JPH01225A - 高抗張力無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

高抗張力無方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH01225A
JPH01225A JP62-327808A JP32780887A JPH01225A JP H01225 A JPH01225 A JP H01225A JP 32780887 A JP32780887 A JP 32780887A JP H01225 A JPH01225 A JP H01225A
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下山 美明
立野 一郎
晃 坂井田
中元 正弘
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新日本製鐵株式会社
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高抗張力無方向性電磁鋼板の製造方法に係わ
り、高速回転機用の低鉄損で強度の商い磁性材料および
電磁開閉器用の耐摩耗性に優れた磁性材料として好適な
ものを製造する方法に関する。
(従来の技術) 従来、回転機器に要求されていた回転数は、高々lO万
rp−程度であり、ローター(回転子)用材料には積層
された電磁鋼板が用いられてきた。
最近、20〜30万rp−もの超高速回転が要求される
ようになり、ローターに加わる遠心力が、電磁鋼板の強
度を上回る可能性が出てきた。
このため超高速回転機には、通常、電磁鋼板の代わりに
充分な強度を持つ鋳鋼製のソリッドロークーが使用され
る。しかし、この場合、鋳鋼ブロフクからローターを削
り出すという複雑な加工工程が必要になるためコストが
高く、しかも積層タイプに比べ渦電流損失が大きく、電
動機の効率が著しく低下するという問題点が生じている
また、電磁開閉器はその用途上、使用するにつれて接触
面が摩耗するため、磁気特性だけでな(耐摩耗性の優れ
た磁性材料が望まれる。
このようなニーズに対応して、最近では高抗張力を有す
る無方向性電磁鋼板について検討され、い(つか提寓さ
れている0例えば、特開昭60−238421号公報は
、Siを3.5〜7.0%と高め、さらにMn : 0
.1〜11.5%、N i : 0.1〜20.0%、
Co:0.5〜20.0%、Ti:0.05〜3.0%
、 w:o、os  〜 3.0%、 M o:0.0
5 〜3.0%、Aj:0.5〜13.0%の固溶体強
化成分の1種または2種以上を1.0〜20.0%含有
させたスラブを素材とし、熱延後、熱延板に100〜6
00℃の温間圧延を繰返して最終板厚に圧延し、焼鈍し
、抗張力が50kg/am”以上の高抗張力無方向性電
磁鋼板を製造する方法である。
これは圧延の困難な高Si含有量としているので、面倒
な温間圧延を必須としているが、圧延時に板破断の発生
が多くなる恐れがあり、生産性の低下、歩留りの低下を
もたらすなど改善の余地がある。
特開昭61−84360号公報ではNi:8〜20%、
M o : 0.2〜5.0%、AN : 0.1〜2
.0%、Ti:0,1%1.0%、Cr 1.0〜10
.0%を含有する高速回転電動機用の高抗張力軟磁性材
料がtlXされている。これは特にNiを、またM o
 。
Crを多量に含有しているために極めて高価な材料とな
る。
さらに特開昭61−9520号公報はSi:2.5〜7
.0%と、Ti:0.Q5〜3.0%、Who、05〜
3.0%、 Mo:0.05 〜3.0%、 Ni:0
.1〜20.0%、Aβ=0.5〜13.0%の1種ま
たは2種以上を1.0〜20.0%含有する溶鋼を用い
て、急冷凝固法により高抗張力無方向性電磁鋼板を製造
せんとするものである。これはプロセスが特殊であるた
めに、通常の電磁鋼板の製造設備では製造できず、工業
的に生産することが難しいと考えられる。
(発明が解決しようとする問題点) このように、高抗張力の無方向性電磁鋼板の製造につい
て提案がなされているが、通常の電磁鋼板製造設備を用
いて、工業的に安定して製造するまでに到っていないと
いうのが実情である。
さらに高抗張力無方向性電磁鋼板は、前述の如く超高速
回転電動機器および電磁開閉器用材料として使用される
ので、高抗張力である他に、鉄損が低く、かつ磁束密度
がすぐれている必要がある。
本発明は、超高速回転機および電磁開閉器用材料として
好適な降伏強さYP≧55kg/■@8、抗張力TS≧
60 kg/me” 、硬度H,IJV≧150の高強
度、耐摩耗性を持つとともに磁束密度B50≧1.60
Tの優れた磁気特性を兼ね備えた高抗張力無方向性電磁
鋼板を、板破断等を生じることなく工業的規模で安定し
て製造することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者達は前記目的を達成すべく種々実験し検討を重
ねてきた。即ち本発明はC:0.01%以下、Si:2
.0%以上3.5%以下、Mn:0.1%以上l000
%以下、p:o、zo%以下、Al:0.10%以上1
.50%以下、B:o、oos%以下さらに必要に応じ
Niを6.0%以下含存し、残部が鉄および不可避的不
純物からなるスラブを、熱間圧延し、熱延仕上出口から
巻取り間を平均冷却速度で1000℃/分以上で急冷し
、550℃以下の温度で巻取りして粒界P偏析濃度を0
.40%以下とし、次いで無焼鈍のままあるいは熱延板
焼鈍し、冷間圧延し、焼鈍して、高抗張力および磁気特
性のすぐれた無方向性電磁鋼板を製造する方法である。
先ず鋼成分について述べる。   ′ Cは磁気特性を劣化させる成分で、0.01 (TJX
量)%を超えて含有すると鉄損を増大させるため、0.
01%以下とする。なお、Cは製鋼で脱炭する代わりに
熱延板または冷延板で脱炭して上記範囲に入れてもよい
Siは鋼の固有抵抗を高めて渦電流を減らし、鉄損を低
下せしめるとともに、抗張力を高めるが、含有量が2.
0%未溝ではその効果が小さい、また3、5%を超える
と鋼を脆化させ、さらに製品の磁束密度を低下させるた
め3.5%以下とする。
Mnは鋼の抗張力を高めるとともに、固有抵抗を高め鉄
損を低下させるが、0.1%未−満では効果が少なく、
10.0%を超えると製品の磁束密度が低下するので、
0.1〜10.0%とする。好ましくは1.0%超から
5.0%である。
Pは抗張力を高める効果の著し′い元素であるが、0.
2%を超えると脆化が激しく、工業的規模での熱延、冷
延等の処理が困難になるため、上限を0.20%とする
鋼板から鉄心等の製品を打抜きまたは剪断ままの端面で
使用する場合、150℃以上の雰囲気に長時間さらされ
るとPo、03%超で見掛は上、伸び劣化を生じること
がある。これは高抗張力鋼板の破断面が比較的マイクロ
クランクを内在しやすいこと、および歪時効等に起因す
ると考えられる。
従って用途上、時効後の伸びが問題になる場合、■平滑
かつ歪の残留しない端面加工法を採用する。
■サンドペーパーで打抜き、剪断の表面層を除去する等
が有効である。
また成分的にPo、03%以下とすれば、上記問題は生
じない。
AIは脱酸材として、少なくとも0.10%は必要であ
り、またAIlを含有させることにより、強度が向上し
、固有抵抗増加により鉄損も低下するが、1.50%を
超えると脆化が問題になるため、0.1θ〜1.50%
とする。
Bは結晶粒界に偏析、Pの粒界偏析による脆化を抑制す
る効果があるが、o、oos%を超えると著しく脆化す
るため、上限を0.008%とする。
さらに必要に応じてNiを含有する。Niは磁気特性へ
の悪影響が少な(、抗張力向上に有効であるが、6.0
%超では磁束密度の低下が大きいので6.0%以下とす
る。
前記成分を含み、残部が鉄および不可避的不純物からな
る鋼スラブは、転炉で溶製され、連続鋳造あるいは造塊
−分塊圧延により製造される。
綱スラブは公知の方法で加熱され、ついで例えば0.5
〜3.5■−の板厚に熱間圧延される。熱間圧延の仕上
出口から巻取りまでの冷却速度の制御は、・ 鋼板の冷
延性を高めるために重要であり、毎分1000℃以上の
冷却速度で冷却する。
さらに巻取温度も重要で550℃以下で巻取る。
この範囲以外の条件、すなわち平均冷却速度が1000
℃/分未満の冷却、または°550℃超の温度で巻取っ
た場合、結晶粒界でのP偏析濃度が0.4%超となった
り、結晶粒が粗大化するため著しく脆化し、その後の圧
延時に板破断が多発する。
熱間圧延後は冷間圧延するか、あるいは磁気特性の向上
をさらに図る必要がある場合には、熱延板焼鈍を500
〜1000℃で5秒〜15分間にて行い、その後、冷間
圧延する。熱延板焼鈍を上記温度、時間の範囲で行うの
は、500℃より低温または5秒より短いと磁気特性を
より高める焼鈍効果があられれないためであり、一方、
1000℃または15分間を超えると結晶粒が粗大化し
、冷延で板破断を生じたり、最終製品の強度を低下せし
める。
冷間圧延後は700〜900℃で5秒〜15分間の焼鈍
を行・う、その理由は700℃または5秒未満では、鉄
損の低下と磁束密度の向上を図る十分な焼鈍効果があら
れれず、また圧延組織が残ったり平坦度が改善されない
まま残る。900℃または15分超えると結晶粒が粗大
化するため強度が低下し、高抗張力鋼板とならない。
この冷延板の焼鈍においては、必要によっては脱炭雰囲
気として脱炭を行なっても差しつかえない。
(実施例) 実施例1 C:0.0023%、Si:3,2%、Mn:1.5%
、P:0.102%、Al?0.675%、Boo、0
051%を含み、残部が鉄および不可避的不純物からな
る調スラブ供試材Aと、さらにNiを1.50%含有さ
せ残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼スラブ供試
材Bを、熱間圧延で板厚2.0目とし、熱延仕上げ圧延
〜巻取までの平均冷却速度を500〜b 〜600℃で処理し、熱延板焼鈍なし、または熱延板焼
鈍条件を(400〜1100)℃x(5〜900)秒間
の範囲で変化させて処理し、冷間圧延で板厚0.5am
にしたあと、(650〜925)’CX30秒間の焼鈍
を行い、機械的性質およびW15150の鉄損と135
0の磁束密度を測定した。
なお、磁気測定には30龍×320鶴のエプスタイン試
験片(圧延方向および直角方向半量ずつ)を用いた。ま
た熱延板の結晶粒界のP偏析濃度をオージェ分析装置で
分析した。
結果を第1表に示す。
第1表に示された結果から明らかなように、本発明の条
件にて製造した試料A5、A7、A9、B10、B12
:B14:B15は板破断を生じることなく圧延され、
降伏強さYPは64〜68kg / *鳳2、抗張力T
Sは74〜76kg/鶴8で高い強度特性をもち、さら
に鉄損Wl 5150、磁束密度B50とも優れている
実施例2 重量%でC:0.0015〜0.004%、Si:2.
8〜3.23%、Mn:0.04%〜3.05%、P:
0.005〜0.50%、Al:0.5Q〜2.00%
、  B:0.000 〜0.0100  % 、  
Ni   二  〇 、75〜1.80%を含有し、残
部が鉄および不可避的不純物からなる鋼スラブ供試材を
熱間圧延で、板厚2.0mmとし、熱延仕上げ圧延〜巻
取までの冷却速度を毎分2000・℃、巻取温度を40
0℃で処理し、800℃×30秒間の熱延板焼鈍を実施
したあと、冷間圧延で板厚0.5關にし、750℃×3
0秒間の焼鈍を施した鋼板の機械的性質および磁気特性
を測定した。
なお、磁気特性30鶴X320ffのエプスタイン試験
片を圧延方向および直角方向からそれぞれ半量ずつ剪断
してWl 5150の鉄損とB50の磁束密度を測定し
た。
結果を第2表に示す。
(以下余白、次頁へつづく) 第2表に示された結果から明らかなように、本発明の条
件で製造した試料1〜9は、板破断を生じることなく圧
延され、降伏強さYPは61〜71kg/龍8、抗張力
TSは70〜81kg/寵8で高い強度特性をもち、ざ
らに鉄損Wl 515 G。
磁束密度1150とも優れている。
(発明の効果) 以上のように、本発明によると、超高速回転機および電
磁開閉器用材料として非常に好適な、高抗張力性と耐摩
耗性を有し、磁気特性のすぐれた無方向性電磁鋼板が、
板破断等のトラブルを生じることなく安定して製造され
る。
代理人 弁理士 茶 野 木 立 夫

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で C:0.01%以下 Si:2.0%以上3.5%以下 Mn:0.1%以上10.0%以下 P:0.20%以下 Al:0.10%以上1.50%以下 B:0.008%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなるスラ
    ブを、熱間圧延し、熱延仕上出口から巻取り間の平均冷
    却速度を1000℃/分以上として冷却し、550℃以
    下の温度にて巻取り、粒界のP偏析濃度を0.40%以
    下とし、冷間圧延し、700℃以上900℃以下の温度
    で、5秒以上15分間以下の焼鈍を行うことを特徴とす
    る高抗張力無方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. (2)重量%で C:0.01%以下 Si:2.0%以上3.5%以下 Mn:0.1%以上10.0%以下 P:0.20%以下 Al:0.10%以上1.50%以下 B:0.008%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなるスラ
    ブを、熱間圧延し、熱延仕上出口から巻取り間の平均冷
    却速度を1000℃/分以上として冷却し、550℃以
    下の温度で巻取り、粒界のP偏析濃度を0.40%以下
    とし、次いで、500℃以上1000℃以下の温度で5
    秒以上15分間以下の焼鈍をし、冷間圧延し、700℃
    以上900℃以下の温度で5秒以上15分間以下の焼鈍
    を行うことを特徴とする高抗張力無方向性電磁鋼板の製
    造方法。
  3. (3)重量%で C:0.01%以下 Si:2.0%以上3.5%以下 Mn:0.1%以上10.0%以下 P:0.20%以下 Al:0.10%以上1.50%以下 B:0.008%以下 Ni:6.0%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなるスラ
    ブを、熱間圧延し、熱延仕上出口から巻取り間の平均冷
    却速度を1000℃/分以上として冷却し、550℃以
    下の温度にて巻取り、粒界のP偏析濃度を0.40%以
    下とし、冷間圧延し、700℃以上900℃以下の温度
    で5秒以上15分間以下の焼鈍を行うことを特徴とする
    高抗張力無方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. (4)重量%で C:0.01%以下 Si:2.0%以上3.5%以下 Mn:0.1%以上10.0%以下 P:0.20%以下 Al:0.10%以上1.50%以下 B:0.008%以下 Ni:6.0%以下 を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなるスラ
    ブを、熱間圧延し、熱延仕上出口から巻取り間の平均冷
    却速度を1000℃/分以上として冷却し、550℃以
    下の温度で巻取り、粒界のP偏析濃度を0.40%以下
    とし、次いで、500℃以上1000℃以下の温度で5
    秒以上15分間以下の焼鈍をし、冷間圧延し、700℃
    以上900℃以下の温度で5秒以上15分間以下の焼鈍
    を行うことを特徴とする高抗張力無方向性電磁鋼板の製
    造方法。
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