JPH01214712A - 軟磁性体を含有させた標識体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は磁気センサで認識可能な軟磁性材を含有させた
標識体に関、する。

（従来の技術） 工場内や各種の催場内、或いは一般道路での無人車誘導
システム或いは盲人誘導システムが開発されているが、
このシステムは、透磁率の違いや磁化のし易さの違いに
より、軟磁性材を含有させた標識体を認識・識別をなす
磁気センサ（たとえ。

ば、特開昭６１−２３００７３号公報参照）と、前述し
た標識体との組合せからなる。そして、このシステムは
標識体を床や通路上に埋設し、磁気センサにより軟磁性
材を検知し、無人車或いは盲人に進行方向或いは通路を
指示するものである。

標識体として、これ迄フェライトを使用している。

（本発明が解決しようとする課題） 標識体用の軟磁性材として、フェライトは耐食性に秀れ
てはいることから利用されることが多い。

しかし、塗料（ペイント）にフェライトを混ぜて塗工に
より磁気標識体としようとすると、センサによる認識・
識別のために、必要塗付量が大きく、５ｆ１以上の厚い
標識体となる。厚い標識体は、床や道路に対して段差を
作り危険で好ましくない。

それ故に、本発明は、前述した従来の標識体の不具合を
解消することを解決すべき課題とする。

（課題を解決するための手段とその作用）本発明は、前
述した課題を解決するために、磁気センサで認識可能な
軟磁性材を含有させた標識体において、該軟磁性材を構
成する成分の少くとも一つがその粒径を５μ〜３ｆｌと
したものを５０％以上含むＦｅａ−Ｓｉｂ　−Ａｊｌ！
　ｃ−Ｘ　ｄからなる組成の粉末体であることを特徴と
する軟磁性体を含有させた標識体を提供する。

磁性体の軟磁気特性を利用する磁気標識体に要求される
特性としては、交流の磁気特性すなわち、交流のＦＪｉ
率が大きい、ことがまず必要であるが、この他に床や道
路にふ没することから、耐食性が良好でありかつ安価に
生産出来るものでなくてはならない。本発明者等は、軟
磁気特性が良好な、Ｆｅ−５ｉ−Ａｊｌ系合金に着目し
、この合金を粉砕により粉粒体とし、これに熱処理を施
して、磁気特性と耐食性を改善し、かつ特定の粒度範囲
のものを用いることにより、塗料と混合して用いて、有
用な性能を持つ、磁気標識体を開発した。

まず、Ｆｅ５ｉ−ＡＩ！系合金をエレクトロスラグ溶解
あるいは高周波溶解によりインゴットを製造し、スタン
プミルあるいは振動ボールミルで粉砕して粉粒体とする
。この場合、合金組成としては、重量濃度で、基体の組
成として、Ｆｅ上７７％。

５％≦Ｓｉ　≦１１％、２％≦Ａ１≦７％とする。

但し、磁気特性あるいは耐食性改善のため添加元素とし
て、Ｎｉ、　Ｔｉ、　Ｃｒ、　Ｍｎ、　Ｇｏｔ　Ｍｏ、
　Ｖ、　Ｂ、　Ｃの１種又は２種以上を合計で５％を上
限として添加してもよい。Ｔｔ、　Ｃｒは耐食性を向上
させ、Ｎｉ、　ｔ’Ｉｎ。

Ｃｏ、　Ｍｏ、　Ｖ＋　Ｂ、　Ｃは磁気特性（角型、あ
るいは初透磁率）を若干改善する効果がある。この組成
範囲のものであれば、透磁率も大きく、熱処理により、
さらに磁気特性も改善されると同時にＦｅ、　Ｓｉ。

Ａｌの複合酸化物の被膜が表面に形成され、耐食性も向
上する。

次にスタンプミル、振動ミルにより、粉砕して粉粒体と
する訳であるが、この場合、磁気特性は、粒径が大きい
方が、軟磁気特性は良好で、コスト的にも安価になるが
、塗工して用いるには、３ｍｍぐらいが実用上の上限で
ある。一方、粒径が５μ以下のものは、保磁力が大きく
なり、軟磁気特性が阻害されるため、この割合が増大す
ることは好ましくない。又、粒度分布が特定粒度範囲の
せまい範囲に集中する場合は磁性体の占積率（５％以上
必要）を低下させるので、標識体として用いる場合、磁
性体の必要重量が増えるので得策ではない。適当な粒径
分布としては５μ〜３鳳１の範囲のものを少くとも５０
％以上含むものでなくてはならない。又、塗工する標識
体の厚さも３　ｍｍを超えると、床あるいは、道路にふ
設した場合、床面あるいは路面と段差を生じ問題となる
ので、厚さを０．１０〜３鰭とする。このようにして得
られた上記の組成および粒径範囲のものであれば、後述
する熱処理をしないものでも、磁性材を０．１０〜３Ｕ
の厚さで塗工すれば、乾電池で駆動されるような比較的
微弱な励磁界を用いる磁気センサーにも十分感応する。

しかし、上述組成および粒径範囲のものをさらに酸化性
雰囲気中で２００℃〜１０００℃の温度範囲で熱処理す
ることにより、Ｆｅ、　Ｓｉ、　ＡＩ！、の複合酸化物
が粒子表面に皮膜として生成し、耐食性が向上するとと
もにＩ　ＫＨｚ以上での周波数域での透磁率も改善され
る。この際、酸化皮膜が生成することによる磁気特性の
劣化はなく、むしろ、渦電流損失が減少し、Ｉ　ＫＨｚ
以上の周波数域での磁気特性が良くなる。以上のように
調製された合金粉を塗料と混合するか、適当なバインダ
ーと混ぜてプライマーコートとして、路面あるいは床面
にコートした場合、磁性体の平均コート厚さで０．１０
〜３ｍｌ程度の塗布することにより、Ｉ　ＫＨｚ〜ｌ　
ＭＨｚ周波数域で検知可能な磁化が得られる。この場合
、塗料あるいはバインダーとしては、アルキッド樹脂、
ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、アク
リル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹
脂、酢ビアクリル共重合、ポリブタジェン樹脂、合成ゴ
ム、塩化ゴム、５ＢＲ（スチレンブタジェンゴム）、エ
ポキシ樹脂等のいずれの樹脂系のものを用いても本発明
になる合金粉は表面の酸化皮膜が安定であるためバイン
ダー及び塗料を変質させる等の問題はない、という特徴
がある。従来床あるいは、道路用塗料には、スリップ防
止のために、塊状のフィラーを混合して用りているが、
本発明になる合金粉は非常に高硬度でスリップ防止材と
しての機能を持ち床あるいは道路にふ設する標識体とし
ては好適なものとなる。

以上述べたごとく、本発明になる合金粉を用いた磁気標
識体は、耐食性、磁気特性が良好でしかも、作製が容易
で安価であり、床や道路に塗工した場合にはスリップ防
止材としての機能を有する。

尚、Ｆｅａ−３ｉｂ−Ａｌｃ−Ｘｄなる粉末体を分散さ
せた部分での占積率が５％以上とする。この粉粒体をバ
インダーに混入して塗工し、次いで上塗料（ペイント）
をこの上に塗ってもよい。上塗塗料としては、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、石油樹脂、ロジン
変性マレイン酸樹脂、ポリオレフィン樹脂等のいずれの
樹脂系のものを用いてもよい。

（実施例） Ｓｉ９．５％、へ１５．４％残Ｆｅ及び不可避的元素を
含有する組成の合金をエレクトロスラグ溶解法により、
インゴットを作製し、均質化熱処理した後、スタンプミ
ルで粉砕して、５μ〜２９７μの範囲の合金粉となし、
この合金粉を大気中で８００℃に加熱した後炉冷した。

この合金粉をエポキシ系樹脂バインダーに１対１の割合
で混合して合金粉の平均塗布層厚さで０．０２〜０．１
５　ｍとなるようにスレート上に、塗工し、この塗布層
を基体のスレートごと切り出して磁気センサーによる感
度を測定した。結果を図１に示す。又表２に塩水ふん霧
試験結果を示す。

表２　塩水浸漬および塩水噴霧試験 試験条件はＪＩＳ　　Ｋ５４００の耐塩水性試験、塩水
噴霧試験に基く。

表中記号　　◎・−・−極めて良 Ｏ・−・−良好 △−・−・−稍不良 ×・−−−−・−・不良 （効果） 本考案による軟磁性材を含有させたバインダー又はペン
キは、その塗工手段を、軟磁性材を含有しないバインダ
ー又はペンキのものと同じとすることができ、塗工のた
めの特別の工具を要しない。

又、化学的に安定な軟磁性材なので、バインダーやペン
キを変質させることなく、又、使用する軟磁性材はバイ
ンダーやペンキになじみ易く剥離することがない。さら
に、使用する軟磁性材は最大透磁率が１００，０００以
上の値を示し、透磁率が１００００以下を示すＦｅ系或
いはＮｉ系材料の一般市販品とは完全に識別され、セン
サに誤動作を与えることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図はセンサ感度試験の結果を示すグラフ図である。 代理人　弁理士　　桑　原　英　明

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気センサで認識可能な軟磁性材を含有させた標
   識体において、該軟磁性材を構成する成分の少くとも一
   つがその粒径を５μ〜３ｍｍとしたものを５０％以上含
   むＦｅａ−Ｓｉｂ−Ａｌｃ−Ｘｄからなる組成の粉末体
   であることを特徴とする軟磁性体を含有させた標識体。
2. （２）粉末体を酸化性雰囲気で２００〜１０００℃の温
   度で熱処理した請求項（１）の標識体。
3. （３）ａ≧７７，５≦ｂ≦１１，２≦ｃ≦７，ｂ≦５（
   ｗｔ％）であって、ＸとしてＮｉ，Ｔｉ，Ｃｒ，Ｍｎ，
   Ｃｏ，Ｍｏ，Ｖ，Ｂ，Ｃ，の１種又は２種以上の元素を
   含み、且つ不可避的不純物よりなる請求項（１）の標識
   体。
4. （４）軟磁性材をバインダー又は塗料に混入させた請求
   項（１）の標識体。
5. （５）軟磁性材をバインダーに混入して塗付し、ペイン
   トをその上に重ね塗りした請求項（１）の標識体。
6. （６）Ｆｅａ−Ｓｉｂ−Ａｌｃ−Ｘｄからなる粉末体を
   分散させた部分での占積率が５％以上となっている請求
   項（１）の標識体。