JPH0122879B2 - - Google Patents

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JPH0122879B2
JPH0122879B2 JP57126767A JP12676782A JPH0122879B2 JP H0122879 B2 JPH0122879 B2 JP H0122879B2 JP 57126767 A JP57126767 A JP 57126767A JP 12676782 A JP12676782 A JP 12676782A JP H0122879 B2 JPH0122879 B2 JP H0122879B2
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JP
Japan
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fiber
sliver
polyester
binder
melting point
Prior art date
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Expired
Application number
JP57126767A
Other languages
English (en)
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JPS5918778A (ja
Inventor
Tamio Yamamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は接着性に優れたポリエステル系のバイ
ンダー繊維に関するものである。 従来、不織布、詰物、敷物等の分野で使用され
てきている接着剤は、合成ゴムやアクリル酸エス
テル等のエマルジヨンタイプや溶剤タイプのもの
が殆どである。ところが、最近、省エネルギー、
公害防止、合理化の観点からコスト/パーフオマ
ンスに優れた非エマルジヨン系、非溶剤系のホツ
トメルトタイプの接着剤が注目されるようになつ
てきた。 特に、繊維状ホツトメルトタイプ接着剤(バイ
ンダー繊維)は、不織布、詰物、敷物等の分野
で、今後ますます多く使用されるようになるもの
と予想される。 このバインダー繊維は、繊維集合体内への分散
性を良好ならしめることを意図して、従来から、
繊維長が38〜51mmの短いものが用いられていた。 本発明者は、ポリエステル繊維用のポリエステ
ルバインダー繊維について、このような従来の常
識に反し、バインダー繊維の繊維長を従来のバイ
ンダー繊維よりも長くしてみたところ、驚くべき
ことに、接着性が著しく大きくなることを見出
し、本発明に到達した。 即ち、本発明は、テレフタル酸成分、イソフタ
ル酸成分、1,4−ブタンジオール成分、および
1,4−ブタンジオール或いはポリエーテル以外
のグリコール成分からなる共重合ポリエステルで
構成され、溶断点が200℃以下、繊維長が53〜100
mmであることを特徴とする繊維集合体用のポリエ
ステルバインダー繊維であり、その目的とすると
ころは、従来のポリエステルバインダー繊維にな
い優れた接着効果を有するポリエステルバインダ
ー繊維を提供しようとするものである。 本発明における溶断点とは、繊維に2mg/デニ
ールの荷重をかけ、シリコンオイル中で1℃/分
の昇温速度で昇温したときに繊維が切断(溶断)
するときの温度である。この溶断点は、バインダ
ー繊維を含む繊維集合体の接着熱処理温度を設定
する際に重要となり、200℃以下、好ましくは180
℃以下である必要がある。溶断点は、エネルギー
コストから考えると低ければ低い程好ましいこと
は言うまでもないが、実用上は100℃以上が好適
である。 更に、本発明者は、ポリエステルバインダー繊
維を含む繊維集合体の熱接着(接着熱処理温度
は、通常、溶断点より10〜50℃高く設定される)
した後の接着性について鋭意検討を行なつた結
果、バインダー繊維の繊維長が接着性に大きな影
響を及ぼすことを見出したのである。バインダー
繊維の繊維長は、短い方がより均一に分散され、
繊維交絡点に集まる確率がより大きくなつて接着
性は高くなるものと、従来から考えられていた
が、結果は全く逆となり、繊維長は長い方が、接
着性は大きくなることを見出したのである。特に
繊維長が53mm付近を境にして接着性は急激に大き
くなる。しかしながら、繊維長があまり長くなり
過ぎるとバインダー繊維を均一にブレンドするこ
とが難しくなつて、逆に接着性が低下しバラツキ
が大きくなつてくるため、その上限は110mmであ
る。繊維長のより好適な範囲は55〜100mmである。 本発明のポリエステルバインダー繊維の溶断点
は200℃以下、好ましくは110〜180℃であるが、
この溶断点はポリマーが結晶性であれば、その融
点(以下Tmと記す)に近い値となる。一般に結
晶性高分子のTmは、高分子鎖の可撓性、対称
性、凝集エネルギー密度、側鎖(側鎖の極性、可
撓性)等によつて決まると言われていて、次式で
定義づけられる。 Tm=△H/△S この式で△Hは融解エンタルピー、△Sは融解
エントロピーである。またランダム共重合体の
Tmの低下は次式で求めることができる。 1/Tm−1/Tm0=−R/△HlnXA ここで、Tm0は無限大の分子量をもつた純粋
な単独重合体の融点、Rはガス定数、XAは共重
合体中におけるコモノマーA(結晶可能なモノマ
ー単位)のモル分率である。 本発明のポリエステルバインダー繊維に供され
るポリエステルは、接着性、溶融紡糸性、延伸性
等の面から、テレフタル酸成分、イソフタル酸成
分、1,4−ブタンジオール成分、および1,4
−ブタンジオール或いはポリエーテル以外のグリ
コール成分からなる共重合ポリエステル(通常ラ
ンダム共重合体)である。そして、前記1,4−
ブタンジオール或いはポリエーテル以外のグリコ
ール成分としては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、
ネオペンチルグリコール等が挙げられる。これら
の共重合ポリエステルはポリエステルを製造する
際の常法に準じて重合することによつて得られ
る。 本発明の共重合ポリエステルバインダー繊維は
通常のポリエステル繊維であるポリエチレンテレ
フタレート系ポリエステル繊維とは異なつた条件
下で製造される。即ち、溶融紡糸温度はポリエチ
レンテレフタレート系ポリエステル繊維がその溶
断点より10〜30℃高く設定されるのに対して、本
発明のポリエステルバインダー繊維はその溶断点
より50〜150℃高く設定される。また必要に応じ
て行なわれる延伸に際しての温度および倍率は、
ポリエチレンテレフタレート系ポリエステル繊維
のそれが60〜80℃、3〜6倍であるのに対して、
本発明のポリエステルバインダー繊維は20〜60
℃、1.1〜3倍であつて、かなり低い。これは、
ポリマー分子鎖の配向度をできるだけ低く押える
ためである。 該配向度が大きくなると、バインダー繊維を含
む拘束力の小さいウエツブ、ウエツブ積層体、ス
ライバー等の繊維集合体をバインダー繊維の溶断
点以上の温度で弛緩熱処理して熱接着させる際の
収縮が大きくなり、収縮斑、品質斑の原因とな
る。 また、本発明のポリエステルバインダー繊維
は、共重合体の組成、共重合割合によつては、繊
維同志が粘着し易くなる。その場合は紡糸油剤、
延伸油剤、仕上げ油剤として、アルキルホスフエ
ート金属塩またはそれを含有する界面活性剤を繊
維表面に付着させることが効果的である。特に、
ラウリルホスフエートカリウム塩が適している。 本発明のバインダー用共重合ポリエステル繊維
はポリエステル繊維を主体とする繊維集合体に適
用した場合に、特に優れた接着力を発揮し、同時
に収縮が小さいため、不織布および詰綿用として
特に好適である。 本発明のバインダー繊維の混合量は、通常、3
〜30重量%であるが、接着力および収縮をバラン
スさせるためには、特に7〜20重量%が好適であ
る。しかしながら最終的な混合量は用途、要求品
質によつて決められるべきものであつて、特に限
定はできない。 以下、実施例によつて本発明を説明するが、実
施例におけるスライバー収縮率及びスライバー引
張強度の評価方法は次の通りである。 スライバー収縮率 主体繊維とバインダー繊維を可能な限り均一
に混合した後カードに通し、スライバーを作成
する。該スライバーを所定温度下で10分間弛緩
熱処理し、処理前後のスライバーの長さから次
式によつてスライバー収縮率を求める。 スライバー収縮率(%)=l0−l/l0×100(%) ここでl0は熱処理前の長さであり、lは熱処
理後の長さである。 スライバー引張強度 で得られたスライバーを10cm間隔のチヤツ
クにはさみ、引張速度20cm/minで引張り、切
断時の最大荷重(g)を読み取る。 別にスライバーの線密度をg/9000mで算出
し、これをスライバーの見掛けデニール(De)
とし、次式によつてスライバー引張強度を算出
する。 スライバー引張強度(g/De)=切断時の最大荷重
(g)/スライバー見かけデニール(De) この引張強度の測定は10本のスライバーにつ
いて実施し、その平均値()とバラツキの目
安であるR(最大値と最小値の差)を算出する。 実施例1〜9、比較例1〜9 常法に従い、テレフタル酸/イソフタル酸のモ
ル比が59/41、1,4−ブタンジオール/エチレ
ングリコールのモル比が95/5の共重合ポリエス
テルを製造した。該共重合ポリエステルは、35℃
のオルソクロロフエノール中で測定した固有粘度
が0.83dl/g、170℃で測定した溶融粘度が16000
ポイズであつた。次に、このポリマーを紡糸温度
263℃で孔数420個の口金を通して溶融紡糸し、
600m/分の速度で捲取り単糸繊度が7.2デニール
の未延伸糸を得た。該未延伸糸を引き揃えてトウ
となし、延伸温度40℃、延伸倍率1.2倍、延伸速
度60m/分で延伸し、13山/25mmのケン縮を付与
した後、種々の長さに切断した。このバインダー
繊維は単糸繊度が6.1デニール、強度が1.6g/デ
ニール、伸度が350%、常法に従つて測定した複
屈折率が0.05、溶断点が150℃であつた。得られ
たバインダー繊維と、別に準備した12デニール×
51mmのポリエチレンテレフタレート中空繊維とを
重量比で20:80の割合でよく混合した後、カード
に通してスライバーを作つた。該スライバーは
170℃、180℃、190℃の雰囲気中で10分間弛緩熱
処理した後、スライバー引張強度およびスライバ
ー収縮率を測定し、第1表の結果を得た。
【表】
【表】 第1表から明らかなように、繊維長が53mm付近
を境にしてバインダー繊維の接着力が著しく向上
しスライバー引張強度が急激に増大するが、スラ
イバー収縮率は殆ど変わらないことが分かる。ま
た、繊維長が110mm付近を境にして、ブレンド斑
のため、スライバー引張強度のバラツキ(R)が
非常に大きくなることが分かる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 テレフタル酸成分、イソフタル酸成分、1,
    4−ブタンジオール成分、および1,4−ブタン
    ジオール或いはポリエーテル以外のグリコール成
    分からなる共重合ポリエステルで構成され、溶断
    点が200℃以下、繊維長が53〜110mmであることを
    特徴とする繊維集合体用のポリエステルバインダ
    ー繊維。
JP12676782A 1982-07-22 1982-07-22 ポリエステルバインダ−繊維 Granted JPS5918778A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12676782A JPS5918778A (ja) 1982-07-22 1982-07-22 ポリエステルバインダ−繊維

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JP12676782A JPS5918778A (ja) 1982-07-22 1982-07-22 ポリエステルバインダ−繊維

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JPS5918778A JPS5918778A (ja) 1984-01-31
JPH0122879B2 true JPH0122879B2 (ja) 1989-04-28

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4898127B2 (ja) * 2005-03-08 2012-03-14 日本エステル株式会社 バインダー繊維

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51132230A (en) * 1974-12-16 1976-11-17 Toyobo Co Ltd Polyester adhesive

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