JPH01174799A - シールド掘進方法およびこの方法を実施するためのシールド掘進機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シールド掘進機のテール部においてコンクリ
ートを打設して覆工を施工しながら行う様式の、シール
ド掘進機によりトンネルを掘進するための方法およびこ
の方法を実施するためのシールド掘進機に関する。

セグメントを使用することなく覆工作業を行う、いわゆ
るノンセグメント工法は色々な様式で知られている。こ
の工法にあっては、場所打ちコンクリート覆工を施工し
つつトンネルを掘削する場合、このシールド掘進機の推
進は掘進機に固定されたジヤツキにより覆工コンクリー
トの既に硬化した部分から反力を得て行うのが一般的で
あった。

このシールド掘進機の推進方法にあっては、フレッシュ
コンクリートがシールド掘進機と既に充分に硬化した覆
工コンクリートとの間に位置しているので、この覆工コ
ンクリートから推進反力を得る場合ジヤツキにこの推進
反力を伝達する手段が必要である。この手段としては種
々の様式が知られているが、主な様式としては １）覆工コンクリート内に連続して埋設されたロッドを
仲介して行うブツシュロッド式、２）既に硬化した覆工
コンクリートに達するまで連続して建込んだ内型枠を介
して行う内型枠式、 ３）打設したてのコンクリートを加圧して硬化を促進し
、これに当接されるプレスリングを使用して行うプレス
リング式 ％式％ しかし、これらの様式は以下のような欠点を有している
。

先ず、ブツシュロッド式にあっては、ロッドに圧縮力が
加わった際ロッドが座屈しないようにするため、ロッド
断面が大きくなり、取扱にくくなり、また経費を要し経
済上不利である。更にロッドに偏心した荷重がかかった
際ロッドの変位が生じ、打設されたコンクリートの品質
に悪影響をおよぼす恐れがある。その上、テールボイド
の充填のため何等かの施策が必要である。

次に、内型枠による方法にあっては、この内型枠が推進
力のすべてを受容するため断面性能の大きな部材を必要
とし、狭い坑内でのハンドリングも困難であり、施工能
率も悪い。この方法にあってもテールボイドの充填のた
め何等かの施策が必要である。

更に、プレスリング方式にあっては、このプレスリング
全周におよぶジヤツキによる均等な押圧は制御が困難で
あり、掘進反力はシールド切羽の状態の変化に伴って異
なるためフレッシュコンクリートに加わる圧力は経時的
に一定に保つことはできない。これにより打設コンクリ
ートの品質が不均一になり、コンクリート品質上問題に
なる。

本発明は、上記のような欠点を伴うことのない、かつ高
価な覆工材であるセグメントを使用する二次覆工を行う
ことなく、場所打コンクリートライニングによるトンネ
ル掘進方法および掘進装置を提供することである。

この課題は本発明により、スキンプレートの端部型枠と
環状に建込まれた内型枠間と周辺地山とによって形成さ
れた空隙内にコンクリートを高圧ポンプにより高い打設
圧力で圧入することによりコンクリートを打設しつつ、
その際発生する打設コンクリートの周辺他山に対抗する
打設圧力と既成コンクリート覆工に対抗する圧力を反力
としてとり、この圧力をシールドテール部に形成された
端部型枠を介して掘進機に伝えて掘進機を推進させるこ
とによって解決される。

更に本発明による方法にあっては、覆工ライニングコン
クリートの打設をスキンプレートとスキンプレートの内
周に固定された端部型枠と環状に建込まれた内型枠間の
空隙にコンクリートを高圧コンクリートポンプで圧入す
ることにより、打設されたフレッシュコンクリートに一
定の圧力を加え、締固めると共にテールボイドにコンク
リートを押し込み空隙がなくされる。

上記の方法を行うにあったで、シールド掘進機の方向制
御および補助的に推進をより確実にするために、本発明
による方法にあっては、スキンプレートの端部型枠と環
状に建込まれた内型枠間と周辺他山とによって形成され
た空隙内にコンクリートを高圧ポンプにより高い打設圧
力で圧入することによりコンクリートを打設しつつ、そ
の際発生する打設コンクリートの周辺他山に対抗する打
設圧力と既成コンクリート覆工に対抗する圧力を反力と
してとり、この圧力をシールドテール部に形成された端
部型枠を介して掘進機に伝えて掘進機を推進させる際、
打設工程以前に周辺地山と内型枠間に既に埋設したてあ
る鋼棒の掘進方向で先方位置をシールド掘進機のテール
部内側に設けたジヤツキにより把持して曵引力を加える
ことにより補助的に連続してシールド掘進機を推進させ
る。

これにより、地山の様相に関係なくシールド掘進機の方
向制御が可能となり１．またシールド掘進機の推進を補
助的に助勢することも可能となる。

シールド掘進機の推進に必要な力は、これまでの経験か
ら切羽単位面接当たり７０〜１３０ｔｆ／ｒｄ＜土木学
会績トンネル掘進方法）であるので、本発明による方法
のコンクリート圧入に伴うシールド掘進機の推進には、
以下の式に基づいて、即ち π　・０２ （上記式中　Ｐはコンクリートの打設圧（ｔ／ｒｄ）に
示す圧力Ｐ（ｔ／ｒｆ）の圧力を上限とした切羽の土質
に見合った圧力で、コンクリートを打設した際、シール
ド掘進機の推進が可能になることを見出したことによる
。

上記方法を実施するための本発明によるシールド掘進機
の特徴とするところは、シールドテール部の端部にコン
クリート打設用のコンクリート配送導管の゛ための取付
は開口部を設けたコンクリート打設用端部型枠をトンネ
ル軸線に対して半径方向に剛接し、このコンクリート打
設用端部型枠とトンネル覆工用内型枠との間にパツキン
を介在させて内型枠を建込み、一方シールド掘進機内部
に高圧コンクリートポンプを支台上に架設し、かっこの
高圧コンクリートポンプのコンクリート打設用コンクリ
ート配送導管をコンクリート打設用端部型枠の上記取付
は開口部を介して空隙内に開口するように設けたことで
ある。

更に、上記本発明による方法を実施するためのシールド
掘進機の特徴とするところは、コンクリート覆工以前に
この地山と内型枠との空域内に埋設され、覆工作業と同
時に覆工内に埋設されて固定される鋼捧或いはワイヤロ
ープを把持するセンターホール型ジヤツキをシールドス
キン部の端部に固定したコンクリート打設用端部型枠の
内側に設けたことである。

上記本発明による掘進方法およびシールド掘進機により
、極めて簡単な方法により、しかも装備上の費用も多く
要すること無くトンネルを連続して掘進することが可能
となる。

更に、本発明により周辺地山と内型枠との間に敷設した
鋼棒、例えばＰＣ−鋼棒をスキンプレートの内周に固定
された端部型枠に取付けたセンターホール型ジヤツキで
操作を行うことにより、シールド掘進機の推進を付加的
に助勢することが可能であると同時にシールドの方向制
御が容易に可能となる。

以下に添付した図面に図示した実施例につき本発明の詳
細な説明する。

第１図には本発明によるシールド掘進機本体Ａが掘進状
態で断面図で示されている。この掘進機本体Ａは通常の
シールドの構造、例えばメカニカルシールドの構造に相
応して切羽側にカッターを備えているシールドスキン部
１とシールドテール部８とから成る。このシールドスキ
ン部１の延長部はシールドテール部８において、トンネ
ル内方へと内型枠５の直ぐ近傍で終わるコンクリート打
設用の端部型枠１０が剛性に溶接されている。このコン
クリート打設用の端部型枠１０の端部と内型枠５との間
にはパツキン１２が間挿されており、周辺地山Ｂと内型
枠５との間の空域をシールド掘進機本体Ａの内部に対し
て密閉している。

このコンクリート打設用の端部型枠１０は打設用コンク
リートを圧送するための導管３を引通すための開口を備
えている。従ってこの導管３はこのコンクリート打設用
の端部型枠１０において周辺地山Ｂと内型枠５との空域
内に開口している。

シールド掘進機本体Ａの内部空域Ｃの中央部には、第４
図による断面から明瞭であるように、支台１１上に載置
されて高圧コンクリートポンプ９が設けられており、こ
の高圧コンクリートポンプ９からライニングコンクリー
ト打設用コンクリート圧送導管３がシールド掘進機の半
径方向に適当な間隔をもって案内され、この導管３は上
記コンクリート打設用の端部型枠１０に形成された開口
で終わっている。

内型枠５は通常の連接型枠であり、掘進進捗に伴って順
次硬化したライニングコンクリート部から取外され掘進
方向の先方に建込まれて行くが、第１図に図示したよう
にシールド掘進機は切羽を掘削しながら前進するので掘
進方向で先方において型枠−つ分り以上の区間増設され
ているのが有利である。

第１図から認められるように、掘進は例えば全断面掘進
機により行われ、掘進進捗と共に上記内型枠５と周辺地
山Ｂに形成される空域４′にコンクリート４が打設され
、これにより覆工６が形成される。この際このコンクリ
ートは高圧コンクリートポンプ９からライニングコンク
リート打設用コンクリート圧送導管３を介して高圧、即
ち上記式に適応した圧力で圧入れさるので、圧入された
コンクリート４は前記の空域４゛に充満後シールド掘進
機Ａを前方へと推進するように働く。またこの圧力によ
りコンクリートは自体が加圧作用を受けて上記空域４゛
内において緻密な覆工６を形成する。

第２図から見られるように、周辺地山Ｂと内型枠５間の
空域４′には前もって鋼棒７、例えばＰＣ鋼棒が、掘削
トンネルの周面一体に適当な間隔をもって引通し案内さ
れており、この鋼棒７はコンクリート打設用の端部型枠
１０をライニングコンクリート打設用コンクリート圧送
導管３の中間の位置で貫通し、かつコンクリート打設用
の端部型枠１０にシールド掘進機本体Ａの内側に設けら
れているセンターホール型ジヤツキ２３によって把持さ
れている。この鋼棒７は覆工が形成されると共にその内
部にそのまま埋込まれ、覆工コンクリートの支持体の役
おも果たす。

他方上記鋼棒７は本質的にシールド掘進機Ａの方向制御
のために働く。即ち、シールドの方向制御は、この鋼棒
７とセンターホール型ジヤツキとにより、その転向され
るべき方向にしたがって、周面に適宜配分して設けられ
ているセンターホール型ジヤツキ２３の何れかがその相
応する鋼棒７を掴んで作用し、いずれかが把持力を作用
せず開いたまま留まるような操作によって行われる。

更に上記鋼棒７とセンターホール型ジヤツキ２３は、何
等かの理由によりシールド掘進機の推進に困難が生じた
際、これらを適当に操作して、これらによりシールド掘
進機の要用状態を形成することにより、この補助的にシ
ールド掘進機の推進が助勢され、推進困難が緩和される
。

以下に本発明による方法の施工方法を記載する。

施工のためのコンクリートとして例えば遅延型早強コン
クリートを使用し、このコンクリートを高圧コンクリー
トポンプ９からライニングコンクリート打設用コンクリ
ート圧送導管３を介して、上記の計算値に相応する圧力
で圧入する。その際シールド掘進機は掘進速度３ｃｍ／
分の速度で切羽方向に推進される。打設されたコンクリ
ートが凝結するまでには時間を要するが、本発明による
方法にあっては、コンクリートが凝結開始するまでは２
〜３時間あるので、この間の掘進可能量は４〜５ｍであ
る。これは以下に述べる計算式、即ち （２〜３）時間Ｘ３ｃｍ／分＝３．６〜５．４ｍから算
出され、施工地山が特異な性状を備えていない限り一般
的な数値である。

このような方法によって巻立られた覆工は従来の施工方
法に比して打設継目が４〜５ｍとなり、従って止水性が
向上する。また、他の工法と同様にコンクリート打設時
にコンクリートが加圧作用を受けるのでテールボイドが
発生せず、地盤沈下が生じない。

更にまた、コンクリートを加圧下に圧入した際コンクリ
ートが均質化されると言う利点かえられることが確認さ
れた。

更に、未だ固まらないコンクリートに加圧した場合コン
クリートに作用する圧縮力が加圧点の近傍領域において
のみ高く、それ以遠においては急激に低下するので連続
的な打設作業も可能である。

この場合は、上記断続覆工作業の利点に加えて打継目が
生じないので従来方法に比べて止水性、均質性が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による方法を実施するためのシールド掘
進機のトンネル軸線に沿った縦断面図、第２図は第１図
と同じ図面であるが、コンクリート圧送機構を取除いて
鋼棒とセンターホール型ジヤツキを示した図、 第３図は第２図の切断線Ａ−Ａに沿ったトンネル横断面
図、 第４図は第１図の切断線Ａ−Ａに沿ったトンネ横断面図
、 第５図は第１図における位置Ｓの拡大図。 図中符号は、 １・・・シールド掘進機本体 ３・・・コンクリート打設用コンクリート配送管４・・
・打設コンクリート ５・・・トンネル覆工用内型枠 ６・・・仕上がり覆工 フ・・・鋼棒 ８・・・シールドテール部 ９・・・高圧コンクリートポンプ ＩＯ・・コンクリート打設用の端部型枠１１・・支台 １２・・パツキン ２３・・センタホール型ジヤツキ Ａ・・・シールド本体 Ｂ・・・地山 Ｃ・・・シールド内部空域 Ｄ・・・先頭内型枠 第■図 第２図 第３図 簿４ｅｌ ＩＩＳ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シールド掘進機のテール部においてコンクリートを
   打設して覆工を施工しながら行う様式の、シールド掘進
   方法において、スキンプレートの端部型枠と環状に建込
   まれた内型枠間と周辺地山とによって形成された空隙内
   にコンクリートを高圧ポンプにより高い打設圧力で圧入
   することによりコンクリートを打設しつつ、その際発生
   する打設コンクリートの周辺地山に対抗する打設圧力と
   既成コンクリート覆工に対抗する圧力を反力としてとり
   、この圧力をシールドテール部に形成された端部型枠を
   介して掘進機に伝えて掘進機を推進させることを特徴と
   する、上記シールド掘進方法。 ２、覆工ライニングコンクリートの打設をスキンプレー
   トとスキンプレートの内周に固定された端部型枠と環状
   に建込まれた内型枠間の空隙にコンクリートを高圧コン
   クリートポンプで圧入することにより、打設されたフレ
   ッシュコンクリートに一定の圧力を加え、締固めると共
   にテールボイドにコンクリートを押し込み空隙をなくす
   、特許請求の範囲第１項に記載の方法。 ３、シールド掘進機のテール部においてコンクリートを
   打設して覆工を施工しながら行う様式の、シールド掘進
   方法において、スキンプレートの端部型枠と環状に建込
   まれた内型枠間と周辺地山とによって形成された空域内
   にコンクリートを高圧ポンプにより高い打設圧力で圧入
   することによりコンクリートを打設しつつ、その際発生
   する打設コンクリートの周辺地山に対抗する打設圧力と
   既成コンクリート覆工に対抗する圧力を反力としてとり
   、この圧力をシールドテール部に形成された端部型枠を
   介して掘進機に伝えて掘進機を推進させる際、打設工程
   以前に周辺地山と内型枠間に既に埋設したてある鋼棒の
   掘進方向で先方位置をシールド掘進機のテール部内側に
   設けたジャッキにより把持して曵引力を加えることによ
   り補助的に連続してシールド掘進機を推進させることを
   特徴とする、上記シールド掘進方法。 ４、シールド掘進機のテール部のスキンプレートと環状
   に建込まれた内型枠間の空隙にコンクリートを打設して
   覆工を施工しつつ行う様式の、シールド掘進機において
   、シールドテール部（８）の端部にコンクリート打設用
   のコンクリート配送導管（３）のための取付け開口部（
   ２１）を設けたコンクリート打設用端部型枠（１０）ト
   ンネル軸線に対して半径方向に剛接し、このコンクリー
   ト打設用端部型枠（１０）とトンネル覆工用内型枠（５
   ）との間にパッキン（１２）を介在させて内型枠（５）
   を建込み、一方シールド掘進機内部に高圧コンクリート
   ポンプ（９）を支台（１１）上に架設し、かつこの高圧
   コンクリートポンプ（９）のコンクリート打設用コンク
   リート配送導管（３）をコンクリート打設用端部型枠（
   １０）の上記取付け開口部（２１）を介して空域（４’
   ）内に開口するように設けたことを特徴とする、上記シ
   ールド掘進機。 ５、シールド掘進機のテール部のスキンプレートと環状
   に建込まれた内型枠間の空隙にコンクリートを打設して
   覆工を施工しつつ行う様式の、シールド掘進機において
   、トンネル覆工以前にこの地山と内型枠との空域内に埋
   設され、覆工作業と同時に覆工内に埋設されて固定され
   る鋼棒或いはワイヤロープ（７）を把持するセンターホ
   ール型ジャッキ（２３）をシールドスキン部の端部のコ
   ンクリート打設用端部型枠（１０）の内側に設けたこと
   を特徴とする、上記シールド掘進機。