JPH0118356Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は交換自在なカートリツジを含む液体供
給装置に関する。

(ロ) 従来技術 液体、例えばインクを収納するインク溜りとし
て交換自在なインクカートリツジが存在する。斯
るインクカートリツジを備えた装置に於いて、イ
ンクを完全に消費するまでにインクカートリツジ
を交換しインクを補充しなければ装置の機能が損
なわれるものがある。その装置の一例として、イ
ンクヘツドから微小インク滴を噴射せしめて文
字・図形等の画像を印写するインクジエツトプリ
ンタがあり、インクが消費されたにも拘らずイン
クカートリツジの交換が行なわれないと上記イン
クヘツドに至るインク供給系に気泡が侵入し、イ
ンク滴噴射動作を阻害する。更に微小な圧力変化
によりインク滴を必要に応じて選択的に噴射する
オンデマンド型のインクヘツドにあつては上記気
泡がヘツド内に到達すると容易に自己復帰するこ
とはできない。

(ハ) 考案の目的 本考案は斯る点に鑑みて為されたものであつ
て、その目的は交換時期が構成簡単にして検出さ
れると共に、交換作業を簡便に行なわしめること
にある。

(ニ) 考案の構成 本考案液体供給装置は、液体を収納するカート
リツジ、該カートリツジから外方へ突出した液体
供給体、該供給体が挿入されるカツプラ、該カツ
プラとカートリツジとの間に設けられ上記液体供
給体と電気的に結合される結合電極、を備え、上
記液体供給体はカートリツジの交換時期を電気量
として検出すると共に、上記結合電極は上記液体
供給体のカツプラに対する挿入を案内する構成に
ある。

(ホ) 実施例 以下本考案を上述の如きオンデマンド型インク
ヘツドにインクを供給するインク供給装置に適用
した実施例につき詳述する。

第１図及び第２図は本考案の一実施例に適用さ
れる交換自在なインクカートリツジを示し、１は
約100〜200c.c.程度のインク２を収納する無定形の
袋状収納体で、空気の侵入を抑圧するために気体
の透過が極めて少い塩化ビニリデンと塩化ビニル
との共重合フイルム、ナイロンフイルム等の低気
体透過度フイルムシートから形成されている。こ
の場合、インク２は予め脱気処理が施されてい
る。３は上記収納体１の開口部をネジ止めにより
液密的に閉塞するシーリング板、４は該シーリン
グ板３により液密的にインク２が収納された上記
収納体１を内蔵するカートリツジ本体、５は該カ
ートリツジ本体４から一端５ａが外方へ突出した
インクを供給する針状のインク供給体、６は該イ
ンク供給体５と共に対をなしインクの残量を電気
量例えば抵抗値として検出する一端６ａが突出し
た針状の検出電極で、上記インク供給体５と検出
電極６の他端５ｂ，６ｂはシーリング板３を貫通
して収納体１の内部のほぼ中央にまで配挿されて
いる。従つて、上記インク供給体５と検出電極６
は、収納体１内にインク２が充満した状態にあつ
ては該インク２と当接する。

上記インク供給体５は中空状を為し、一端５ａ
の側面と他端５ｂに夫々穿された開孔７，７′と
を連通せしめている。８は上記一端側面の開孔７
を液密的に被覆するゴムキヤツプで、検出電極５
の外周に対しその弾性に抗して摺動する。９はイ
ンク供給体５及び検出電極６と同一方向にカート
リツジ本体４から突出した空気導入管で、該導入
管９を介して収納体１内のインク２を加圧すべき
一定圧力の空気流が付加される。１０ａ，１０ｂ
はカートリツジ本体４の側面に突設された一対の
フツクで、カートリツジ交換時指等が係合せしめ
られる。

第３図乃至第５図は上記インクカートリツジの
交換動作を状態別に示し、１１，１２はインク供
給体５及び検出電極６が嵌着せしめられる第１・
第２の結合電極、１３は第３図の状態では上記第
１の結合電極１１を通るインク供給体５の延長線
上に設けられ該供給体５が挿入されることによつ
て開孔７とインク供給チユーブ１４とを結合する
インクカツプラ、１５は同様に空気導入管９の延
長線上に設けられた該導入管９と空気導入チユー
ブ１６とを結合する空気カツプラ、１７ａ，１７
ｂはカートリツジ本体４の側面に突設された突起
１８ａ，１８ｂの周壁が摺接することによつてイ
ンクカートリツジの移動方向を案内する案内板
で、該案内板１７ａ，１７ｂの結合電極１１，１
２側端部はインク供給体５の先端に設けられたゴ
ムキヤツプ８を被覆状態のまま第１の結合電極１
１を越えるべくその植立長が高くなつている。

即ち、第３図の如く配置されたインクカートリ
ツジを、該カートリツジ本体４から突出したイン
ク供給体５、第２の検出電極６及び空気導入管９
の各々が結合されるべき第１、第２の結合電極１
１，１２、インクカツプラ１３及び空気カツプラ
１５に向つて押圧することによつて、インクカー
トリツジは案内板１７ａ，１７ｂに規定された移
動系路を移動し、先ずインク供給体５及び検出電
極６と結合電極１１，１２との結合が完了する。
更に押圧を継続すると上記結合電極１１，１２は
インク供給体５及び検出電極６の移動を案内する
結果、第４図に示す如くインク供給体５の先端は
インクカツプラ１３の挿入孔１９に侵入しゴム栓
２０と当接すると共に、空気導入管９は僅かな距
離を隔てて空気カツプラ１５と対峙する。上記ゴ
ム栓２０には予めピンホールが穿たれているが、
斯るピンホールはゴム栓２０自身の収縮力により
閉塞状態にある。従つて、ゴム栓２０と先端が当
接したインク供給体５は更に押圧することにより
ゴムキヤツプ８を残してピンホールを貫通し、第
５図のようにインクカツプラ１３内に開孔７を臨
ませ、インク供給チユーブ１４への収納体４から
のインク２の流出を可能ならしめる。

一方、空気導入管９も空気カツプラ１５内に没
入し、その入口近傍に設けられたＯリング２１の
変形により気密的に両者は結合せしめられる。

第６図はインクカートリツジの挿入方向から見
た第１・第２の結合電極１１，１２、インクカツ
プラ１３及び空気カツプラ１５を示し、Ｖ字状に
屈曲せしめられた第１の結合電極１１の延長線上
にインクカツプラ１３の挿入孔１９が位置し、ま
た空気カツプラ１５はシヤーシ２２に対し左右方
向へのクリヤランスを与えるべく遊着されてい
る。

この様にインク供給体５は結合電極１１と嵌合
状態のままその移動が案内され、インク供給体５
とインクカツプラ１３及び空気導入管９と空気カ
ツプラ１５が結合される。この時点に於いて、イ
ンク供給体５と検出電極６は収納体１内のインク
２と接触し、該インク２を介して電気的に短絡状
態にある。インク２の消費が進み該インク２の残
存量があと僅かになるにつれ、収納体１は空気流
の付加によりその中央部からインク２が周縁に押
し込まれ、上記インク供給体５及び検出電極６間
に存在するインク２の量が減少する。従つて、上
記インク供給体５及び検出電極６間の残存量に反
比例して抵抗値が増大すると共に、斯る残存量が
ほとんどなくなると同時に上記抵抗値が飛躍的に
上昇する。即ち、上記インク供給体５及び検出電
極６間の抵抗値を検出することによつてインクの
残存量を検出することができ、抵抗値が飛躍的に
上昇した時点でカートリツジの交換を行なう。

尚、上述の如くカートリツジ本体４内に空気流
を導びく形式のものにあつては収納体１から導出
せしめられるインク２の圧力を一定に保持するこ
とができると共に、インク２をその中央部から周
縁部に押し込めることができるので、中央部にま
で延在するインク供給体５及び検出電極６の少く
とも一方の側面を第１図に示す如く、延在部先端
即ち、他端６ｂを除いて熱収縮性の絶縁チユーブ
２２を被覆せしめ絶縁処理することにより、周縁
部に残在する僅かなインクに影響されることなく
確実な抵抗値の検出が可能となる。

(ヘ) 考扱の効果 本考案は以上の説明から明らかな如く、カート
リツジから外方へ突出した液体供給体と、該供給
体が挿入されるカツプラとの間に上記供給体と電
気的に結合される結合電極を設けたので、上記結
合電極は液体供給体がカートリツジの交換時期を
電気量として検出した電気信号を外部に導出する
のみならず、上記液体供給体のカツプラに対す挿
入を案内しカートリツジを簡便にしかも確実に交
換せしめることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部であるインクカートリツ
ジを示す断面図、第２図はその斜視図、第３図
Ａ、第４図Ａ及び第５図Ａは本考案に於けるカー
トリツジの交換動作を状態別に示す断面図、第３
図Ｂ、第４図Ｂ及び第５図Ｂは各図Ａに対応する
側面図、第６図は本考案の他の要部を示す正面
図、である。 ２…インク、４…カートリツジ本体、５…イン
ク供給体、１１…第１の結合電極、１３…インク
カツプラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体を収納するカートリツジ、該カートリツジ
   から外方へ突出した液体供給体、該供給体が挿入
   されるカツプラ、該カツプラとカートリツジとの
   間に設けられ上記液体供給体と電気的に結合され
   る結合電極、を備え、上記液体供給体はカートリ
   ツジの交換時期を電気量として検出すると共に、
   上記結合電極は上記液体供給体のカツプラに対す
   る挿入を案内することを特徴とした液体供給装
   置。