JPH0119429B2 - - Google Patents

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JPH0119429B2
JPH0119429B2 JP56140949A JP14094981A JPH0119429B2 JP H0119429 B2 JPH0119429 B2 JP H0119429B2 JP 56140949 A JP56140949 A JP 56140949A JP 14094981 A JP14094981 A JP 14094981A JP H0119429 B2 JPH0119429 B2 JP H0119429B2
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JP
Japan
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parts
antifouling
general formula
paint
solution
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JP56140949A
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Yoshitaka Goto
Eiichi Yamada
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NOF Corp
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、塗膜が強固でかつ適度な水可溶性を
有する合成樹脂組成物をビヒクルとして用いた防
汚塗料に関するものである。 船舶や橋梁、海上タンク等の海中構造物や養殖
網、定置網などの海中投入部分には、フジツボ、
セルプラ、カキ、ホヤ、フサコケムシ、アオサ、
アオノリなど多数の海中生物が付着し、構造物体
の腐食や船舶航行速度の低下、網目閉塞のための
潮通し不良による魚類の大量致死などの大きな被
害を発生するため、一般に防汚塗料を用いた防止
方法が行われている。しかしながら従来の防汚塗
料は防汚期間が短かくて僅かに12〜16カ月に過ぎ
ず、止むなく再々の塗り替えを必要とするため長
期防汚性を有する防汚塗料が要望されていた。 防汚塗料は、防汚作用を発揮するに至る機構の
うえから大略2種類に分類されている。 一つは不溶マトリツクス型と呼ばれるものであ
り、海水に不溶である塩化ビニル、塩化ゴム、ス
チレン−ブタジエンなどの樹脂と海水に溶解する
ロジンなどの樹脂とよりなり、ビヒクルとなるこ
れらの樹脂分がいわゆるマトリツクスを形成して
いる。 この不溶マトリツクス型の防汚塗膜が海中に浸
漬されると、海中にロジンが溶解すると共にマト
リツクス中に分散している防汚剤が溶出して、塗
膜近傍の海中防汚剤濃度を海中生物の致死濃度以
上に保ち防汚目的を達成するものである。 この不溶マトリツクス型では、防汚剤の海水へ
の初期溶出速度は大きいが、海中に数ケ月浸漬さ
れた塗膜の切断面を顕微鏡観察および分析して見
ると、塗膜の上層部では不溶性樹脂のみが残り、
下層部では不溶性樹脂、ロジン、防汚剤が含まれ
て浸漬前の健全な状態と同様であることが見られ
る。このような状態になると、上層部のマトリツ
クス中の不溶性樹脂残渣のためロジンおよび防汚
剤の溶解が妨げられ、防汚剤の溶出速度が徐々に
低下し、浸漬後12〜16カ月を経過すると、下層部
に十分防汚剤が残つているにもかかわらず防汚剤
の溶出速度が低下して溶出が不十分となり、海中
生物の致死濃度以下となつて生物が付着し始め、
長期防汚が不可能となる。 他方は溶解マトリツクス型と呼ばれるものであ
り、海水に溶解する樹脂をビヒクルとしてマトリ
ツクスを形成しており、マトリツクスが海水に溶
解すると、マトリツクス中に分散している防汚剤
が溶出して、塗膜近傍の海中防汚剤濃度を海中生
物の致死濃度以上に保つことにより防汚目的を達
成するものである。 この溶解マトリツクス型ではロジン、脂肪酸な
どがマトリツクスになつているが、これらは海水
に対する溶解速度が大きく、塗膜の消耗が激しい
ため長期間にわたる防汚ができない欠点があり、
またマトリツクスが低分子であるところから、塗
膜の強度が小さく脆く、厚塗りが困難である等の
欠陥を有している。しかし、その塗膜が充分な強
度を持ち、かつ海水に適度に溶解し、厚塗りが可
能であるならば溶解マトリツクス型が最も望まし
い防汚塗料と言うことができる。 このような意図から発明されたものとして特公
昭40−21426号、特公昭44−9579号、特公昭51−
12049号の防汚塗料がある。 これらの発明は で表わされる有機錫化合物単量体を単独重合した
重合体、あるいは他の不飽和化合物と共重合した
重合体がマトリツクスとなり、海水に接触すると
加水分解反応を生じ、防汚剤である有機錫化合物
とカルボニル基を含む重合体に分かれ、この重合
体が海水に溶解するため溶解マトリツクスとなる
ものである。 しかしこの有機錫化合物重合体は、不飽和基を
持つた有機錫化合物の合成が難しいこと、貯蔵安
定性が悪く増粘する傾向が有ること、加水分解に
より溶解するため海水のPHに敏感で海域により溶
出速度が異なることなどの実用上の難色があつ
た。 そこで加水分解機構を採らずにマトリツクスの
重合体に水溶解性を持たせる方法として、重合体
に遊離のカルボキシル基やヒドロキシル基などの
親水基を導入することが行われたが、これらの親
水基は亜酸化銅、トリブチル錫化合物、トリフエ
ニル錫化合物などの金属系防汚剤と常温で反応し
易く、貯蔵中に容器内で架橋反応を生じてゲル化
を起し使用不可能となる欠点があつた。 本発明者らは以上の点より鋭意研究した結果、
上記欠点を有しない溶解マトリツクス型の防汚塗
料のビヒクルとなる高分子体を得ることに成功し
た。 すなわち、本発明は、 一般式 〔ただし、式中、R1は水素原子またはメチル基
を表わし、R2、R3は水素原子、低級アルキル基
またはアセチル基のいずれかを表わす。〕 で示される不飽和単量体の重合物、または一般式
〔〕で示される不飽和単量体とこれと共重合可
能な遊離のカルボキシル基またはヒドロキシル基
を含まない他のエチレン性不飽和単量体との共重
合で得られる重合物をビヒクルとして含有するこ
とを特徴とする防汚塗料を提供するものである。 本発明に用いる一般式〔〕で示される不飽和
単量体の例としては、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチ
ルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミ
ド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−
ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアク
リルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミ
ド、N,N−ジイソプロピルアクリルアミド、N
−アセチルアクリルアミド、N−メチルメタクリ
ルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−プ
ロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタ
クリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N
−ジプロピルメタクリルアミド、N−アセチルメ
タクリルアミドなどがある。 上記の不飽和単量体の重合物は、いずれも水溶
性の樹脂であり、本発明の防汚塗料のビヒクルと
して使用できるが、下記に示す他のエチレン性不
飽和単量体との共重合物のほうがより優れたビヒ
クルとして使用できる。 共重合に用いる遊離のカルボキシル基またはヒ
ドロキシル基をもたない他のエチレン性不飽和単
量体の例としては、アクリル酸アルキルエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、クロトン酸
アルキルエステル、イタコン酸アルキルエステ
ル、アクリロニトリル、エチレン、塩化ビニル、
酢酸ビニル、塩化ビニリデン、メチルビニルエー
テル、ブタジエン、シクロヘキセン、スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロロス
チレン、マレイン酸ジエステル、フマル酸ジエス
テルN−ビニルピロリドン、メタクリル酸メトキ
シエチレングリコールなどがあり、これらは2種
以上混合して使用することができる。 一般式〔〕で示される不飽和単量体との共重
合において、一般にエチレン性不飽和単量体の割
合を増加すると樹脂の水溶解性が減じて防汚性を
低下する傾向があるが、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニ
ル、メチルビニルエーテル、N−ビニルピロリド
ン、メタクリル酸メトキシエチレングリコールな
どの場合はその様なことは無く、相当量を配合し
ても良好な塗膜物性を与え、良好な防汚性を示す
樹脂を得ることが出来る。 上記の重合物または共重合物を得るための重合
方法としては、ラジカル重合触媒の存在下で溶
液、乳化、懸濁、塊状などの重合方法のほかイオ
ン重合、光重合、放射線重合なども適用できる
が、塗料用ワニスとして使用する場合は溶液重合
または乳化重合法が簡便である。 重合物または共重合物の平均分子量(重量平
均)は500〜1000000のものが使用可能であるが、
塗料化した時の作業性や、適度な水溶解性のため
に、1000〜500000の範囲が好ましい。 また重合物または共重合物の溶解速度および物
性は、使用する単量体および共重合に用いる他の
単量体の種類およびその配合量、それらの配列の
しかた、そして平均分子量によつて異なり、これ
らを適切に選ぶことによつて容易に目的のものを
得ることができる。 本発明の防汚塗料は、上記のようにして得られ
た重合体または共重合体をビヒクルとして着色顔
料、体質顔料、防汚剤、溶剤などを分散させて塗
料化したものである。ここで防汚剤としては、亜
酸化銅、トリブチル錫化合物、トリフエニル錫化
合物、チウラム系化合物などを始め従来公知の防
汚剤はすべて使用することができる。このほか顔
料、添加剤等も従来公知のものが使用可能であ
る。また塗料化の方法も公知のいずれの方法を用
いても良い。 本発明の防汚塗料は、得られた塗膜は溶解マト
リツクス型となり、従来のロジンなどの低分子化
合物による溶解マトリツクス型には無い塗膜強度
を持ち、しかも厚塗りが可能である。また最も重
要な防汚剤の溶出速度は、不溶マトリツクス型で
は初期において過剰溶出が多く徐々に溶出速度が
低下するが、本発明の防汚塗料からの塗膜は、初
期の過剰溶出が少なく適度の溶出速度が安定して
保たれるため、塗膜が残つている間はほとんど溶
出速度は低下しない。従つて塗膜厚を厚くしてお
けば防汚期間を延長させることができる。たとえ
ば、乾燥塗膜厚として150μを塗布すれば、36カ
月を経過してもなお防汚性は非常に優れ、不溶マ
トリツクス型防汚塗料を同一塗膜厚に塗布したも
のと比べると防汚期間は3倍以上に延長される。 また加水分解によつて溶解マトリツクス型とな
る有機錫化合物重合体と比較した場合、有機錫化
合物重合体は海水のPHの変化に敏感で、PH8.2で
適当な溶出性を示す重合体はPH<8.0になると溶
出速度がかなり小さくなる傾向が認められるのに
対し、本発明の防汚塗料からの塗膜は、PHによる
影響は少なく安定した溶出速度を保つため、世界
各地の異なるPHを持つ海域を航海する船舶用とし
て最も望ましいものである。 さらにまた、本発明の防汚塗料は、貯蔵中に容
器内でゲル化を起すことは全くなく、きわめて高
い貯蔵安定性を示す。 次に製造例、実施例によつて具体的に説明す
る。例中の部は重量部、粘度は25℃における測定
値、分子量はGPC法による重量平均分子量を表
わす。 製造例 1 撹拌機付きのフラスコにキシレン75部を仕込
み、窒素を吹込みつつ100℃に昇温し、撹拌しな
がら、スチレン50部、アクリル酸エチル40部、タ
ーシヤリイブチルパーオキシベンゾエート3部お
よび、ノルマルブタノール15部に溶解したアクリ
ルアミド10部の混合溶液を2時間で滴下し、滴下
終了後、同温度で2時間撹拌を継続した後、ター
シヤリイブチルパーオキシベンゾエート0.3部、
キシレン3部の混合溶液を加え、更に1時間撹拌
を継続した。次いで120℃に昇温し同温度で1時
間保ち重合反応を完結させてからキシレン10部、
ノルマルブタノール2部を加え、冷却し溶液Aを
得た。 得られた溶液Aは透明で粘度が3.5ポイズ、樹
脂の分子量が65000の共重合体溶液であつた。 製造例 2 撹拌機付きのフラスコにトルエン40部、酢酸ブ
チル30部を仕込み、窒素を吹き込みつつ100℃に
昇温し、撹拌しながらメタクリル酸メチル50部、
メタクリル酸エチル35部、過酸化ベンゾイル2
部、およびノルマルブタノール20部に溶解したメ
タクリルアミド15部の混合溶液を2時間で滴下
し、滴下終了後105℃に昇温し同温度で2時間撹
拌を継続した後、トルエン2部、酢酸ブチル2
部、過酸化ベンゾイル0.15部の混合溶液を加え、
更に1時間撹拌を継続した。次いで120℃に1時
間保ち重合反応を完結させてからトルエン2部、
酢酸ブチル2部、ノルマルブタノール2部を加
え、冷却し溶液Bを得た。 得られた溶液Bは透明で粘度が4.0ポイズ、樹
脂の分子量が70000の共重合体溶液であつた。 製造例 3 製造例1と同様な方法において、スチレン50部
の代りにメタクリル酸メチル50部、アクリル酸エ
チル40部の代りにメタクリル酸エチル40部を用い
て製造を行い溶液Cを得た。 得られた溶液Cは透明で粘度が3.0ポイズ、樹
脂の分子量が50000の共重合体溶液であつた。 製造例 4 撹拌機付きのフラスコにキシレン50部、スチレ
ン20部、アクリル酸ブチル15部、およびノルマル
ブタノール30部に溶解したメタクリルアミド25部
を仕込み、窒素を吹き込みつつ100℃に昇温し、
撹拌しながら、スチレン20部、アクリル酸ブチル
20部、ターシヤリイブチルパーオキシベンゾエー
ト2部の混合溶液を2時間で滴下し、滴下終了後
105℃に昇温し同温度で2時間撹拌を継続した後、
キシレン10部、ターシヤリイブチルパーオキシベ
ンゾエート0.2部の混合溶液を加え、更に1時間
撹拌を継続する。次いで120℃に1時間保ち重合
反応を完結させてからキシレン10部を加え、冷却
し溶液Dを得た。 得られた溶液Dは透明で粘度が4.5ポイズ、樹
脂の分子量が80000の共重合体溶液であつた。 製造例 5 撹拌機付きのフラスコに酢酸ブチル40部、エチ
ルセロソルブ30部を仕込み、窒素を吹き込みつつ
100℃に昇温し、撹拌しながらメタクリル酸メチ
ル40部、メタクリル酸エチル40部、ターシヤリイ
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
1.5部、およびノルマルブタノール20部に溶解し
たN−メチルアクリルアミド10部、N−エチルア
クリルアミド10部の混合溶液を2時間で滴下し、
さらに同温度で2時間撹拌を継続した後、酢酸ブ
チル2部、エチルセロソルブ2部、ターシヤリイ
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
0.1部の混合溶液を加え、更に1時間撹拌を継続
した。次いで120℃に1時間保ち重合反応を完結
させてから酢酸ブチル2部、エチルセロソルブ2
部、ノルマルブタノール2部を加え、冷却し溶液
Eを得た。 得られた溶液Eは透明で粘度が3.0ポイズ、樹
脂の分子量が45000の共重合体溶液であつた。 製造例 6 製造例4と同様な方法においてメタクリルアミ
ド25部の代りに、N−メチルメタクリルアミド25
部を用いて製造を行つた。 得られた溶液Fは透明で粘度が2.8ポイズ、樹
脂の分子量が45000の共重合体溶液であつた。 製造例 7 撹拌機付きのフラスコにエチルセロソルブ40
部、キシレン30部を仕込み、窒素を吹き込みつつ
100℃に昇温し、撹拌しながら酢酸ビニル50部、
メタクリル酸エチル35部、アゾビスイソブチロニ
トリル2部、およびノルマルブタノール20部に溶
解したN−アセチルアクリルアミド15部の混合溶
液を2時間で滴下し、滴下終了後105℃に昇温し
同温度で2時間撹拌を継続した後、エチルセロソ
ルブ2部、キシレン2部、アゾビスイソブチロニ
トリル0.2部の混合溶液を加え、更に1時間撹拌
を継続した。次いで120℃に1時間保ち重合反応
を完結させてからエチルセロソルブ2部、キシレ
ン2部、ノルマルブタノール2部を加え、冷却し
溶液Gを得た。 得られた溶液Gは透明で粘度が2.7ポイズ、樹
脂の分子量が35000の共重合体溶液であつた。 製造例 8 撹拌機付きのフラスコにキシレン70部を仕込
み、窒素を吹込みつつ100℃に昇温し、撹拌しな
がら、マレイン酸ジメチル40部、酢酸ビニル40
部、ターシヤリイブチルパーオキシイソプロピル
カーボネート2.5部およびノルマルブタノール20
部に溶解したN−イソプロピルメタクリルアミド
20部の混合溶液を1時間で滴下し、滴下終了後同
温度で3時間撹拌を継続した後、ターシヤリイブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート0.3部、
キシレン3部、ノルマルブタノール2部の混合溶
液を加え、更に1時間撹拌を継続した。次いで
120℃に昇温し同温度で1時間保ち重合反応を完
結させてからキシレン3部、ノルマルブタノール
2部を加え、冷却し溶液Hを得た。 得られた溶液Hは透明で粘度が3.3ポイズ、樹
脂の分子量が55000の共重合体溶液であつた。 製造例 9 製造例2と同様な方法において、メタクリルア
ミド15部の代りにN−アセチルメタクリルアミド
15部を用いて製造を行い溶液Iを得た。 得られた溶液Iは透明で粘度が3.0ポイズ、樹
脂の分子量が47000の共重合体溶液であつた。 製造例 10 撹拌機付きのフラスコにエチルセロソルブ60
部、酢酸ブチル20部、N,N−ジエチルアクリル
アミド40部、酢酸ビニル60部、過酸化ベンゾイル
3部を仕込み、窒素を吹き込みつつ100℃にて4
時間撹拌後、エチルセロソルブ5部、酢酸ブチル
5部、過酸化ベンゾイル0.2部の混合溶液を加え、
更に1時間撹拌を継続した。次いで120℃に1時
間保ち重合反応を完結させてからエチルセロソル
ブ5部、酢酸ブチル5部を加え、冷却し溶液Jを
得た。 得られた溶液Jは透明で粘度が3.0ポイズ、樹
脂の分子量が50000の共重合体溶液であつた。 製造例 11 製造例5と同様な方法においてN−メチルアク
リルアミド10部の代りに、N,N−ジメチルメタ
クリルアミド10部、N−エチルアクリルアミド10
部の代りに、N,N−ジエチルアクリルアミド10
部を用いて製造を行い溶液Kを得た。 得られた溶液Kは透明で粘度が3.1ポイズ、樹
脂の分子量が48000の共重合体溶液であつた。 塗料化 製造例1〜11で得た共重合体溶液A〜Kを用い
て、第1表に示した塗料配合に従つて混練分散を
行い、実施例1〜11および比較例1と2の防汚塗
料の製造を行つた。 塗装試験板の作成 実施例1〜11の防汚塗料と、比較対照の一般市
販の代表的な溶解マトリツクス型防汚塗料(比較
例1)および不溶マトリツクス型防汚塗料(比較
例2)を、サンドブラスト処理鋼板にあらかじめ
防錆塗料を塗布してある塗板に乾燥膜厚として
150μになるごとく刷毛塗りを2回行い、防汚性
能試験板を作成した。同様に一定の10cm×20cmの
面積にのみ防汚塗料を塗布した防汚剤の溶出速度
測定用試験板を作成した。同様に一定の4cm×2
cmの面積に防汚塗料を塗布した11cm×157cmのア
ルミニウム板を円形のドラムに巻き付けた消耗膜
厚測定用のロータリードラムを作成した。 浸漬試験 兵庫県洲本市由良湾において、防汚性能試験板
および溶出速度測定用試験板については36カ月の
海中浸漬を、消耗膜厚測定用のロータリードラム
については2カ月の海中回転を行つた。 浸漬試験結果 浸漬試験による防汚性能試験結果を第2表に、
銅の溶出速度測定結果を第3表に、錫の溶出速度
測定結果を第4表に示す。また塗膜の消耗膜厚測
定結果を第5表に示す。 一般に海水中での防汚剤それぞれ単独の最低防
汚限界濃度は、銅化合物では銅として10γ/cm2
日、錫化合物では錫として1γ/cm2/日であると
されている。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 注 *印は、生物付着により測定不能の
ため0と表示する。
【表】
【表】 第2表の防汚性能試験については、実施例のす
べては36カ月経過後においても生物の付着は零%
であるが、比較例においては12カ月後には生物の
付着が見られ、18カ月後には全面に付着する。 第3表の銅の溶出速度については、実施例では
36カ月後においても最低防汚限界濃度以下となる
ものはないが、比較例では12カ月後には、いずれ
も最低防汚限界濃度以下となる。 第4表の錫の溶出速度については、実施例では
36カ月後においても最低防汚限界濃度以下となる
ものはないが、比較例では6カ月で最低防汚限界
濃度以下となる。 第5表の消耗膜厚については、実施例では徐々
に膜厚の減つていくのがみられるが、比較例では
膜厚の減耗がほとんどない。 塗膜の物理性試験 実施例1〜11および比較例1、2の防汚塗料を
用い、塗膜の物理性能の比較を行つた。 試験結果を第6表に示す。
【表】
【表】 実施例においては耐衝撃性、耐屈曲性の両試験
ともいずれも合格するが、比較例では耐衝撃性は
いずれも不合格であり、耐屈曲性は比較例2のみ
合格した。 以上の塗膜性能試験結果、海水浸漬試験結果、
消耗膜厚試験結果から認められるように、本発明
の防汚塗料から得られた塗膜は、強度があり、し
かも適度な海水溶解性があり、非常に優れた長期
防汚性能を持つものであることが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔ただし、式中、R1は水素原子またはメチル基
    を表わし、R2、R3は水素原子、低級アルキル基
    またはアセチル基のいずれかを表わす。〕 で示される不飽和単量体の重合物、または一般式
    〔〕で示される不飽和単量体とこれと共重合可
    能な遊離のカルボキシル基またはヒドロキシル基
    を含まない他のエチレン性不飽和単量体との共重
    合で得られる重合物をビヒクルとして含有するこ
    とを特徴とする防汚塗料。 2 一般式〔〕で示される不飽和単量体がアク
    リルアミドまたはその置換体である特許請求の範
    囲第1項記載の防汚塗料。 3 一般式〔〕で示される不飽和単量体がメタ
    クリルアミドまたはその置換体である特許請求の
    範囲第1項記載の防汚塗料。 4 他のエチレン性不飽和単量体がアクリル酸ア
    ルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステ
    ル、酢酸ビニル、スチレンから選ばれるものであ
    る特許請求の範囲第1項から第3項のいずれかに
    記載の防汚塗料。
JP14094981A 1981-09-09 1981-09-09 防汚塗料 Granted JPS5842668A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012021154A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Dow Global Technologies Llc 殺微生物コーティング

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