JPH01180811A - 化粧用粉体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、撥水性および耐水性が著しく向上し、化粧崩
れを防止するとともに、組上で伸びが良く、しっとり感
、透明な仕上り感などを有する化粧料に用いられる化粧
用粉体に関する。

〔従来の技術〕

化粧用粉体として用いられる酸化チタンは、白色顔料と
して酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどと並んで、その高
い屈折率、組上への付着性および隠蔽性に優れており、
さらには組上で不活性のため安全性が極めて高いことか
ら、各種肌用化粧品に常用されている。

また酸化チタンの平均粒径５〜５０ｎｍ程度のものは、
紫外線反射効果が極めて高いことから、日焼は止め用化
粧料に配合されている。しかしながら酸化チタンを配合
した化粧料は、皮膚上において伸びが著しく重くなり、
使用感、仕上り効果などが悪く、しかも酸化チタンの配
合率が増加すると、この傾向はさらに著しくなる。上記
問題点を解決すべく、従来より酸化チタンの形状を球形
にするなどの様々な改良の試みがなされている。酸化チ
タン表面の被覆処理もその一つである。

従来、酸化チタン表面の被覆処理に用いられる化合物と
しては、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪
酸エステル、金属石鹸、シリコン油、アルキルホスフェ
イトなどの様々な化合物が検討されている。これらの成
分は、主に肌の上での軽い伸び、平滑性等の使用感、仕
上り感などを改良するために使用されている。また、特
公昭６１−４８８０３号公報および特公昭６１−５５４
８１号公報では、フッ素系樹脂、フッ素を含有する重合
体で化粧用粉体を被覆処理し、付着性および濡れによる
透明化を改良する手段とすることが呈示されており、特
開昭６１−２１５２１６号公報には、疎水性の有機フッ
素化合物で被覆処理した球状酸化チタンを化粧料に用い
ると、伸びと肌触りの改良に有効であることが記載され
ている。

〔発明が解決しようとする課題〕

化粧用粉体を含有する化粧料においては、上記特性のみ
ならず、撥水性、耐久性なども重要なポイントとなって
おり、最近では肌の上での透明な仕上り感も重要な要素
となってきている。メイクアップ用化粧料、特にファン
デーションを例にとると、肌の上での伸び、平滑感、隠
蔽性、付着性、肌の上での透明な仕上り感等については
、粉体粒子の形状の改良（微小球状化など）や従来の被
覆成分を使った処理によりかなり満足できる化粧料が得
られているが、汗その他の外的要因による化粧崩れにつ
いてまで満足できる化粧料は得られていない。また粉体
含有化粧料をサンスクリーン化粧料として用いた場合も
、同様に汗、水等との接触、特に水泳などを行った場合
には一度に容易に除がれてしまい、撥水性および耐水性
の点で不十分である。また油性原料により撥水性および
耐水性を持たせた化粧料は、ぬめり感やべたつき感が強
く、しかも洗剤による洗浄後も残存感があるという問題
点があった。

本発明の目的は、上記問題点を解決するため、肌の上で
の伸び、平滑感などの使用感および透明感を損なうこと
なく、優れた撥水性、耐水性を持ち、しかも洗剤により
容易に除去可能な化粧料を得ることができる化粧用粉体
を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、炭素数２〜２０のパーフルオロアルキレン基
と２個以上のヒドロキシル基とを含有する化合物により
被覆処理された粉体からなる化粧用粉体である。

本発明において、化粧用粉体の基材として用いられる粉
体には、従来より化粧用粉体として用いられている粉体
が使用でき、例えば酸化チタン、セリサイト、シリカア
ルミナ、シリカゲル、カオ−３＝ リン、タルク、ベンガラ、グンジョウ、雲母、雲母チタ
ン、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化アン
チモン、−酸化亜鉛、二酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸
化アルミニウム、水酸化クロム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ポリエ
チレン粉体などを挙げることができる。

本発明において、これらの粉体の被覆処理に用いられる
炭素数２〜２０のパーフルオロアルキレン基と２個以上
のヒドロキシル基とをもつ化合物（以下、有機フッ素化
合物という）としては種々のものがあるが、例えばつぎ
の一般式〔１〕〜（ＩＶ、ｌで示される化合物が好まし
い。

ＨＯ（ＡＯ）＆ＲＣ，Ｆ２゜ＲＯ（ＡＯ）ｂＨＣＩ　〕
ＨＯ（ＡＯ）Ｐ、ＲＣ，Ｆ２゜ＲＯ（ＡＯ）ｂｃＨｚ　
ＣＨＣＨ２０ＨＩ：　ＩＩ　’１Ｈ ＝４− （ただし式［１］〜〔■〕中、　Ｒは炭素数１〜５のア
ルキレン基、ＡＯは炭素数２〜４のオキシアルキレン基
、ＣｃＦ２゜は直鎖状または側鎖をもつパーフルオロア
ルキレン基、ａおよびｂは０〜１０．　ｃは２〜２０、
ｄ≧０、ｅ≧０、ｄ＋ｅ＝ｏ−２０である。）一般式（
Ｉ）〜（ｍ）において、Ｒで示される炭素数１〜５のア
ルキレン基としては、メチレン基、エチレン基のほか、
直鎖状または側鎖をもつプロピレン基、ブチレン基、ペ
ンチレン基があり、ＡＯで示される炭素数２〜４のオキ
シアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプ
ロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン
基等がある。

一般式〔Ｉ〕の化合物は、例えば、Ｊ、　Ａｍ、　Ｃｈ
ｅｍ。

Ｓｏｃ、第７４巻第４４４頁（１９５２）、特公昭５２
−８８０７号公報等に記載の方法により得られるα、ω
−ジヒドロキシフルオロアルカンであり、またこれにア
ルキレンオキシドを付加させたものである。一般式（ｎ
）、Ｃｍ）の化合物は一般式ＣＩ）の化合物にグリシド
ールを付加したものである。

一般式〔■〕の化合物としては、例えばつぎのものがあ
る。

本発明の化粧用粉体は、これらの有機フッ素化合物を、
前記基材としての粉体の表面に被覆処理したものである
。

基材としての粉体に有機フッ素化合物を被覆処理する方
法としては、通常の粉体表面被覆処理方法を適用するこ
とができ、例えば溶融あるいは溶剤に溶解した有機フッ
素化合物を粉体と混合することによって、容易に化粧用
粉体を得ることができる。

粉体表面への有機フッ素化合物の処理量は、粉体表面を
完全に被覆できる量以上であればよく、粉体に対して０
．５〜４０重量％程度を配合して得られる。この添加量
は少な過ぎると期待する効果が得られず、添加量が多過
ぎると組上への伸びが期待するほどには得られず、また
不経済である。

本発明の化粧用粉体は、粉体を用いる化粧料に広く利用
可能であり、化粧料の使用目的や使用形態によって相違
するが、本発明の化粧用粉体単独で、あるいは他の成分
と配合して化粧料とされる。

本発明の化粧用粉体から得られる化粧料としては、フェ
イスパウダー、ボディパウダー、リキッドファンデーシ
ョン、パウダーファンデーション、乳液、ローション、
口紅、頬紅、アイライナー、アイシャドウ、アイブロウ
ペンシル、カバーマーク用化粧料、日焼は止め化粧料（
スティック、クリーム、乳液、ローション等）などを挙
げることができ、多岐に渡っている。

本発明の化粧用粉体の配合割合は、化粧料の形態に応じ
て配合比が異なるが、例えばメイクアップ化粧料として
は、全量に対して約０．５〜７５重量％、クリームでは
約０．１〜２０重量％、ローションでは約０．１〜１５
重量％である。従って、化粧品全般に共通した配合比率
は約０．１〜７５重量％の範囲となる。

本発明の化粧用粉体を含有する化粧料には通常−７〜 用いられる添加剤を併用することができる。このような
添加剤の例としては、油脂、界面活性剤、酸化防止剤、
香料、色素、顔料、粉体、アルコール、多価アルコール
、防汚剤、紫外線吸収剤、水、保湿剤等を挙げることが
できる。

本発明の化粧用粉体においては、粉体の被覆処理に用い
る有機フッ素化合物には、強い撥水性を示すポリフルオ
ロアルキル基と、親水性を示すオキシアルキレン基また
は２個以上のヒドロキシル基が含有されており、これが
本発明の化粧用粉体の効果に大きな作用をしているもの
と思われる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例について説明する。

実施例１ （酸化チタンの有機フッ素化合物による被覆処理と耐水
性の評価） 第１表に示す有機フッ素化合物２ｇとエタノール１００
＋＋＋ｆｌを３００ｍＱ容ナス型フラスコしことり、ロ
ータリーエバポレーターにセットし、常温常圧で約５分
間混合して溶解させた。これに酸化チタン（平均粒径１
μｍ）１０ｇを加えて１０分間十分に混合した。

その後、常温、約３０ｍｍＨｇでエタノールの留去を行
い、さらに真空乾燥器の中で、４０℃で一夜減圧乾燥し
、十分にエタノールを除去した。また、対照品としては
有機フッ素化合物を加えずに同様に処理した酸化チタン
を、比較品としてはパーフルオロオクチルエチルアルコ
ールで同様に処理した酸化チタンを用いた。

被覆処理された酸化チタンについて、女性パネラ−１Ｏ
名による官能試験により性能評価を行った。

評価方法は、各人の手甲部の肌に被覆処理酸化チタンを
十分に伸ばして馴しませた後、水の入った水槽に浸し、
その時の耐水性を下記の基準に基づき判定し、その平均
値を求めた。

５：対照品より非常に優れている ４：対照品より優れている ３：対照品と同等 ２；対照品よりやや劣る １：対照品より劣る 結果は第１表の通りである。

第１表耐水性の評価 第１表の結果より、有機フッ素化合物により被覆処理さ
れた酸化チタンが耐水性に非常に優れていることが分か
る。

実施例２ （ケーキ状ファンデーション） 第１表のＮα２の化合物２ｇおよび酸化チタン（平均粒
径１μｍ）１０ｇを用いて実施例１と同様にして酸化チ
タンを被覆処理し、これを用いて第２表の処方によりケ
ーキ状ファンデーションを試作した。また対照品として
未処理酸化チタンを用いて同様に試作した。

第２表　ケーキ状ファンデーションの処方１量％）上記
組成物Ａをヘンシェル型ミキサーで３分間高速混合した
後、これに７０℃で加温溶解した組成物Ｂを滴下しなが
らさらに低速で３分間攪拌混合し、さらに組成物Ｃを加
えて１分間混合して得られた混合物を一定量ずつ全血に
充填し、ケーキ状ファンデーションを得た。本処方で試
作したケーキ状ファンデーションを用い、女性パネラ−
１０名を対象に、肌への伸び、平滑感、しっとり感、透
明な仕上り感、化粧品の耐水性、洗剤での洗浄性等につ
いて官能試験を行った。各項目についての評価は以下に
示す５段階評価とし、その平均点を評価点とした。

５：非常に良い ４：良い ３：どちらとも言えない ２：やや悪い １：悪い 第３表に官能試験の結果を示す。

本発明品　　対照品 肌への伸び　　　　　　　４．１　　　　３．３平滑感
　　　　　　　　　４．１　　　　３．４しっとり感　
　　　　　　４．１　　　　　３．５透明感　　　　　
　　　　４．２　　　　３．８耐水性　　　　　　　　
　４．５　　　　３．１以上の結果より、本発明品が耐
水性において特に優れ、また、洗剤での洗浄性等の一般
に求められる性能についても優れており、本発明品が優
れていることが分かる。

実施例３ （日焼は止めクリームファンデーション）第１表のＮα
３の化合物２ｇおよび酸化チタン（平均粒径５０ｎｍ）
　Ｌｏｇを用いて実施例１と同様にして酸化チタンを被
覆処理し、この酸化チタンを用いて第４表の処方により
日焼は止めクリームファンデーションを試作した。また
、対照品として未処理酸化チタンを用いて同様に試作し
た。

第４表　日焼は止めクリームファンデーションの処方ｌ
量％）組成物Ａを７０℃に加熱溶解し、これに組成物Ｃ
を加えて均一分散液を得た。これを７０℃に保ち、組成
物Ｂの混合溶液を攪拌しながら加え、組成物りを加えて
均一なミルク状になった時点で冷却を開始し、３０℃に
なるまで攪拌を続けた。得られた日焼は止めクリームフ
ァンデーションの官能試験は女性パネラ−１０名により
行い、第５表に示す評価を得た。評価基準は実施例２の
官能試験評価法に準じた。

第５表　日焼は止めクリームファンデーションの評価本
発明品　　対照品 肌への伸び　　　　４．２　　　　３．５しっとり感　
　　　４．４　　　　　３．３耐化粧崩れ性　　　４．
５　　　　３．２耐水性　　　　　　４．７３．２ 洗浄性　　　　　　４．４　　　　３．６以上の結果よ
り、本発明の化粧用粉体を用いた化粧料は、対照品に比
べてしっとり感があり、かつ著しい耐化粧崩れ性、耐水
性、洗浄性の良さを示し、本発明品が優れていることが
分かる。

実施例４ （スティックアイシャドウ） 第１表Ｎ＋１４の化合物２ｇと実施例１で用いたのと同
じ酸化チタンＬｏｇを用いて実施例１と同様に処理し、
これを用いて第６表の処方によりスティックアイシャド
ウを試作した。

第６表　スティックアイシャドウの処方（重量％）本発
明品 「ヒマシ油　　　　　　　　３３．０ 組成物Ａを８０°Ｃに加熱融解した中にあらかじめ均一
に混合しておいた組成物Ｂを加え、ボールミルを用いて
均一に分散した。次に、これを脱泡したのち容器に流し
込み、冷却成型してスティックアイシャドウを得た。得
られたスティックアイシャドウはタッチが良く、また耐
水性にも優れていた。

〔発明の効果〕

本発明の化粧用粉体は特定の有機フッ素化合物により粉
体を被覆処理しているため、これを含有する化粧料は、
撥水性および耐水性に優れ、組上での伸びが軽く、しっ
とり感、透明感などが優れ、化粧崩れが防止できるとと
もに、洗浄により容易に除去することが可能である。

代理人　弁理士　柳　原　　　成

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）炭素数２〜２０のパーフルオロアルキレン基と２
   個以上のヒドロキシル基とを含有する化合物により被覆
   処理された粉体からなる化粧用粉体。