JPH0117958B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は吊下式ホースを有する給油所における
ホースの昇降位置制御方法に関する。

例えば第１図に示されているように、吊下式の
給油装置ではキヤノピイ１に取付けられたホース
収納ボツクス２に例えばホースリール３のような
ホース収納装置が設けられ、他方図示しない地下
の貯油タンク内の油はポンプ４で汲上げられ流量
計５で計量され、そしてパイプ６からホース収納
装置すなわちホースリール３に収納されたホース
７の端部に流れ、そしてホース７の他端に取付け
た給油ノズル８に流れるようになつている。そし
てホース７を昇降させるには昇降モータ９が用い
られ、この昇降モータ９は屋外スイツチSW１お
よび手元スイツチSW２で制御している。図中１
０は表示計である。

このような給油装置において、給油ノズル８は
第１図において実線で示す天井待機位置Ｈ１と、
点線で示す中間待機位置Ｈ２および給油位置Ｈ３
の３カ所で停止できるようになつている。すなわ
ち閉店時、又は大型の自動車が入つて来た場合に
はホースを上昇させて天井待機位置Ｈ１とし、客
待ちの場合は中間待機位置Ｈ２とし、給油作業時
には給油位置Ｈ３としている。これらの位置は従
来技術によれば設置時において、ホースリールと
関連して回転するカムを調整しカムにより開閉さ
れる昇降モータ制御用カムスイツチの開閉時期を
変えていた。

従来技術において、この位置の調整作業は、高
所のキヤノピイ１に設けたホース収納装置２内に
設置されているカムの位置調整によつて行なわ
れ、非常に作業がやりにくく、また長時間の使用
によりホース７に伸びが生じ、所定位置よりも低
下した場合にも、その際に専門の作業員でないと
カム位置の調整作業ができないという欠点があつ
た。

例えば特開昭49−3207号公報には作業員が操作
する超音波発信器からの信号を受信してホースリ
ールを上下動させる技術が開示されている。しか
しながら、かかる公知技術では所定の位置におい
てマイクロスイツチが作動して停止するものであ
るから、その停止位置を制御することはできな
い。

そのために、例えば特開昭55−107697号公報に
はホースの昇降位置をパルス発生手段からのパル
ス数によつて検出し、もつてホースの昇降作動を
制御する技術が開示されている。しかしながら、
かかる公知技術ではパルス発生手段を用いるため
に、ミスパルスやノイズによりホース位置とカウ
ンタ値とがずれることがあり、このずれを調整す
るためにカウンタのバツクアツプ用の電池等の手
段を必要とする。また停電が生じた場合にパルス
カウンタが零になつてしまうので、停電が復帰し
た後にホース位置とカウンタの値とを調整しなけ
ればならない。

したがつて本発明の目的は、停電等によつて調
整作業を必要としない吊下式ホースの昇降位置制
御方法を提供するにある。

本発明によれば、吊下式ホースを有する給油所
におけるホースの昇降位置制御方法において、ホ
ースリールの回動と連動するポテンシヨンメータ
によつてホースの吊下位置と関連する電圧信号を
生ぜしめ、その電圧信号の電圧の変化を判別回路
で判別して給油ノズルを所定位置に停止させると
共に、判別回路の調整により上記停止位置を調整
可能とするようになつている。

ホースの吊下作動に際して、ホースリールの回
動と連動するポテンシヨンメータによつて吊下位
置と関連する電圧信号が生ずるので、ホースの吊
下位置がその電圧信号によつてわかり、ホースの
伸びによる影響があつても、リールの回動を判別
する判別回路を調整することによつて、簡単に停
止位置を制御できる。

したがつて従来技術のようにカムの調整やマイ
クロスイツチの位置の調整のような面倒な作業を
必要とせず、またノイズやミスパルスの影響がな
く簡単にホースの停止位置を調整できる。

また停電復帰時でもポテンシヨンメータから発
信する電圧信号は停電時と同じであるから、停電
によりずれを生ずることがなく、そのための調整
手段は不要となる。

それ故に本発明によれば、常に正しいホース制
御を行うことができる。

以下図面を参照して本発明の実施の態様を説明
する。

第１図および第２図において、ホースリール３
と連動するアナログ信号発信器としてのポテンシ
ヨンメータ２０は公知の可変抵抗式のものが実施
されており、ラインＬ１を介して後述する判別回
路２１に接続されている。この判別回路２１は第
３図において詳述するが、ポテンシヨンメータ２
０、屋外スイツチSW１および手元スイツチSW
２からの信号によつて昇降モータ９のモータ制御
回路２２に信号を送り、ホースの昇降位置を制御
するようになつている。また判別回路２１からの
信号はポンプ制御回路２３に送られ、ポンプ４の
駆動モータ２４を制御する。他方流量計５にはパ
ルス発信器２５が設けられ、このパルス発信器２
５からの流量パルス信号が計数回路２６に送られ
て、表示計１０に流量が表示される。また判別回
路２１からはリセツト信号等が計数回路２６に送
られる。

次に第３図を参照して本発明の実施の態様を説
明する。

今ホース７は天井待機位置Ｈ１になるものとす
る。

ポテンシヨンメータ２０は前述の如くホースリ
ールと連動するものであり、図示の実施例におい
てホースが高いほどポテンシヨンメータ２０から
ラインＬ１を通つてコンパレータＣ１，Ｃ２，Ｃ
３に入る電圧信号すなわちアナログ信号は高いも
とする。また可変抵抗Ｒ１，Ｒ２およびＲ３はそ
れぞれ位置調整用のものであり、天井待機位置Ｈ
１、中間待機位置Ｈ２、給油位置Ｈ３を調整する
に用いられ、例えば事務所内の制御盤３０（第１
図）内に設置されている。コンパレータＣ１，Ｃ
２およびＣ３はそれぞれポテンシヨンメータ２０
からの信号と可変抵抗Ｒ１，Ｒ２およびＲ３から
の信号とを比較して、可変抵抗からの信号レベル
が低いときにハイ信号を生ずるものである。した
がつて天井待機位置にあるときは、コンパレータ
Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３からは、ハイ信号が生じてい
る。そしてラインＬ２〜Ｌ９にハイ信号が生じた
時に判別回路から各制御回路にその信号に応じた
制御信号が送られる。

まず屋外スイツチSW１を押すと、その信号は
アンド回路Ａ１に伝わり、アンド回路Ａ１よりラ
インＬ３にハイ信号（ホース下降信号）が生じ、
その信号は、モータ制御回路２２に伝わり、該回
路からの信号によりホースリールモータ９は正転
する。

ホースは繰り出され、そして中間待機位置Ｈ２
に達すると、可変抵抗Ｒ２からの信号レベルがポ
テンシヨンメータ２０からの信号レベルより高く
なるので、コンパレータＣ２からの信号は出なく
なる。するとインバータＩ２は信号を逆転するか
ら、ラインＬ５にハイ信号（ホース下降停止信
号）を生じ、その信号は、モータ制御回路２２に
伝わる。したがつてモータ９は停止する。

次に操作員が手元スイツチSW２を押す。する
と、アンド回路Ａ４には手元スイツチSW２から
の信号と、コンパレータＣ３からの信号（中間待
機位置Ｈ２ではポテンシヨンメータ２０からの信
号レベルが可変抵抗Ｒ３からの信号レベルより高
いからコンパレータＣ３からハイ信号は生じてい
る）とが送られるので、ラインＬ７にハイ信号
（ホース下降信号）が生じ、その信号はモータ制
御回路２２に伝わる。そのためにモータ９は再び
正転する。

そして給油位置Ｈ３に達すると、ポテンシヨン
メータ２０からの信号レベルは可変抵抗Ｒ３から
の信号レベルより低くなるので、コンパレータＣ
３からの信号はなくなり、インバータＩ３からハ
イ信号が生ずる。このインバータＩ３からの信号
はラインＬ９にハイ信号（ホース下降停止信号）
を生じ、モータ９が停止すると共に、計数回路２
６にリセツト信号が送られて表示計１０がリセツ
トされ、かつポンプ制御回路２３に起動信号が伝
わりポンプモータ２４はポンプ制御回路２３から
の信号で回転する。

このようにして給油作業を行ない、流量計５で
計測されパルス発信器２５から発せられる給油量
信号は、計数回路２６で計数され表示計１０に表
示される。そして給油作業が終了したならば、操
作員は手元スイツチSW２を押す。すると手元ス
イツチSW２からの信号はアンド回路Ａ５に印加
され、またインバータＩ３からの信号も出力され
ているので、ラインＬ８にはハイ信号（ホース上
昇信号）が生ずる。このラインＬ８に生じた上昇
信号によりモータ９を逆転してホースを巻上げる
と共にポンプ制御回路２３に伝わりポンプモータ
２４を停止する。

ホース７が中間待機位置Ｈ２まで巻上げられる
と、ポテンシヨンメータ２０からの信号レベルが
可変抵抗Ｒ２からの信号レベルより高くなるの
で、コンパレータＣ２はハイ信号を生ずる。この
信号はラインＬ６に上昇停止信号として送られ
て、モータ９は停止する。

再び給油作業を行なうときは前述の如く手元ス
イツチSW２を押せばよい。このように手元スイ
ツチSW２を押すたびにホースは中間待機位置Ｈ
２と給油位置Ｈ３との間を上下するものである。

さて閉点時又は大型車が来たときにはホースを
中間待機位置Ｈ２から天井待機位置Ｈ１に巻上げ
ておかねばならない。その際に操作員は屋外スイ
ツチSW１を押す。このときコンパレータＣ２か
らハイ信号が出ているから、屋外スイツチSW１
の信号によつてアンド回路Ａ２からハイ信号を生
ずる。そして中間待機位置Ｈ２ではコンパレータ
Ｃ１からのハイ信号は生じていないからインバー
タＩ１からはハイ信号が生じている。したがつて
アンド回路Ａ３はラインＬ４にハイ信号（ホース
上昇信号）を生ずる。このラインＬ４に上昇信号
が生ずるとモータ９は逆転し、ホースを巻上げ
る。そして天井待機位置Ｈ１に達すると、コンパ
レータＣ１からの信号（ホース上昇停止信号）は
ラインＬ２に伝わり、モータ９は停止する。

なお各ラインＬ２〜Ｌ９に生じる信号は、信号
の立上り時すなわちハイになつた時に各信号とし
て受入れられるようになつていてる。

以上説明したように、本発明によれば、ホース
リールと連動する発信器によつてホースの吊下位
置と関連するアナログ信号を生ぜしめ、そのアナ
ログ信号の変化を判別回路で判別して停止位置を
定めるので、判別回路を事務所内等の手のとどく
所に設けることができ、地上から停止位置を制御
できる。しかも本発明では発信器からの信号ライ
ンは一本でよく、配線も簡単である。特に本発明
ではポテンシヨンメータによる電圧でその位置を
検出するので、停電等による誤作動は全くない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施する給油所の正面図、第
２図は本発明を実施する制御回路の説明図、第３
図は本発明を実施する判別回路の一例を示す回路
図である。 ３……ホースリール、７……ホース、８……ノ
ズル、２０……ポテンシヨンメータ、Ｒ１，Ｒ
２，Ｒ３……位置調整用可変抵抗、２１……判別
回路、Ｈ１……天井待機位置、Ｈ２……中間待機
位置、Ｈ３……給油位置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 吊下式ホースを有する給油所におけるホース
   の昇降位置制御方法において、ホースリールの回
   動と連動するポテンシヨンメータによつてホース
   の吊下位置と関連する電圧信号を生ぜしめ、その
   電圧信号の電圧の変化を判別回路で判別して給油
   ノズルを所定位置に停止させると共に、判別回路
   の調整により上記停止位置を調整可能とすること
   を特徴とする吊下式ホースの昇降位置制御方法。