ
ッ素ニトロソ系、含フッ素トリアジン系、含フッ素フォ
スファゼン系などに導電性の付与のためにカーボンブラ
ックを分散させたものなどがあげられる。
【0025】フッ素ゴムに分散させるカーボンブラック
としては、公知のものがいずれも使用できるが、導電性
の付与を良好に行うためには、ケッチェンブラックを使
用することが好ましい。カーボンブラックの分散量とし
ては2重量%以上10重量%以下であることが好まし
い。2重量%未満の場合には導電性が不足となり、10
重量%を超えた場合には導電性のフッ素ゴム層表面の平
滑さが失われるといった問題が生じる。
【0026】導電性のフッ素ゴム層としては、体積固有
抵抗が108 (Ω・cm)以下のものが好ましく、10
5 (Ω・cm)以下のものがより好ましい。体積固有抵
抗が108 (Ω・cm)を超えた場合には、中間転写体
上に多色を重ね合わせて画像を形成し、一回の転写で該
中間転写体上の顕像を被転写材上に再転写しようとする
場合において、中間転写体上の既に転写された顕像の上
に感光体上の顕像を転写しようとしたときに、転写性が
低下するという問題が生じやすい。また、導電性のフッ
素ゴム層の硬度としては、ショアA20以上ショアD5
0以下のものが好ましい。ショアA20未満の場合に
は、静電潜像担持体(感光体)から中間転写体に顕像を
転写する時に像が乱れるといった問題が生じやすい。ま
た、ショアD50を超えると中間転写体から被転写材に
転写する場合に、被転写材が紙のような表面の平滑性が
劣るような材質の場合に転写率が劣るといった問題が生
じやすい。
【0027】導電性のフッ素ゴム層の厚みとしては、5
0μm以上5,000μm未満であることが好ましい。
より好ましくは500μm以上3,000μm未満であ
る。5000μm以上の場合には、静電潜像担持体(感
光体)から中間転写体に顕像を転写する時に像が乱れる
といった問題が生じやすい。また、50μm未満の場合
には中間転写体から被転写材に転写する場合に、被転写
材が紙のような表面の平滑性が劣るような材質の場合に
転写率が劣るといった問題が生じやすい。
【0028】また、導電性のフッ素ゴム層の内、下側
(基板、ドラム側)を他の材質の層で置き換えることも
可能である。例えば、クッション層としての機能を有す
る非導電性のフッ素ゴム層、ブチルゴム層、ポリウレタ
ンゴム層、ネオプレンゴム層などが使用可能である。ク
ッション層などの他の材質で置き換えることが可能な厚
みは、40〜4,000μmである。
【0029】次に、本発明の中間転写体を用いた画像形
成方法について説明する。
【0030】本発明の中間転写体は、静電潜像担持体上
の静電潜像を液体トナーで現像し、この現像により顕像
化された顕像を中間転写体に静電的に転写した後、中間
転写体上の顕像を被転写材上に再転写する画像形成方法
において用いられる。この画像形成方法は、例えば、複
写機やレーザービームプリンターに利用されるものであ
る。
【0031】本発明の中間転写体は、中でも、中間転写
体上の顕像を被転写材上に再転写する際に、該中間転写
体に被転写材を圧力ローラーで密着させる画像形成方法
で用いられることが好ましい。ここで使われる圧力ロー
ラーとしては、金属ローラーや、中間転写体との密着性
を高めるために金属ローラー表面をシリコーンゴム、フ
ッ素ゴムなどの耐熱性の高いゴムで覆ったローラーなど
があげられる。とりわけ、圧力ローラーが熱源を内包す
るヒートローラーである画像形成方法で用いられること
が好ましい。このような圧力ローラーとしては、円筒構
造であって、セラミックヒーター、ハロゲンランプなど
の熱源を内包したものがあげられる。
【0032】また、画像形成方法がカラー画像形成方法
であって、中間転写体の上に多色を重ね合わせてカラー
画像を形成し、一回の転写で該中間転写体上の顕像を被
転写材上に再転写する画像形成方法であることが好まし
い。
【0033】なお、本発明で言う被転写材としては、
紙、プラスティクフィルム、金属、布、板など通常印刷
が可能なものであれば、種類を問わない。
【0034】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】実施例1 200μmのアルミ板上にテトラフルオロエチレン−プ
ロピレンゴム系である“アフラス”#150(旭硝子
製)にケッチェンブラックを5wt%添加した1,00
0μmの加硫成型したショアD20の導電性のフッ素ゴ
ム層を設け、その上に3−アミノプロピルトリエトキシ
シランからなる接着剤層をバーコーティングによって1
μm設け、さらにその上に脱オキシム型室温硬化型メチ
ルシリコーンゴム層をバーコーティングによって2μm
設けることで中間転写体を形成した。
【0036】Seドラムを感光体として用い、液体現像
剤で現像し、ドラム上に貼りつけた中間転写体上に黄、
紅、藍、墨の順に順次画像を形成し、中間転写体上でフ
ルカラー画像を形成し、そのフルカラー画像を紙に20
kgの線圧をかけ、かつ圧力ローラーの温度が150℃
である条件で転写したところ良好な印字物を得ることが
できた。さらに、連続して2,000枚の印字を行った
が、1枚目と同等の良好な印字物が得られ、該中間転写
体についても欠陥なく使用することができた。 実施例2 直径180mmのアルミ製のドラム上にテトラフルオロ
エチレン−プロピレンゴム系である“アフラス”#15
0(旭硝子製)にケッチェンブラックを5wt%添加し
た500μmの加硫成型したショアD20の導電性のフ
ッ素ゴム層を設け、その上に3−アミノプロピルトリメ
トキシシランからなる接着剤層をバーコーティングによ
って1μm設け、さらにその上に脱酢酸型室温硬化型メ
チルシリコーンゴム層をバーコーティングによって1.
5μm設けることで中間転写体を形成した。
【0037】この中間転写体を用いて、実施例1と同様
に印字を行ったところ、良好な印字物を得ることができ
た。さらに、連続して2,000枚の印字を行ったが、
1枚目と同等の良好な印字物が得られ、該中間転写体に
ついても欠陥なく使用することができた。
【0038】実施例3 200μmのステンレス製の板上にビニリデンフルオラ
イド−ヘキサフルオロプロペンゴム系である“ダイエ
ル”G−501(ダイキン工業製)にケッチェンブラッ
クを6wt%添加した800μmの加硫成型したショア
D30の導電性のフッ素ゴム層を設け、その上に3−ア
ミノプロピルトリメトキシシランからなる接着剤層をバ
ーコーティングによって1μm設け、さらにその上に脱
酢酸型室温硬化型メチルシリコーンゴム層をバーコーテ
ィングによって1μm設けることで中間転写体を形成し
た。
【0039】この中間転写体をベルト状に成形し、実施
例1と同様に印字を行ったところ、良好な印字物を得る
ことができた。さらに、連続して2、000枚の印字を
行ったが、1枚目と同等の良好な印字物が得られ、該中
間転写体についても欠陥なく使用することができた。
【0040】実施例4 200μmのアルミ板上にテトラフルオロエチレン−プ
ロピレンゴム系である“アフラス”#150(旭ガラス
製)にケッチェンブラックを5wt%添加した1,00
0μmの加硫成型したショアD20の導電性のフッ素ゴ
ム層を設け、その上にチタン酸テトライソプロピルから
なる層をバーコーティングによって1μm設け、さらに
その上に脱オキシム型室温硬化型メチルシリコーンゴム
層をバーコーティングによって2μm設けることで中間
転写体を形成した。
【0041】Seドラムを感光体として用い、液体現像
剤で現像し、ドラム上に貼りつけた中間転写体上に黄、
紅、藍、墨の順に順次画像を形成し、中間転写体上でフ
ルカラー画像を形成し、そのフルカラー画像を紙に20
kgの線圧をかけ、かつ圧力ローラーの温度が150℃
である条件で転写したところ良好な印字物を得ることが
できた。さらに、連続して2,000枚の印字を行った
が、1枚目と同等な印字物が得られ、中間転写体につい
ても欠陥なく使用することができた。
【0042】実施例5 直径180mmのアルミ製のドラム上にテトラフルオロ
エチレン−プロピレンゴム系である“アフラス”#15
0(旭ガラス製)にケッチェンブラックを5wt%添加
した500μmの加硫成型したショアD20の導電性の
フッ素ゴム層を設け、その上にチタン酸テトラ(2−エ
チル)ヘキシルからなる層をバーコーティングによって
1μm設け、さらにその上に脱酢酸型室温硬化型メチル
シリコーンゴム層をバーコーティングによって1.5μ
m設けることで中間転写体を形成した。
【0043】この中間転写体を用いて、実施例1と同様
に印字を行ったところ、良好な印字物を得ることができ
た。さらに、連続して2,000枚の印字を行ったが、
1枚目と同等な印字物が得られ、中間転写体についても
欠陥なく使用することができた。
【0044】実施例6 200μmのステンレス製の板上にビニリデンフルオラ
イド−ヘキサフルオロプロペンゴム系である“ダイエ
ル”G−501(ダイキン工業製)にケッチェンブラッ
クを6wt%添加した800μmの加硫成型したショア
D30の導電性のフッ素ゴム層を設けた。その上にチタ
ン酸テトラエチル40重量%、アリルジメチルシラン6
0重量%を混合したカップリング剤をバーコーティング
によって塗布し、1μmの層を形成し、さらにその上に
脱酢酸型室温硬化型メチルシリコーンゴム層をバーコー
ティングによって1μm設けることで中間転写体を作成
した。
【0045】この中間転写体をベルト状に整形し、実施
例1と同様に印字を行ったところ、良好な印字物を得る
ことができた。さらに、連続して2,000枚の印字を
行ったが、1枚目と同等な印字物が得られ、中間転写体
についても欠陥なく使用することができた。
【0046】実施例7 200μmのステンレス製の板上にビニリデンフルオラ
イド−ヘキサフルオロプロペンゴム系である“ダイエ
ル”#G−501(ダイキン工業製)にケッチェンブラ
ックを6wt%添加した800μmの加硫成型したショ
アD30の導電性のフッ素ゴム層を設けた。その上にチ
タン酸テトラエチル5重量%、アリルジメチルシラン9
5重量%を混合したカップリング剤をバーコーティング
によって塗布し、1μmの層を形成し、さらにその上に
脱酢酸型室温硬化型メチルシリコーンゴム層をバーコー
ティングによって1μm設けることで中間転写体を作成
した。
【0047】この中間転写体をベルト状に整形し、実施
例1と同様に印字を行ったところ、良好な印字物を得る
ことができた。さらに、連続して印字を行ったところ、
1,00枚を過ぎた時点から印字物に欠陥が生じるよう
になった。中間転写体を取りはずし、調べたところ、導
電性弾性層からシリコーンゴム層が剥離していることが
わかった。
【0048】実施例8 200μmのアルミ板上にテトラフルオロエチレン−プ
ロピレンゴム系である“アフラス”#150(旭ガラス
製)にケッチェンブラックを5wt%添加した1,00
0μmの加硫成型したショアA60の導電性のフッ素ゴ
ム層を設け、その上にN−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルトリメトキシシランからなる接着剤層を
バーコーティングによって1μm設け、さらにその上に
脱オキシム型室温硬化型メチルシリコーンゴム層をバー
コーティングによって1.5μm設けることで中間転写
体を形成した。
【0049】OPCドラム(有機系感光体)を感光体と
して用い、液体現像剤で現像し、ドラム上に貼りつけた
中間転写体上に黄、紅、藍、墨の順に順次画像を形成
し、中間転写体上でフルカラー画像を形成し、そのフル
カラー画像を紙に20kgの線圧をかけ、かつ圧力ロー
ラーの温度が150℃である条件で転写したところ良好
な印字物を得ることができた。さらに、連続して2,0
00枚の印字を行ったが、1枚目と同等な印字物が得ら
れ、中間転写体についても欠陥なく使用することができ
た。
【0050】実施例9 250μmのアルミ板上にテトラフルオロエチレン−プ
ロピレンゴム系である“アフラス”#150(旭ガラス
製)にケッチェンブラックを7wt%添加した750μ
mの加硫成型したショアA70の導電性のフッ素ゴム層
を設け、その上にチタン酸テトラブチルからなる接着剤
層をバーコーティングによって1μm設け、さらにその
上に脱オキシム型室温硬化型メチルシリコーンゴム層を
バーコーティングによって1.5μm設けることで中間
転写体を形成した。
【0051】アモルファスシリコンを感光体として用
い、液体現像剤で現像し、ドラム上に貼りつけた中間転
写体上に黄、紅、藍、墨の順に順次画像を形成し、中間
転写体上でフルカラー画像を形成し、そのフルカラー画
像を紙に20kgの線圧をかけ、かつ圧力ローラーの温
度が180℃である条件で転写したところ良好な印字物
を得ることができた。さらに、連続して2,000枚の
印字を行ったが、1枚目と同等な印字物が得られ、中間
転写体についても欠陥なく使用することができた。
【0052】比較例1 200μmのアルミ板上にテトラフルオロエチレン−プ
ロピレンゴム系である“アフラス”#150(旭硝子
製)にケッチェンブラックを5wt%添加した1,00
0μmの加硫成型したショアD20の導電性のフッ素ゴ
ム層を設け、その上に直接脱オキシム型室温硬化型シリ
コーンゴム層をバーコーティングによって2μm設ける
ことで中間転写体を形成した。
【0053】実施例1と同様に印字を行ったところ、1
00枚目までは良好な印字物が得られたが、100枚を
過ぎた時点から印字物に欠陥が生じるようになった。中
間転写体を取りはずし、調べたところ、導電性のフッ素
ゴム層からシリコーンゴム層が剥離していることがわか
った。
【0054】比較例2 200μmのアルミ板上に体積固有抵抗103 Ω・cm
厚さ1mmの導電性シリコーンゴムを設け、その上に脱
オキシム型室温硬化型シリコーンゴム層をバーコーティ
ングによって1.5μm設けることで中間転写体を形成
した。
【0055】実施例1と同様に黄、紅、藍の順に印字を
行ったところ、中間転写体が液体トナーで膨潤し、顕像
が乱れ、良好な印字物が得られなかった。
【0056】比較例3 200μmのアルミ板上に体積固有抵抗103 Ω・cm
厚さ1mmの導電性ウレタンゴムを設け、その上に3−
アミノプロピルトリメトキシシランからなる接着剤層を
バーコーティングによって1μm設け、さらにその上に
脱酢酸型室温硬化型メチルシリコーンゴム層をバーコー
ティングによって1.5μm設けることで中間転写体を
形成した。
【0057】実施例1と同様に印字を行ったところ、ウ
レタンゴム層が熱変形し、中間転写体から紙への転写が
不良となり、良好な印字物が得られなかった。
【0058】
【発明の効果】本発明の中間転写体は、導電性の弾性層
として導電性のフッ素ゴム層を用いているので、中間転
写体上の顕像を被転写材上に再転写する際に、熱源を内
包するヒートローラーを使用する場合においても耐熱性
が十分であり、優れた転写性を有する。さらに、導電性
のフッ素ゴム層とシリコーンゴム層との間に接着剤層を
設けているので、中間転写体自体の耐久性も十分に実用
性を有するものである。したがって、本発明の中間転写
体を用いて画像を形成すると、高品質の画像を再現性よ
く得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 山田 久義 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像担持体上の静電潜像を液体トナー
    で現像し、この現像により顕像化された顕像を中間転写
    体に静電的に転写した後、該中間転写体上の顕像を被転
    写材上に再転写する画像形成方法に用いられる中間転写
    体において、少なくともシリコーンゴム層、接着剤層お
    よび導電性のフッ素ゴム層を外表面側からこの順に設け
    たことを特徴とする中間転写体。
  2. 【請求項2】接着剤層がアミノシラン系カップリング剤
    を含むことを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
  3. 【請求項3】接着剤層がチタン酸エステル系カップリン
    グ剤を含むことを特徴とする請求項1記載の中間転写
    体。
  4. 【請求項4】接着剤層がアミノシランン系カップリング
    剤およびチタン酸エステル系カップリング剤を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の中間転写体。
  5. 【請求項5】シリコーンゴム層の厚みが0.2μm以上
    5μm未満であることを特徴とする請求項1記載の中間
    転写体。
  6. 【請求項6】接着剤層の厚みが0.2μm以上5μm未
    満であることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
  7. 【請求項7】導電性のフッ素ゴム層の厚みが50μm以
    上5,000μm未満であることを特徴とする請求項1
    記載の中間転写体。
  8. 【請求項8】静電潜像担持体上の静電潜像を液体トナー
    で現像し、この現像により顕像化された顕像を中間転写
    体に静電的に転写した後、該中間転写体上の顕像を被転
    写材上に再転写する画像形成方法において、該中間転写
    体として請求項1記載の中間転写体を用いることを特徴
    とする画像形成方法。
  9. 【請求項9】中間転写体上の顕像を被転写材上に再転写
    する際に、該中間転写体に被転写材を圧力ローラーで密
    着させることを特徴とする請求項8記載の画像形成方
    法。
  10. 【請求項10】圧力ローラーが熱源を内包するヒートロ
    ーラーであることを特徴とする請求項9記載の画像形成
    方法。
  11. 【請求項11】画像形成方法が、カラー画像形成方法で
    あって、かつ中間転写体上に多色を重ね合わせてカラー
    画像を形成し、一回の転写で該中間転写体上の顕像を被
    転写材上に再転写することを特徴とする請求項8記載の
    画像形成方法。
JP6003050A 1993-02-03 1994-01-17 中間転写体およびこれを用いた画像形成方法 Pending JPH07175345A (ja)

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JP27047593 1993-10-28
JP5-16301 1993-10-28
JP5-270475 1993-10-28
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997043697A1 (fr) * 1996-05-13 1997-11-20 Toray Industries, Inc. Developpateur
JP2010512558A (ja) * 2006-12-11 2010-04-22 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 中間転写部材及びその製造方法

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WO1997043697A1 (fr) * 1996-05-13 1997-11-20 Toray Industries, Inc. Developpateur
JP2010512558A (ja) * 2006-12-11 2010-04-22 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 中間転写部材及びその製造方法

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