JPH0118972Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は外箱前面の扉の下方に操作パネルが
配設された加熱調理装置に関する。

〔考案の技術的背景〕

近時、加熱調理装置、例えば電子レンジとし
て、第１図に示すように外箱１の前面に設けられ
た扉の下方に操作パネル２を配設する構成にする
ことが考えられている。この場合、操作パネル２
はメンブレンキーボードによつて形成されるパネ
ル部３とこのパネル部３を支持する枠体４から形
成され、パネル取付板５およびパネル取付枠６を
介して外箱１の内部に設けられる加熱室７の前板
８および外箱１の底板９にそれぞれ取着されてい
る。すなわち、第２図に示すようにパネル取付枠
６の上端部が加熱室７の前板８、このパネル取付
枠６の下端部が外箱１の底板９にそれぞれ取着さ
れるとともに、このパネル取付枠６の上端部にパ
ネル取付板５の下端部５ａが取着され、さらにこ
のパネル取付板５の上端部がＬ字状に折曲され、
この折曲端部５ｂに操作パネル２の枠体４が取着
されるようになつている。また、パネル取付枠６
には開口部１０が形成されており、基端部がパネ
ル部３に接続されたリード線１１の先端部が開口
部１０を介して導出され、外箱１の底板９上に取
付けられたプリント基板１２に接続されるように
なつている。さらに、パネル取付枠６には開口部
１０の上縁部に前方斜め上方に向けて折曲形成さ
れた樋部１３が設けられており、操作パネル２と
加熱室７の前板８との間から漏洩する水滴１４等
がプリント基板１２等の電気部品にかかることが
防止されるようになつている。

〔背景技術の問題点〕

加熱室７内から流出し、前板８に沿つて滴下す
る水１４等が操作パネル２と加熱室７の前板８と
の間を介して操作パネル２の内部側に漏洩した場
合に、水滴の一部がパネル取付板５の折曲端部５
ｂの上面に沿つて前方に流出し、パネル取付枠６
の樋部１３から外れた位置に滴下するおそれがあ
つた。そのため、操作パネル２の内部に装着され
ているメンブレンキーボード、リード線１１或い
はプリント基板１２等の各電気部品に樋部１３か
ら外れた水滴等がかかるおそれがあつたので、各
電気部品の金属部分のさびつきおよび絶縁劣化等
の不具合が生じ、各電気部品の耐久性が悪くなる
問題もあつた。

〔考案の目的〕

この考案は操作パネルと加熱室の前板との間を
介して操作パネルの内部側に漏洩した水滴等の全
てを確実にパネル取付枠の樋部に導くことがで
き、操作パネルの内部に装着されている各電気部
品等のさびつきや絶縁劣化を防止して各電気部品
の耐久性を高めることができる加熱調理装置を提
供することを目的とするものである。

〔考案の概要〕

下端部がパネル取付枠の上端部に取着されると
ともに上端部が略Ｌ字状に折曲されこの折曲端部
に操作パネルが取付けられるパネル取付板に、上
方が拡開する凹陥状の水受け部を形成し、操作パ
ネルと加熱室の前板との間を介して操作パネルの
内部に漏洩する水滴等をこの水受け部で受けたの
ちパネル取付枠に形成されている樋部に導くよう
にしたものである。

〔考案の実施例〕

第３図乃至第５図はこの考案の一実施例を示す
ものである。なお、第３図乃至第５図において第
１図および第２図と同一部分には同一の符号を付
してその説明を省略する。すなわち、この考案は
パネル取付板５の下端部とパネル取付枠６との接
合部における上端部に上方が拡開する凹陥状の水
受け部２１を形成し、操作パネル２と加熱室７の
前板８との間を介して操作パネル２の内部側に漏
洩する水等をこの水受け部２１で受けたのち、パ
ネル取付板５の下端部５ａとパネル取付枠６との
接合部を介してパネル取付枠６の樋部１３に導く
ようにしたものである。この水受け部２１はパネ
ル取付板５におけるＬ字状の角部に傾斜状の折曲
部２２を形成し、この折曲部２２とパネル取付枠
６との間に形成するようにしたものである。ま
た、パネル取付板５には第５図に示すように折曲
部２２から下端部５ａに亘る複数の溝状の補強ビ
ード２３…が形成されている。

そこで、上記構成のものにあつては加熱室７の
内部から外部に流出し、加熱室７の前板８に沿つ
て滴下し、操作パネル２と加熱室７の前板８との
間を介して操作パネル２の内部側に漏洩する水滴
はパネル取付板５とパネル取付枠６との接合部の
上部に形成されている水受け部２１内に集めら
れ、この水受け部２１からパネル取付板５の下端
部５ａとパネル取付枠６との間を介してパネル取
付枠６の樋部１３に導かれるようになつている。
したがつて、第２図に示す構成のもののように操
作パネル２の内部側に漏洩した水滴がパネル取付
板５の折曲端部５ｂの上面に沿つて流出し、パネ
ル取付枠６の樋部１３から外れた位置に滴下する
おそれがないので、操作パネル２の内部に装着さ
れているメンブレンキーボード等のパネル部３の
内面やリード線１１、プリント基板１２等の電気
部品に水滴等がかかるおそれがなく、各電気部品
の金属部分のさびつきおよび絶縁劣化等を防止す
ることができ、各電気部品の耐久性の向上を図る
ことができる。また、パネル取付板５には折曲部
２２から下端部５ａに亘つて複数の補強ビード２
３…が形成されているので、このパネル取付板５
の機械的強度を高めることができるとともに、水
受け部２１内に集められた水滴等をこれらの各補
強ビード２３…を介して円滑に樋部１３に導くこ
とができる。

なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば、上記実施例では電子レンジに
適用した場合について示したが、電気オーブン或
いはガスオーブン等の各種の加熱調理装置に適用
してもよく、その他この考案の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施できることは勿論である。

〔考案の効果〕

この考案によれば、パネル取付板とパネル取付
枠との接合部の上部に上方が拡開する凹陥状の水
受け部を形成し、操作パネルと加熱室の前板との
間を介して操作パネルの内部側に漏洩する水滴等
をこの水受け部で受けたのち、パネル取付枠に形
成されている樋部に導くようにしたので、操作パ
ネルの内部側に漏洩した水滴等が樋部から外れて
滴下するおそれがなく、操作パネルの内部に装着
されている各電気部品等のさびつきや絶縁劣化を
防止して各電気部品の耐久性の向上を図ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は扉の下方に操作パネルが配設された電
子レンジの要部を示す斜視図、第２図は同縦断面
図、第３図乃至第５図はこの考案の一実施例を示
すもので、第３図は要部の縦断面図、第４図はパ
ネル取付板を示す斜視図、第５図はパネル取付板
に形成された補強ビードを示す斜視図である。 １……外箱、２……操作パネル、５……パネル
取付板、５ａ……下端部、５ｂ……折曲端部、６
……パネル取付枠、７……加熱室、８……前板、
９……底板、１０……開口部、１３……樋部、２
１……水受け部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に扉が設けられた外箱と、この外箱の内部
   に設けられ前記扉によつて開閉される加熱室と、
   前記扉の下方に配設された操作パネルと、上端部
   が前記加熱室の前板、下端部が前記外箱の底板に
   それぞれ取着されるとともに電気部品装着用の開
   口部が形成されこの開口部の上縁部に前記操作パ
   ネルと前記加熱室の前板との間から漏洩する水滴
   等が前記電気部品にかかることを防止する樋部が
   形成されたパネル取付枠と、このパネル取付枠の
   上端部に下端部が取着され上端部が略Ｌ字状に折
   曲されこの折曲端部に前記操作パネルが取付けら
   れるとともに前記パネル取付枠との接合部に上方
   が拡開する凹陥状の水受け部が形成され前記操作
   パネルと前記加熱室の前板との間を介して滴下す
   る水滴等を前記水受け部で受けたのち前記樋部に
   導くパネル取付板とを具備したことを特徴とする
   加熱調理装置。