JPH01203883A - 断熱扉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、断熱扉に関し、特に合成樹脂板を真空成形し
てなる扉内板と、金属製の扉外板と扉枠体とによって形
成される空間内に発泡断熱材を注入発泡して形成される
断熱扉の成形構造に関するものである。

［従来の技術］ 一般に冷蔵庫や冷凍庫などに用いられる扉は、庫内の温
度を維持するために外部との熱の出入りを遮断する断熱
特性が要求される。このために、扉の内部に断熱特性の
優れた樹脂材等を積層して構成されている。以下、従来
の断熱扉の構造を第５図を用いて説明する。断熱扉１は
扉の外面側に金属製の扉外板２を配置し、扉の内側に扉
外板２と空間を隔てて対向する合成樹脂性の扉内板３を
配置している。そして、扉外板２と扉内板３とで挾まれ
る空間の周囲を覆うように扉枠体４が扉外板２と扉内板
３とを挾み込んで形成されている。

また、扉外板２、扉内板３および扉枠体４とで構成され
た密閉空間内にはその空間を埋め尽くすように発泡断熱
材５が発泡充填されている。

扉内板３は食品や瓶類などを載置する収納棚を設けるた
めに、扉内板３の両側部に膨出部６を一体に突設し、収
納凹部７を成形している。そして、この膨出部６の互い
に対向する面には収納棚などを取付けるための部品取付
用突起部８が取付けられている。この扉内板３は合成樹
脂製のシート材を成形用型材の上部に配置し、型材に形
成された所定形状に加熱真空成形して製造される。さら
に、扉内板３の膨出部６の互いに対向する面側には、穴
あけ加工などが施された後、この部分に棚などの部品取
付用突起部８を接着して製造される。

次に、第６図を用いて本断熱扉の発泡成形工程について
説明する。まず加熱真空成形された扉内板３をこの扉内
板の形状に対応した抜き型が形成された内治具９に挿入
固定し、その後扉内板３の裏面側に発泡断熱材５の液状
原料を注入する。そして、その上に扉外板２と扉枠体４
とを組立てた後、扉外板２の上部に外治具１０を載置し
上方から押圧固定する。このようにすると、扉内板３の
内部に貯留された発泡断熱材５の液状原料が発泡を開始
して体積膨張を始め、次第に扉内板３、扉外板２および
扉枠体４で形成された密閉空間を埋め尽し発泡断熱材５
の接着力によりこれら三者を一体に結合し断熱扉１が成
形される。

なお、上記発泡工程で使用した治具のうち、内治具９の
抜き型部分は、扉内板３の膨出部６の内面側に取付けら
れた部品取付用突起部８が挿入可能となるように切欠部
１１が形成されている。

［発明が解決しようとする課題］ 以上のように、従来の断熱扉はその内部に発泡用の治具
を用いて発泡断熱材を発泡成形している。

この発泡断熱材５の発泡時においては、発泡断熱材の反
応熱により断熱扉の構成部品は高温となり熱膨張しよう
とする。そして、特に扉内板３の膨出部６の対向面に取
付けられた部品取付用突起部８の周辺は扉内板３が載置
された内治具９の型部分に切欠部１１が形成されている
ために、扉内板３の部品取付用突起部８付近の樹脂体は
自由に熱膨張することができ、熱膨張や発泡断熱材の発
泡圧などによって変形してしまうという問題があった。

またさらに、部品取付用突起部８は扉内板３に対して一
体的に成形されておらず、その部品取付用突起部８の取
付穴のわずかな隙間部分から発泡断熱材５が漏れ出てく
るというような問題点があった。

したがって、本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、断熱扉の発泡処理工程において扉内板の突
起部周辺から断熱材の漏れが生じることなく、熱変形な
どが生じない断熱扉を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明による断熱扉は、物品収納凹部を形成するように
その両側部に上下方向に延びる１対の膨出部が形成され
ている扉内板と、この膨出部の互いに対向する面側に棚
などを取付けるために形成された部品取付用突起部と、
この扉内板と対向して配置される扉外板と、扉内板と扉
外板と空間を隔てて連結固定する扉枠体とを備え、扉内
板と扉外板と扉枠体とに囲まれる密閉空間に断熱材を充
填し形成した断熱扉であって、部品取付用突起部は扉内
板と一体成形されていることを特徴とする。

［作用］ 本発明における断熱扉は、扉の内板の膨出部の互いに対
向する面側に取付けられる部品取付用突起部を扉内板と
一体成形している。したがって、この扉内板と扉外板お
よび扉枠体とに囲まれた密閉空間内に発泡断熱材を注入
発泡させた場合、部品取付用突起部の取付部付近から断
熱材が漏れ出てくることがなく断熱扉の外観形状を損な
うことがない。

また本発明の一実施例では断熱扉の扉内板の部品取付用
突起部を一体成形する際、部品取付用突起部の形状と相
似形状を有する突起部形成用型材を扉内板の部品取付用
突起部の内側に内接するように包み込んで同時に接着成
形している。したがって、この突起部形成用型材が扉内
板の部品取付用突起部の補強材として作用し、断熱扉の
発泡断熱材の発泡処理により生じる熱変形を抑制してい
る。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を図を用いて詳細に説明する。

本発明の断熱扉は、扉を構成する扉内板の膨出部に形成
される部品取付用突起部が扉内板と一体成形されている
ことを特徴としている。ここではまず、扉内板の成形工
程を第１Ａ図ないし第１Ｃ図を用いて説明する。

第１Ａ図において、扉内板１２の材料である合成樹脂板
１３を、真空成形するための真空金型１４の所定の位置
に予め部品取付用突起部の型材１５をセットする。この
扉内板の部品取付用突起部を形成するための型材１５は
第２図に示すように凸状の部品取付部１６と平板状の基
部１７とを一体樹脂成形して形成されている。さらに、
部品取付部１６には内側にまで貫通した真空引用の小孔
が複数形成されている。そして、部品取付用突起部８の
形成用型材１５がセットされた真空金型１４の上に合成
樹脂板１３を載置し真空加熱成形を開始する。そして、
真空加熱成形が終了すると、第１Ｂ図に示すように合成
樹脂板１３は真空金型１４の型形状に沿って成形される
。このとき、扉内板１２の部品取付用突起部８は突起部
の形成用型材１５の型形状に倣ってこの突起部形成用型
材１５を巻込むように接着形成される。その後、成形さ
れた扉内板１２を真空金型１４から取出すと第１Ｃ図に
示すような断熱扉の扉内板１２が形成される。

次に上記のような製造方法によって形成された扉内板１
２の特徴点を第３図および第４図を用いて説明する。第
３図は本発明による断熱扉を発泡治具を用いて発泡処理
を行なっている状態を断面を用いて示したものである。

また第４図は第３図中の切断線ＩＶ−ＩＶに沿った方向
から見た断面図である。まず第３図において、部品取付
用突起部８の内側に突起部形成用型材１５が密着成形さ
れた扉内板１２を発泡用内治具９に挿入固定し、この状
態で扉内板１２の裏面側に発泡断熱材５の液体原料を注
入した後、扉外板２と扉枠体４とを組合わせて取付ける
。さらに、扉外板２の上に発泡用外治具１０を載置し上
方より押圧固定する。そうすると、扉内板１２の裏面に
注入された発泡断熱材５の液体原料が発泡を開始し密閉
空間内に充満する。このとき同時に反応熱が発生し空間
を形成する扉外板２、扉内板１２、および扉枠体４の温
度が上昇する。なお、発泡用内治具９の扉内板１２の膨
出部６が嵌まり込む部分には、膨出部６に取付けられた
部品取付用突起部８が挿入可能なように切欠部１１が設
けられている。この切欠部１１は内治具９に扉内板１２
が挿入された場合においても空間部を形成する。この空
間部の存在によって扉内板１２の膨出部６の部品取付用
突起部８を形成した付近は移動可能となり発泡断熱材５
の発泡作用による反応熱の熱膨張によって変形しようと
する。ところが、この部分にはその裏面から突起部成形
用型材１５が密着成形されているため扉内板１２が熱膨
張によって変形しようとするのを防止する。これは、第
４図に示すようにたとえば突起部成形用型材１５の基部
１７が内治具９に形成された切欠部１１の幅より大きく
形成されている場合には、この突起部成形用型材１５の
周辺部が発泡断熱材５の発泡圧によって内治具９に扉内
板１２の部品取付用突起部８の周辺部分を押しつけて、
熱膨張による変形を防止しようとする。

また、さらにこの突起部成形用型材１５は扉内板１２の
部品取付用突起８周辺部分と一体的に作用して発泡断熱
材５の発泡圧に抵抗する。このように突起部成形用型材
１５を用いた場合には、扉内板１２の熱膨張や発泡断熱
材５の発泡圧による変形を防止する働きがある。なお、
このような構造においては扉内板１２の部品取付用突起
部８が扉内板１２の他の部分と一体に成形されているの
で部品取付用突起部８周辺から発泡断熱材５が漏れ出る
ことが生じないのは言うまでもない。

なお、上記実施例においては、扉内板の部品取付用突起
部を突起部形成用型材を用いて真空加熱成形する場合に
ついて説明したが、これに限らず部品取付用突起部を扉
内板と一体的に成形できるものであれば他の方法であっ
ても構わない。

［発明の効果］ 以上のように、本発明における断熱扉は、扉を構成する
扉内板の膨出部や部品取付用突起部が合成樹脂板の真空
加熱成形により一体成形されるので、発泡断熱材の発泡
処理工程において部品取付用突起部の周辺部分などから
断熱材の漏れを生じることなく外観形状が美しい断熱扉
を実現することができる。さらに、扉内板の部品取付用
突起部を穴あけ加工して接着接合する工程を省くことが
でき断熱扉の生産性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図、第１Ｂ図、第１Ｃ図は、本発明によする断熱
扉の扉内板をその成形工程に従って示した成形工程図で
ある。第２図は、前記扉内板の部品取付用突起部に内包
される突起部形成用型材の構造斜視図である。さらに第
３図は、本発明の断熱扉の発泡処理工程を示す断面構造
図であり、第４図は第３図中の切断線ＩＶ−ＩＶに沿っ
た方向から見た断面図である。 また第５図は、従来の断熱扉の外観を示す外観概略図で
ある。そして第６図は、従来の断熱扉の発泡処理工程を
示す断面構造図である。 図において、１は断熱扉、２は扉外板、４は扉枠体、５
は発泡断熱材、８は部品取付用突起部、３．１２は扉内
板を示している。 図中、同一符号は同一または相当部分を示す。 第１Ａ図 第１Ｂ図 第１Ｃ図 ４；、４５μ辱俸　　　　　　１２：層Ｉ＊Ｉ月＝ろ≧
２第２図 第３図 第４図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 物品収納凹部を形成するように、その両側部に上下方向
   に延びる１対の膨出部が形成されている扉内板と、 前記膨出部の互いに対向する面側に形成され、棚などを
   取付けるための部品取付用突起部と、前記扉内板と対向
   して配置される扉外板と、前記扉内板と前記扉外板とを
   空間を隔てて連結固定する扉枠体とを備え、 前記扉内板と前記扉外板と前記扉枠体とに囲まれる密閉
   空間内に断熱材を充填した断熱扉において、 前記部品取付用突起部は前記扉内板と一体成形されてい
   ることを特徴とする、断熱扉。