JPH0118445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用内装部品の末端に設けられ
るウエルトボデイサイドの改良に関する。

例えばダツシユサイド、センターピラー、リヤ
コーナーその他乗用車室内の各部形状に合せて形
成されたトリム部品においては、通常自動車のイ
ンナーパネルの面に沿つて添設され、かつその辺
縁をインナーパネルのフランジ部にウエルトボデ
イサイド等により縁取りしてその表面を仕上げる
ようにしている。

従来この種の内装部品は第１図に示すごとくイ
ンナーパネル１，１の接合フランジ部１ａにウエ
ルトボデイサイド３を嵌め込んでおき、このウエ
ルトボデイサイド３の上面にその辺縁４ａが突出
するように湾曲状に形成した内装部品４をクリツ
プ５により上記インナーパネル１に挿通して固定
するようにしたものがある。

このような接合構造においては上記ウエルトボ
デイサイド３が内装部品４の辺縁によつて覆い隠
されるような形でトリムされているために見栄え
は良好である。

しかしながら、このようなものにおいては、上
記内装部品４は樹脂又はプレスボード等を一体に
成型したものであるため、ある程度実車に用いる
と、熱および湿度の影響で末端部が反り返るよう
な形で変形し、このために上記内装部品４とウエ
ルトボデイサイド３との接合部分に隙間があき、
見栄えが不良となるとともに、上記ウエルトボデ
イサイド３はそのＵ字状の内側部に形成された係
止舌片３ａ，３ａにより上記フランジ部１ａに嵌
合しこれによつて固定されるようになつている
が、このような係止舌片による嵌合のみでは経時
変化あるいは取付等が悪いと簡単に外れやすい欠
点が指摘されている。

そこでこの考案は上記内装部品の浮き上がりを
防止するとともに、ウエルトボデイサイド自体の
フランジ部からの抜け止めがなされるようにした
ウエルトボデイサイドを提供するもので、以下こ
の考案の実施例を第２図以下の図面を用いて詳細
に説明する。但し従来と同一個所には同一符号を
付し、異なる部分についてのみ異なる符号を用い
て説明するものとする。

同第２図においてこの考案に係るウエルトボデ
イサイドは断面略Ｕ字状に形成される一対の挾持
条片１０ａ，１０ａと、この挾持条片１０ａの対
向面に上記フランジ１ａに対し抜け止めされるよ
う傾斜して形成された一対の係止舌片１０ｂ，１
０ｂとからなつているとともに、第３図に示すよ
うに上記内装部品４の辺縁４ａと接する面にはそ
の長手方向（紙面と直交する方向）にそつて矩形
状の嵌合溝１０ｃが条設されている。

従つて上記のごとく構成されたウエルトボデイ
サイド１０をフランジ部１ａに嵌め込んだ状態に
おいて、内装部品４をクリツプ５によつて装着し
た状態においては、同第３図に示すようにその湾
曲した辺縁４ａはウエルトボデイサイド１０に形
成された嵌合溝１０ｃに嵌合し、これによつて相
互に固定される状態となる。

同図における装着状態においては、上記内装部
品４の辺縁４ｄが熱あるいは湿度等によつて上方
に反り返ろうとする力が加わつたとしても、その
縁部はウエルトボデイサイド１０の嵌合溝１０ｃ
に固定的に接合しているために、その反り現象が
防止されるとともに、相対的には上記ウエルトボ
デイサイド１０は上記フランジ部１ａから抜け出
ようとする方向に対し上記内装部品４の湾曲した
辺縁４ａが喰い込んでこれの抜け出しを防止する
ことになるのである。

次に第４図に示すものはこの考案の他の実施例
を示すもので、上記ウエルトボデイサイド１０に
条設された嵌合溝１０c′は嵌合方向に対し略楔状
断面をなして形成され、これによつて上記ウエル
トボデイサイド１０と内装部品４との相対位置関
係において、多少ずれ込みがあつてもそのテーパ
部分によつて良好な相対位置決めができるように
なつているとともに、上記内装部品４の装着時に
おいてこの辺縁４ａを上記溝１０c′内に嵌合しや
すい構造となつている。

なお上記実施例では内装部品４の辺縁４ａが上
記嵌合溝１０ｃまたは１０c′に嵌合されるように
なつているが、例えば第５図に示すように内装部
品の辺縁４ａの下部に間欠的な嵌合用突片４ｂ，
４ｂ…を形成しておき、これをウエルトボデイサ
イド１０に形成された嵌合溝１０ｃまたは１０
c′に嵌合するようにしてもよいことは勿論であ
る。

以上各実施例により詳細に説明したようにこの
考案に係るウエルトボデイサイドにあつては、内
装部品の未端部と接する部分にその長手方向に沿
つて嵌合溝を条設したものであるから、内装部品
の端部が温度あるいは湿度等によつて変形を生じ
ようとしてもその嵌合溝との嵌合により変形が防
止でき、未端部の浮き上がりが防止され、しかも
ウエルトボデイサイド自体もパネルのフランジ部
から容易に脱落せず、一旦組み立てた状態におい
ては強固な接合構造となるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のウエルトボデイサイドおよびこ
れと内装部品との取り付け構造を示す部分断面
図、第２図はこの考案に係るウエルトボデイサイ
ドの一部断面斜視図、第３図は同ウエルトボデイ
サイドを用いた内装部品の取り付け構造を示す部
分断面図、第４図はこの考案の他の実施例を示す
部分断面図、第５図は内装部品の端部構造の一例
を示す部分斜視図である。 １，１……インナーパネル、１ａ……接合フラ
ンジ部、４……内装部品、４ａ……辺縁、１０…
…ウエルトボデイサイド、１０ｃ，１０c′……嵌
合溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のボデイを構成するインナーパネルの接
   合フランジ部に嵌め込み式に装着されるととも
   に、上記インナーパネル面に添設される内装部品
   の辺縁にそつて接するウエルトボデイサイドにお
   いて、該ウエルトボデイサイドの上記内装部品の
   辺縁と接する部分には、該辺縁を嵌合する溝を条
   設せしめたことを特徴とするウエルトボデイサイ
   ド。