JPH0118803Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、合成樹脂製エアクリーナに２次空
気供給通路を接続したところのエンジンの２次空
気供給装置に関するものである。

（従来技術） エンジンの排気ガス浄化のため排気通路とエア
クリーナとの間に２次空気供給通路が配設される
と共に、該通路には排気時の脈動によつて生ずる
排気の逆流を阻止するためのリードバルブが設け
られている。（例えば実開昭53−59728号公報） しかしながら、リードバルブが排気ガスの脈動
により共振を起こすなどしたときには高温の排気
ガスが合成樹脂製のエアクリーナに直接当たつて
変形を生じるおそれがあつた。

また、上記リードバルブの振動がエアクリーナ
に伝わりエアクリーナ自体も振動を起こして、騒
音を発生するという不具合があつた。

（考案の目的） この考案は、２次空気供給装置から逆流した高
温排気ガスによるエアクリーナの変形を防止する
と共に、２次空気供給装置によつて生ずる騒音発
生を防止することを目的とするものである。

（考案の構成） 上記目的を達成するためのこの考案は、排気脈
動を利用して排気通路へ２次空気を供給するよう
にしたエンジンにおいて、合成樹脂製エアクリー
ナの外壁に、下流側の端部にリードバルブを有す
るリードバルブケーシングを取付け、該リードバ
ルブケーシング内のリードバルブ上流に上記エア
クリーナの外壁との間に適宜の空間部を有する如
く金属製の仕切板を設け、またエアクリーナの外
壁及び仕切板を貫通する小径のパイプを設けて、
該エアクリーナ内と上記リードバルブケーシング
のリードバルブ上流側とを連通させたエンジンの
２次空気供給装置である。

（実施例） 以下図面にもとづいてこの考案の実施例を説明
する。第１図において、１はエンジン、２は吸気
通路、３はスロツトルボデイ、４はエアフローメ
ータ、５は合成樹脂製エアクリーナ、６ａ，６ｂ
はリードバルブ装置、７ａ，７ｂは２次空気供給
通路、８は排気通路、９は触媒である。

上記リードバルブ装置６ａ，６ｂ及び２次空気
供給通路７ａ，７ｂにより２次空気供給装置１０
が構成される。

第２図及び第３図においてリードバルブ装置ま
わりについて詳説すると、リードバルブ装置６
ａ，６ｂはそれぞれリードバルブケーシング１０
ａ，１０ｂの下流側の端部に設けられた、リード
バルブ１１ａ，１１ａ及びリードバルブ１１ｂ，
１１ｂとフイルタ１２ａ，１２ｂとにより構成さ
れている。そして上記リードバルブケーシング１
０ａ，１０ｂは上流側の端部を合成樹脂製のエア
クリーナ５の外壁５ａにねじ１３で固着されてい
る。また、該リードバルブケーシング１０ａ，１
０ｂ内にはそれぞれ金属性の仕切板１４がエアク
リーナ５の外壁５ａとの間に適宜の空間部１５を
有する如くねじ１６により固設されている。さら
に、該仕切板１４及び外壁５ａを貫通する小径の
金属製パイプ１７がそれぞれ設けられ、そのエア
クリーナ５内側の端部を固定具１８によりねじ止
めで固定されている。つまり各パイプ１７はそれ
ぞれエアクリーナ５内と上記リードバルブケーシ
ング１０ａ，１０ｂ内のリードバルブチヤンバー
１９とを連通させることになる。

なお、エアクリーナ５は上下に配された２個の
ケースがボルト・ナツト２０により一体的に結合
されたものより構成され、内部中央にフイルター
エレメント２１を取付け、また上流側に外気の導
入口２２及び２次空気供給通路７ａ，７ｂを接続
し、下流側にエンジンの吸気通路に接続する排出
口２３を設けている。

したがつて、２次空気供給通路７ａ，７ｂにお
いて、エンジン１の排気時の脈動により排気が逆
流しても、リードバルブ装置６ａ，６ｂのリード
バルブ１１ａ，１１ｂにより逆流が阻止されて高
温で有害成分を含む排気ガスがエアクリーナ５内
に流入するのが妨げられる。そして排気ガスの脈
動による振動等により排気ガスがリードバルブチ
ヤンバー１９内に流入するが、上記金属製の仕切
板１４が防護壁となることによつて排気ガスがエ
アクリーナ５の外壁５ａに直接当つて該エアクリ
ーナ５を変形させないようにすることができる。
また、上記の如くリードバルブ１１ａ，１１ｂが
振動しても上記空間部１５の空気層によつて緩衝
されるためエアクリーナ５に振動が直接伝わつて
騒音を発生するのを防止出来る。

（考案の効果） 以上説明したこの考案によれば、合成樹脂製エ
アクリーナの外壁に近接して設けた２次空気供給
通路内のリードバルブがエンジンの排気ガスの脈
動による振動等によつて排気ガスが逆流した場合
でも、上記エアクリーナの外壁との間に適宜の空
間部を有する如く金属製の仕切板を設けているの
で、高温の排気ガスが合成樹脂製のエアクリーナ
の外壁に上記仕切板に遮えぎられて直接当たるこ
とがないため、従来のようにエアクリーナが変形
したりすることがなく、またリードバルブの振動
が上記空気室により緩衝されるため従来の如くエ
アクリーナ自体が振動して騒音の原因となること
を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るエンジンの２次空気供
給装置の全体配置図、第２図は同上２次空気供給
装置の要部を拡大し且つ破断して示す平面図、第
３図は第２図の−矢視断面図である。 ５…合成樹脂製エアクリーナ、５ａ…同エアク
リーナの外壁、６ａ，６ｂ…リードバルブ装置、
１０ａ，１０ｂ…リードバルブケーシング、１１
ａ，１１ｂ…リードバルブ、１４…金属製の仕切
板、１５…空間部、１７…パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気脈動を利用して排気通路へ２次空気を供給
   するようにしたエンジンにおいて、合成樹脂製エ
   アクリーナの外壁に、下流側の端部にリードバル
   ブを有するリードバルブケーシングを取付け、該
   リードバルブケーシング内のリードバルブ上流に
   上記エアクリーナの外壁との間に適宜の空間部を
   有する如く金属製の仕切板を設け、またエアクリ
   ーナの外壁及び仕切板を貫通する小径のパイプを
   設けて該エアクリーナ内と上記リードバルブケー
   シングのリードバルブ上流側とを連通させたこと
   を特徴とするエンジンの２次空気供給装置。