JPH01236578A - 電池用極板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電池、特に極板が円筒状に巻回されて電池缶内
に収納される密閉型電池の極板の製造方法に関する。

［従来の技術］ 密閉型アルカリ電池は正極板および負極板がセパレータ
を介して巻回されて電池缶内に収納されている。これら
正極板および負極板の製造は従来、芯金に活物質を塗着
あるいは圧着する方法、多孔金属からなる袋体や筒体に
活物質を充填する方法あるいは焼結基板に活物質を充填
する方法力とによって行われている。しかし、これらの
方法は物理的、機械的強度が大きい反面、活物質充填量
が充分でなく、電池容量の増大に限界を生じている。こ
のため、近年、連続した三次元空孔な有する金属構造板
を基板とし、この基板に活物質のペーストを塗り込んで
充填板を得る方法が開発されている。これは金属構造板
の気孔率が極めて高く、活物質の高密度充填が可能とな
っているためである。

藤 ［発明が解決しようとする課虞］ しかしながら、上記金属構造板は高多孔度となっている
ため支持体となる芯体部分の比率が小さく、極板として
の曲げ強度が弱いものとなっている。従って、この充填
板を渦巻状に巻回して極板とする場合に、極板に縦方向
の割れやひびが生じ、この損傷により急放電時などにお
ける容量低下をまねいている。

本発明は連続した三次元空孔を有する金属構造板の強度
向上を図るとともに、確実な電気的接続を維持して、急
放電時の容量低下を防止することが可能な電池用極板お
よびその製造方法を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明の電池用極板は、連続した三次元空孔な有する金
属構造板に活物質を充填するとともにその長手方向に金
属線を縫い込んだものである。

又、その製造方法として連続した三次元空孔な有する金
属構造板に対して金属線を長手方向に縫い込む工程と、
この縫い込み後の金属構造板に活物質のペーストを充填
する工程とを備えるものである。

連続した三次元空孔な有する金属構造板は、いわゆるス
ポンジ状空孔を有する金属板であり、例えば発泡金属薄
板あるいは金属短繊維の集合体からなるマット状薄板な
どを使用することができる。この金属構造板は活物質の
充填を確実且つ容易に行う必要があり、活物質粉末の粒
径あるいは活物質ペーストの粘度などによって適切な平
均孔径、気孔率が選択される。ニッケル正極板の場合に
おける好適な金属構造板としては、平均孔径が５０〜５
００μで気孔率が８０〜９８％の発泡ニッケル板あるい
は線径２０μ程度のニッケル繊維からなる気孔率８ｏ〜
９８程度のニッケル繊維マットが良好である。本発明は
、このような金属構造板に対して金属線を長手方向に縫
い込み、その後、活物質のペーストを充填するものであ
る。金属線の材質としては金属構造板の金属と同様なも
のが使用される。従って、ニッケル正極板の場合にはニ
ッケル線が選択される。この金属線は金属構造板への縫
い込みが容易で、かつ縫い込みの際に切れることのない
可撓性を有する線径のものが使用され、例えば５０μ〜
２００μの線径の金属線が選択される。金属構造板への
金属線の縫い込みはミシンなどを用いた機械縫いあるい
は手縫いのいずれであってもよく、縫い込み間隔は金属
構造板の強度増大作用を有する範囲で適宜、選択される
。金属線の縫い込みは金属構造板の巻回方向と平行、す
なわち金属構造板の長手方向に行われ、これにより巻回
時における割れやひびの発生が防止されるとともに、万
−割れやひびが発生しても金属線による電気的接続が確
保される。なお、金属線の縫い込みは金属構造板の長手
方向であれば、１条であってもよく、金属構造板の上下
端縁に近接して２条形成してもよく、これらの中間にさ
らに複数条形成してもよい。第１図はこのような金属線
１が金属構造板２の上下端縁付近に２条縫い込まれた正
面図、平面図および断面図を示す。図示の通り、金属線
１が金属構造板２の厚さ方向に貫通するように縫い込ま
れ、金属構造板２の強度が増大する。前記活物質のペー
ストは活物質、結着剤および溶剤を混合することにより
得られる。ニッケル正極板の場合には活物質として水酸
化ニッケル粉末が、一方カドミウム負極板の場合には酸
化カドミウム粉末、水酸化カドミウム粉末などが使用さ
れ適宜、これら活物質に導電材が添加される。結着剤と
してはカルボキシメチリセルロース（ＣＭＣ）、ポリビ
ニルアルコール（ＰＶＡ）などが選択され、溶剤として
は水、有磯溶媒などが選択される。これら結着剤および
溶剤は１種でもよく、２種以上を併用してもよい。この
ようにして得られる活物質ペーストを連続した三次元空
孔な有する金属構造板に充填する。充填は前記金属構造
板に活物質ペーストを練り込んだり、活物質ペーストに
金属構造板を浸漬することで行うことができる。この活
物質ペーストの充填により金属構造板の空孔に活物質が
担持された充填板が得られ、活物質の充填の後、この充
填板を加熱して乾燥する。このような充填板から極板を
製造するには、充填板を所定寸法に切断し、適宜部分に
極板耳を取り付けることで行う。第２図はこの極板の正
面図を示し、金属線１が縫い込まれ活物質が充填された
充填板３の略中央部分に極板耳４が取り付けられている
。同図において、５は極板耳４に形成された加圧々締部
である。

［作　用］ 上記の通りに構成される本発明では、金属線の縫い込み
により金属構造板は物理的強度、機械的強度が付与され
るとともに、電気的接続が確実となる。

［実施例］ 開孔率９５％の連続した三元空孔を有するスポンジ状の
金属構造板に線径１００μのニッケル線をミシンにより
長手方向に縫い込んだ。二・ソケル線は金属構造板の上
下端縁から２ｍｍ内側に２条形成し、又、ミシン目が２
闘間隔となるように縫い込んだ。一方、水酸化ニッケル
を活物質とするペーストを公知方法と同様にして調整し
、このペーストを金属構造板に塗り込んで活物質の充填
を行った。そして゛、極板耳取り付は予定部位における
金属構造板の表面を研磨してその部分の活物質ペースト
を除去し、加熱乾燥した。次いで規定寸法に切断した後
、極板耳を取り付け、縦３４ｍｍ、横１６０ｍｍ、厚さ
０．７ｍｍのＪＩＳ　Ｃ８７０５ＫＲ−ＳＣセルを作製
した。一方ニッケル線を縫い込むことなく、他は上記条
件と同一の操作で比較例のセルを作成した。

これらの電池を１７０ｍＡ、１５時間充電の後、１７０
０ｍＡの急放電を行い放電特性を測定した。

第３図はこの放電特性であり、特性曲線Ａは本実施例を
、特性曲線Ｂは比較例を示す。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明は、連続した三次元空孔を有
する金属構造板に金属線を縫い込んで金属構造板の強度
向上を図ったので、極板形成時の割れやひびの発生がな
く、又、万一これらが発生しても金属線により電気的接
続が確保され、急放電の容量が増大する。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）は金属線を縫い込んだ金
属構造板の正面図、平面図およびＣ−Ｃ線断面図、第２
図は極板の正面図、第３図は放電特性を示す特性図であ
る。 ｌ・・・金属線、２・・・金属構造板、３・・・充填板
。 特許出願人　　古河電池株式会社 代理人　弁理士　　佐　藤　英　昭 （ｂ） 一７゛１ Ｊ２凶 ゛・１

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、連続した三次元空孔とを有する金属構造板に活物質
   を充填するとともに、該金属構造板の長手方向に金属板
   を縫い込んでなる電池用極板。 ２、連続した三次元空孔を有する金属構造板に対して金
   属線を長手方向に縫い込む工程と、この縫い込み後の金
   属構造板に活物質のペーストを充填する工程とを備える
   ことを電池用極板の製造方法。