JPH01175370A - ゴースト除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、テレビジョン受像機等の受信装置内に設置さ
れるゴースト除去装置に関するものである。

［従来の技術］ 例えば、テレビジョン受像機では、アンテナに直接受信
される信号に対して、付近の地形や建物あるいは車両な
どの移動体による種々の反射経路を通って多少遅れて受
信される遅延信号が重畳される。このため、程度の差は
あれ一般には受像画面内に多重の像が出現する。この多
重の像を出現させる遅延信号はゴーストと称され、これ
が目障りになるほど大きくなって画質が劣化する現象は
ゴースト障害と称されている。

従来、このようなゴースト成分を除去するために、第２
図に示すような構成のゴースト除去装置が開発されてい
る。

すなわち、いわゆるトランスバーサル・フィルタで構成
される擬似ゴースト生成回路２において、入力端子■上
のテレビジョン信号ＴＶＩに対し遅延と加算の組合せに
よる信号処理が施されてゴースト成分と逆相の擬似ゴー
ストＳＩＭが生成され、加算器４の一方の入力端子に供
給される。この加算器４の他方の入力端子には、入力端
子Ｉ上のテレビジョン信号ＴＶＩが遅延回路３を経由し
て擬似ゴーストＳＩＭとの位相合せを行なって供給され
ている。従って、逆相の擬似ゴーストＳＩＭとゴースト
成分とが相殺されてゴーストが除去されたテレビジョン
信号ＴＶＯが加算器４から出力され、出力端子Ｏを経て
後段に供給される。

擬似ゴースト生成回路２は、第３図に示すように、縦列
接続された複数の遅延器２１ａ、２１ｂ、・・・・・・
２１ｎと、これら遅延器２１ａ〜２１ｎの出力にそれぞ
れタップ利得を乗算するための乗算器２２ａ、２２ｂ・
・・・・・２２ｎと、これら乗算器２２ａ〜２２ｎの各
出力を加算する加算器２３とを備えるトランスバーサル
・フィルタで構成されている。

一般に、ゴーストはチャンネルの切換えに伴う受信電波
の波長の変更や、付近を通過する車両、航空機、船舶な
どの移動体の往来状況など種々の要因に依存して時々刻
々変化する。従って、第２図の擬似ゴースト生成回路２
を構成するトランスバーサル・フィルタは、遅延時間と
タップ利得を動的に高速制御することにより時々刻々変
化するゴーストを擬似してゆくことが必要になる。

この遅延時間とタップ利得の制御を行うタップ利得制御
回路１は、第２図に示すようにアナログ／デジタル（Ａ
／Ｄ＞変換器１１、裁定決定回路１２、メモリ１３及び
差分算定回路１４を備えてなり、テレビジョン信号ＴＶ
Ｉに実際に含まれているゴーストに基づき動的に制御す
べき遅延時間とタップ利得を算定し、これらをレジスタ
５と、信号線２４．２５（第３図）とを介して擬似ゴー
スト生成回路２の遅延器２１ａ〜２ｉｎ及び加算器２２
ａ〜２２ｎに供給する。

第４図は、このゴースト除去装置の動作原理を簡略化し
て説明するための概念図である。

タップ利得制御回路１は、第４図（Ａ＞に示すテレビジ
ョン信号ＴＶの垂直同期信号ＶＳＹＮＣの立下がり部分
についてそのゴーストを検出し、タップ利得制御信号や
遅延時間を決定する。例えば、この垂直同期信号ＶＳＹ
ＮＣの立下がり部分を拡大した第４図（Ｂ）に示すよう
に、立下がりからある時間だけ遅延して階段状に振幅ｇ
だけ立上がる逆相のゴーストが発生しているとする。こ
の垂直同期信号ＶＳＹＮＣＤは、タップ利得制御回路１
のＡ／Ｄ変換器１１において所定周期でサンプリングさ
れ、第４図（Ｃ）に示すように量子化された離散的な時
系列信号Ｓ１に変換される。

いずれも公知の基点決定部１２、メモリ１３及び差分算
定部１４は、この時系列信号Ｓ１の各サンプリング点の
レベルから直前のサンプリング点のレベルを減算するこ
とにより第４図（Ｄ）に示すような差分信号Ｓ２を生成
し、これをタップ利得制御信号としてレジスタ５を介し
て擬似ゴースト生成回路２に供給する。このタップ利得
制御信号Ｓ２を受けた擬似ゴースト生成回路２は、第４
図（Ｅ）に示すような逆相の擬似ゴーストＳＩＭを生成
し、これを加算器４に供給する。この結果、加算器４か
らは、第４図（Ｆ）で示すように逆相の擬似ゴーストＳ
ＩＭで相殺されることによってゴーストが除去されてテ
レビジョン信号ＴＶＯが出力される。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来装置によれば、アナログ／デジタル
変換する際の量子化誤差等のノイズ成分があると、これ
らノイズ成分に対しても擬似ゴーストが形成され、ゴー
スト成分のキャンセルが過度にまた過小に行なわれるこ
とも生じていた。そのため、いわゆる残留ゴーストが出
力テレビジョン信号に含まれることも生じていた。

本発明は、以上の点を考慮してなされたもので、ノイズ
成分による誤ったゴーストキャンセル動作を防止して残
留ゴーストが生ずることなく適切にゴーストをキャンセ
ルすることのできるゴースト除去装置を提供しようとす
るものである。

［間に点を解決するための手段］ かかる問題点を解決するため、本発明においては、擬似
ゴーストを生成するタップ利得可変型トランスバーサル
・フィルタと、このタップ利得可変型トランスバーサル
・フィルタからの擬似ゴーストを用いて受信信号中のゴ
ースト成分を除去して出力するゴースト相殺手段と、受
信信号における基点を決定する基点決定手段と、受信信
号における所定期間の理想的な波形を保持する正規波形
保持手段と、決定された基点に基づいてゴースト相殺手
段からのゴースト除去後の受信信号における所定期間の
波形を記憶する波形メモリ手段と、正規波形保持手段に
よる理想的な波形と波形メモリ手段によって記憶されて
いる波形との差分を算定する差分算定手段と、差分算定
手段の出力信号に応じた係数を差分算定手段の出力信号
に乗する可変係数器と、この可変係数器の出力信号を累
積し、その累積信号をトランスバーサル・フィルタに利
得制御信号として設定させる累積手段とを備えた。

［作用］ ゴースト相殺手段は、到来する受信信号におけるゴース
ト成分とトランスバーサル・フィルタからの擬似ゴース
トとを相殺してゴースト成分を除去して出力する。

この出力受信信号は波形メモリ手段に与えられ、基点決
定手段が決定した基点に基づき所定時間の波形が格納さ
れ、この格納された波形と正規波形保持手段において保
持されている理想的な波形との差分が差分算定回路によ
って算定され、この差分算定信号が可変係数器を介して
係数倍された後、累積手段で累積され、その累積信号が
トランスバーサル・フィルタに与えられてトランスバー
サル・フィルタの利得を可変するようにした。

その結果、フィードバック系を構成して残留ゴーストを
除去できると共に、係数器及び累積手段を設けたことに
より除去動作が発散することを防止でき、また、ノイズ
に過度に応答することを防止することができる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら詳述する
。

第２図との対応部分に同一符号を付して示す第１図にお
いて、デジタル化されたテレビジョン信号ＴＶＩは、擬
似ゴースト生成回路２及び遅延回路３に与えられ、この
テレビジョン信号に基づき擬似ゴースト生成回路２が生
成した擬似ゴーストに遅延回路３によって位相が合わせ
られた環テレビジョン信号ＴＶＩが加算器４において加
算されてゴーストがキャンセルされて出力されるように
なされている。

この実施例の場合、擬似ゴースト生成回路２に利得制御
信号を与えるレジスタ５に、この利得制御信号ＧＣＯＮ
をセットさせるタップ利得制御回路３０の構成が従来装
置と異なる。

このタップ利得制御回路３０には、加算器４を介したゴ
ースト除去後の出力テレビジョン信号ＴＶＯが入力信号
として与えられるようになされており、タップ利得制御
回路３０においては、このテレビジョン信号ＴＶＯを波
形メモリ３１において受ける。波形メモリ３１は、基点
決定回路３２で定義された基点ＢＰに基づいて到来する
テレビジョン信号ＴＶＯの所定期間（垂直同期期間の立
下りエツジ近傍の期間）のデータを取り込み格納する。

ここで、基点決定回路３２は、原テレビジョン信号ＴＶ
Ｉ中における所定の波形（垂直同期期間の立下りエツジ
近傍の波形）と、正規波形発生回路３３に格納されてい
るその所定波形の正規波形との両方の中心部分（立下り
エツジ）に最も近いサンプリング点を検出し、これを基
点Ｉ３Ｐとして決定し、波形メモリ３１に与える。

この波形メモリ３１に格納された出力テレビジョン信号
の所定波形ＷＡＩと、正規波形発生回路３３に格納され
ている正規の所定波形ＷＡ２とは基点ＢＰを含む前後の
サンプリング点打に応じて同期をとって読み出されて差
分算定回路３４に与えられる。差分算定回路３４は、波
形メモリ３１からの所定波形ＷＡＩ−と正規波形発生回
路３３からの正規の所定波形ＷＡ２との差分を得、さら
にこれら差分系列信号の隣接サンプリング点間の差分を
得てその差分系列信号５ＵＢ１を可変係数器３５を介し
て６倍して第１の加算入力ＡＩＮＩとして加算器３６に
与える。

加算器３６は、利得制御信号メモリ３７と共に累積回路
を構成しており、この加算器３６の加算出力信号ＡＤＤ
をメモリ３７に与えて、垂直同期期間だけ遅延させて加
算器３６に第２の加算入力ＡｌＮ２として与え、かくし
て係数器３５からの差分系列信号の累積信号を得るよう
になされている。

この累積信号は、上述したレジスタ５に遅延時間情報を
含むタップ利得制御信号ＧＣＯＮとして与えられ、擬似
ゴースト生成回路２からこの利得制御信号ＧＣＯＮに応
じた擬似ゴーストＳＩＭを出力させる。

なお、レジスタ５及びメモリ３７は、電源投入直後の初
期状態においては、０クリアされるようになされている
。

また、可変係数器３５による係数αは、０以上１以下の
値であって電源投入直後は最大値に選定されており、時
間経過と共に徐々に低下し最大値に到達した以降はその
値に固定されるようになされている。

以上の構成において、電源投入直後の初期状態において
は、レジスタ５にセットされる利得制御信号ＧＣＯＮが
０であるので、原テレビジョン信号ＴＶＩが遅延回′１
２１３及び加算器４を通過してそのまま出力される。

また、この原テレビジョン信号ＴＶＩは、波形メモリ３
１に与えられ、差分算定回路３４によって第１回目の差
分算定が行なわれ、この差分系列信号５ＵＢＩが係数器
３５を介して加算器３６に与えられる。このときには、
利得制御信号メモリ３７の格納値が０であるので、レジ
スタ５に対して係数器３５からの信号が直接タップ利得
制御信号ＧＣＯＮとして与えられ、この利得制御信号Ｇ
ＣＯＮに応じた擬似ゴースｌ−Ｓ　Ｉ　Ｍが擬似ゴース
ト生成回路２から出力されて原テレビジョン信号ＴＶＩ
のゴースト成分がキャンセルされて出力される。

このときの利得制御信号ＧＣＯＮはまた、メモリ３７に
格納される。このようにして−旦ゴースＩ〜が除去され
て出力されたテレビジョン信号ＴＶＯは、また、波形メ
モリ３１に与えられる。ここで、ゴースト成分の打ち消
し残り（残留ゴースト）があると、差分算定回路３４に
よってこの残留ゴースト分に対する差分系列信号ＳＵＢ
］−が得られ、この信号が係数器３５を介して加算器３
６に与えられ、利得制御信号メモリ３７に格納されてい
る前回のタップ利得制御信号ＧＣＯＮ　（ＡＩＮ２）ど
加算されてレジスタ５に与えられる。

従って、擬似ゴースト生成回路２からは、この残留ゴー
スＩ・成分をも除去するような擬似ゴーストＳＩＭが生
成されて加算器４に与えられて原テレビジョン信号ＴＶ
Ｉのゴースト成分を除去する。

以下、同様な処理を繰り返してゴーストを除去していく
。

従って、上述の実施例によれば、タップ利得制御信号Ｇ
ＣＯＮをゴースト除去後のテレビジョン信号ＴＶＯより
形成するようにしたので、すなわち、フィードバックす
るようにしたので、ノイズ等による残留ゴーストが生じ
ることを防止することができる。かくするにつき、この
フィードバック系に加算器３６及びメモリ３７による積
分系を含めたので息峻なノイズ成分に対して過度に応答
することを防止できる。さらに、１より小さい係数αを
とる係数器３５を挿入したので、利得制御信号ＧＣＯＮ
が発散するようなことを防止できる。

また、係数αを初期状態においては大きくし、徐々に小
さくしていき所定値になると以後固定するようにしたの
で、適切な擬似ゴーストへの初期状態における収束を早
めるごとができ、しかも、収束した状態においてはゴー
ストに過応答することなく追従させることができる。

ここで、係数αの値をゴーストの変化量に応じて動的に
定めることで、応答性と安定性の両方に勝れたものが実
現できる。

なお、上述の実施例においては、本発明をテレビジョン
受像機に適用したものを示したが、ゴースト障害が問題
となる各種通信システムの受信装置に適用することがで
きる。この際、伝送信号に、テレビジョン信号における
垂直同期信号の立下りエツジ近傍のようにパイロット信
号として機能する部分を有していることを要する。

また、上述の実施例においては、垂直同期信号の立下り
エツジ近傍をゴースト成分の算定に用いたものを示した
が、ゴースト成分検出用の専用のパイロッ・Ｉ・信号を
含むテレビジョン信号に対しても本発明を適用すること
ができる。

さらに、上述の実施例においては、ハードウェア構成で
実現したものを示したがソフトウェアで実現するように
しても良く、実際上はソフトウェアで実現している。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、ゴースト除去後の受信
信号からタップ利得可変型トランスバーサル・フィルタ
のタップ利得を差分算定し、この差分算定値を所定倍し
た後累積して利得制御信号とすると共に、上述の所定倍
を初期状態において大きくし、以後徐々に低下させ所定
値になった後は固定するようにしたので、除去後にゴー
スト成分が残留することなく除去できると共に、除去動
作の安定状態への収束が早く、しかも、ゴーストの変化
に対して過応答することなく適切に追従してゴーストを
除去することのできるゴースト除去装置を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるゴースト除去装置の一実施例を示
すブロック図、第２図は従来装置を示すブロック図、第
３図は擬似ゴースト生成回路２の詳細を示すブロック図
、第４図は第２図の装置の各部の信号波形図である。 ２・・・擬似ゴースｈ生成回路（トランスバーサル・フ
ィルタ）、４．３６・・・加算器、３０・・・タップ利
得制御回路、３１・・・波形メモリ、３２・・・基点決
定回路、３３・・・正規波形発生回路、３４・・・差分
算定回路、３５・・・可変係数器、３７・・・利得制御
信号メモリ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 擬似ゴーストを生成するタップ利得可変型トランスバー
   サル・フィルタと、 このタップ利得可変型トランスバーサル・フィルタから
   の上記擬似ゴーストを用いて受信信号中のゴースト成分
   を除去して出力するゴースト相殺手段と、 上記受信信号における基点を決定する基点決定手段と、 上記受信信号における所定期間の理想的な波形を保持す
   る正規波形保持手段と、 決定された上記基点に基づいて上記ゴースト相殺手段か
   らのゴースト除去後の受信信号における上記所定期間の
   波形を記憶する波形メモリ手段と、上記正規波形保持手
   段による理想的な波形と上記波形メモリ手段によって記
   憶されている波形との差分を算定する差分算定手段と、 当該差分算定手段の出力信号に応じた所定の係数を上記
   差分算定回路の出力信号に乗する可変係数器と、 この可変係数器の出力信号を累積し、その累積信号を上
   記トランスバーサル・フィルタに利得制御信号として設
   定させる累積回路とを備えたことを特徴とするゴースト
   除去装置。