JPH01215844A

JPH01215844A - 塩化ビニル系樹脂成形用滑剤

Info

Publication number: JPH01215844A
Application number: JP3963088A
Authority: JP
Inventors: Eiji Shigeki; 重木　英二; Koji Ikuta; 生田　耕二; Kazuya Nanba; 難波　一哉
Original assignee: Henkel Hakusui KK
Current assignee: Henkel Hakusui KK
Priority date: 1988-02-24
Filing date: 1988-02-24
Publication date: 1989-08-29

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は、塩化ビニル系樹脂に混入することによって加
工滑性、透明性、ヘイズ値、黄色度等を改良する為の外
部滑剤並びに該滑剤の混入された、加工滑性、透明性、
ヘイズ値及び黄色度の改良された塩化ビニル系樹脂に関
する。

〔発明の背景〕

塩化ビニル系樹脂の成形加工は、カレンダー成形法、プ
レス成形法、射出成形法、押出成形法の如き周知の方法
に従って高温において実施されるが、主としてその工程
での流動性を与える為に、従来から滑剤が塩化ビニル系
樹脂に添加されている。塩化ビニル樹脂を含め塩化ビニ
ル系樹脂は成形加工時に変色（白化、失透、黄化）し易
い欠点を持つ。特に塩素化塩化ビニル樹脂は、塩化ビニ
ル樹脂の特性を持ち且つ塩化ビニル樹脂より優れた性質
、例えば耐熱性、難燃性、機械的強度（引張強度、曲げ
弾性率）等を改良した樹脂であるが成形時に黄色乃至褐
色に特に変色し安く無色透明を必要とするフィルム関係
、工業用板、電気部品ケース等の用途に向くものとはな
り得す、成形時の変色防止の為にも従来から滑剤が添加
されていた。

流動性の付与及び変色防止の為に従来から使用されてい
た滑剤には、例えばパラフィン、脂肪族アルコール、高
分子脂肪族カルボン酸及びその金属塩並びに脂肪酸エス
テル、脂肪酸アミド等の天然あるいは合成物質が公知で
ある。

しかしながら、加工装置の加熱部に接触した熱可塑性樹
脂に流動性を与え且つ成形された熱可塑性樹脂に白化、
失透等によって透明性を失わせない作用、黄色化を防ぐ
作用等を充分に示す滑剤は従来には存在していない。

〔本発明の目的〕

本発明の目的は、従来技術の外部滑剤よりも優れた透明
性を保持し、黄色度、ヘイズ値を抑制した塩化ビニル系
樹脂をもたらす滑剤を提供することである。

〔発明の構成〕

本発明の目的は、グリセリンと二塩基性有機酸及び脂肪
酸との混合エステルを主体とする滑剤によって達成でき
る。

本発明に於いて使用し得る二塩基性有機酸としては、例
えばマロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、ジチオプロピン酸、ダイマー酸
、フタル酸等が適している。

脂肪酸としては飽和および／または不飽和脂肪酸、殊に
炭素原子数１６〜３２のもの、例えばステアリン酸、ベ
ヘン酸、オレイン酸、エルカ酸、モンタン酸の如き炭素
原子数１０〜２８の飽和または不飽和脂肪酸が適してい
る。

グリセリンとしては、モノグリセリンおよび／またはジ
グリセリンを用いることができる。

本発明で用いる塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル樹脂
、ポリ塩化ビニルデン、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニル単位を主とする熱可塑性共重合体を意味する。

本発明の滑剤は、本発明に従って用いられる上記混合エ
ステルの他に、内部滑剤あるいは外部滑剤として通例に
用いられている公知の別の滑剤、例えばエステル、アル
コール、カルボン酸および／またはポリエチレンワック
ス、脂肪酸アマイドあるいはその他の一般的滑剤等を含
有していてもよい。

本発明で用いる上記混合エステルと一緒に含まれる公知
の滑剤成分としてのエステルは、分子内に飽和あるいは
不飽和結合を有する炭素原子数２〜３２の一塩基−およ
び／または多塩基酸と分子内に飽和あるいは不飽和結合
を有する直鎖状−あるいは分枝状−価アルコールおよび
／または多価アルコールあるいはそれらのエチレンオキ
サイド付加物との縮合エステルが好ましい。これらのエ
ステルの例としては、 −価アルコール、例えばエチルアルコール、ブチルアル
コール、オクチルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール、ベヘニルアルコール等；二価アル
コール、例えばエチレンジオール、プロピレンジオール
、ブクンジオール、ベンタンジオール、ヘキザンジオー
ル等；三価以上の多価アルコール、例えばペンタエリス
リット等；あるいはこれらにエチレンオキサイドが付加
した付加生成物とｍ個カルボン酸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、オ
レイン酸、ステアリン酸、１２−ヒドロキシステアリン
酸、アイコサンカルボン酸、ベヘン酸、モンタン酸、エ
ルカ酸、リノール酸、リシノール酸等；または二塩基酸
、例えばマロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸
、アジピン酸、ジチオプロピオン酸、ダイマー酸、フタ
ル酸等とのエステルがある。

本発明の滑剤中に滑剤成分として混入することのできる
アルコールとしては、分子内に飽和あるいは不飽和結合
を有する直鎖状あるいは分枝状のｍ個アルコールあるい
は多価アルコールあるいはそれらのエチレンオキサイド
付加物である。滑剤成分のカルボン酸としては飽和また
は不飽和のモノカルボン酸または多価カルボン酸である
。

本発明の滑剤は更に上記カルボン酸の金属塩あるいはポ
リエチレンワックス、カルナウバワックス、高融点天然
ロウの如きワックスも滑剤成分として含有していてもよ
い。

本発明で用いる混合エステルは、塩化ビニル系樹脂１０
０重量部に対して０．０５〜約５重量部の量で添加する
のが有利である。０．０５重量部より少なくては外部滑
剤としての滑性が不足し、５゜０重量部より多くとも、
多いことによる付加的な効果を達成を得ることができず
経済的に好ましくない。特に好ましい量は０．１〜３．
０重量部である。

他の公知の滑剤の添加量は、−船釣な使用量あるいは殊
にそれより若干少ない量であることが望ましい。

本発明の滑剤を含有する塩化ビニル系樹脂成形用組成物
は、上記の通例に用いられる滑剤の他に通例に用いられ
る添加物、例えば可塑剤、フィラー、酸化防止剤及び光
安定剤、着色剤等を一般的な量で含有していてもよい。

本発明を以下の実施例及び比較例によって更に詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。

実差■」及で北煎−例力じ−［ヒこれらの実施例及び比較例において、塩化ビニル系樹脂
用組成物は以下の基本配合に従って８周製されている。

基本配合ポリ塩化ビニル〔カネビニルＳ−１００７、製造元；瞳
側化学工業（株）３　　　　１００重量部可ワ剤（エポ
キシ大豆油；ニブリールＤ　８２、製造元：ヘンケル白水■〕　　　　１重量部
熱安定剤［メチルメルカプト錫；ＴＭ−１８１ＦＳ、製造元：勝田化工■］１．５重重部
φ 試麓方抜：盈功五及夏仝４ブ翼蕪ロールフィルムを１７０°Ｃ１４０Ｃ１４０Ｏ／ｃｍ２
でプレス成形して２Ｉの厚さのテストピースを製造する
。このテストピースを東京重色■製ヘイズメーターを用
いて測定した。

黄色度ロールフィルムを１７０°Ｃ、４００ｋｇ−ｆ／ｃｍ２
でプレス成形して２Ｉの厚さのテストピースを製造する
。このテストピースを日本重色■色差メーターを用いて
測定した。

戒彫更」■Ｉ脆グ１遣上記の基本配合に基づいて以下の表に記載の実施例１及
び比較例ａ”ｅの塩化ビニル樹脂成形用組成物を製造し
、透明性、ヘイズ値及び黄色度について評価を行った。

各組成物に用いた滑剤及び試験結果を以下の第１表に記
載する。

上記第１表から明らかなように、本発明に従う塩化ビニ
ル樹脂組成物は、従来の滑剤を含む比較例のものより明
らかに優れた性能を示している。

グリセリンと二塩基有機酸及び脂肪酸とより成る本発明
の混合エステルを用いた組成物と、比較例ａ〜ｅの組成
物との比較から判るように、本発明の組成物を用いた場
合の方が明らかに透過率、ヘイズ値、黄色度において優
れた効果を示す。

試襞方状・プ賢レス成形して４ｍｍの厚さのテストピースを製造す
る。このテストピースを東京重色■製ヘイズメーターを
用いて測定した。

黄色度ロールフィルムを１８５°Ｃ、４００ｋｇ−ｆ／ｃｍ２
でプレス成形して２ｍｍの厚さのテストピースを製造す
る。このテストピースを日本重色■色差メーターを用い
て測定した。

灸　　　　　　　の　’ｂ′告上記の基本配合に基づいて以下の表に記載の実施例２及
び比較例ｆ−ｊ　の塩素化塩化ビニル樹脂成形用組成物
を製造し、透明性、ヘイズ値及び黄色度について評価を
行った。各組成物に用いた滑剤及び試験結果を以下の第
２表に記載する。

上記第２表から明らかなように、本発明に従う塩素化塩
化ビニル樹脂組成物も、従来の滑剤を含む比較例のもの
より明らかに優れた性能を示している。

グリセリンと二塩基有機酸及び脂肪酸とより成る本発明
の混合エステルを用いた組成物と、比較例ｆ−３の組成
物との比較から判るように、本発明の組成物を用いた場
合の方が明らかに透過率、ヘイズ値、黄色度において優
れた効果を示す。

Claims

【特許請求の範囲】１）グリセリンと二塩基性有機酸及び脂肪酸との混合エ
ステルを主体とする塩化ビニル系樹脂用滑剤。２）グリセリンがモノ−および／またはジグリセリンで
ある請求項１に記載の塩化ビニル系樹脂成形用滑剤。３）二塩基性有機酸がアジピン酸、マレイン酸、チオジ
プロピオン酸より成る群より選ばれた少なくとも一つで
ある請求項１に記載の塩化ビニル系樹脂成形用滑剤。４）塩化ビニル系樹脂が塩化ビニル樹脂又は塩素化塩化
ビニル樹脂である請求項１に記載の塩化ビニル系樹脂成
形用滑剤。５）脂肪酸が炭素原子数１６〜３２の飽和−および／ま
たは不飽和脂肪酸である請求項１に記載の塩化ビニル系
樹脂成形用滑剤。６）グリセリンと二塩基性有機酸及び脂肪酸との混合エ
ステルを滑剤として塩化ビニル系樹脂に配合してなる、
加工滑性、透明性、ヘイズ値及び黄色度の改善された塩
化ビニル系樹脂。７）滑剤の配合量が樹脂１００重量部に対して０．１〜
５重量部である請求項５に記載の塩化ビニル系樹脂。