JP7028148B2 - 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の要旨は以下の通りである。
高合金鋼の圧延性および鉄損を評価するため、表層部の組成を
C:0.0018%、Si:4.0%、Al:0.9%、Mn:0.5%およびP:0.01%を含み、残部Feおよび不可避不純物の成分組成を有する高合金鋼からなるスラブ(内層部用)の表裏面に、C:0.0020%、Si:0.5%、Al:0.3%、Mn:0.1%およびP:0.01%を含み、残部Feおよび不可避不純物の成分組成を有する高延性鋼からなるスラブ(表層部用)を、低圧力雰囲気下(100Pa)で溶接することにより貼り合わせた。ここで、貼り合わせ後のスラブ全厚に対する表層部用スラブの合計厚みの比率を種々に変化させた。また、比較のため、前記内層部用スラブと同じ組成のスラブも単体で作製した。
なお、表層部の材料の全伸びは、上記鋼板の作製後、該鋼板片面より研磨を行い、表層部のみ残した材料を作製し、この材料よりJIS5号引張試験片を作製し、引張試験を行うことにより評価した。
なお、図4において、作製チャンスにより介在物個数が大きく異なった原因は溶接時の真空度のばらつきに起因したものであり、溶接が行われた際にクラッド界面が酸化したことによるものと考えられる。この介在物を低減するためには、クラッド作製時の溶接を100Pa以下の低圧力雰囲気下で行うことが効果的であるが、かような低圧力雰囲気下で溶接したとしても溶接前に表面が酸化することにより介在物が多く認められる場合がある。よって、低圧力雰囲気下で溶接する場合においても、予めスケール層を研削等により除去し、速やかに溶接することが重要となる
表層部の材料については全伸びが30%以上あればよく、鉄以外の銅やアルミニウム等でも構わないが、磁気特性の観点からは強磁性体が好ましく、鉄損の観点からはSiを含んだけい素鋼板がより好ましい。
まず、Cは、0.010%を超えると延性が低下するため0.010%以下とする。
まず、Cは磁気時効の原因となるため上限は0.010%、好ましくは0.005%以下とする。
SはMnSを形成して鉄損を増加させるため、上限は0.010%、好ましくは0.005%以下、より好ましくは0.001%以下とする。
本発明においては、表層部に延性の高い材料を用い、内層部には鉄損の低い材料を形成することにより、冷間圧延時の割れを防止しつつ低鉄損の材料を提供することができる。そのための手法として、例えば、延性の高い低Si鋼のスラブを低鉄損の高Si鋼のスラブの両面に溶接し、熱間圧延によりクラッド鋼として一体化することが挙げられる。ここで、介在物低減の観点から溶接は低圧力雰囲気下で行うことが好ましく、具体的には圧力(真空度)は100Pa以下が望ましく、10Pa以下がより望ましい。また、低圧力雰囲気下で溶接したとしても鋼板表面が酸化していると界面の介在物量が増加するため、研削等により表面の酸化物を除去し、速やかに低圧力雰囲気下にて溶接を行うことが好ましい。
また、表層部の材料の機械特性を評価するため、酸洗後の熱延焼鈍板の片側表面から研磨することにより、表層部のみとした材料を作製し、本材料からJIS5号引張試験片を切り出して引張試験に供した。
磁気測定は、仕上焼鈍後の冷延板から、幅30mmおよび長さ180mmのエプスタイン試験片を圧延方向および圧延直角方向に切り出し、エプスタイン法にて行った。
表2に示したとおり、本発明の要件を満足する発明例ではいずれも、優れた冷間圧延性と低い鉄損が得られている。
Claims (11)
- 質量%で、C:0.010%以下、Si:3.0~7.0%、Al:3.0%以下、Mn:5.0%以下、P:0.10%以下およびS:0.010%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物の成分組成を有する鋼板からなる内層部と、前記鋼板の表裏面を覆う、全伸びが30%以上の高延性金属からなる表層部と、を有し、前記全伸びが30%以上の高延性金属は、質量%でC:0.010%以下、Si:1.0%以下、Al:1.0%以下、Mn:1.0%以下およびP:0.10%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物の成分組成を有する鋼、銅、またはアルミニウムであり、前記内層部および表層部の合計厚みに占める表層部の厚みの比率が0.02~0.20であり、前記表層部と内層部との界面における直径5μm以上の介在物が10個/mm以下である無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 前記内層部は、さらに質量%で、SnおよびSbから選ばれる1種または2種を合計で0.001~0.10%含有する請求項1に記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 前記内層部は、さらに質量%で、Cr:0.10~5.0%を含有する請求項1または2に記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 前記内層部は、さらに質量%で、Ni:0.10~5.0%を含有する請求項1から3のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 前記鋼は、さらに質量%で、SnおよびSbから選ばれる1種または2種を合計で0.001~0.10%含有する請求項1から4のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 前記鋼は、さらに質量%で、Cr:0.10~5.0%を含有する請求項1から5のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 前記鋼は、さらに質量%で、Ni:0.10~5.0%を含有する請求項1から6のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板。
- 請求項1から7のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板が製造原料である無方向性電磁鋼板。
- 厚みが0.27mm以下である請求項8に記載の無方向性電磁鋼板。
- 請求項1から7のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板を製造する方法であって、前記無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板の内層部となるスラブの表裏面に、同外層部となるスラブを100Pa以下の圧力雰囲気下にて貼り合わせたのち、前記外層部となるスラブの側から熱間圧延を施し、その後熱延板焼鈍を施す、無方向性電磁鋼板製造用熱延焼鈍板の製造方法。
- 請求項8または9に記載の無方向性電磁鋼板を製造する方法であって、前記無方向性電磁鋼板の内層部となるスラブの表裏面に、同外層部となるスラブを100Pa以下の圧力雰囲気下にて貼り合わせたのち、前記外層部となるスラブの側から熱間圧延を施し、その後熱延板焼鈍を施してから冷間圧延または温間圧延を施し、仕上げ焼鈍を施す、無方向性電磁鋼板の製造方法。」
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