JPH01171934A - 両面歯付きベルトの製造方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は両面歯付きベルトの製造方法及び装置に関し、
特に内型及び外型により両面に歯を形成する方法及び装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来から片面又は両面に歯が形成された歯付きベルトが
動力伝達手段として広く利用されている。

この歯付きベルトは一般に歯形状の表面保護層とゴム層
と抗張体とからなる。このような構造を有する歯付きベ
ルトは、片面のみに歯を有する場合、内歯が形成された
内型の外周に帆布等の布を巻装し、ゴムを充填した後こ
の布の外周にワイヤ等の抗張体をコイル状に巻き付け、
次に、この抗張体の外周に所定量の背ゴムを巻き付け、
このゴムの外周に帆布を巻き付け、さらにダイヤフラム
状の外型により外周から加熱状態で加圧して上記ゴムを
加硫成形し、最後に上記内型から取外した後その周方向
に沿って所定軸に切断することにより得ることができる
。

しかしながら、両面に歯を有する歯付きベルトの場合に
は、外周面にも歯を形成する必要があるので、上記のよ
うな方法では得ることができない。

特開昭４９−１３５０５６号は、歯形状の帆布等からな
る表面保護層と未加硫ゴムとからなる複合体を形成し、
１つの複合体を対応する歯形状の凹部を有する第一の歯
車状金型に巻き付けてその上からワイヤ等の抗張体を巻
装し、もう１つの複合体を対応する歯形状の凹部を有す
る第二の歯車状金型に巻き、付け、第一の歯車状金型と
第二の歯車状金型をかみ合わせて回転することにより２
つの複合体を接合することにより、両面歯付きベルトを
製造する方法を開示している。

また特開昭５０−１３９８７５号は外表面に歯を備えた
マンドレルと、マンドレルの外周に配置された複数個の
型棒と型棒をマンドレルに関して半径方向に移動させる
手段とからなる両面歯付きベルト製造用装置を開示して
いる。型棒はマンドレルの方向に突出した突起を有し、
また両側の低い部分は隣りどうしの型棒が密着したとき
にマンドレルの歯と同じ形状の歯型を形成するようにな
っている。

さらに型棒の両端部には位置決め用のピンが設けられて
おり、かつ型棒の外側に設けられたジャケットにより半
径方向内方に締め付けられる。このような製造の装置に
より、帆布等からなる表面保護層とゴム層と抗張体とか
らなる複合体を加圧成形することにより両面歯付きベル
トを得ることができる。

上記の装置においては、マンドレルｌの外周に布を巻装
し、この布の外周にコード等の抗張体をコイル状に巻き
付ける。さらに、この抗張体の外周に所定量のエラスト
マー材料からなるシートを複数枚重ねて層状に形成し、
このシートの外周に布を巻き付ける。次に上記各材料の
外周に各型棒をその支持ビンが蓋体の谷溝に係合するよ
うに装着し、この型棒の外周にジャケットを装着する。

そして、上記マンドレルをオートクレーブ内に収容し、
゛このオートクレーブ内に加圧スチームを導入するとと
もに、マンドレルの内部に加熱スチームを供給する圧力
によりジャケットを変形し、各型棒にマンドレルの中心
方向の圧力を加える。これにより、上記シートが歯形状
に成形されるとともに加硫され、その後上記ジャケット
及び各型棒。

を取り外し、得られた両面歯付きベルトをマンドレルか
ら取り外す。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記の従来技術の装置においてはいずれ
も複雑な工程を要し、簡単に両面歯付きベルトを製造す
ることができないという問題がある。

従って、本発明の目的は上記問題点を解決することであ
り、特に両面歯付きベルトを簡単に製造することができ
る方法及び装置を提供することをである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために鋭意研究の結果、本発明者は
外歯用凹部を有する外型を複数に分割し、内型の外側か
ら歯付きベルト成形用複合体を同時に押圧することによ
り両面歯付きベルトを容易に製造することができること
を発見し、本発明に想到した。

すなわち、本発明に係る両面歯付きベルトの製造方法は
、表面保護層とゴム層と抗張体とを有する両面歯付きベ
ルト成形用複合体を、外周面に内歯用凹部を有する内型
上に設け、内周面に外歯用凹部を有するとともに半径方
向に複数に分割された外型を前記内型の外側から中心方
向に同期して移動させて前記複合体を加熱しながら押圧
し、もって前記内歯用凹部及び前記外歯用凹部により両
面に歯が形成された歯付きベルトを得ることを特徴とす
る。

また表面保護層とゴム層と抗張体とからなる複合体を用
いて両面歯付きベルトを製造する本発明の装置は、（ａ
）外周面に内歯用凹部を有し、前記複合体を着脱自在に
保持する内型と、（ｂ）半径方向に複数に分割されて前
記内型の外側に位置し、内面に外歯用凹部を有する外型
と、（ｃ）前記内型及び外型、をそれぞれ加熱する装置
と、（社）前記外型を同期して半径方向に移動する装置
とを有し、前記外型が前記内型上に設けられた前記複合
体を押圧し、もって前記複合体を加熱状態で加圧成形す
ることにより両面に歯を形成することを特徴とする。

〔実　施　例〕

以下、本発明の実施例を第１図乃至第６図を参照して説
明する。

第１図は本発明に係る両面歯付きベルトの製造装置の一
例を示す。製造装置は基盤１と、基盤１の四角から上方
に突出している支柱２と、支柱２により支持されている
上板３及び中板４を有する。

また基盤１の中央部から突出している支柱５の上端部に
支持板６が固定されている。上記上板１の中央部には環
状開口部７が穿設されている。

中空円筒状の内型ＩＯは支持板６に支持されており、昇
降部材１１により環状開口部７を通って昇降自在である
。内型１０には底板１２と上板１３が設けられており、
底板１２と上板１３は内型ＩＯの中央を縦に貫通する連
絡棒１４により内型１０に固定されている。

内型１０の上端部１０′には複数の開口部１５が設けら
れており、また底板１２にも複数の開口部１６が設けら
れている。底板１２の開口部１６にはパイプ１７が連結
している。第２図に示すように、内型１０の側面には垂
直方向に延びる複数の内歯形成用凹部１８が形成されて
いる。

内型ＩＯの外周には第２図に示すように、半径方向に複
数に分割された外型２０が配置されている。

本実施例においては外型２０は６個あるが、外型２０の
数は任意とすることができる。本実施例においては各外
型２０は外歯用凹部２１を有する内周ブロック２０′　
とその外周に固着された支持用の外周ブロック２０′と
からなるが、一体内に形成してもよい。

第１図に示すように、外型２０の外周ブロック２０′に
はヒータ２２が設けられており、ヒータ２２には電線２
３により電気が流される。第２図に示すように外型２０
の外周ブロック２０′は円周状の側面２４を有し、その
側面２４は垂直方向においては下方にテーバ状になって
いる。これにより全外型２０により形成される外周面は
逆円錐状となる。

外型２０の外側には、第３図に示す形状の円筒状ブロッ
ク３０が設けられている。円筒状ブロック３０は円錐状
の内面３１を有し、円錐状内面３１は外型２０の外周ブ
ロック２０′の逆円錐状側面２４と摺接している。また
円筒状ブロック３０の下面には油圧シリンダー３２のピ
ストンロッドが連結しており、油圧シリンダー３２の作
動により円筒状ブロック３０は昇降する。ここで外型２
０の逆円錐状側面２４と円筒状ブロック３０の円錐状内
面３１とが摺接しているので、円筒状ブロック３０が上
昇すると外型２０は内方に移動する。なお円筒状ブロッ
ク３０が下降すると外型２０が外方に移動するように、
各外型２０の外周ブロック２０′の上部にロッド３２が
連結されており、ロッド３２は上板３の下面から突出す
るブラケット３３に水平方向に移動自在に支持されてい
るとともに、ロッド３２のフランジ３４とブラケット３
３との間に設けられたスプリング３５により常に外方に
引っ張られている。

次に本実施例装置を用いて両面歯付きベルトを製造する
方法について説明する。

両面を帆布４０．４１で被覆した歯付きベルトを製造す
る場合は、第４図に示すように、まず内型ＩＯを上板３
の開口部７から上昇させた状態で、内型１０の外周面に
、帆布４０を巻き付け、この帆布４０の外周にゴム層４
２）ワイヤ等の抗張体４３、ゴム層４４及び帆布４１を
順次巻き付ける。次に、内型１０を上板３の下方に下降
させ、上記パイプ１７により加熱蒸気を内型１０の内部
に供給するとともに、ヒータ２２に通電することにより
外型２０を加熱する。この状態で、油圧シリンダ３２を
駆動してそのピストンロッドを上昇させることにより円
筒状ブロック３０を上昇させると、各外型２０はその側
面２４と円筒状ブロック３０の円錐状内面３１との摺接
により、スプリング３５の引張り力に抗して中心方向に
移動する。

こよにより、内型ＩＯ上に巻き付けられた歯付きゴム成
形用材料は外型２０により加圧され、帆布４０゜４１は
それぞれ内型ＩＯの内歯用凹部１８及び外型２０の外歯
用凹部２１内に進入するとともに、ゴム層４２゜４４も
同様に進入する。このように成形された状態で、上記、
ゴムｒ！４２．４４は加硫される。加硫完了後、油圧シ
リンダ３２を下降駆動して円筒状ブロック３０を下降さ
せると、各外型２０はスプリング３５の引張り力により
半径方向外方に移動する。そして、内型ｌＯを上昇させ
ることにより、形成された両面歯付きベルトを得ること
ができる。

なお内型ｌＯ上に帆布、ゴム層、抗張体を順次巻き付け
る代わりに、それらを積層した複合体をあらかじめ形成
しておき、それを内型１０に巻き付けて外型２０の加圧
により成形することもできる。

また、両面歯付きベルトの内面をテフロン等の樹脂フィ
ルム５０で被覆し、外面を帆布５１で被覆する場合は、
第５図に示すように、内型１０の外周に、あらかじめ歯
型に合わせて成形された樹脂フィルム５０と、ゴム層５
２とからなる予備成形品を巻き付け、さらにこの予備成
形品の外周に、抗張体５３、ゴム層５４及び帆布５１を
順次巻き付ける。そして、上記動作と同様に、内型ｌＯ
及び外型２０を加熱した状態で、油圧シリンダ３２の駆
動により外型２０を内型１０に押圧し、ゴム層５２．５
４の加硫を行うことにより、所望の両面歯付きベルトを
得ることができる。

さらに、歯付きベルトの両面をテフロ°ン等の樹脂フィ
ルム６０．６１で被覆する場合は、第６図に示すように
、内型１０の外周にあらかじめ歯形に合わせて成形され
た樹脂フィルム６０とゴム層６２とからなる予備成形品
（第一の複合体）を巻き付けるとともに、外型２０の内
周にあらかじめ歯形に合わせて成形された樹脂フィルム
６１とゴム層６３とからなる予備成形品（第二の複合体
〉を付着する。さらに、内型１０に巻き付けられた予備
成形品の外周に抗張体６４を巻き付ける。そして、上記
動作と同様に、内型１０及び外型２０を加熱した状態で
、油圧シリンダ３２の駆動により外型２０を内型１０に
押圧し、ゴム層６２．６３の加硫を行うことにより、所
望の両面歯付きベルトを得ることができる。

したがって、本発明においては、各外型２０を同時に移
動させることができるとともに、均一な圧力で内型１０
上の歯付きベルト用材料を押圧することができ、両面の
歯付きベルトを容易かつ確実に形成することができる。

しかも、外型２１を分解することなく、歯付きベルトの
着脱作業を行うことができるので、作業時間を大幅に削
減することができるという利点を有する。

本発明を以上の実施例により説明したが、本発明はそれ
に限定されることな（種々の変更を行うことができる。

例えば、外型を同時に移動させる手段として円筒状ブロ
ックを用いる代わりに、同時に駆動する複数の油圧シリ
ンダ又はモータを用いることもできる。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明に係る両面歯付きベルトの製
造装置は半径方向に複数に分割された外型を有し、内型
の外周面に帆布や予備成形された樹脂フィルム、ゴム層
、及び抗張体等の材料を巻き付けた状態で、外型移動装
置により各外型を内型方向に移動させ、上記材料を加圧
成形しているので、両面歯付きベルトを容易かつ確実に
形成することができる。また本発明の方法により、内側
及び外側の表面保護層を帆布及び樹脂フィルムの種々の
組み合わせにより形成することができる。

しかも従来技術のように外型部分を分解する必要がない
ので、作業時間を大幅に削減することができるという効
果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による両面歯付きベルトの製
造装置を示す断面図であり、 第２図は第１図の線分Ａ−Ａに沿って得られた断面図で
あり、 第３図は第１図の円筒状ブロックを示す斜視図であり、 第４図乃至第６図は種々の両面歯付きベルトを製造する
例を示す断面図である。 ＩＯ・・・内型 １８・・・内歯成形用凹部 ２０・・・外型 ２１・・・外歯成形用凹部 ３０・・・円筒状ブロック ４０、４１．５１・・・帆布 ４２）４４．５２．５４．６２．６３　　・・・ゴム層
４３、５３．６４・・・抗張体 第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）両面歯付きベルトの製造方法において、表面保護
   層とゴム層と抗張体とを有する両面歯付きベルト成形用
   複合体を、外周面に内歯用凹部を有する内型上に設け、
   内周面に外歯用凹部を有するとともに半径方向に複数に
   分割された外型を前記内型の外側から中心方向に同期し
   て移動させて前記複合体を加熱しながら押圧し、もって
   前記内歯用凹部及び前記外歯用凹部により両面に歯が形
   成された歯付きベルトを得ることを特徴とする方法。 （２）特許請求の範囲第１項に記載の方法において、前
   記複合体の両面の表面保護層がいずれも帆布からなり、
   前記表面保護層をいずれも平坦な状態で前記内型に巻き
   付けた後、前記外型の押圧により歯付きベルトの両面に
   歯を形成することを特徴とする方法。 （３）特許請求の範囲第１項に記載の方法において、前
   記複合体の内面の表面保護層が樹脂フィルムからなり、
   外面の表面保護層が帆布からなり、前記樹脂フィルムを
   前記内型の内歯用凹部の形状にあらかじめ成形した上で
   前記複合体を形成し、前記外型により前記複合体を押圧
   することにより、外面の表面保護層にも歯を形成するこ
   とを特徴とする方法。（４）特許請求の範囲第１項に記
   載の方法において、樹脂フィルムからなる表面保護層と
   ゴム層と抗張体とからなる第一の複合体を、その表面保
   護層の歯部が前記内歯用凹部に嵌入した状態で前記内型
   上に設けるとともに、樹脂フィルムからなる表面保護層
   とゴム層とからなる第二の複合体を、その表面保護層の
   歯部が前記外歯用凹部に嵌入した状態で前記外型上に設
   け、前記外型を前記内型方向に移動させることにより前
   記第一の複合体と前記第二の複合体を加熱状態で圧接一
   体化し、もって両面に歯を有する歯付きベルトを形成す
   ることを特徴とする方法。 （５）表面保護層とゴム層と抗張体とからなる複合体を
   用いて両面歯付きベルトを製造する装置において、 （ａ）外周面に内歯用凹部を有し、前記複合体を着脱自
   在に保持する内型と、 （ｂ）半径方向に複数に分割されて前記内型の外側に位
   置し、内面に外歯用凹部を有する外型と、 （ｃ）前記内型及び外型をそれぞれ加熱する装置と、 （ｄ）前記外型を同期して半径方向に移動する装置とを
   有し、前記外型が前記内型上に設けられた前記複合体を
   押圧し、もって前記複合体を加熱状態で加圧成形するこ
   とにより両面に歯を形成することを特徴とする装置。 （６）特許請求の範囲第５項に記載の装置において、前
   記外型が下方に向けてテーパ状になっている逆円錐状外
   面を有し、前記外型移動装置が上方に拡開状の円錐状内
   面を有するとともに昇降自在であり、前記外型の逆円錐
   状外面と前記外型移動装置の円錐状内面とは相互に接触
   しており、もって前記外型移動装置の上昇により前記外
   型が内方に移動し、前記内型上に設けられた前記複合体
   を加圧成形することを特徴とする装置。 （７）特許請求の範囲第５項又は第６項に記載の装置に
   おいて、前記内型が昇降自在であり、もって前記複合体
   の装着及び得られた両面歯付きベルトの脱着を行うこと
   を特徴とする装置。