JPH0119871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ≪産業上の利用分野≫ 本考案は、学習机や製図用机等の天板の傾斜装
置に関するものである。

≪従来の技術と問題点≫ 従来、この種の天板の傾斜装置は、一般に複数
の係合凹部を隔設して成る係合部材を基台側に備
え、この係合部材の係合凹部と係合する支持杆
を、基台に対して傾動自在に取りつけられた天板
の裏面に揺動自在に設けて成るが、この構成によ
れば、天板を起立方向に傾動するときは、支持杆
が係合凹部に対し自動的に順次係合するが、天板
を伏倒方向に傾動するときは、支持杆を手により
操作して係合凹部から離脱させる必要があり、使
用が極めて不便であつた。

≪本考案の目的と構成≫ 本考案は、天板の傾動操作のみによつて自動的
に、天板を起立状態から伏倒状態に戻す事の出来
る天板の傾斜装置を得る事を目的とし、その構成
は基台に、前端部を回動自在にとりつけた天板の
裏面に、揺動自在に支持杆をとりつけ、該支持杆
の基台側端部を側方に折り曲げて係止部となし、
基台の後部に前記係止部を係止する係止突条を形
成し、係止突条の前方に回動自在に案内板をもう
け、案内板の前方にストツパーをもうけた机等に
おける天板の傾斜装置において、案内板の後端
は、係止部の寸法より大きい間隔を有して係止突
条の上方で、かつ、係止部の寸法より小さい間隔
を有して係止突条の前方に位置すると共に、先端
が常に下方に傾斜する様付勢され、ストツパーは
係止部の寸法より大なる間隔を有して案内板の前
方に位置するものである。

≪実施例≫ 以下、実施例を図面に基づいて説明する。

１は机等の基台、２は基台１の前端に蝶番１１
を介して前端部が回動自在に取りつけられた天
板、３は天板２の裏面に取付金具２０を介して揺
動自在に取りつけられた支持杆、４は支持杆３を
係止する係止突条、５は基台１の略中央部で、係
止突条４の前方にもうけられた支持杆案内装置で
ある。

天板２は、左右両端部が基台１より外方に突出
し、支持杆３、係止突条４、支持杆案内装置５
が、基台１の上面と天板２間におさまる様、裏面
に所定深さの凹部２１が形成されている。

また、天板２の左右端部をもつて、天板２の傾
動操作を行つても、基台１の上面と、天板２の下
面間に指先をはさむ事がない様、上記凹部２１の
左右端部は、基台１の左右端部より突出した位置
まで形成されている。

２２は、凹部２１の後端に、下方に突出して固
着された支持突部で、天板２を基台１上に、水平
状態に支持している。

支持杆３は、基台２の左右巾にほぼ相当する長
さで、両端部を後方に向かつて折り曲げ、さらに
端部を内方に折り曲げて係止部３１が形成された
略コ字形の支持主杆３２と、該支持主杆３２の中
央部に固着され、支持主杆３２と同様に形成さ
れ、係止部３１を有する傾斜案内杆３３より構成
されている。

尚、本実施例では、支持杆案内装置５を基台１
の略中央部にもうけ、これに対応して傾斜案内杆
３３をもうける一方、天板２の左右両端部に、付
加される荷重を支持する為、支持主杆３２をもう
けているが、使用されるものによつては支持主杆
３２をなくし、傾斜案内杆３３を直接天板裏面に
揺動自在にとりつけて支持杆３としてもよい。

また、傾斜案内杆３３をなくし、支持杆案内装
置５を基台１の左右両端部にもうけて、支持主杆
３２を支持杆３としてもよい等、支持杆３の構成
は適宜変更可能である。

係止突条４は、基台１の後部上面に、左右巾全
幅にわたつて上方から突出して固着され、前記支
持杆３の係合部３１を係止する係止面４１と、係
止部３１を載置する載置面４２より構成されてい
る。

支持杆案内装置５は、案内板６と、該案内板６
がとりつけられる基板７より構成されている。案
内板６は、長方形板体の中央部を下方に対向して
突出せしめた取付突片６１，６１を有している。

６２，６２は、取付突片６１，６１に形成され
た取付孔である。

基板７は、長方形板体の中央後部を、前記案内
板６の取付突片６１，６１の間隔より、やや大な
る間隔をもつて上方に突出せしめた案内板取付突
片７１，７１と、該案内板取付突片７１，７１の
前方側部に位置し、上部を後方に傾斜せしめた上
方に突出するストツパー８，８より形成されてい
る。

７０…は、基板７を基台１に取りつける為の取
付孔、７２，７２は前記取付突片６１，６１の取
付孔６２に対向してもうけられた取付孔である。

尚、実施例では、ストツパー８を基板７と一体
に形成しているが、別体に形成してもよく、ま
た、基板７の後端部を、さらに後方に逆Ｌ字形に
折り曲げて、係止突条４の係止面４１と、載置面
４２を形成し、係止突条４を基板７と一体に形成
してもよい。

９は、基板７に案内板６を回動自在に連結する
連結ピンである。

１０，１０は基板７にとりつけられた案内板６
の先端部が常に下方に傾斜する様、弾性を付与せ
しめたバネである。

上記の如く形成された案内板６は、その取付突
片６１，６１を、基板７の案内板取付突片７１，
７１間に位置せしめ、さらに、バネ１０，１０を
取付突片６１と案内板取付突片７１間に位置せし
め、それぞれの取付孔６２…、７２…を一致せし
め、該孔に連結ピン９を挿通した後、抜け止めを
行い、支持杆案内装置５が構成される。

そして、支持杆案内装置５を係止突条４の中央
部前方の基台１の上面にネジ止めする。

この状態で、案内板６の後端は、係止部３１の
寸法より大きい間隔を有して係止突条４の上方
で、かつ、係止部３１の寸法より小さい間隔を有
して係止突条４の前方に位置すると共に、先端が
常に下方に傾斜する様付勢され、ストツパー８は
係止部３１の寸法より大きな間隔を有して案内板
６の前方に位置している。

本考案は、上記の如く構成されており、第１図
の状態より天板２を手で下方にやや傾動せしめる
と、支持主杆３２、及び傾斜案内杆３３の係止部
３１は、係止突条４の載置面４２より前方に移動
して、案内板６の下方を通過し自重によつて、係
止突条４の係止面４１の前面に位置し、第１図の
仮想線に示す状態となり、天板２を所定角度で支
持する。

次に天板２を元の状態にもどす時は、上記の状
態よりさらに天板２を持ち上げると、傾斜案内杆
３３の係止部３１は、前方に移動し、やがてバネ
１０，１０に抗して案内板６の裏面より、前端部
を押し上げながら通過した後、ストツパー８，８
に当接する。

この状態より、天板２を下げていくと、案内板
６はバネ１０によつて先端部が基板７に当接して
いるので、傾斜案内杆３３の係止部３１は案内板
６の上面に沿つて移動し、やがて後端部を乗りこ
して、係止突条４の載置面４２に位置し、ほぼ同
時に、天板２の支持突部２２も基台１の上面に当
接し、天板２は水平状態に支持される。

≪本考案の効果≫ 本考案は、上記の如く、天板を持ち上げたり、
あるいは下げたりする簡単な操作で、迅速に天板
を傾斜せしめる事が出来、しかも、案内板と、ス
トツパーと、係止突条をもうけるだけの簡単な構
成であるので、安価に製作する事が出来る等実用
に即した有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例の一つを示し、第１図は本
考案の縦断面図、第２図は要部縦端面図、第３図
は要部分解斜視図である。 １……基台、２……天板、３……支持杆、３１
……係止部、４……係止突条、６……案内板、８
……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前端部が回動自在に基台と連結された天板の裏
   面に、揺動自在に支持杆をとりつけ、該支持杆の
   基台側端部を側方に折り曲げて係止部となし、基
   台の後部に前記係止部が係止する係止突条を形成
   し、係止突条の前方に回動自在に案内板をもう
   け、案内板の前方にストツパーをもうけた机等に
   おける天板の傾斜装置において、案内板の後端
   は、係止部の寸法より大きい間隔を有して係止突
   条の上方で、かつ、係止部の寸法より小さい間隔
   を有して係止突条の前方に位置すると共に、先端
   が常に下方に傾斜する様付勢され、ストツパーは
   係止部の寸法より大きな間隔を有して案内板の前
   方に位置する事を特徴とする机等における天板の
   傾斜装置。