JPH0121611Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は口紅塗付用その他の化粧用筆に関す
る。

〈従来の技術〉 第５図及び第６図は従来の化粧用筆を示し、円
筒状の収納筒体１に、取付具２を介して穂先３を
有する筆本体４が軸方向に移動自在に収納保持さ
れると共に、該筆本体４を後退方向に付勢するコ
イルバネ５が収納され、収納筒１に基端側からキ
ヤツプ６を套嵌した際に、該キヤツプ６の押圧体
７を収納筒体１内に基端側開口１ａから挿入して
筆本体４をコイルバネ５に抗して押出すことで、
第６図に示す如く穂先３及び取付具２の先端側が
収納筒体１の先端側開口１ｂから突出するように
構成されている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところが、この場合円筒状の収納筒体１に軸方
向移動自在に収納保持された筆本体４は収納筒体
１に対して軸廻り回動可能であり、第６図に示す
如く穂先３を外方突出させて化粧筆を使用する際
に、筆本体４が収納筒体１に対して軸廻りに不測
に回動し、このため化粧筆を用いた化粧が困難に
なる惧れがあつた。

本考案は上記問題点に鑑み、筆本体が収納筒体
に対して不測に回動しないようにして、化粧筆を
楽に使用できるようにしたものである。

〈問題点を解決するための手段〉 この技術的課題を解決する本考案の技術的手段
は、円筒状の収納筒体１１に、先端に取付具１４
を介して取付けられた穂先１５を有する筆本体１
３が、その穂先１５を収納筒体１１の先端開口部
１２から出退するように軸方向移動自在に収納さ
れると共に、筆本体１３を穂先１５が収納筒体１
１内に後退するように付勢するバネ１８が収納さ
れ、収納筒体１１に着脱自在に套嵌されるキヤツ
プ２１に、該キヤツプ２１を収納筒体１１の基端
側に套嵌したとき、収納筒体１１の後端開口部２
３から収納筒体１１内に突出して筆本体１３を穂
先１５が収納筒体１１の先端開口部１２から外方
突出するように押圧する押出体２２が設けられた
化粧用筆において、収納筒体１１の先端開口部１
２が扁平状に形成されると共に、穂先１５及び取
付具１４先端側が先端開口部１２に対応する扁平
状に形成され、収納筒体１１の基端側に、前記キ
ヤツプ２１の押出体２２を軸方向移動自在に内嵌
する貫通孔２５を有する保持筒体２４が内嵌固着
され、筆本体１３に、保持筒体２４に先端側から
接当する接当部材１６が設けられ、前記保持筒体
２４と接当部材１６との接当面は、穂先１５及び
取付具１４が収納筒体１１の先端開口部１２に適
合する軸廻りの回動位置で重合接当するように軸
方向に傾斜した傾斜面２４ａ，１６ａとされてい
る点にある。

〈作用〉 キヤツプ２１を収納筒体１１の先端側に套嵌し
た場合、第１図に示すように筆本体１３はバネ１
８に付勢されて収納筒体１１内を後退移動し、穂
先１５が収納筒体１１内に納まる。このときバネ
１８の付勢により筆本体１３の接当部材１６は傾
斜面１６ａを介して保持筒体２４の傾斜面２４ａ
に重合接当し、これにより筆本体１３はその回動
位置が穂先１５及び取付具１４が収納筒体１１の
先端開口部１２に適合するように、位置決めされ
る。この状態からキヤツプ２１を収納筒体１１の
基端側に套嵌すると、キヤツプ２１の押出体２２
が収納筒体１１の後端開口部２３から保持筒体２
４に内嵌挿入され、穂先１５及び取付具１４が先
端開口部１２に適合した状態で筆本体１３を突出
軸１７を介して押圧し、穂先１５及び取付具１４
の先端側が収納筒体１１の先端開口部２３からス
ムーズに外方突出する。

〈実施例〉 以下、本考案を図示の実施例に従つて説明する
と、第１図乃至第４図において、１１は円筒状の
収納筒体で、その先端開口部１２は長孔形状に開
口するように扁平状に形成されている。１３は筆
本体で、先端に取付具１４を介して取付けられた
穂先１５と、取付具１４の後端部に外嵌固着され
た円筒形の接当部材１６と、接当部材１６に後方
突設された丸棒状の突出軸１７とを有し、筆本体
１３は穂先１５が先端開口部１２から出退するよ
うに収納筒体１１内に収納されている。１８は収
納筒体１１に収納したコイルバネで、取付具１４
に外嵌した状態で接当部材１６の先端側に設けら
れ、接当部材１６を介して筆本体１３を穂先１５
が収納筒体１１内に後退するように付勢してい
る。穂先１５及び取付具１４の先端側は先端開口
部１２に対応する扁平状に形成されている。

２１は収納筒体１１に着脱自在に套嵌されるキ
ヤツプで、該キヤツプ２１には丸棒状の押出体２
２が設けられており、該押出体２２は、キヤツプ
２１を収納筒体１１の基端側に套嵌したとき、収
納筒体１１の後端開口部２３から収納筒体１１内
に突出して筆本体１３をその突出軸１７を介して
穂先１５が収納筒体１１の先端開口部１２から外
方突出するように押圧する。２４は収納筒体１１
の基端側に内嵌固着した円筒形状の保持筒体で、
該保持筒体２４はキヤツプ２１の押出体２２及び
筆本体１３の突出軸１７を軸方向移動自在に内嵌
挿入する貫通孔２５を有する。

前記接当部材１６は筆本体１３の基端側に設け
られたもので、保持筒体２４に先端側から接離自
在に重合接当する。この保持筒体２４と接当部材
１６との接当面は、穂先１５及び取付具１４が収
納筒体１１の先端開口部１２に適合する軸廻りの
回動位置で重合接当するように軸方向に傾斜した
傾斜面２４ａ，１６ａとされている。

〈考案の効果〉 本考案によれば、収納筒体１１の先端開口部１
２が扁平状に形成されると共に、穂先１５及び取
付具１４先端側が先端開口部１２に対応する扁平
状に形成されているので、キヤツプ２１を収納筒
体１１の基端側に套嵌して穂先１５を収納筒体１
１の先端開口部１２から外方突出させれば、先端
開口部１２と取付具１４との嵌合により筆本体１
３は収納筒体１１に対して確実に廻り止めするこ
とができ、従つて使用の際に筆本体１３が不測に
回動する惧れがなくなり、化粧筆を容易かつ良好
に使用することができる。しかも収納筒体１１の
基端側に内嵌固着した保持筒体２４と、筆本体１
３に設けた接当部材１６との接当面は、穂先１５
及び取付具１４が収納筒体１１の前端開口部１２
に適合する軸廻りの回動位置で重合接当するよう
に軸方向に傾斜した傾斜面２４ａ，１６ａとされ
ているので、バネ１８の付勢により保持筒体２４
と接当部材１６とを傾斜面２４ａ，１６ａを介し
て重合接当せしめ、これにより筆本体１３の回動
位置を穂先１５及び取付具１４が収納筒体１１の
先端開口部１２に適合するように位置決めするこ
とができ、このため上記の如く収納筒体１１の先
端開口部１２と穂先１５及び取付具１４とを扁平
状に形成していても、穂先１５を先端開口部１２
からスムーズに出退させることができ、その実用
的効果は著大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す不使用時の側
断面図、第２図は同使用時の側断面図、第３図は
第１図のＡ−Ａ線断面図、第４図は第１図のＢ−
Ｂ線断面図、第５図及び第６図は従来例を示す側
断面図である。 １１……収納筒体、１２……先端開口部、１３
……筆本体、１４……取付具、１５……穂先、１
６……接当部材、１６ａ……傾斜面、１８……コ
イルバネ、２１……キヤツプ、２３……後端開口
部、２４……保持筒体、２４ａ……傾斜面、２５
……貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状の収納筒体１１に、先端に取付具１４を
   介して取付けられた穂先１５を有する筆本体１３
   が、その穂先１５を収納筒体１１の先端開口部１
   ２から出退するように軸方向移動自在に収納され
   ると共に、筆本体１３を穂先１５が収納筒体１１
   内に後退するように付勢するバネ１８が収納さ
   れ、収納筒体１１に着脱自在に套嵌されるキヤツ
   プ２１に、該キヤツプ２１を収納筒体１１の基端
   側に套嵌したとき、収納筒体１１の後端開口部２
   ３から収納筒体１１内に突出して筆本体１３を穂
   先１５が収納筒体１１の先端開口部１２から外方
   突出するように押圧する押出体２２が設けられた
   化粧用筆において、収納筒体１１の先端開口部１
   ２が扁平状に形成されると共に、穂先１５及び取
   付具１４先端側が先端開口部１２に対応する扁平
   状に形成され、収納筒体１１の基端側に、前記キ
   ヤツプ２１の押出体２２を軸方向移動自在に内嵌
   する貫通孔２５を有する保持筒体２４が内嵌固着
   され、筆本体１３に、保持筒体２４に先端側から
   接当する接当部材１６が設けられ、前記保持筒体
   ２４と接当部材１６との接当面は、穂先１５及び
   取付具１４が収納筒体１１の先端開口部１２に適
   合する軸廻りの回動位置で重合接当するように軸
   方向に傾斜した傾斜面２４ａ，１６ａとされてい
   ることを特徴とする化粧用筆。