JPH0123179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は回転自在の表示体を例えば日の字状
に配列して時刻などを表示する表示装置に関す
る。

従来この種の表示装置は、前面カバーの表示窓
と、この表示窓に対応して設けた表示体との間隙
が、表示体回転時の接触防止のため大きく設定し
てある。このため外装より侵入した塵埃がこの間
隙より内部に侵入し、表示体の回転駆動手段に悪
影響を及ぼすことがあつた。また表示体の表示部
を透光材にて形成し表示体後方に設けた光源によ
り内部照明するものにおいては、この間隙より光
が前方に漏れ表示体の非表示部を照らし、表示部
と非表示部とのコントラストを低下させ、表示を
見にくくする原因となつていた。

本考案は上記欠点を除去するものであり、表示
窓を表示体との間隙を小さくすることにより塵埃
の内部侵入を防ぎ、また内部照明を備えた表示装
置においては前方への漏光を防ぎ見易い表示装置
を提供することを目的とするものである。

以下本考案の一実施例を図面を参照して詳細に
説明する。

第１図において、前面カバー１には７個の表示
窓２…が穿設してあり、例えば黒色にて表面側が
塗装してある。各表示窓２…に対応して表示体３
…が回転自在に位置している。表示窓２…および
これに位置している表示体３…はそれぞれ実質的
に同一構成であり、以下一つの表示窓２、表示体
３について説明する。

まず、第４〜６図を参照し表示体３について説
明する。表示体３は両端がつぼまつた略半円筒形
をしており、その外周面の半分は表示部３ａであ
り、残りの半分は非表示部３ｂとなつている。表
示部３ａは前面カバー１と異色の例えば黄色であ
り、透光材より形成されている。また非表示部３
ｂは前面カバー１と同色の黒色であり、遮光材よ
り形成されている。表示体３の外周面には突条４
ａ，４ｂ，４ｃが設けてある。突条４ａは表示部
３ａの一側に設けてあり、本例では表示部３ｂと
同色の黄色である。突条４ｂは表示部３ａと非表
示部３ｂとの境に設けてあり黒色である。また突
条４ｃは非表示部３ｂの一側に設けてあり黒色で
ある。突条４ａ，４ｂ，４ｃは表示状態あるいは
非表示状態において表示窓２の縁部に接近し表示
体３と表示窓２との間隙を小さくしたり、あるい
は表示窓２の縁部と接触し上記間隙を塞いだりす
るものである。３ｃ，３ｃは回転軸部である。３
ｄは表示体３の裏面側に設けた連動穴であり、後
述の駆動手段に連動し表示体３を回転するもので
ある。

つぎに第２〜３図を参照し表示体３の支持構造
および駆動手段について説明する。前面カバー１
の裏面には表示窓２の長手方向の両側に軸受部１
ｂ，１ｂが形成してあり、これらの軸受部と前面
カバー１にねじ止めされる軸受板５，５とにより
表示体３が表示窓２よりわずかに突出する状態で
回転自在に支持されている。前面カバー１は、表
示体３の両端のつぼまり部に対応して窪み部１
ｃ，１ｃが形成してあり、上記つぼまり部の斜方
向からの視認性を向上させるものである。表示窓
２の縁部には表示体３の突条４ａ，４ｂ，４ｃに
対応して突部２ａ，２ｂが設けてある。これらの
突部に突条４ａ，４ｂ，４ｃが対接可能であり、
対接時には表示窓２と表示体３との間隙は塞がれ
る。

６は表示体３を回転駆動する駆動手段でり、前
面カバー１の裏面の取付柱にねじ止めされた支持
板７，７に支持されたステータ８，８、これらの
ステータに螺着されたヨーク９，このヨークに装
着された励磁コイル１０、ステータ８，８を位置
決めする非磁性材よりなる位置決め板１１、ステ
ータ８，８間において支持板７，７に軸支された
ロータ１２、このロータに設けてあり表示体３の
連動穴３ｄ内にゆるく挿入される揺動腕１３など
から構成され、表示体３を回転し表示窓２に表示
状態あるいは非表示状態を表示するものである。

なお前述の軸受板５，５のつば部５ａ，５ａ
は、内部照明を備えた表示装置の場合、矢印ａ方
向に照射される光線の軸受部からの漏光を防止す
るものである。

つぎに第２図および第７〜８図を参照し動作に
ついて説明する。第７図は非表示状態を示し、表
示窓２には表示体３の非表示部３ｂが位置し、本
例では黒色の前面カバー１の表示窓２に黒色の非
表示部３ｂが表われている。

このとき表示窓２の上方の突部２ａには表示体
３の突条４ｂが外側より対接しており、下方の突
部２ｂには突条４ｃが内側より対接している。こ
のため表示窓２と表示体３との間隙は塞がれてお
り、前方からの塵埃の侵入は防ぐことができ、ま
た内部照明を備える場合はａ方向からの光線がこ
の間隙より漏れることはない。この非表示の状態
では非表示部３ｂは遮光材より形成されているた
め前方に光線を透過しない。励磁コイル１０に電
流が流されるとステータ８，８が磁化され、ロー
タ１２が反時計方向に回転され揺動腕１３も反時
計方向に揺動される。これに連動し表示体３は時
計方向に回転され、第２図の状態を過ぎ、第８図
の表示状態となる。表示状態においては表示窓２
に表示体３の表示部３ａが位置し、本例では黒色
の前面カバー１の表示窓２に黄色の表示部３ａが
表われている。このとき表示窓２の上方の突部２
ａには表示体３の突条４ａが内側より対接してお
り、下方の突部２ｂには突条４ｂが外側より対接
している。このため非表示状態のときと同様に塵
埃の侵入、漏光が防止できる。この表示状態にお
いては表示部３ａが透光材より形成されているた
め、ａ方向の光線は表示部３ａを透過し、前方よ
り視認することができる。

なお本実施例では表示体の突条と表示窓の縁部
の突部とを対接させ両者の間隙を塞ぐようにした
が、表示窓の突部を除去し表示体の突条が表示窓
の縁部に極めて小さな間隙で対向させるようにし
てもよい。この場合も表示体の回転時に表示体と
表示窓とが接触することは少なく、塵埃の侵入、
内部照明の漏光などは防止できる。

また本実施例では表示体の表示部を透光材にて
形成し非表示部を遮光材にて形成したが、両者を
一体に透光材により形成し、非表示部を塗装など
により遮光してもよい。

以上詳述したように本考案によれば、表示体の
回転を妨げることなく表示状態時、非表示状態時
における表示窓と表示体との間隙からの内部照明
の漏光が防止でき、表示部と非表示部とのコント
ラストを大きくでき見易い表示をすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は動作中の第１図−線要部拡大断
面図、第３図は第２図−線断面図、第４図は
表示体の正面図、第５図はその右側面図、第６図
はその底面図、第７図は非表示状態の要部断面
図、第８図は表示状態の要部断面図である。 １……前面カバー、２……表示窓、３……表示
体、３ａ……表示部、３ｂ……非表示部、４ａ，
４ｂ，４ｃ……突条、６……駆動手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 表示窓を設けてある前面カバーと、上記表示窓
   に後方で反転自在に設けてあり、内部からの光を
   透過する表示部と内部からの光を遮蔽する非表示
   部とを有する表示体と、この表示体を反転させる
   駆動手段とからなり、 上記表示体には、表示状態および非表示状態に
   おいて上記表示窓の縁部と対向する位置に、上記
   表示窓の縁部と上記表示体の外周面との間の間隙
   を塞ぐ突条が突設してある ことを特徴とする表示装置。