JPH01189328A - 湿度調整剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は湿度調整剤、さらに詳しくは有機酸または無
機酸の塩類、その塩類の飽和水溶液および吸水性高分子
樹脂を混合してゲル状としたことを特徴とする湿度調整
剤に関するものであり、医薬品や食品などの包装分野で
利用される。

［従来技術およびその問題点］ 医薬品や食品の中には湿度によって外観変化や含量低下
などの不都合を生じるものがある。このような医薬品や
食品をプラスチックビンのような容器で保存する場合に
は、通常乾燥剤としてシリカゲルなどが用いられている
。また、乾燥剤として塩化カルシウム、吸水性高分子樹
脂および賦形剤を組み合わせて固型状（例えばシート状
）に成型したものも用いられている。しかしながら、シ
リカゲルやこのような乾燥剤は水分を吸収するだけであ
るから、高湿下ではその目的を十分に果たすが、低湿下
では、容器内部の湿度が低くなりすぎることがある０例
えば、有効成分が結晶水をもつ医薬品をシリカゲルのよ
うな乾燥剤と共に容器内に保存すると、低湿下では乾燥
剤が医薬品の結晶水をも吸収してしまい、医薬品を却っ
て不安定にする場合がある。

また、容器内の湿度を一定にするために、デシケータ内
で湿度調整に使用きれている有機酸または無機酸の塩類
の飽和水溶液を用いることが考えられる。しかしながら
これは水溶液であるため容器内でこぼれると医薬品や食
品を濡らしてしまうので、これを医薬品や食品を保存す
る容器での湿度調整剤として用いることはできない。

０；Ａ、１做ｂ） ［問題点を解決するための手段］ この発明の発明者らは、上記のような問題点を′克服す
べく鋭意研究した結果、有機酸または無機酸の塩類、そ
の塩類の飽和水溶液および吸水性高分子樹脂を混合して
ゲル状としたものが、塩類の飽和水溶液の湿度調整機能
を損うことなく、高湿下でも低湿下においても、容器内
の湿度をほぼ一定に保つことのできる湿度調整剤として
用いることができることを見出してこの発明を完成した
。

この発明で用いられる有機酸または無機酸の塩類として
は、湿度１４整機能を有するものであればよく、具体的
には例えばアルカリ金属塩（例えば、硝酸リチウム、塩
化リチウム、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、硫酸カリ
ウム、炭酸カリウム、硝酸カリウム、塩化カリウムなど
）、アルカリ土類金属塩（例えば塩化カルシウム、硝酸
カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウムなど
）、アンモニウム塩（例えば硝酸アンモニウムなど）等
が挙げられ、容器内の所望湿度に応じて、適宜選択する
ことができる０例えば、炭酸カリウムの飽和水溶液を用
いた場合には、２５℃で相対湿度約４３％（文献値：「
材料と水分ハンドブック」第２５０頁、昭和４３年４月
１５日発行、大豆出版）が得られる。また、この発明で
用いられる吸水性高分子樹脂としては、例えばポリアク
リル酸塩系高分子樹脂（例えば商品名：ワンダーゲル、
花王株式会社製、商品名：ボイズ５Ａ−２０、花王株式
会社製など）、アルギネート系高分子樹脂、カルボキシ
メチルセルロース系高分子樹脂、デンプン−アクリロニ
トリルグラフト共重合体ケン化物、デンプン−アクリル
酸グラフト共重合体系高分子樹脂（例えば商品名：サン
ウェット、三洋化成工業株式会社製など）、ポリエチレ
ンオキサイド系高分子樹脂、インブチレン−マレイン酸
共重合体系高分子樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体ケン化物、酢酸ビニルー不飽和ジカルボン酸
系モノマー共重合体ケン化物、アクリル繊維内芯とアク
リル酸塩系共重合体外層との複合繊維などが挙げられる
。

この発明の湿度調整剤は、例えば以下のようにして製造
される。

まず水にその溶解度以上に過剰の有機酸または無機酸の
塩類を添加して攪拌する。室温で１〜２日間放置し、そ
の上澄液、すなわち塩類の飽和水溶液を採り、それに同
種の塩類および吸水性高分子樹脂を混合し、攪拌して、
ゲル状となすことにより、目的とする湿度調整剤が得ら
れる。

ここで有機酸または無機酸の塩類の飽和水溶液に添加す
る同種の塩類は、この発明の湿度調整剤が吸湿した際に
溶解して、飽和水溶液状態を保つためのものであり、し
たがってその添加量はこの発明の湿度調整剤が適用きれ
る容器の材質、保存条件（相対湿度、温度など）および
保存期間などによって適宜定められる。

有機酸または無機酸の塩類、その塩類の飽和水溶液およ
び吸水性高分子樹脂の配合比率は、その混合物がゲル状
態を保てるのであれば必ずしも限定されない。

この発明の湿度ＢＪ４整剤の使用量は、適用しようとす
る容器の材質、用量、保存される医薬品や食品の種類、
量および保存条件、保存期間などに応じて適宜選択され
る。

この発明の湿度調整剤は例えば、底に小さな孔のあいた
容器に入れて、医薬品などを入れる容器本体の蓋の内側
に装着して使用される。この発明の湿度調整剤では、水
が鉄水性高分子樹脂の中に保持されていて、ゲル状であ
るため、容器内の医薬品や食品を濡らす恐れがない。

［効果］ 以下、この発明の効果を試験例により説明する。

Ａ：後記実施例１で得られた湿度調整剤Ｂ：後記実施例
２で得られた湿度調整機能！】羞 底に小さな孔のあいたシリカゲルを入れる容器（材質：
ポリエチレン）に上記試験サンプルＡまたはＢを入れて
、それを容器本体の蓋（材質：ポリプロピレン）に装着
し、その蓋を容器本体（材質：ポリエチレン）にトルク
１０ｋｇ−ｃｍで巻き締める。この容器（容積：　３６
０ｍ１！　’）を２５℃、相対湿度９２％（硝酸カリウ
ムの飽和水溶液で調整）のデシケータ−に入れ、容器内
に挿入された湿度センサーで容器内の湿度変化を２．７
日間測定する。

その後、２５°Ｃ１相対湿度１１％（塩化リチウムの飽
和水溶液で調！りのデシケータ−に入れ替え、同様に容
器内の湿度変化を７日間測定する。

なお、対照として、湿度調整剤を入れない容器について
も同様にして容器内の湿度変化を測定する。

区ＪＡＵＬ玉 上記の試験結果から、湿度ｉＩｔ剤を入れない容器内の
湿度は、経日により保存条件の影響を受け、高湿下（相
対湿度９２％）では著しく増加し、低湿下（相対湿度１
１％）では著しく減少したのに対して、この発明の湿度
調整剤を入れた容器内の湿度は、高湿下および低湿下の
双方において経日させても、はとんど一定であることが
わかる。

［実施例］ 以下、実施例により、この発明をさらに詳細に説明する
。

水（５００ｆｆｌ１１　）に攪拌しながら炭酸カリウム
を溶解しなくなるまで加えて、室温で２日間放置し、そ
の上澄液（炭酸カリウムの飽和水溶液）をとる。

この上澄液（４＋１１１１）に炭酸カリウム（０，５ｇ
）およびボイズ５Ａ−２０（０，５ｇ　）を混合し、攪
拌してゲル状の湿度調整剤を得る。

裏蓋１１ 実施例１と同様にして調製した炭酸カリウムの飽和水溶
液（４１Ｑ）に、炭酸カリウム（０，５ｇ）およびサン
ウェット（０，５ｇ）を混合し、攪拌してゲル状の湿度
調整剤を得る。

特許出願人　　藤沢薬品工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 有機酸または無機酸の塩類、その塩類の飽和水溶液およ
   び吸水性高分子樹脂を混合してゲル状としたことを特徴
   とする湿度調整剤。