JPH01216015A - 直噴ディーゼルエンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は直噴ディーゼルエンジンの燃料噴射装置に関し
、特にいわゆるパイロット噴射を行うようにしたものの
改良に関する。

（従来の技術） 従来、直噴ディーゼルエンジンの燃料噴射装置として、
例えば特開昭５９−１６５８５６号公報に開示されるよ
うに、プランジャ式の燃料噴射ポンプを気筒ごとに複数
設けるとともに、これらの燃料噴射ポンプをノズルに接
続し、このうちの１つのポンプのカム形状を適切に形成
して該ポンプをパイロット噴射専用とし、低負荷時、該
パイロット噴射専用ポンプにより上記ノズルからパイロ
ット噴射を行うとともに他のポンプにより上記ノズルか
らパイロット噴射に続くメイン噴射を行うようにしたも
のが知られている。このようにメイン噴射する前にパイ
ロット噴射すれば、パイロット噴射した少量の燃料の燃
焼によってメイン噴射した燃料の着火性が向上するので
、ＨＣを低減することができる。

（発明が解決しようとする課８） ところで、燃焼室にパイロット噴射専用のパイロットノ
ズルとメイン噴射専用のメインノズルとを臨ませて設け
、燃料噴射をパイロットノズルからのパイロット噴射と
該パイロット噴射に続くメインノズルから、のメイン噴
射とにより行うようにした場合、高負荷時ではメイン噴
射のみで十分な着火性が得られる関係上パイロット噴射
しないので、パイロットノズルの噴孔にカーボンが堆積
し、次にパイロット噴射する場合に良好に噴射できない
という間通が生じる。

この場合、高負荷時にもパイロット噴射してパイロット
ノズルの噴孔にカーボンが堆積することを防ぐことが考
えられる。しかし、高負荷時には燃料噴射量が増大する
とともにスワールが強くなるので、パイロットノズルか
らの燃料噴霧とメインノズルからの燃料噴霧とに重なり
合う部分ができて混合気が局所的にオーバリッチになり
、空気利用率が悪くなってスモークが増大するなどエミ
ッション性能の悪化を招く。

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、高負荷時にもパイロット噴射してパ
イロットノズル噴孔の目詰まりを防止しながら、燃焼時
にパイロットノズルからの燃料噴霧とメインノズルから
の燃料噴霧とが重なり合わないようにして、低負荷時に
おける着火性の向上と高負荷時における空気利用率の向
上とを両立させることにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明では、パイロットノズ
ルから噴射された燃料噴霧がその着火遅れ期間にスワー
ル方向下流側に流されることを見越して、パイロットノ
ズルの燃料噴射方向をメインノズルからの燃料噴射方向
よりもスワール方向上流側にずらすことである。

具体的に、本発明の講じた解決手段は、スワールが形成
される燃焼室にパイロットノズルとメインノズルとを臨
ませて設け燃料噴射をパイロットノズルからのパイロッ
ト噴射と該パイロット噴射に続くメインノズルからのメ
イン噴射とにより行うようにした直噴ディーゼルエンジ
ンの燃料噴射装置を前提とする。これに対し、上記パイ
ロットノズルからの燃料噴射方向をメインノズルからの
燃料噴射方向よりもスワール方向上流側にかつパイロッ
ト噴射された燃料の着火遅れ期間に相当する角度だけず
らして設定する構成としたものである。

（作用） 上記の構成により、本発明では、パイロット噴射により
低負荷時の着火性が向上する。

また、パイロットノズルから燃料が噴射されると、その
着火遅れ期間の間この噴霧はスワール方向下流側に流れ
る。そして、このパイロット噴射に続いてメインノズル
から燃料が噴射される。

その場合、パイロットノズルからの燃料噴射方向をメイ
ンノズルからの燃料噴射方向よりもスワール方向上流側
にかつパイロット噴射された燃料の着火遅れ期間に相当
する角度だけずらして設定したので、燃焼時にパイロッ
トノズルからの燃料噴霧とメインノズルからの燃料噴霧
とが重なり合うことがなく、高負荷時における空気利用
率が向上してエミッション性能が良くなる。

さらに、高負荷時においてもパイロット噴射が行われる
ので、パイロットノズルの目詰りを防止することができ
る。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図は本発明の第１の実施例に係る燃料
噴射装置を備えた４気筒直噴デイーゼルエンジンを示す
。これらの図において、１はエンジンであって、該エン
ジン１にはシリンダ２，２・・・が形成され、該各シリ
ンダ２にはピストン３がそれぞれ摺動自在に嵌挿されて
いて、該ピストン３によりシリンダ２内に燃焼室４が形
成されている。また、上記エンジン１には各燃焼室４に
新気を供給する吸気ポート５と各燃焼室４から排気を排
出する排気ポート６とが設けられている。該吸気ポート
５は燃焼室４にスワールを形成すべくスワールポートに
形成されている。さらに、該吸気ポート５の燃焼室４へ
の開口部には吸気ポート５を開閉する吸気弁７が、排気
ポート６の燃焼室４への開口部には排気ポート６を開閉
する排気弁８がそれぞれ設けられている。

また、上記エンジン１にはシリンダ２ごとに単孔式のパ
イロットノズル１１と多孔式のメインノズル１２とが各
燃焼室４に臨ませて設けられている。該パイロットノズ
ル１１およびメインノズル１２は高圧管２６を介してそ
れぞれ燃料噴射ポンプ２０に接続されている。

該燃料噴射ポンプ２０は、第２図に示すように、パイロ
ットノズル１１およびメインノズル１２の数に応じた数
のプランジャ２１．２１・・・を備えている。該燃料噴
射ポンプ２Ｇにはエンジンにより駆動されるドライブシ
ャフト２２が軸支され、該ドライブシャフト２２には第
３図に示すようなパイロット噴射用カム２３．２３・・
・と第４図に示すようなメイン噴射用カム２４．２４・
・・とが形成されていて、該各パイロット噴射用カム２
３によりパイロットノズル１１に接続されたプランジャ
２１を駆動してパイロットノズル１１に燃料を圧送する
とともにメイン噴射用カム２４によりメインノズル１２
に接続されたプランジャ２１を駆動してメインノズル１
２に燃料を圧送するようにしている。また、上記パイロ
ットノズル１１の高圧管２６には高速電磁弁２７がそれ
ぞれ設けられており、該高速電磁弁２７の開弁期間にの
みパイロットノズル１１に燃料を圧送するようにして燃
料噴射を該パイロットノズル１１からのパイロット噴射
と該パイロット噴射に続くメインノズル１２からのメイ
ン噴射とにより行うようにしている。尚、２５はドライ
ブシャフト２２に設けられ燃料噴射時期を調整するため
のタイマである。そして、上記各プランジャ２１、タイ
マ２５および高速電磁弁２７はコントロールユニット３
０により制御される。

さらに、３１はパイロットノズル１１に設けられ針弁の
リフトを検出する針弁リフトセンサ、３２はメインノズ
ル１２に設けられ針弁のリフトを検出する針弁リフトセ
ンサ、３３はエンジン１の回転数を検出する回転数セン
サ、３４はアクセルの開度を検出するアクセル開度セン
サ、３５はエンジン１のウォータジャケットに設けられ
冷却水温を検出する水温センサ、３６はエンジン１に設
けられ各シリンダ２の上死点位置を検出するクランク角
センサ、３７は燃焼室４内での着火を検出する着火セン
サ、３８は吸気通路に設けられ吸気温度を検出する吸気
センサ、３９は大気圧を検出する大気圧センサである。

これらの各センサ３１〜３９の出力信号は上記コントロ
ールユニット３０に入力されている。しかして、該コン
トロールユニット３０により、エンジンの運転状態に応
じてパイロット噴射およびメイン噴射の噴射量、噴射率
および噴射タイミングをそれぞれ制御するようにしてい
る。

そして、第５図に示すように、上記パイロットノズル１
１からの燃料噴射方向は、メインノズル１２からの燃料
噴射方向よりもスワール方向上流側に、かつ高負荷時に
パイロット噴射された燃料の着火遅れ期間に相当する角
度θだけずらして設定されている。

さらに、メインノズル１２の噴孔のうちその燃料噴射方
向とパイロットノズル１１からの燃料噴射方向とのずれ
角が最も少ない噴孔の孔径は他の噴孔の孔径よりも小さ
く設定されており、該噴孔からの燃料噴射量を少なくし
ている。

したがって、上記第１の実施例においては、パイロット
噴射を行ったので、低負荷時の着火性が向上してＩＣを
低減させることができる。

また、パイロットノズル１１から燃料が噴射されると、
この噴射燃料の着火遅れ期間の間この噴霧はスワール方
向下流側に流れる。そして、このパイロット噴射に続い
てメインノズル１２から燃料が噴射される。

その場合、パイロットノズル１１からの燃料噴射方向を
メインノズル１２からの燃料噴射方向よりもスワール方
向上流側にかつ高負荷時にパイロット噴射された燃料の
着火遅れ期間に相当する角度θだけずらして設定したの
で、燃焼時にパイロットノズル１１からの燃料噴霧とメ
インノズル１２からの燃料噴霧とが重なり合うことがな
く、高負荷時における空気利用率が向上してスモーク排
出量の低減などエミッシジン性能の向上を図ることがで
きる。

さらに、高負荷時においてもパイロット噴射が行われる
ので、パイロットノズル１１の目詰りを防止することが
できる。

また、メインノズル１２の噴孔のうちその燃料噴射方向
とパイロットノズル１１からの燃料噴射方向とのずれ角
が最も少ない噴孔の孔径を他の噴孔の孔径よりも小さく
設定して該噴孔からの燃料噴射量を少なくしているので
、燃焼時にパイロットノズル１１からの燃料噴霧とメイ
ンノズル１２からの燃料噴霧とが重なり合うことが確実
に防止される。

また、第６図は第２の実施例を示す。この実施例では、
パイロットノズル１１の燃料噴射方向とそのスワール方
向直上流側のメインノズル噴孔からの燃料噴射方向との
成す角度θ１を、隣り合うメインノズル噴孔同士で燃料
噴射方向の成す角度０２〜θ４に等しく設定している。

このものによれば、角度０１〜θ４の均等化によりメイ
ンノズル１２の各噴孔からの燃料噴射量を均等にしなが
ら、燃焼時にパイロットノズル１１からの燃料噴霧とメ
インノズル１２からの燃料噴霧とが重なり合うことを防
止することができる。

さらに、第７図は第３の実施例を示す。この実施例はパ
イロットノズル１１およびメインノズル１２が燃焼室４
の中心からオフセットしている場合のものである。上記
第２の実施例では燃料噴射方向の成す角度０１〜θ４を
均等化したが、本実施例では噴孔間の燃焼室容積ｖ１〜
ｖ４を均等化して燃料噴霧の重なり合いを防止するよう
にしている。

また、第８図は第４の実施例を示す。この実施例はパイ
ロットノズル１１およびメインノズル１２が共に多噴孔
形（図では４噴孔）である場合のものである。本実施例
ではメインノズル各噴孔の燃料噴射方向とその下流側の
パイロットノズル噴孔の燃料噴射方向との成す角度θを
均等化するとともに、メインノズル各噴孔の燃料噴射方
向とその上流側のパイロットノズル噴孔の燃料噴射方向
との成す角度θ１〜θ４をも均等化している。このもの
では、多噴孔形のパイロットノズル１１の採用により低
負荷時の着火性を一層向上させてＨＣを低減させること
ができる。また、各噴孔からの燃料噴射量を均等にしな
がら、燃焼時にパイロットノズル１１からの燃料噴霧と
メインノズル１２からの燃料噴霧とが重なり合うことを
防止することができる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の直噴ディーゼルエンジン
の燃料噴射装置によれば、パイロットノズルからの燃料
噴射方向をメインノズルからの燃料噴射方向よりもスワ
ール方向上流側にかつパイロット噴射された燃料の着火
遅れ期間に相当する角度だけずらして設定したので、パ
イロットノズルの目詰りを防止しながら低負荷時には着
火性を向上させてＩＣを低減することができるとともに
高負荷時には空気利用率を向上させてスモーク排出量の
低減などエミッション性能の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明の第１実施例を例示し、第１図
は全体概略説明図、第２図は燃料噴射ポンプの一部断面
を含む側面図、第３図はパイロット噴射用のカムの特性
図、第４図はメイン噴射用のカムの特性図、第５図はパ
イロットノズルからの燃料噴射方向とメインノズルから
の燃料噴射方向とを示す説明図である。第６図は第２実
施例における第５図相当図、第７図は第３実施例におけ
る第５図相当図、第８図は第４実施例における第５図相
当図である。 ４・・・燃焼室、１１・・・パイロットノズル、１２・
・・メインノズル。 ）１．ｊ 代　　　理　　　人　弁理士　前　１）　弘９．ｅ！−
二；第６図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）スワールが形成される燃焼室にパイロットノズルと
   メインノズルとを臨ませて設け燃料噴射をパイロットノ
   ズルからのパイロット噴射と該パイロット噴射に続くメ
   インノズルからのメイン噴射とにより行うようにした直
   噴ディーゼルエンジンの燃料噴射装置において、上記パ
   イロットノズルからの燃料噴射方向をメインノズルから
   の燃料噴射方向よりもスワール方向上流側にかつパイロ
   ット噴射された燃料の着火遅れ期間に相当する角度だけ
   ずらして設定したことを特徴とする直噴ディーゼルエン
   ジンの燃料噴射装置。