JPH01231063A - 一成分系磁性カラートナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真用、静電印刷法、磁気記録法などにお
いて電気的潜像または磁気的潜像を現像するのに用いら
れるトナーに関し、とくに鮮明な有彩色を発現可能な一
成分系の磁性カラートナーに関する。

〔従来の技術〕

電子写真法はＣｄＳ、Ｓｅ、ポリビニルカルバゾール等
の光導電体を利用して静電潜像を形成し、これに有色の
荷電微粒子（トナー）を静電引力で付着させて可視像と
することが基本原理であり、例えば複写機では可視像を
紙のような適当な記録媒体に転写し、定着する。

電子印刷法は電界を利用してトナーを記録媒体上に導き
、定着して印刷する方法であり、静電記録法は誘電体層
の上に電荷を画像状に付与し、これにトナーを付着させ
、定着する方法である。また磁気印刷法もこれと同様に
記録材上に磁気潜像を形成させ、これに磁性材料を含む
トナーで現像し、転写、定着する方法である。

このように電気的、磁気的潜像をトナーを用いて、可視
化する現像方法はいろいろ知られているが大別して乾式
現像と湿式現像がある。更に、乾式現像法は、キャリヤ
ー粒子を使用する二成分系現像法とキャリヤー粒子を用
いない一成分系現像法とに分けられる。

二成分系現像法はトナーを搬送するキャリヤー粒子の種
類によって、鉄粉キャリヤーを用いる磁気プラン法とビ
ーズを用いるカスケード法があり、これらが広く利用さ
れている。これに対しキャリアーを必要としない一成分
系現像法はトナー自体の磁性を利用したもので、二成分
系現像法と比較してトナー濃度の検出及び制御機構を必
要としない（すなわち、二成分系の現像においてはトナ
ーのみが消費されるためにキャリアーとの混合比率が変
化して画（象形成特性が変わり易い）ため現像装置を簡
単、小型化することが出来る。そして、エツジ効果がな
くベタ黒部の再現が良好であるなどの多くの長所を有し
ており魅力のある現像法である。

一方、今日までは単色（黒色）の複写が主体であり、ト
ナーとしては単に黒色のものが使用されてきたが、近年
、カラー複写機が実用化されてきておりそれに対応する
トナーの開発が進展している。特に最近では使用目的が
多様化し、必要に応じて所望の色の画像が得られる小型
で安価なカラーコピー用複写機が望まれている。これら
に使用される一成分系磁性トナーではその磁性体として
従来マグネタイト或いはフェライトなどが使用されてい
るが、これらの磁性体の色は黒又は暗褐色であり、黒色
トナーを得るには好都合であるが、有彩色のカラートナ
ーには不適である。現在化に黒色系磁性体を用いたトナ
ーの着色化は種々試みられてきているが、磁性体の黒色
を隠蔽し、所望の鮮明な色彩を得るには十分でない。ま
た、従来の磁性体で抗磁力が８００ｅ以上と高いため転
写時の流動（移動〉性に問題があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、本発明は、所望の鮮明な色彩を有し転写性に秀
れた磁性カラートナーを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、淡黄色を有するスピネル型フェライト粉末を
用い、これに有彩色着色剤を組合せると上記課題を有効
に解決できるとの知見に基づいてなされたのである。

すなわち、本発明は、スピネル型フェライト粉末と有彩
色着色材とを結着樹脂で結着してなるー成分系磁性カラ
ートナーを提供する。

ここでスピネル型フェライト粉末としては、一般式： （式中、ＭはＦｅ以外の２価金属イオンの１種又は２種
以上であり、ＸはＱ＜ｘ≦１、ｙは０≦ｙく１であり、
Ｘ＋Ｖ＝　ｌである。） で表わされる球状のものを用いるのがよい。ここで、鉄
以外の２価金属イオンとしては、マンガン、亜鉛、ニッ
ケル、コバルト及びマグネシウムなどが例示される。ま
た、Ｘとしては０．２≦Ｘ≦０．６、ｙとしては０．４
≦ｙ≦０．８が好ましい。

上記スピネル型フェライトとしては、トナーの着色化と
転写性の点から飽和磁化が５　Ｑｅｍｕ／ｇ以上、抗磁
力が６００ｅ以下、黒色度り値が２０以上、比表面積１
〜１５ｍ’／ｇの特性を有するものが好ましい。ここで
、飽和磁化（外部磁動５　ｋｏｅの値〉及び抗磁力は、
例えば振動型磁力計（ＰＲＩＮＣＥＴＯＮＡＰＰＬＩＥ
Ｄ　ＲＥＳＥＡＲＣＩＩ製ＰＡＲＣ１５５型）を用いて
磁化曲線を求め、この曲線から求めることができる。黒
色度は、色立体の表示と同じ方法で行う粉末の色調の表
示法であり、例えばスガ試験機■製カラーコンピュータ
ーＳＭ３で測定した明度に対応する値である。また、比
表面積は窒素ガス吸着法によって求めた値である。

このタイプのスピネルフェライト粉末は第一鉄塩（例え
ばＦｅＳ　Ｏ＝　・７８２０）と２価金属塩（例えば２
ｎＳＯ４’　７Ｈ２０、！ＪｎＳＯ＜　’Ｈ，Ｏ等）と
を溶解した水溶液にＮ２を吹込みながらアルカリ水溶液
（例えばＮａＯＨ，ＫＯＨ，ＮＨ４０Ｈ）を加えてｐ＋
＋を４〜１０の領域にし、２価の金属水酸化物コロイド
溶液を生成させ、Ｎ２　も吹込みによる撹拌を十分に行
いながら８０℃以上好ましくは９０℃以上に加熱し、Ｎ
２　ガスより酸素含有ガスへ切替え、湿式酸化によって
製造し、溶液中に残存するＦｅ”イオンがなくなったと
ころで酸素含有ガスの吹込みを停止し、水洗、濾別、乾
燥、粉砕することによって容易に得られる。磁気特性は
添加する２価金属イオンの種類と添加量により飽和磁気
で５０〜９０　ｅ＋ｎｕ／ｇｒ　、抗磁力で５〜６００
ｅと変化させることが可能である。また粒子の大きさは
酸化速度（酸素含有ガスの吹込み速度）によって比表面
積で１〜１５ｒｎ’／ｇ（粒径０．１〜１．０μｍ）と
変化する。また粒子の形状は球状がトナーにした場合の
流動性、充填性から好ましい。

一方、低い抗磁化のために転写時の移動性が良好な飽和
磁化５０ｅｍｕ／ｇ以上、抗磁力３００ｅ以下、黒色度
（Ｌ値）２０以上、比表面積３０ｍ’／ｇ以上のものも
好ましい。このタイプのフェライト粉末は、３価鉄塩水
溶液と２価金属塩水溶液とを混合した溶液をアルカリ水
溶液と急激に撹拌混合し、更に６０℃以上で加温熟成処
理する共沈法によって製造することができる。また、こ
のタイプのフェライト粉末は比表面積が３０ｍ″／ｇ以
上と大きいために隠ぺい力が弱められ着色材による着色
が容易になるという利点もある。

本発明で使用するスピネル型フェライト粉末の色調は従
来の黒色系のと異なり、淡黄色から茶色を呈しており着
色剤による有彩色への着色には好都合である。

本発明−成分系磁性力ラートナーは、前記磁性粉末を結
着樹脂１００重量部に対して２０〜１００重量部（好ま
しくは３０〜９０重量部）含有し、更に結着樹脂に溶解
する着色剤が結着樹脂に対して０．１〜２０重量部（よ
り好ましくは０．５〜１０重量部）含有されている。

結着樹脂に溶解する着色剤としては油溶性、分散性、建
染などのプラスチック、油脂、有機溶剤に溶解する染料
があげられる。構造式からはアゾ系、アントラキノン系
、トリアリルメタン系、メタン系、キサンチン系、ケト
ン系などの染料である。具体的には、カヤセットレッド
Ｅ−ＧＲ（日本化薬社製）、パーマネントレッドＢＬ（
ヘキストジャバン社製）、ファストイエローＧＢＦＮ（
住友化学社製）、クロモフクールイエロー６Ｇ（チバ・
ガイギー社製）、カーマインブルーＧＮ−○（住友化学
社製）、フタロシアニンブルーβ型（オリエエント化学
社！り、などである。これらの有彩色着色剤は、結着樹
脂の１００重量部に対して２０重１部以下、好ましくは
０．５〜１０重量部、でトナーへ添加される。２０重量
部を越えるとトナーの軟化点が高くなり、熱定着におい
ては定着が困難となる。また、着色剤は磁性を有しない
ため多量の添加はトナーの磁気特性を低下させる。０．
１重量部未満であると鮮明な色彩が得られず、好ましく
は０．５重量部以上添加すれば磁性体が淡黄色のため十
分な色彩が発現する。

本発明に用いる結着樹脂としては熱可塑性樹脂が好まし
く、例えばポリスチレン、スチレン−ブタジェン共重合
体及びスチレン−アクリル酸共重合体等スチレン系共重
合体、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂、キシレ
ン樹脂、テルペン樹脂、ロジン樹脂、石油系樹脂、ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂などが単独あるいは混合
して使用される。

前記の淡黄色球状スピネル型フェライト粉末と結着樹脂
に溶解する着色剤が併用された本発明の磁性カラートナ
ーは前記磁性粉末の粒子形状（球形）、色調、（淡黄色
）、磁気特性（低抗磁力）から色彩が鮮やかで画像の鮮
鋭度が浸れたものとなる。磁性体が球状であるためトナ
ー中の充填性が良くまた流動性に優れる。色調において
は着色剤によってカラー化する場合、黒色度（Ｌ値）に
おいて２０以上であれば十分な色彩が得られ、好ましく
は２５以上であれば良い。また６０Ｄｅ以下の低抗磁力
の特性のため転写の際の移動性が良好である。

本発明のトナーは、必要に応じて添加剤を混合しても良
い。そのような添加剤としては、滑剤（ステアリン酸亜
鉛）、流動性向上剤（疎水性シリカ微粉末）導電性付与
剤（アンチモンドープ酸化スズ微粉末等）、定着助剤（
低分子量ポリエチレンなど）等があげられる。

本発明の一成分系磁性力う−トナーの製造にあたっては
、熱ロール、ニーグーなど熱混練機によって構成材料を
溶融混合し、冷却後機械的に粉砕、分級する方法、また
結着樹脂溶液中に磁性体等の構成材料を分散させ、噴霧
乾燥する方法、結着樹脂の車間体成分へ磁性体、着色剤
、添加剤とを混合し、塊重合、乳化重合、懸濁重合法に
より重合体を形成する方法が応用できる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、鮮明な色彩を有し、かつ転写性にすぐ
れるとともに流動性、充填性にすぐれたカラートナーが
提供される。

次に実施例により本発明を説明する。

実施例１ 比表面１５ｍ’／ｇのＭｎ−Ｚｎフェライト球状粉末（
飽和磁化７３部ｍｕ／ｇ抗磁力ＩＱＯｅ、黒色度り値２
８）を含む以下の混合物： スチレン−ブタジェン共重合体（７０：３０）１００重
量部 Ｍｎ−Ｚｎフェライト粉末　　　　　　　８０重量部（
式Ｃ１）中、Ｘが０．２５、ｙが０．７５である。）フ
タロシアニンブルーβ型　　　　１５重ＩＩをボールミ
ルで混合し、溶融混練、粉砕、分級を行い５〜２０μの
青色磁性トナーを得た。このトナーを用いて市販の電子
写真複写機により実写テストを行ったところ、得られた
画像は鮮明な青色で、カブリのないものであった。

更に耐久性を見るために１万枚の複写耐久テストを行っ
たが、異常な画質はなかった。

実施例２ 比表面積１２ｍ’／ｇのＺｎフェライト球状粉末（飽和
磁化Ｂ　７ｅ＋ｎｕ／ｇ　％抗磁力４００ｅ、黒色度り
値３３）を用いて以下の組成を有するトナーを実施例１
と同様にして製造した。

ポリエステル樹脂　　　　　　　１００重量部Ｚｎフェ
ライト粉末　　　　　　　　５０重量部、（式〔■〕中
、Ｘが０．２、ｙが０．８である。）レフキレラド０　
　　　　　　　　５重量部得られた赤色磁性トナーを用
い、実施例１と同様に画出しを行ったところ、得られた
画像は鮮明でカブリがなく、定着性も良好であった。

実施例３ 比表面積４０ｍ″／ｇのＭｎ−Ｚｎフェライト球状粉末
（飽和磁化６５部ｍｕ／ｇ　、抗磁力５０ｅ１黒色度り
値２９）を含む以下の混合物を実施例１と同様にして製
造した。

スチレン−ブタジェン共重合体（７０：３０）１００部 Ｍｎ−２ｎフエライト粉末　　　　　　　　　９０部（
式［１］中、Ｘが１、ｙが０である。）フタロンアニン
ブルーβ型　　　　　　１０部このトナーを用いて市販
の電子写真複写機により実写テストを行ったところ、得
られた画像は鮮明な青色で、カブリのないものであった
。

更に耐久性を見るため１万枚の被写耐久テストを行った
が、異常な画質はなかった。

実施例４ 比表面積７８ｍ’／ｇのＺｎフェライト球状粉末（飽和
磁化７１ｅ＋＋＋ｕ／ｇ　％抗磁力１８０ｅ、黒色度り
値３５）を用い、実施例１と同様にして以下の組成を有
するトナーを製造した。

ポリエステル樹脂　　　　　　　　　１００部Ｚｎフェ
ライト粉末　　　　　　　　　　　５０部（式（１）中
、Ｘが１、ｙが０である。）レフキレラド０　　　　　
　　　　　　　　４部この赤色磁性トナーを用い、実施
例１と同様に画出しを行ったところ、得られた画像は鮮
明でカブリがなく定着性も良好であった。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）スピネル型フェライト粉末と有彩色着色材とを結
   着樹脂で結着してなる一成分系磁性カラートナー。
2. （２）スピネル型フェライト粉末が、一般式〔 I 〕：
   Ｍ＿ｘＦｅ＿ｙ・Ｆｅ＿２Ｏ＿４・・・〔 I 〕（式中
   、ＭはＦｅ以外の２価金属イオンの１種又は２種以上で
   あり、ｘは０＜ｘ≦１、ｙは０≦ｙ＜１であり、ｘ＋ｙ
   ＝１である。） で表わされる請求項（１）記載のカラートナー。