JPH0118089Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はコンパクトのパフ収納皿に係る。

「従来の技術」 コンパクト容器には通常パフ収納皿が付設され
ている。近時パフを水に濡らして化粧することが
行われており、この場合は濡れたバフをパフ収納
皿内に収納することとなる。しかしこのようにす
ると、不完全乾燥によりパフに異臭が付着するこ
とがあり、よつてパフ収納皿に通気孔を設けてパ
フが乾燥し易いようにすることが行われている。

「考案が解決しようとする課題」 上記のようにパフ収納皿に通気孔を穿設させる
と、パフ乾燥時に、該パフに付着していた化粧品
が粉状になつてその通気孔から洩れたり、又上記
パフを水に濡らして行う化粧方法は夏期に行うか
ら、パフを濡らさない夏期以外は通気孔が不要で
あるのに、通気孔があるため、該通気孔から粉状
となつた化粧品が洩れたり又該通気孔からの侵入
によりパフに埃等が付着することがあつた。

本案は上記欠点を除去して、パフ収納皿をパフ
収納皿本体とその下面に装着したスライド板とで
形成して、そのスライド板の摺動で上記通気孔の
開閉が極めて容易に行えるようにし、もつて通気
孔不要時は、これを閉塞して粉状となつた化粧品
の漏れや、パフに対する埃等の付着を防止できる
ようにし、又上記スライド板の装着を容易に行え
るよう設けたものである。

「課題を解決するための手段」 底壁２の左右両側に適当数の盲長穴５を穿設し
たパフ収納皿本体１の下面に、該下面に上面を接
してかつ左右両側から起立する弯曲突片１２を上
記盲長穴内へ前後方向への摺動が可能に係合させ
てスライド板１０を装着させ、上記底壁２とスラ
イド板１０とには、それぞれ適当数の第一、第二
長孔４，１３を、摺動方向一端ではそれ等両長孔
が連通すると共に他端では閉塞可能に穿設して形
成させた。

「作用」 パフ収納皿本体１に対してスライド板１０を摺
動方向一端まで移動させることで、第一、第二長
孔４，１３が連通してパフ収納皿１５内への外気
流通孔が形成され、又スライド板１０を他端まで
移動させることで底壁１およびスライド板１０の
底壁部分および板部分が第二、第一長孔４，１３
を閉塞して上記外気流通孔は閉塞される。スライ
ド板１０はパフ収納皿本体１の底壁２下面へ上面
を接して摺動自在に装着させてあるから、直接に
スライド板下面の指をかけ、これを摺動させるこ
とが出来る。又スライド板１０の装着は、パフ収
納皿本体１の盲長孔５…内へ弯曲突片１２を押込
むだけで簡単に装着することが出来る。

「実施例」 第１図から第３図は第一実施例を示す。

該実施例にあつては、パフ収納皿本体１とスラ
イド板１０とでパフ収納皿１５を形成している。

パフ収納皿本体１は、底壁２周縁から周壁３を
起立し、その底壁２の後縁部から前縁部まで、左
右方向への第一長孔４を平行かつ等間隔に複数穿
設している。その第一長孔４の横巾は、隣合う長
孔間の板部分横巾よりも小としている。又周壁の
左右両側壁部分の前後両部には、第２図が示すよ
うに下面開口の盲長穴５…を穿設し、その盲長穴
内上端部の側壁外方側に係合凹部６を穿設し、か
つ該係合凹部と対向する側壁内面側へは型抜き用
の透孔７を穿設している。

尚パフ収納皿本体の後部には蓋体枢着用の凹部
８を、又前部には蓋体から垂下するフツク掛け止
め用かつ該フツク取外しのための回動子収納用の
凹部９を穿設している。

スライド板１０は、上記パフ収納皿本体１の底
壁２下面へ上面を接して正逆両方向へ摺動自在に
装着させるもので、板部１１の左右両側の前後両
部から弯曲突片１２…を上方へ起立し、それ等突
片を既述パフ収納皿本体の盲長穴５…内へ差込
み、弯曲突片上端の弯曲部を係合凹部６下縁へ係
合させてその脱落を防止している。又その板部１
１の前後両端部間には、パフ収納皿本体の底壁２
と同様に左右方向への第二長孔１３を平行かつ等
間隔に穿設しており、スライド板１０を前後方向
へ摺動させることで、底壁の第一長孔４とスライ
ド板１０の第二長孔１３とは、その摺動方向一端
で連通すると共に他端では底壁部分と板部分とが
それ等第二長孔と第一長孔とを閉塞するよう設け
ている。

第４図、第５図は第二実施例を示す。

該実施例では、底壁付きカバー２０と皿枠体２
５とでパフ収納皿本体１を形成している。

底壁付きカバー２０は、既述第一長孔４を穿設
した底壁２周縁から肉薄の外皮筒２１を起立する
もので、底壁２の左右両側の前後両部に透孔２２
…を有し、又外皮筒の前後両部に切欠き２３，２
４を有する。

スライド板１０は、第一実施例の場合とほぼ同
様に形成すればよい。但し弯曲突片１２上端の弯
曲部は上記透孔の上縁に係合させる。

皿枠体２５は、第一実施例におけるパフ収納皿
本体１の周壁３に該当するもので、その前後に凹
部８，９を有し、底壁付きカバー２０の外皮筒２
１内へ嵌着させることで、第一実施例におけるパ
フ収納皿本体１が形成される。

尚第３図、第５図が示すように、底壁２，２下
面には凹部を設けて該凹部内でスライド板１０を
摺動させるよう設けるとよい。

「考案の効果」 本案は既述構成とするものであり、パフ収納皿
本体１に対してスライド板１０を摺動させること
で、底壁２とスライド板１０に設けた第一、第二
長孔４，１３が、その摺動方向一端において連通
し、又他端において閉塞されるよう設けたから、
上記両長孔連通による通気孔の開閉が容易であ
り、又スライド板１０はパフ収納皿本体底壁２の
下面へ装着させたから、その底壁内面へ装着させ
た場合のように上記通気孔開閉操作のためにコン
パクト容器の蓋体を開いて内面から操作する必要
がなく、その蓋体閉塞状態のままでも操作できる
便利がある。又パフ収納皿本体底壁の左右両側に
適当数の盲長穴５を穿設すると共に、その盲長穴
５内へ左右両側から起立する弯曲突片１２を係合
させ、かつ上面を上記底壁下面に接してスライド
板１０を装着させたからその装着を極めて容易に
行うことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本案皿の第一実施例を示す
もので、第１図はその分解斜視図、第２図はその
縦断面図、第３図は底面側からみた斜視図、第４
図と第５図は第２実施例を示すもので、第４図は
その分解斜視図、第５図は底面側からみた斜視図
である。 １……パフ収納皿本体、１０……スライド板、
１５……パフ収納皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底壁２の左右両側に適当数の盲長穴５を穿設し
   たパフ収納皿本体１の下面に、該下面に上面を接
   してかつ左右両側から起立する弯曲突片１２を上
   記盲長穴内へ前後方向への摺動が可能に係合させ
   てスライド板１０を装着させ、上記底壁２とスラ
   イド板１０とには、それぞれ適当数の第一、第二
   長孔４，１３を、摺動方向一端ではそれ等両長孔
   が連通すると共に他端では閉塞可能に穿設して形
   成させたことを特徴とするコンパクト容器のパフ
   収納皿。