JP3744821B2 - 加熱調理装置の構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,電子レンジ,電子オーブンなどの加熱調理装置の構造の改良に係り,特に組み立て性或いは調理処理で生じた汁や水分の処理などについての改良を重ねた加熱調理装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理装置は,一般的に,食品を収納して加熱する加熱室と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを具備して構成されている。
このような加熱調理装置の場合,例えば上部の加熱室と電気部品を収納した下部の機械室を仕切る箱形状の電気部品取り付け板に種々の電気部品や制御基盤などの制御部材などを取り付けることによって簡素な構造を達成している公知例が見られる(特開2000−2428号公報)。
しかしながら,上記特開2000−2428号公報に記載の全体構造では,全ての部品を1箇所で組み立てるには都合が良いが,近年,電気・電子部品を多く含む操作部や,加熱装置その他種々の電気部品などの制御部品は,例えば外国で組み立て,日本で加熱室を含む全体を組み立てるといった生産体制をとる場合が多く,上記特開2000−2428号公報に記載の加熱調理器では,全ての部品を集中的に組み立てることを前提としており,上記のような分割して組み立てるような場合に適さない。
また上記特開2000−2428号公報に記載の全体構造では,全ての電気部品などを加熱室側面などに取り付けなければならないので,取付け作業の向きとして作業員がまっすぐに下を向いた姿勢で作業することが出来ず,前かがみになった状態で横向きの不自然な姿勢を強要されるので極めて疲れる作業とならざるを得なかった。
そのため操作パネルや,電気部品を含む操作部については一体的に独立したユニット(機能ユニットと呼ぶ)として構成することが考えられる。
このような操作部やそれに接続される電気・電子部品を一体化し機能ユニットとして構成することは,上記の必要な部品は一体化するという点では理にかなったものであり,さらに,これらのユニットを加熱調理装置の底板に一体として設けるようにすれば,前かがみで且つ横方向に向いたままの過酷な作業から開放されるというメリットもあり,極めて有益である。
また,従来の加熱調理装置は一般に単純な箱型であったが,それでは操作者が加熱室の内部を見るのに,かがみこまないとならないという不便さがあり,加熱室の扉及び操作部を前方に向かった下方に傾斜させ,操作者の視認性を高めるようにした,加熱調理装置が存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように加熱室の扉が傾斜したタイプの従来の加熱調理装置では,上記扉を取り付けるための前板も傾斜する。そのため,後記するように,前板の組み立て時に,前板全体を傾斜方向に平行移動せねばならないので,加熱室を遮蔽する遮蔽壁にターンテーブル駆動モータ軸を挿入する長孔を形成せざると得ないので,遮蔽性が低下する問題や,更には,後記するように遮蔽壁後端部とその取付部である底板の垂直立ち上げ部との干渉が生じ,組み立て性が低下するという問題がある。
また,上記のように機能ユニットを加熱調理装置の底板に設けた場合,多くの電気電子部品を備えた制御部を含む機能ユニットが加熱室の下部に来ることになる。ところが加熱室では種々の調理が行なわれるので,野菜の汁や肉汁或いは水分が発生することになり,これらの汁等が壁面をつたって下部の制御部に滴下することを完全に防止するのは困難である。従って,このような構造の加熱調理装置では,加熱室から滴下する汁の処理が問題となる。
本発明は上記したような従来の加熱調理装置における課題の解消を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,
少なくとも食品を収納して加熱する加熱室と,該加熱室の扉と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを有する加熱調理装置であって,
上記扉とその下部に設けられる上記操作部の前面が加熱調理装置前面に向けて下向きに傾斜してなると共に,
該加熱調理装置の底板に取り付けられた上記制御部と,上記操作部とを一体として含み,上記加熱室とは独立して分離自在の機能ユニットを備えてなる加熱調理装置の構造において,
上記底板に取り付けられ,上記加熱室の開口を形成すると共に,その前面に上記扉を取り付けるための前板を含み,該前板が上記扉に沿った傾斜部と,その下端の垂直脚部を有して構成されてなることを特徴とする加熱調理装置の構造である。
この構造により,後記実施形態で詳しく述べるように,前板全体が傾斜していた従来技術と比べて,取付時に前板を傾斜方向に平行移動する必要がないので,ターンテーブル駆動モータ軸を挿入する貫通孔を長孔にする必要がなく,遮蔽性が向上する。また,遮蔽壁後端部と底板後端部の立ち上げ部との干渉の問題も無くなる。
本発明においては,更に前記制御部内の電子部品上に張り出し,平面視で上記電子部品の一部又は全部を覆うひさし部を備えて構成することも可能である。このように構成することで,肉汁,水滴などが制御部の電子部品にかからないので,安定した調理を行なうことが出来る。
更に上記ひさし部がその周縁に,該ひさし部上の汁,水などの流れ落ちを防止する汁受け部を具備してなることも可能である。この汁受け部によって,ひさし部上の肉汁などの電子部品への流れ落ちが完璧に阻止される。
上記制御に関する部品が制御基板に取り付けられた電子部品である場合には,制御基板に関する安全性が確保される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について添付図を参照して,本発明を具体化した実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。
ここに図1は本実施の一形態にかかる加熱調理装置全体の斜視図,図2はその内部構造を示す側断面図,図3は,装置中央部における側断面図,図4は前板の正面図である。なお,図2は,図4に示すC−C矢視断面図であり,図3は,図4におけるB−B矢視断面図である。
図1に示すように,この実施形態にかかる加熱調理装置1は,全体として箱状の外部ケース2と,その前面を塞ぐ扉3と,上記外部ケース2の前面であって上記扉3の下部に設けられた操作部4とが外部を覆っている。
また,この加熱調理装置1では,上記のように操作部4が前面下部に設けられていることと,扉3および操作部4が装置前方に向かって下方に傾斜している。
【0006】
上記加熱調理装置1の内部構造について図2および図3を用いて詳しく説明する。
この加熱調理装置1においては,図2に示す如く種々の電子部品8aを装着した制御基板8,高圧トランス(不図示),冷却ファンを駆動するファンモータ(不図示),ターンテーブル11を回転駆動するターンテーブル駆動モータ(不図示)および前記操作部4といった主要な電気・電子部品が,加熱調理装置1全体の底面をなす底板7に一体的に取り付けられ,機能ユニット13を構成している。即ち,上記底板7とこれに一体の上記制御基板8,高圧トランス,ファンモータ,ターンテーブル駆動モータおよび前記操作部4を具備してなる機能ユニット13は,その上部に設けた加熱室を構成する遮蔽壁14とは,独立して分離可能である。
このように上記機能ユニット13がその上部の大型部材である加熱室用遮蔽壁14と分離独立であることによって,上記機能ユニット13を加熱室から分離して別個に製造することが出来る。また上記機能ユニッ13は,上記したように水平の底板7の上面に全ての部品が取り付けられ,その上部が完全に開放された状態で組立てることができるので,各部品の取り付け作業は作業員が下を向くだけの単純作業となり,疲労を感じることも極めて少なくなったのである。
【0007】
図4に正面図を示す前板15は,その下端の垂直脚部15aと加熱室の前面開口15b(図4参照)を形成する傾斜部15cとから構成されている。即ち,上記前板15は,図4に詳細に示すように上記垂直脚部15aの上端である接合線15dで折れ曲がり,傾斜部15cに接続する構造となっている。
上記前板15の上記垂直脚部15aは,図4に詳細に示すように中央の開口部15eを挟んで,左右に分かれている。上記開口部15eには,図2及び図3に示すように電子部品8aが設けられる。
前記遮蔽壁14は,その前端部14aが,図2に示す如く前板15の傾斜部15cに接合されており,遮蔽壁14の後端部14bが,底板7の背面に形成した垂直の立ち上げ部7aに固定されることによって上記前板14と一体化されて製造される。
また,上記前板15の一部は図3に詳細に示すように,制御部の方向に折曲され,操作部取付板16の突出部16cと合わされてひさし部15fを構成している。上記ひさし部15fは加熱調理装置の幅方向に十分な広がりを持っており,平面視で前記電子部品8aの上部を覆い,ひさしの役目をなすので,上記遮蔽壁14をつたって下方の制御部に滴下する肉汁などが,上記電気電子部品8aに直接かからない様にすることが出来る。また,上記ひさし部15fの先端周縁に上方に折れ曲がる汁受け部16bを設けることで,汁の流れ落ちを更に確実に防止することが出来る。
なお,このようなひさし部15fは,上記のように操作部取付板16の一部と前板15の一部を合わしたもので構成してもよいが,操作部取付板16のみ或いは前板15の一部のみで構成しても,或いは遮蔽壁14の一部として構成しても構わない。また汁受け部16bについても,図示のように操作部取付板16の一部によって構成することも,他の部材を接着したりして構成することも可能である。
従来は,上記前板15を底板7に取り付ける場合,前板15の下端部(本実施形態における垂直脚部15aに相当)が図2に破線で示すように傾斜部15cの延長線上に設けられていた。従って前板15を底板7に取り付けようとすると,操作部取付板16との接触部(図2の16d)に沿って,矢印Yで示すように前方斜め下方向に平行移動させなければならない。ところが従来の前板16が全体として傾斜している加熱調理装置では,ターンテーブル11を回転駆動するモータ軸T1が上記のように操作部取付板16に固定されて底板7に設けられているので,上記のように前板16を斜め下方に平行移動させようとすると,前板15に固定された遮蔽壁に形成された時モータ軸T1を貫通させるための貫通孔T2を加熱調理装置前後方向の長孔にする必要があり,これは,遮蔽壁の遮蔽効果を損ねる原因となる。
また上記前板15に固定された遮蔽壁14の後端部14bは図2に示すように底板7の立ち上げ部7aに取り付けられるが,上記の従来例のように,遮蔽壁14に固定された前板15を,前方下方に向けて矢印Yの方向に平行移動しないと取り付けることが出来ないと,上記遮蔽壁後端部14bが,上記立ちあげ部7aと干渉するので,容易に接合することが出来ないという組み立て性に関する問題があった。
この点,本実施形態に係る加熱調理装置では,前板15の下端が垂直脚部15aを形成しているので,前板15を上記点15dからそのまま下方に垂直に平行移動させて底板7に取り付けることが出来る。従って,前記したような,貫通孔T2が長孔になったり,垂直の立ち上げ部7aとの干渉といった問題は生じない。
【0008】
【発明の効果】
本発明にかかる加熱調理装置の構造は,
少なくとも食品を収納して加熱する加熱室と,該加熱室の扉と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを有する加熱調理装置であって,
上記扉とその下部に設けられる上記操作部の前面が加熱調理装置前面に向けて下向きに傾斜してなると共に,
該加熱調理装置の底板に取り付けられた上記制御部と,上記操作部とを一体として含み,上記加熱室とは独立して分離自在の機能ユニットを備えてなる加熱調理装置の構造において,
上記底板に取り付けられ,上記加熱室の開口を形成すると共に,その前面に上記扉を取り付けるための前板を含み,該前板が上記扉に沿った傾斜部と,その下端の垂直脚部を有して構成されてなることを特徴とする加熱調理装置の構造である。
この構造により前板全体が傾斜していた従来技術と比べて,取付時に前板を傾斜方向に平行移動する必要がないので,ターンテーブル駆動モータ軸を挿入する貫通孔を長孔にする必要がなく,遮蔽性が向上する。また,遮蔽壁後端部と底板後端部の立ち上げ部との干渉の問題も無くなる。
本発明においては,更に前記制御部内の電子部品上に張り出し,平面視で上記電子部品の一部又は全部を覆うひさし部を備えて構成することも可能である。このように構成することで,肉汁,水分などが制御部の電子部品にかからないので,安定した調理を行なうことが出来る。
更に上記ひさし部がその周縁に,該ひさし部上の汁,水分などの流れ落ちを防止する汁受け部を具備してなることも可能である。この汁受け部によって,ひさし部上の肉汁などの電子部品への流れ落ちが完璧に阻止される。
上記制御に関する部品が制御基板に取り付けられた電子部品である場合には,制御基板に関する安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態にかかる加熱調理装置全体の斜視図。
【図2】 その内部構造を示す側断面図(図4におけるB−B矢視側断面図)。
【図3】 図2におけるX矢視図(図4におけるC−C矢視側断面図)。
【図4】 前板の正面図。
【符号の説明】
1…加熱調理装置
2…外部ケース
3…扉
4…操作部
7…底板
8…制御基板
8a…電子部品
11…ターンテーブル
13…機能ユニット
14…遮蔽壁
14a…前端部
14b…後端部
14d…汁受け部
15…前板
15a…垂直脚部
15b…開口
15c…傾斜部
15d…接合線
15e…開口部
15f…ひさし部
16…操作部取付板
16b…汁受け部
【発明の属する技術分野】
本発明は,電子レンジ,電子オーブンなどの加熱調理装置の構造の改良に係り,特に組み立て性或いは調理処理で生じた汁や水分の処理などについての改良を重ねた加熱調理装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理装置は,一般的に,食品を収納して加熱する加熱室と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを具備して構成されている。
このような加熱調理装置の場合,例えば上部の加熱室と電気部品を収納した下部の機械室を仕切る箱形状の電気部品取り付け板に種々の電気部品や制御基盤などの制御部材などを取り付けることによって簡素な構造を達成している公知例が見られる(特開2000−2428号公報)。
しかしながら,上記特開2000−2428号公報に記載の全体構造では,全ての部品を1箇所で組み立てるには都合が良いが,近年,電気・電子部品を多く含む操作部や,加熱装置その他種々の電気部品などの制御部品は,例えば外国で組み立て,日本で加熱室を含む全体を組み立てるといった生産体制をとる場合が多く,上記特開2000−2428号公報に記載の加熱調理器では,全ての部品を集中的に組み立てることを前提としており,上記のような分割して組み立てるような場合に適さない。
また上記特開2000−2428号公報に記載の全体構造では,全ての電気部品などを加熱室側面などに取り付けなければならないので,取付け作業の向きとして作業員がまっすぐに下を向いた姿勢で作業することが出来ず,前かがみになった状態で横向きの不自然な姿勢を強要されるので極めて疲れる作業とならざるを得なかった。
そのため操作パネルや,電気部品を含む操作部については一体的に独立したユニット(機能ユニットと呼ぶ)として構成することが考えられる。
このような操作部やそれに接続される電気・電子部品を一体化し機能ユニットとして構成することは,上記の必要な部品は一体化するという点では理にかなったものであり,さらに,これらのユニットを加熱調理装置の底板に一体として設けるようにすれば,前かがみで且つ横方向に向いたままの過酷な作業から開放されるというメリットもあり,極めて有益である。
また,従来の加熱調理装置は一般に単純な箱型であったが,それでは操作者が加熱室の内部を見るのに,かがみこまないとならないという不便さがあり,加熱室の扉及び操作部を前方に向かった下方に傾斜させ,操作者の視認性を高めるようにした,加熱調理装置が存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように加熱室の扉が傾斜したタイプの従来の加熱調理装置では,上記扉を取り付けるための前板も傾斜する。そのため,後記するように,前板の組み立て時に,前板全体を傾斜方向に平行移動せねばならないので,加熱室を遮蔽する遮蔽壁にターンテーブル駆動モータ軸を挿入する長孔を形成せざると得ないので,遮蔽性が低下する問題や,更には,後記するように遮蔽壁後端部とその取付部である底板の垂直立ち上げ部との干渉が生じ,組み立て性が低下するという問題がある。
また,上記のように機能ユニットを加熱調理装置の底板に設けた場合,多くの電気電子部品を備えた制御部を含む機能ユニットが加熱室の下部に来ることになる。ところが加熱室では種々の調理が行なわれるので,野菜の汁や肉汁或いは水分が発生することになり,これらの汁等が壁面をつたって下部の制御部に滴下することを完全に防止するのは困難である。従って,このような構造の加熱調理装置では,加熱室から滴下する汁の処理が問題となる。
本発明は上記したような従来の加熱調理装置における課題の解消を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,
少なくとも食品を収納して加熱する加熱室と,該加熱室の扉と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを有する加熱調理装置であって,
上記扉とその下部に設けられる上記操作部の前面が加熱調理装置前面に向けて下向きに傾斜してなると共に,
該加熱調理装置の底板に取り付けられた上記制御部と,上記操作部とを一体として含み,上記加熱室とは独立して分離自在の機能ユニットを備えてなる加熱調理装置の構造において,
上記底板に取り付けられ,上記加熱室の開口を形成すると共に,その前面に上記扉を取り付けるための前板を含み,該前板が上記扉に沿った傾斜部と,その下端の垂直脚部を有して構成されてなることを特徴とする加熱調理装置の構造である。
この構造により,後記実施形態で詳しく述べるように,前板全体が傾斜していた従来技術と比べて,取付時に前板を傾斜方向に平行移動する必要がないので,ターンテーブル駆動モータ軸を挿入する貫通孔を長孔にする必要がなく,遮蔽性が向上する。また,遮蔽壁後端部と底板後端部の立ち上げ部との干渉の問題も無くなる。
本発明においては,更に前記制御部内の電子部品上に張り出し,平面視で上記電子部品の一部又は全部を覆うひさし部を備えて構成することも可能である。このように構成することで,肉汁,水滴などが制御部の電子部品にかからないので,安定した調理を行なうことが出来る。
更に上記ひさし部がその周縁に,該ひさし部上の汁,水などの流れ落ちを防止する汁受け部を具備してなることも可能である。この汁受け部によって,ひさし部上の肉汁などの電子部品への流れ落ちが完璧に阻止される。
上記制御に関する部品が制御基板に取り付けられた電子部品である場合には,制御基板に関する安全性が確保される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について添付図を参照して,本発明を具体化した実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。
ここに図1は本実施の一形態にかかる加熱調理装置全体の斜視図,図2はその内部構造を示す側断面図,図3は,装置中央部における側断面図,図4は前板の正面図である。なお,図2は,図4に示すC−C矢視断面図であり,図3は,図4におけるB−B矢視断面図である。
図1に示すように,この実施形態にかかる加熱調理装置1は,全体として箱状の外部ケース2と,その前面を塞ぐ扉3と,上記外部ケース2の前面であって上記扉3の下部に設けられた操作部4とが外部を覆っている。
また,この加熱調理装置1では,上記のように操作部4が前面下部に設けられていることと,扉3および操作部4が装置前方に向かって下方に傾斜している。
【0006】
上記加熱調理装置1の内部構造について図2および図3を用いて詳しく説明する。
この加熱調理装置1においては,図2に示す如く種々の電子部品8aを装着した制御基板8,高圧トランス(不図示),冷却ファンを駆動するファンモータ(不図示),ターンテーブル11を回転駆動するターンテーブル駆動モータ(不図示)および前記操作部4といった主要な電気・電子部品が,加熱調理装置1全体の底面をなす底板7に一体的に取り付けられ,機能ユニット13を構成している。即ち,上記底板7とこれに一体の上記制御基板8,高圧トランス,ファンモータ,ターンテーブル駆動モータおよび前記操作部4を具備してなる機能ユニット13は,その上部に設けた加熱室を構成する遮蔽壁14とは,独立して分離可能である。
このように上記機能ユニット13がその上部の大型部材である加熱室用遮蔽壁14と分離独立であることによって,上記機能ユニット13を加熱室から分離して別個に製造することが出来る。また上記機能ユニッ13は,上記したように水平の底板7の上面に全ての部品が取り付けられ,その上部が完全に開放された状態で組立てることができるので,各部品の取り付け作業は作業員が下を向くだけの単純作業となり,疲労を感じることも極めて少なくなったのである。
【0007】
図4に正面図を示す前板15は,その下端の垂直脚部15aと加熱室の前面開口15b(図4参照)を形成する傾斜部15cとから構成されている。即ち,上記前板15は,図4に詳細に示すように上記垂直脚部15aの上端である接合線15dで折れ曲がり,傾斜部15cに接続する構造となっている。
上記前板15の上記垂直脚部15aは,図4に詳細に示すように中央の開口部15eを挟んで,左右に分かれている。上記開口部15eには,図2及び図3に示すように電子部品8aが設けられる。
前記遮蔽壁14は,その前端部14aが,図2に示す如く前板15の傾斜部15cに接合されており,遮蔽壁14の後端部14bが,底板7の背面に形成した垂直の立ち上げ部7aに固定されることによって上記前板14と一体化されて製造される。
また,上記前板15の一部は図3に詳細に示すように,制御部の方向に折曲され,操作部取付板16の突出部16cと合わされてひさし部15fを構成している。上記ひさし部15fは加熱調理装置の幅方向に十分な広がりを持っており,平面視で前記電子部品8aの上部を覆い,ひさしの役目をなすので,上記遮蔽壁14をつたって下方の制御部に滴下する肉汁などが,上記電気電子部品8aに直接かからない様にすることが出来る。また,上記ひさし部15fの先端周縁に上方に折れ曲がる汁受け部16bを設けることで,汁の流れ落ちを更に確実に防止することが出来る。
なお,このようなひさし部15fは,上記のように操作部取付板16の一部と前板15の一部を合わしたもので構成してもよいが,操作部取付板16のみ或いは前板15の一部のみで構成しても,或いは遮蔽壁14の一部として構成しても構わない。また汁受け部16bについても,図示のように操作部取付板16の一部によって構成することも,他の部材を接着したりして構成することも可能である。
従来は,上記前板15を底板7に取り付ける場合,前板15の下端部(本実施形態における垂直脚部15aに相当)が図2に破線で示すように傾斜部15cの延長線上に設けられていた。従って前板15を底板7に取り付けようとすると,操作部取付板16との接触部(図2の16d)に沿って,矢印Yで示すように前方斜め下方向に平行移動させなければならない。ところが従来の前板16が全体として傾斜している加熱調理装置では,ターンテーブル11を回転駆動するモータ軸T1が上記のように操作部取付板16に固定されて底板7に設けられているので,上記のように前板16を斜め下方に平行移動させようとすると,前板15に固定された遮蔽壁に形成された時モータ軸T1を貫通させるための貫通孔T2を加熱調理装置前後方向の長孔にする必要があり,これは,遮蔽壁の遮蔽効果を損ねる原因となる。
また上記前板15に固定された遮蔽壁14の後端部14bは図2に示すように底板7の立ち上げ部7aに取り付けられるが,上記の従来例のように,遮蔽壁14に固定された前板15を,前方下方に向けて矢印Yの方向に平行移動しないと取り付けることが出来ないと,上記遮蔽壁後端部14bが,上記立ちあげ部7aと干渉するので,容易に接合することが出来ないという組み立て性に関する問題があった。
この点,本実施形態に係る加熱調理装置では,前板15の下端が垂直脚部15aを形成しているので,前板15を上記点15dからそのまま下方に垂直に平行移動させて底板7に取り付けることが出来る。従って,前記したような,貫通孔T2が長孔になったり,垂直の立ち上げ部7aとの干渉といった問題は生じない。
【0008】
【発明の効果】
本発明にかかる加熱調理装置の構造は,
少なくとも食品を収納して加熱する加熱室と,該加熱室の扉と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを有する加熱調理装置であって,
上記扉とその下部に設けられる上記操作部の前面が加熱調理装置前面に向けて下向きに傾斜してなると共に,
該加熱調理装置の底板に取り付けられた上記制御部と,上記操作部とを一体として含み,上記加熱室とは独立して分離自在の機能ユニットを備えてなる加熱調理装置の構造において,
上記底板に取り付けられ,上記加熱室の開口を形成すると共に,その前面に上記扉を取り付けるための前板を含み,該前板が上記扉に沿った傾斜部と,その下端の垂直脚部を有して構成されてなることを特徴とする加熱調理装置の構造である。
この構造により前板全体が傾斜していた従来技術と比べて,取付時に前板を傾斜方向に平行移動する必要がないので,ターンテーブル駆動モータ軸を挿入する貫通孔を長孔にする必要がなく,遮蔽性が向上する。また,遮蔽壁後端部と底板後端部の立ち上げ部との干渉の問題も無くなる。
本発明においては,更に前記制御部内の電子部品上に張り出し,平面視で上記電子部品の一部又は全部を覆うひさし部を備えて構成することも可能である。このように構成することで,肉汁,水分などが制御部の電子部品にかからないので,安定した調理を行なうことが出来る。
更に上記ひさし部がその周縁に,該ひさし部上の汁,水分などの流れ落ちを防止する汁受け部を具備してなることも可能である。この汁受け部によって,ひさし部上の肉汁などの電子部品への流れ落ちが完璧に阻止される。
上記制御に関する部品が制御基板に取り付けられた電子部品である場合には,制御基板に関する安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態にかかる加熱調理装置全体の斜視図。
【図2】 その内部構造を示す側断面図(図4におけるB−B矢視側断面図)。
【図3】 図2におけるX矢視図(図4におけるC−C矢視側断面図)。
【図4】 前板の正面図。
【符号の説明】
1…加熱調理装置
2…外部ケース
3…扉
4…操作部
7…底板
8…制御基板
8a…電子部品
11…ターンテーブル
13…機能ユニット
14…遮蔽壁
14a…前端部
14b…後端部
14d…汁受け部
15…前板
15a…垂直脚部
15b…開口
15c…傾斜部
15d…接合線
15e…開口部
15f…ひさし部
16…操作部取付板
16b…汁受け部
Claims (4)
- 少なくとも食品を収納して加熱する加熱室と,該加熱室の扉と,上記加熱室内に収納された食品を加熱する加熱装置と,上記加熱室内に置かれて上記食品を載置するターンテーブルと,該ターンテーブルを回転駆動するターンテーブル駆動装置と,調理に関する種々の指令を与えるための操作部と,上記操作部からの指令に基づいて上記加熱装置,ターンテーブル等を制御する制御部とを有する加熱調理装置であって,
上記扉とその下部に設けられる上記操作部の前面が加熱調理装置前面に向けて下向きに傾斜してなると共に,
該加熱調理装置の底板に取り付けられた上記制御部と,上記操作部とを一体として含み,上記加熱室とは独立して分離自在の機能ユニットを備えてなる加熱調理装置の構造において,
上記底板に取り付けられ,上記加熱室の開口を形成すると共に,その前面に上記扉を取り付けるための前板を含み,該前板が上記扉に沿った傾斜部と,その下端の垂直脚部を有して構成されてなることを特徴とする加熱調理装置の構造。 - 前記制御部内の電子部品上に張り出し,平面視で上記電子部品の一部又は全部を覆うひさし部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の加熱調理装置の構造。
- 上記ひさし部がその周縁に,該ひさし部上の汁或いは水の流れ落ちを防止する汁受け部を具備してなる請求項2記載の加熱調理装置の構造。
- 上記電子部品が制御基板に取り付けられてなる請求項3記載の加熱調理装置の構造。
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