JPH01225481A - 新規リパーゼおよびその製法 - Google Patents

新規リパーゼおよびその製法

Info

Publication number
JPH01225481A
JPH01225481A JP5318988A JP5318988A JPH01225481A JP H01225481 A JPH01225481 A JP H01225481A JP 5318988 A JP5318988 A JP 5318988A JP 5318988 A JP5318988 A JP 5318988A JP H01225481 A JPH01225481 A JP H01225481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lipase
activity
stable
enzyme
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5318988A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0829082B2 (ja
Inventor
Koichi Nakamura
孝一 中村
Taro Iiizumi
太郎 飯泉
Tetsuro Fukase
哲朗 深瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP63053189A priority Critical patent/JPH0829082B2/ja
Publication of JPH01225481A publication Critical patent/JPH01225481A/ja
Publication of JPH0829082B2 publication Critical patent/JPH0829082B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規なリパーゼおよびその製法に関する。
(従来技術) リパーゼはトリグリセリドを基質とし、これを脂肪酸と
グリセリンとに加水分解する酵素である。また、反応液
中の水分含量を減少させると脂肪酸とアルコールよりエ
ステルを合成する作用も知られている。
現在、リパーゼの工業的利用が盛んに試みられておシ特
に脂肪酸生産プロセスへのリパーゼの導入が期待されて
いる。工業的に油脂を分解し、脂肪酸を生産させるプロ
セスは、現在、高温、高湿下での化学的加水分解法によ
って行われている。しかし、酵素反応を導入する事によ
り、常温、常圧下で反応を進ませろことができるため、
エネルギー消費量を減少させることができるばかシでは
なく、化学的加水分解法では分解され易かった不飽和脂
肪酸を分解させることなく得ることもできる。また、酵
素の基質特異性に着目し、エステル交換反応を利用して
、安価な油脂を原料とし、付加価値の高い油脂を生産す
ることも可能である。
酵素を工業利用しようとする際には、反応速度・雑菌汚
染等の面から温度に対する安定性が要求されることが多
く、リパーゼもまた例外ではない。耐熱性リパーゼとい
う点においては、%忙シェードモナス属細菌がこれらの
リパーゼを生産しうろことが報告されている。
すなわち、シェードモナス働メフィディカ・バリュタ、
Xllリボリティ力(pseudomonas mep
hi tcavar、 1ipolytica)が生産
する、作用i適1i70C,60C,14時間の熱処理
によっても失活しないリパーゼ(特公昭50−2555
3 )、シ−−モナス◆フラジ−(Pseudomon
as fragi )  が生産する、作用最適温度6
5〜70C,pH9,50r、24時間の熱処理によっ
ても失活しないリパーゼ(特開昭6l−280274)
、シェードモナス・フルオレセンス・バイオタイプI(
pseudomonas f Iuorescens 
)が生産する、作用最適温度67C,60C,20時間
の熱処理によっても86.9チの活性を保持するリパー
ゼ(特開昭57−58885)などの報告が知られてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 工業的な油脂の加水分解、改質等の油脂原料としては、
牛脂・豚脂・ヤシ油・パーム油等の常温で固体である油
脂が用いられる傾向にある。
したがって、油脂を融点以上の温度で反応させるか、有
機溶剤の添加によジ液状化した後反応させねばならない
。このため、工業用リパーゼとして、耐熱性を持ち、し
かも高温下で最適反応性を持つものか、または、有機溶
剤に対して耐性を持ち、その存在下で反応を進められる
ものでなくてはならない。更に、脂肪酸生産用リパーゼ
には、上記固体脂をできるだけ短時間に、よシ高い分解
率(90俤以上)で分解する能力が要求され、また金属
石けんの生成を避ける点から、活性発現や活性増大のた
めにカルシウムの添加を必要としないものが要求される
。このようなリパーゼの検索は盛んに行われてきたが、
工業的レベルでその需要に応えられる酵素は現在まで得
られていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、耐熱性を持つリパーゼを生産する微生物
を広く自然界よル探索した結果、神奈川県厚木市の土壌
よ夕分離したシ−−モナス属に属するKWI−56菌株
が、前述の要求をみたすリパーゼを生産することを見出
した。その後、このリパーゼを精製して理化学的性質を
調べたところ、新規リパーゼであることを見い出し、本
発明を完成した。
本発明のリパーゼの生産に使用する微生物は、シー−ト
モナス属に属し、上記の理化学的性質を有するリパーゼ
の生産能力を有するものであれば、いかなるものでもよ
いが、具体的には前記のシー−トモナスKWI −56
菌株が挙げられる。
次に、活性測定法および本発明のリパーゼの理化学的性
質について詳細に説明する。
■ 活性測定法(回転攪拌法) 81反  応 反応容器に1/20M 9ン酸緩衝液(pH7,0)5
m、オリーブ油xal、酵素液を所定量(通常1ゴ以下
)入れ、37C,60分、スターシー5oorpaで反
応を行った後、エタノール20mを加えて停止させる。
b、  測     定 反応で生成した脂肪酸を1/20 NのKOHで滴定す
る。酵素活性は、1分間にlマイクロモルの脂肪酸を遊
離させる酵素量を1ユニツト(IU)とした。
なお、本酵素の活性測定は、特に記載しないかぎシ上記
の条件において行った。
■作 用 パーム油、オリーブ油、ヤシ油および牛脂に対して、1
000 IU/P−oilとなるように酵素を添加し、
50Cで20時間反応させると、95俤以上分解する。
■ 基質特異性 種々の基質に対する分解活性を50Cにおいて測定し、
同条件でのオリーブ油に対する分解活性を100として
第1表に示した。
このリパーゼは、トリミリスチン、トリカプリン、トリ
カブリリンをとくによく分解する。また、鯨ろうは分解
するが、オレイン酸の低級アルコールエステルは、分解
しない。
第1表 注)65℃、20分叉応で測定 ■ 作用最適pH及び安定pH範囲 オリーブ油を基質として回転攪拌法にて、  (本発明
のリパーゼに対するpHの影響を調べたう結果を第1図
に示した。第1図は、活性の最大値をZooとし、各p
Hにおける相対活性を示す。第1図から作用最適pHは
5.5〜7.0であることがわかる。
次に、本発明のリパーゼをプリトン−aビンノン緩衝液
を用い、30C,24時間各pHに保持したのち、回転
攪拌法にてpHの安定  1性を調べた。結果を第2図
に示した。第2図も活性の最大値を100とし、各pH
における相対活性を示す。第2図から本発明のリパーゼ
はpH4〜10で安定である。
■ 作用適温の範囲 オリーブ油を基質とし、各温度で20分間反応を行い、
活性を調べた。結果を第3図に示した。第3図は、活性
の最大値を100とし、各温度における相対活性を表わ
す。第3図から、本酵素の作用最適温度は60〜65C
であることがわかる。
■熱安定性 1/20Mピペス緩衝液(pH7,0)に酵素を蛋白濃
度で0.1%となるように調製し、37〜75Cに30
分〜24時間保持したのち、回転攪拌法で残存活性を測
定した。結果は、未処理酵素の活性をZooとして第4
図及び第5図に示した。本酵素は、600.24時間の
加熱処理後も96俤の活性を維持していた。
■ pH1温度などによる失活の条件 本発明のリパーゼは、第2図より、pH3以下またはp
H12以上では、37C,24時間で失活することがわ
かる。また、第4図及び第5図よりpH7,0において
、7CI’では24時間後に82%失活することがわか
る。
■阻 害 金属イオンによる活性阻害を調べた。
1/20Mのピペス緩衝液を用い、lrILMの下記金
属塩存在下、回転攪拌法で活性を測定し、金属塩無添加
の場合の活性を100として測定結果を第2表に示した
。Cur″、Zn”、 Hg”+およびSn2+は本酵
素を失活させることがわかる。
また、Ca!+の添加が酵素活性に影響を及ぼさないこ
とから、本酵素では活性発現φ増大のために反応系へC
a24pを添加する必要はない。
第  2  表 次に界面活性剤による活性阻害を調べた。
各種界面活性剤を0.51含む1/20Mリン酸緩衝液
(pH7,0)を用いて、オリーブ油を基質とした回転
攪拌法によシ活性を測定した。
測定結果を、界面活性剤無添加の場合の活性をZooと
して第3表(示した。
第  3  表 第3表から反ろ液中に界面活性剤が0.5%共存する系
ではコール酸ソーダ、デオキシコール酸ソーダ、タウロ
コール酸ソーダ等の胆汁酸塩で50〜80チ、その他の
界面活性剤で90%以上の阻害を受けることがわかる。
リパーゼの中には、胆汁酸塩の共存によって活性の増大
するものがあるが、本酵素は活性の発現に胆汁酸塩を必
要とせず、むしろその存在によシ阻害を受けることが明
らかとなった。
■精製方法 シェードモナスSp、KWI−56ヲオレイン酸1%、
ポリペプトン2チ、KH*PO4o、 1%、MgSO
4・7HzOo、 05 %、酵母x*x o、 I 
Tot含有する培地で培養し、この培養液にアセトン5
0%を添加し、遠心分離により菌体を除去した。次に遠
心上澄液を精密濾過によシ濃縮し、さらに本酵素がアセ
トン沈殿に耐性を持っていることを利用してアセトン沈
殿をくり返し、最後にゲル濾過によ)、電気泳動的に単
一な本酵素の精製標品を得た。比活性は2550IU/
J−蛋白でありり。
[相]等電点(pI) アンフオラインPAGプレート(LKB社製)を用い、
1500V 15時間の等電点電気泳動を行った。標準
物質として、チトクロームC(1)I9.60)、キモ
トリプシン(pI &80 )、諒ミオグロビン(1)
I&05)、馬ミオグロビン(pI7.OO)、カルボ
ニックアンヒドラーゼ(pI 6.00 )、β−ラク
トグロブリンB (1)I 5.10 )、フィコシア
ニン(pI 465 )を用いた。この等電点電気泳動
法による測定結果から、pI=5.0が得られた。
■分子量 5DS−ポリアクリルアミド電気泳動により、分子量3
3000の値を得た。分子量マーカーとして、フォスフ
ォリラーゼb(分子量97400)、牛血清アルブミン
(分子量66200)、オボアルプミン(分子量426
99)、カルボニックアンヒドラーゼ(分子量3100
0)、トリプシンインヒビター(分子量21500)、
リゾチーム(分子量14400)を用いた。
@ 糖含有の有無 フェノール硫酸法による発色は認められず、糖は含有し
ない。
[相]元素分析 H(a、8%)、C(47,5%)、N(14,7%)
本発明のリパーゼの酵素を生産するには、シュードモナ
ス属に属する細菌、特にKWI−56菌株を利用するの
が好ましい。
この菌株の菌学的性質を以下に示す。この菌学的性質の
検討には、「微生物の分類と同定」(長谷用武治著、学
会出版センター)、[医学細菌同定の手びきJ (S、
T、Covan著、坂崎利−訳、近代出版)、「新細菌
培地学講座」(坂崎利−著、近代出版)に記載された方
法、培地組成を用いた。
a)形  態 ■細胞の形及び大きさ:長さ22〜3.0ミクロン、幅
0.5〜0.7ミクロンの桿菌 ■細胞の双形性:単独または短連鎖 ■運動性:あシ、1本の極鞭毛を持つ ■胞子:なし ■ダラム染色:陰性 ■抗酸性:なし b)生育状態 ■肉汁寒天平板培養二円形、とつ円状、表面は滑らかで
光沢がある。わずかに黄色を帯びた白色。
■肉汁寒天斜面培養:糸状、生育は普通、表面は滑らか
で光沢がある。色素生成せず。
わずかに黄色を帯びた白色。
■肉汁液体培養:生育は普通、混濁、色素生成せず。
■肉汁ゼラチン穿刺培養:生育は普通、液化。
■リドマスミルク:微アルカリ性、液化。
C)生理学的性質 ■硝酸塩の還元:陽性。
■脱窒反応:陰性。
■MRテスト:陰性。
■vpテスト:陰性。
■インドールの生成:陰性。
■硫化水素の生成:わずかに陽性。
■デンプンの加水分解:陰性。
■クエ?酸の利用:ユーザーの培地;陽性。
クリステンセンの培地;陽性。
■無機窒素源の利用:硝酸ナトリウムは利用しないが硫
酸アンモニウムは利用する。
[相]色素の生成ニジエートモナスFアガー、シュード
モナスPアガー(デイフコ社製)、クリグラ−の培地(
指示薬は含まず)、TSI寒天培地(指示薬は含まず)
において、色素の生成はみられない。
■ウレアーゼ:陽性。
@オキシダーゼ:陽性。
0タカラーゼ:陽性。
■生育の範囲 pH:ts〜8.5で生育。5.5〜7.0で最適。
温度:15〜37Cで生育。10Cおよび・40Cで生
育はみられない。33C 前後が最適。
■酸素に対する態度:好気性 @ O−Fテスト:好気的に酸を生成。
■糖類からの酸およびガスの生成の有無Hugh−Le
 i fSon法による。
L−アラビノース、D−キシロース、 D−グルコース、D−マンノース、D −7ラクトース、D−ガラクトース、 麦芽糖、ショ糖、乳糖、トレハロース、D−/ルビット
、D−マンニット、イ ノジット、グリセリンからガスは発生 しないが酸を生成する。デンプンから はガスも糖も生成しない。
@ポリーβ−ヒトaΦシ酪酸の蓄積:陽性。
[相]グロトカテキン酸の分解:オルト型。
[相]グルコン酸の酸化:陽性。
■アルギニン脱炭酸:陰性。
Oリジン脱炭酸:陽性。
[相]リパーゼの生産:陽性。
[相]炭素化合物の利用: 5tanierらの方法に
よ、る。
グルコース、ガラクトース、ラクトース、アラとノース
、マルトース、ンルビトール、L−スレオニン、L−ア
ルギニン、L−アラニン、D−アラニン、アセトアミド
、DL−β−ヒドロキシ酪酸で生育するが、グリシン、
イスリン、イタコン酸、メタコン酸では生育せず。
以上の菌学的性質からバーシイのマニュアルΦオプ・デ
イタミネイティブ会バクテリオロジー第8版(Berg
eys’Manual of l)eterminat
iveBacteriology 8ed)および、バ
ーシイのマニュアル・オプ・システマティックーバクテ
リオロジー(Bergeys’Manual of S
ystematic Bacteri−ology)に
基づき検索した結果、シー−トモナス・セパシアにほぼ
一致した。しかし、従来のシェードモナス・セパシアは
、40Cにおいて生育可能であるが、本菌株は37C以
下の温度下でなければ生育はできない。また、従来のシ
ュードモナス・セパシアは非螢光性の色素を生産するに
もかかわらず、本菌株では色素の生産を見ることはでき
ない。
さらに、既知の耐熱性リパーゼを生産するシュードモナ
ス属細菌、すなわち前記のシュードモナス・メフィテイ
カ・バリエタス・リポリティカ、シェードモナス・フラ
ジ−、シュードモナス・フルオレセンス・バイオタイグ
エと比較しても、少なくとも以下の菌学的性質に関して
差異がみられる。
以上の知見よシ、本菌株はシェードモナス・セパシアと
極めて近い分類学的関係にありながらも新菌株であると
判断し、シェードモナス・KWI−56株と命名した。
本菌株は昭和62年lθ月15日に通商産業省工業技術
院微垂物工業技術研究所に寄託した。微生物受託番号は
、微工研菌寄第9659号(FEBM P−9659)
である。
本菌株を用いて耐熱性リパーゼを生産することができる
。培養条件は次のとおシである。
まず培地組成であるが、本菌株はオリーブ油等の油脂ま
たはオレイン酸等の脂肪酸が培地中に存在する時にのみ
誘導的にリパーゼを生産する。このため、炭素源として
は油脂または脂肪酸を用いるか、もしくはグリセリン、
各種糖類などの本菌株が資化しうる物質に、適当な量の
油脂または脂肪酸を添加したものを使用すればよい。窒
素源には、硫酸アンモニウム、肉エキス、ポリペプトン
、大豆粉などが利用できる。
さらに無機塩として、カリウム、ナトリウム、リン酸、
マグネシウム、カルシウムなどの各塩類を添加する必要
がある。
以上述べた培地組成でpHt−0,7に調整し、27C
において、好気的に培養をおこなえば、培養開始後1日
〜2日間で培地中のリパーゼ生産量は最大となる。得ら
れた培養液は遠心分離や濾過によって菌体を除去した後
、その上澄液を酵素液として回収できる。この酵素液か
ら本発明のリパーゼを精製するには、酵素液を有機溶剤
(アセトン、エタノール等)による沈殿法、硫安による
塩析法、限外濾過膜法等の常法により濃縮し、ゲル濾過
、電気泳動等により、酵素標品を得ることができる。
(作  用) 本発明の耐熱性リパーゼは、カルシウムの添加なしに天
然油脂、トリグリセリドに対して高い分解能を有し、と
くに固体脂に対してその融点以上の温度で作用しうる能
力を有しているので常温、常圧下で油脂を加水分解して
脂肪酸を生産したシ、エステル交換反応により油脂の改
質を行うことができる。
次に実施例によシ本発明を説明する。
〔実施例〕
実施例1 オレイン酸1俤、ポリペプトン2%、K)4P0゜0.
1幅、Mg SO4・7 Hzo 0.05%、酵母エ
キス0.1%よりなる液体培地19Jを30ノ容ジャー
ファーメンタ−に入れ、加圧蒸気滅菌した後、あらかじ
め同培地で30C11時間振とり培養したシェードモナ
スSp、KWI−56株の前培養液を接種し、pH7,
27C,44時間、300rplSIVVTnで通気攪
拌培養した。培養液にアセトンを同量添加した後、遠心
分離により菌体を除去して粗酵素液を得た。
実施例2 上記粗酵素液からアセトンを除去した後、中空糸型メン
ブレンフィルター(孔径0.2μn)を用いて濃縮し、
比活性180 IU/lR9−蛋白の濃縮液3Bを得た
。この液に冷却したアセトンを60係となるように添加
し、夾雑蛋白を遠心分離によって除去した。この上澄液
(比活性450IU/+19−蛋白)に更に冷アセトン
を90%となるように添加して酵素を沈殿として遠心分
離によって回収した。
沈殿を1/IOM硫安を含む1150MIJン酸緩衝液
(pH7,o)に溶解し、液体クロマトグラフによるゲ
ル濾過(東ソー社製TSK gel G3000 SW
通液速度20m/m)を行った。この操作によって得ら
れた酵素液は、5DS−ポリアクリルアミド電気泳動に
おいて単一バンドを示した。この酵素液を限外濾過(ア
ミコン社製ダイヤ70−膜、分画分子量10000)に
よシ脱塩・濃縮した後、凍結乾燥し【比活性2550I
U/rn9−蛋白の精製酵素標品を得た。
実施例3 本発明のリパーゼを用い回転攪拌法に準じて、各種油脂
の分解実験を行った。
パーム油・ヤシ油・牛脂等の固体脂およびオリーブ油を
各々100m9とり、これに緩衝液5ゴおよび酵素10
0 IUを添加、して、回転攪拌法により5oC120
時間反応させた。第6図に示したように、いずれの油脂
も95チ以上分解することができた。
実施例4 オレイン酸とグリセリンを基質としてエステル合成反応
を行わせ、逆反応活性を測定した。
グリセリン5ゴ、オレイン酸0.5 mA’に酵素液o
、5m1(soIU)を添加し、37C,500rpl
、 60分反応させた後、アセトンとエタノールのl対
l混合液zomlを添加して反応を停止させた。
逆反応活性は残存するオレイン酸を1/l0NKOH(
エタノール溶液)にて滴定し1分間に1μmolのオレ
イン酸を消費する活性をI IUとした。
本発明の酵素では逆反応活性の分解活性に対する比は0
.032であった。
実施例5 大豆油とグリセリンを基質としてエステル交換反応を行
わせた。大豆油201、グリセリン40りに酵素液1M
(lo o o o IU)を添加し、30C,90分
間役押し反応させた。
反応終了後、反応液をシリカゲル薄層りaマドグラフィ
ーにより分析した結果、モノグリセリドおよびジグリセ
リドが生成していることを確認した。
(効  果) 本発明によれば、シェードモナスSp、KWI−56菌
株を培養し、その培養液から本発明のリパーゼを得るこ
とができる。このリパーゼはカルシウムの添加なしに天
然油脂、トリグリセリドに対して高い分解能を有し、と
くに固体脂に対してその融点以上の温度で作用しうる能
力を有しているので、常温常圧下で油脂を加水分解して
脂肪駿を生産したり、エステル交換反応によシ油脂の改
質を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の酵素の作用最適pHを表わし、第2
図は本発明の酵素の安定pH範囲を表わす。 第3図は、本発明の酵素の作用適温の範囲を表わし、第
4.5図は、本発明の酵素の熱安定性を表わす。 第6図は、本発明の酵素の油脂分解性を表わす。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の理化学的性質を有する新規リパーゼ。 [1]作用 パーム油、オリーブ油、ヤシ油および牛脂を反応温度5
    0℃、20時間で95%以上分解する。 [2]基質特異性 各種トリグリセリドを分解し、とくにトリミリスチン、
    トリカブリン、トリカブリリンをよく分解する。 [3]作用最適pH及び安定pH範囲 オリーブ油を基質とした場合、作用最適pH5.5〜7
    .0、安定pH4〜10。 [4]作用適温の範囲 オリーブ油を基質とした場合60〜65℃である。 [5]熱安定性 pH7.0で60℃までは24時間安定である。 [6]分子量 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による分子
    量は33,000である。
  2. (2)シュードモナス属に属するシュードモナスKWI
    −56菌株(微工研菌寄第9659号)を培養し、該培
    養物から請求項(1)記載のリパーゼを採取することを
    特徴とするリパーゼの製法。
JP63053189A 1988-03-07 1988-03-07 新規リパーゼおよびその製法 Expired - Lifetime JPH0829082B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63053189A JPH0829082B2 (ja) 1988-03-07 1988-03-07 新規リパーゼおよびその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63053189A JPH0829082B2 (ja) 1988-03-07 1988-03-07 新規リパーゼおよびその製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01225481A true JPH01225481A (ja) 1989-09-08
JPH0829082B2 JPH0829082B2 (ja) 1996-03-27

Family

ID=12935928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63053189A Expired - Lifetime JPH0829082B2 (ja) 1988-03-07 1988-03-07 新規リパーゼおよびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0829082B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61280274A (ja) * 1985-06-05 1986-12-10 Sapporo Breweries Ltd 新規リパ−ゼ
JPS62210986A (ja) * 1986-03-12 1987-09-17 Seitai Kinou Riyou Kagakuhin Shinseizou Gijutsu Kenkyu Kumiai 新規リパ−ゼ
JPS63500423A (ja) * 1985-08-09 1988-02-18 ギスト ブロカデス ナ−ムロ−ゼ フエンノ−トチヤツプ 新規の酵素的洗浄剤添加物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61280274A (ja) * 1985-06-05 1986-12-10 Sapporo Breweries Ltd 新規リパ−ゼ
JPS63500423A (ja) * 1985-08-09 1988-02-18 ギスト ブロカデス ナ−ムロ−ゼ フエンノ−トチヤツプ 新規の酵素的洗浄剤添加物
JPS62210986A (ja) * 1986-03-12 1987-09-17 Seitai Kinou Riyou Kagakuhin Shinseizou Gijutsu Kenkyu Kumiai 新規リパ−ゼ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0829082B2 (ja) 1996-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4740465A (en) Heat-resistant sarcosine oxidase N and process for producing the same
US4315988A (en) Thermophilic collagenases, thermophilic bacteria capable of producing thermophilic collagenases, and process for producing said collagenases
FR2576909A1 (fr) Bilirubine oxydase thermostable et son procede d'obtention
JPH0665300B2 (ja) フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ
JPH01225481A (ja) 新規リパーゼおよびその製法
JPH0117674B2 (ja)
JPH02234678A (ja) アミノ酸アミド加水分解酵素及びその使用
JPH03127985A (ja) L―カルニチンデヒドロゲナーゼおよびその製造法
JP3652526B2 (ja) プロテアーゼ、これを生産する微生物及び当該プロテアーゼの製造法
JPH01148192A (ja) カルニチンの製造法
JPH11253157A (ja) 新規リパーゼ生産能をもつ細菌、リパーゼ、その製造方法、およびその使用
JP3959439B2 (ja) 耐熱性トレハラーゼと、その製造法
JP3824244B2 (ja) コレステロール・エステラーゼの製造方法
JPH01112979A (ja) シェードモナスkwi−56菌株
JPH0616704B2 (ja) フッ化物イオンに耐性な細菌カタラーゼ及びそれを生産するミクロコッカスsp.kwi‐5菌株
JP4382890B2 (ja) カルボキシルプロテアーゼ、それを生産する微生物およびカルボキシルプロテアーゼの製造法
KR960007741B1 (ko) 신규 α-1, 6-글루코시다제 및 그의 제조방법
JPS62210986A (ja) 新規リパ−ゼ
JP4382893B2 (ja) カルボキシルプロテアーゼ、それを生産する微生物およびカルボキシルプロテアーゼの製造方法
JPH07227276A (ja) リパーゼ、これを産生する微生物及び該微生物の取得方法
US4791059A (en) Process for preparing lipase
KR0180570B1 (ko) 신규한 플라스미드 pKLE와 이를 이용한 리파제의 대량생산방법
JPH0441993B2 (ja)
JPS6368099A (ja) ピルビン酸オキシダーゼを用いるピルビン酸の測定法およびその試薬
JPH04126099A (ja) ミオイノシトールの高感度定量法および定量用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term