JPH01230761A - アルミニウム合金製バルブリフターの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジンの弁（バルブ）を駆動するための動
弁カムと接触しているバルブリフター、より詳しくは、
アルミニウム合金製バルブリフターの製造方法に関する
ものである。

［従来の技術］ 自動車などのエンジンに用いられるバルブリフターは、
鉄鋼型に代って燃費向上などを目的として軽量化が図ら
れてアルミニウム合金などの軽合金型が提案され°ζい
る（例えば、特公昭４７−５０８８５号公叩参照）。

バルブリフターをアルミニウム合金製にすると、動弁カ
ムに対する耐摩耗性やアルミシリンダヘッドに設けられ
たガイド几内面に対する耐摩耗性が問題となって（る。

軽合金（アルミニウム合金）製摺動部材の表面処理とし
て、鉄系金属をメタルアーク溶射やプラズマ溶射によっ
て耐摩耗性溶射層（被覆層）を形成させることが知られ
ている（例えば、特開昭５３−６２３８号、５３−４２
１４８号および５３−３４６３５号公報参照）。

例えば、特公昭４７−５０８８５号公報の軽合金製パル
ブリフターでは、その頂部のカム当り而のところに溶射
によって凹陥部内に耐摩耗性物質が充填されており、一
方、その外周面は何の処理も施こされていない。

〔発明が解決しようとする課題〕

アルミニウム合金製バルブリフターはその頂部頂面と円
筒部外周面とに耐摩耗被覆層が必要であるが、従来はこ
れら両面へ一回の溶射工程で健全な溶射層を形成するこ
とはできない。それは、頂部での凹所の側面上に形成す
る溶射層の品質に特に問題があるからであり、従来の凹
所側面形状は第３図および第４図に示すような垂直側面
ないし特公昭４７−５０８８５号公報でのような逆テー
パ側面（断面であり溝のような側面）である。第４図に
示した場合には、垂直側面上の溶射層部分は組織が稿状
でかつ気孔があって、バルブリフター本体との密着力が
低くなっている。また、逆テーパ側面に形成する溶射層
部分は気泡をまき込みかつ密着力も低くなっており、さ
らに、溶射の際に、被溶射面である頂面ないし外周面と
溶射ガンの軸線とのなす溶射角度があまりに小さいと溶
射物のはね返り等で健全な溶射層が得られない。

本発明の目的は、アルミニウム合金製バルブリフターの
頂面と外周面とに健全な耐摩耗性溶射層を一回の溶射工
程で形成することのできる装造方法を提供することであ
る。

［課題を解決するための手段］ 上述の目的が、カムと接触する耐摩耗性溶射充填層を凹
所内に有する汀１部と円筒部とからなるアルミニウム合
金製バルブリフターの製造方法において、該バルブリフ
ターの頂部での前記凹所の側面を該頂部平面に対して４
５°の角度のテーパ側面にし、溶射ガンの軸線をｔ’ｔ
ｌ記頂部平頂部平面前記円筒部の外周面に対して４５°
の角度に設定し、前記バルブリフターを回転させなから
０１記バルブリフターおよび前記溶射ガンを相対的に移
動させて溶射層を前記頂部および外周面上に連続的に形
成することを特徴とするアルミニウム合金製バルブリフ
ターの製造方法によって達成される。

〔作　用〕

本発明者らは、溶射角度が被溶射面に対して４５°以上
であれば形成する溶射層はその組織が悪（ならずかつ十
分な密着力を有することを確認し、このことがら溶射ガ
ンの軸線を頂部平面および円筒部外周面に対して４５°
の角度に設定して溶射することを考え、この溶射ガン設
定条件下でさらに、バルブリフター頂部での凹所側面を
従来の垂直側面ないし逆テーパ側面から頂部平面（いい
かえると、凹所底面）に対して４５°（１３５°）の角
度のテーパ側面に変えることによってテーパ側面上に健
全なかつ十分な密着力の溶射層部分が得られることを見
出した。４５°以下の溶射角度では粒子の付着性が低下
し、溶射層の組織が悪くなり、母材（リフター本体）と
の密着力も低下する。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して本発明の実施態様例および比
較例によって本発明の詳細な説明する。

尖施炭 第１図に示すような、バルブリフター１をアルミニウム
合金のダイカストあるいは鍛造による成形および機械加
工で製作する。このバルブリフクー１は頂部２と円筒部
３とからなり、頂部２に凹所４が形成されている。サイ
ズは、例えば、全長が２２．２ｍｍで、外径が３０ｍｍ
で、凹所４の底面径が２５ｍ１で、凹所深さが２ｆｆｌ
ＴＩ＋である。本発明にしたがって、凹所４のテーパ側
面５はその傾斜角度が頂部平面６に対して４５°　（凹
所底面に対して１３５°）である。

次に、バルブリフター溶射装置に製作したバルブリフタ
ーｌをセットしてその中心軸を中心に回転させる。一方
、溶射ガン８を、第１図に示したように、その軸線９が
頂部平面６に対して４５゜の角度に、そして円筒部３の
外周面に対しても４５°の角度になるようにセットする
。この溶射ガン８でプラズマＩＯを発生させた下記条件
でのプラズマ溶射によって耐摩耗性溶射層（第２図）を
頂部および円筒部上に形成する。

溶射材料：Ｆｅ　−０，８％Ｃ粉末、 アーク電流：　　４５０Ａ、 アルゴンガス流量：　１００　ＳＣＦ■、水素ガス流量
：　１５５ＣＦＩ＋、 バルブリフター回転１１１　：　４５０　ｒｐｍ、プラ
ズマ溶射の際に、溶射ガス８（又はバルブリフターｌ）
を垂直方向に移動させて、第２図に示すようにＦｅ−Ｃ
溶射層を形成する。得られた溶射層はテーパ側面上の部
分も気孔は少なく健全な溶射層であることがわかる。

溶射処理後に仕上加工を施こしたバルブリフターをエン
ジンに取付けて連続高速耐久評価試験を行なった（６８
００ｒｐｍ　Ｘ　１８０時間）。その結果、溶射層は十
分な密着力を有してＩ、１１離が生じることもなく、耐
摩耗性が確保できた。

上述の場合には溶射をプラズマ溶射で行なったが、メタ
ルアーク溶射で行なってもよい。

此１ｕ舛 第３図に示すような、バルブリフター２１を上述した実
施例と同様にして製作し、異なるのは頂部２２に形成す
る凹所２４の側面５が凹所底面に対して９０°の垂直に
なっていることである。

そして、実施例と同じ条件でプラズマ溶射を行なって溶
射層（第４図）を形成する。第４図かられかるように得
られた溶射層のうちで垂直側面２５上の部分は稿状でか
つ気孔が多いものである。これは、溶射粒子のはね返り
などによるためであり、溶射層のこの部分の密着力は低
い。溶射処理後に仕上加工したバルブリフターを実施例
と同じ連続高速耐久評価試験を行なったところ、垂直側
面上の溶射層部分で剥離するものがあった。

［発明の効果］ 上述したように本発明によれば、所定（４５°）角度に
溶射ノズルを設定しかつ凹所側面を形成することによっ
て一回の溶射工程でアルミニウム合金製バルブリフター
の頂面および外周面に健全な耐摩耗性溶射層を形成する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る製造方法で溶射を行う状態を示
すアルミニウム合金製バルブリフターと溶射ガンの概略
図であり、 第２図は、本発明の製造方法で形成された溶射層を有す
るバルブリフターの金属組織の顕微鏡写真（ｘ１４）で
あり、 第３図は、比較例で溶射を行なう状態を示すアルミニウ
ム合金製バルブリフターと溶射ガンの概略図であり、お
よび 第４図は比較例で形成された溶射層を有するバルブリフ
ターの金属組織の顕微鏡写真（Ｘ１４）である。 ■・・・バルブリフター、 ２・・・頂部、 ３・・・円筒部、 ４・・・凹所、 ５・・・テーパ側面、 ８・・・？容射ガン。 〆９ ／ １−　バルブリフター　　５−　チーノン側面４−　　
凹所　　　　　　８−　溶射ガン／　　　　　　１ ２．− −Ｉｌへ＼？＋９−内 ｊ　ｘ　’、　！＋、１

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、カムと接触する耐摩耗性溶射充填層を凹所内に有す
   る頂部と円筒部とからなるアルミニウム合金製バルブリ
   フターの製造方法において、該バルブリフターの頂部で
   の前記凹所の側面を該頂部平面に対して４５゜の角度の
   テーパ側面にし、溶射ガンの軸線を前記頂部平面および
   前記円筒部の外周面に対して４５゜の角度に設定し、前
   記バルブリフターを回転させながら前記バルブリフター
   および前記溶射ガンを相対的に移動させて溶射層を前記
   頂部および外周面上に連続的に形成することを特徴とす
   るアルミニウム合金製バルブリフターの製造方法。