JPH0116911B2

JPH0116911B2 -

Info

Publication number: JPH0116911B2
Application number: JP59216470A
Authority: JP
Inventors: Kande Keshaban Madapushi; Hawaado Uezari Maaru
Original assignee: Union Carbide Corp
Current assignee: Union Carbide Corp
Priority date: 1983-10-18
Filing date: 1984-10-17
Publication date: 1989-03-28
Also published as: US4526618A; KR850003906A; AU3443984A; EP0138228A3; CA1225203A; KR900002491B1; HK55391A; AU562468B2; DE3482811D1; JPS60103170A; EP0138228B1; EP0138228A2

Description

【発明の詳細な説明】

技術分野本発明は耐摩耗性コーテイング及び該コーテイ
ングの製造方法に関する。より詳細には、本発明
は比較的に安い費用で熱吹付技法（thermal
spray techniques）によつて支持体に塗布するこ
とができる厚く、ひび割れの存在しない、残留応
力の低い、耐摩耗性のタングステンカーバイドコ
ーテイングに関する。背景技術明細書を通じ、コーテイング組成物を付着させ
るプラズマアーク溶射及びデトネーシヨンガン
（Ｄ−ガン）技法について言及する。代表的な付
着ガン技法は米国特許2714563号及び同2950867号
に開示されている。プラズマアーク溶射技法は米
国特許2858411号及び同3016447号に開示されてい
る。その他の類似の熱吹付技法は公知であつて、
例えば、言わゆる「高速」プラズマ及び「極超音
速」燃料吹付プロセスを包含する。 1979年11月６日にエム・エツチ・ウエザーリイ
（M.H.Weatherly）に発行された、各称が「耐摩
耗性及び耐食性被覆製品の製造用コーテイング材
料及びそれの塗布方法」の米国特許4173685号は、
付着したままの密度が理論の75％よりも大きいコ
ーテイングを製造することができる方法によつて
支持体上に以下の２種又はそれ以上の成分から成
る粉末組成物を付着させることによつて高密度の
耐摩耗性及び耐食性コーテイングを塗布すること
を開示している：第１成分はコバルト、鉄、ニツ
ケル及びそれらの合金から成る群より選ぶ少くと
も１種のバインダー０〜25重量％と、タングステ
ン、クロム、バナジウム、ハフニウム、チタン、
ジルコニウム、ニオブ、モリブデン及びタンタル
カーバイド及びこれらの配合物から成る群より選
ぶ少くとも１種の金属カーバイドとから成り；第
２成分は本質的に単一合金又は合金の混合物から
成り、全体の組成はホウ素6.0〜18.0重量と、ケ
イ素０〜６重量％と、クロム０〜20重量％と、鉄
０〜５重量％と、残りのニツケルとであり；第１
成分は全組成物の40〜75重量％を構成する。付着
したままのコーテイングを950℃よりも高い温度
で十分な時間加熱して第２成分の実質的な融解及
び第２成分と第１成分の相当な部分との反応を引
き起こさせる。次いで、コーテイングを冷却し、
ホウ化物、カーバイド及び金属間相を形成させて
硬度が1000DPH₃₀₀よりも大きくかつ実質的に完
全に密で連続した多孔率の無いコーテイングとな
る。コーテイングはプラズマアーク溶射か或はデト
ネーシヨンガン（Ｄ−ガン）付着プロセスのどち
らかを用いて本明細書中に上記した技法によつて
製造することができる。発明の要約本発明によれば、驚くべきことに、上記のウエ
ザーリイ特許に開示される方法に類似の付着方法
により、第１成分がタングステンカーバイドであ
りかつ第２成分が本質的に単一合金或は合金の混
合物で、全体の組成がホウ素約6.0〜18重量％と、
ケイ素〜６重量％と、クロム０〜20重量％と、鉄
０〜５重量と、残りのニツケルとから成るもので
あり、第１成分が全組成物の約78〜88重量％を構
成し、かつコーテイングを密にする熱処理及び冷
却工程を本質的に排除する場合に優れた耐摩耗性
コーテイングを製造することができることを見出
した。粉末組成物は、プラズマ溶射プロセスを用いて
残留応力の極めて低い比較的に厚いコーテイング
の形で支持体に塗布することができる。コーテイ
ングは容易に割れたり或は裂けたりせず、かなり
安い費用で種々の支持体に塗布することができか
つ良好なフイニシヤビリテイを有する。好適な実施態様の説明本発明のコーテイングは、慣用の熱吹付け技法
を用いて支持体に塗布する。プラズマアーク溶射
技法において、非消耗性電極とそれと間隔を置い
て並べる第２の非消耗性電極との間に電気アーク
を確立させる。ガスがアークを含有するようにガ
スを非消耗性電極に接触させて通す。アーク含有
ガスはノズルで絞られて熱含量の高い流出流とな
る。粉末コーテイング材料を熱含量の高い流出流
ノズルの中に注入して被覆されるべき表面上に付
着させる。本発明で用いるこのプロセス及びプラ
ズマアークトーチは米国特許2858411号に記載さ
れている。プラズマ溶射プロセスは、強固で、密
な、支持体に密着した付着コーテイングを作る。
また、付着コーテイングは規則的な形状の顕微鏡
的平板或は薄片が固着され（interloched）、また
互いにかつまた支持体にも機械的に結合されて成
る。プラズマアーク溶射プロセスで用いる粉末コー
テイング材料は、塗布したコーテイング自体と本
質的に同じ組成を有する。しかし、ある種のプラ
ズマアーク或はその他の熱吹付け装置の場合で
は、組成のいくつかの変更が期待され、このよう
な場合には粉末組成物を適宜に調節して本発明の
コーテイング組成物を達成することができる。粉末組成物は本質的にWC80重量％とNiB20重
量％とから成る混合物であるのが好ましい。タン
グステンカーバイドは、平均粒径10−12ミクロン
で、炭素含量が理論に近い本質的に純粋なタング
ステンモノカーバイドである。本発明で用いる如
き「NiB」は、以下の近似的組成を有する合金を
表わす： B15.0−18.0重量％；Fe0−3.0重量％；Ni残り本発明のコーテイングを付着させる際に用いる
別の好適な粉末混合物は、本質的にWC85重量％
＋NiB10重量％＋BNi−25重量％から成る。再
び、WCは本質的に純粋なタングステンカーバイ
ドである。本発明において用いる如き「BNi−
２」は以下の近似的組成を有する合金を表わす： B2.5−3.5重量％；Fe2.0−4.0重量％；Cr6.0−
8.0重量％；Si3.0−5.0重量％；Ni残り。本発明に従つてプラズマアーク溶射プロセスで
用いる粉末は注型粉末及び破砕粉末にすることが
できる。しかし、その他の型の粉末、例えば焼結
粉末を使用することもできる。通常、粉末の大き
さは約−325メツシユにすべきである。しかし、
注型及び破砕NiB粉末の代りに、真空予備融解し
かつアルゴン噴霧して−325メツシユ＋10ミクロ
ンの寸法に作つたNiB粉末を用いてピツトの存在
しないコーテイングを達成することができる。更
に、トーチの寿命も大きく改良される。本発明のコーテイングは、ほとんど全ての型の
支持体、例えば鉄又はスチール等の金属支持体、
或は、例えば炭素又はグラフアイト等の非金属支
持体に塗布することができる。種々の環境におい
て用いかつ本発明のコーテイング用支持体として
りつぱに適した支持体材料のいくつかの例は、例
えば、スチール、ステンレススチール、鉄基材合
金、ニツケル、ニツケル基材合金、コバルト、コ
バルト基材合金、クロム、クロム基材合金、チタ
ン、チタン基材合金、耐熱金属、耐熱金属基材合
金を包含する。本発明のコーテイングの微細構造は極めて複雑
であつて完全には理解されない。しかし、主相は
Ｘ線回折技法によつて同定されてアルフア
（W₂C）、ベータ（WC_1-X）及びイータ
（Ni₂W₄C）相であることが測定された。いくつ
かのホウ化ニツケル相が少い％で存在するかもし
れないが、明確には同定され得なかつた。試験し
た試験片は、単に、塗布する間に良好な融解及
び／又は反応を表わす数角のカーバイド（ａ
few angulur carbide）のみを示した。磨きかつ
溶食した試験片は、コーテイングがブレンド粉末
で作られることを考えた場合、驚く程に高度の均
質性を示した。本発明のコーテイングは、コーテイングをプラ
ズマアーク溶射を用いてWC80重量％＋NiB20重
量％から作る場合に、厚さ0.080インチ（2.0mm）
を超える比較的に厚い層にして支持体上に付着さ
せることができる。WC＋NiB10重量％＋BNi−
25重量％の粉末から作るコーテイングの最大厚み
は約0.030インチ（0.76mm）である。コーテイン
グは極めて低い残留応力で付着され、そのため、
付着した後に割れたり或は裂けたりしない。その
上、コーテイングはかなり早い付着速度で塗布す
ることができかつコーテイングの費用は適当に安
い。本発明の別の利点は、極めて円滑な表面を有す
るコーテイングを付着させることができるという
ことである。従つて、付着したままのコーテイン
グを単に約0.005インチ（0.13mm）又はそれ以下
研削することによつて、きれいな研磨面が得られ
る。数多くのコーテイング試験片を本発明に従つて
作り、かつ摩耗量、浸食、硬度について試験し
た。試験片は、WCとNiB及びBNi−２の両方の
合金の粉末を種々の割合で使用してAISI1018ス
チールの支持体上にプラズマアーク溶射して作つ
た。摩耗試験はASTM基準G65−80、手順Ａに
記載されている標準の乾燥砂／ゴムホイール摩耗
試験を用いて行つた。また、浸食試験は、90゜と
30゜の２つの異る衝突角を用いる標準の手順に従
つて行つた。これらの試験の結果を以下の表に
掲載する。

【表】表からWC＋NiB20重量％とWC＋NiB10重
量％＋BNi−25重量％との粉末混合物から作つた
コーテイングは同様の摩耗率、硬度、気孔率値を
有することが分かる。試験したその他の種々の組
成物はより高い摩損率を示した。BNi−２の無い
コーテイングは、90゜アングル試験の場合に一層
高い浸食率を有していた。すべての場合において
見掛気孔率は２％よりも低かつた。WC＋NiB20
重量％とWC＋NiB10重量％＋BNi−25重量％と
の粉末混合物から作つたコーテイングは、摩耗率
と浸食摩耗率との最良の組合せを示した。２つの
組成物の間の主たる相違は、前者が一層大きな厚
さ（例えば、0.080インチ（2.0mm）を超える）で
付着させることができ、割れたり或は破砕したり
しないことである。

Claims

【特許請求の範囲】１タングステンカーバイドと全体の組成がホウ
素約6.0〜18.0重量％と、ケイ素０〜６重量％と、
クロム０〜20重量％と、鉄０〜５重量％と、残り
のニツケルとであるホウ素含有合金又は合金の混
合物とを含み、タングステンカーバイドが全体の
組成物の約78〜88重量％を構成する熱吹付け方法
によつて支持体に塗布するコーテイング組成物。２支持体がスチール、ステンレススチール、鉄
基材合金、ニツケル、ニツケル基材合金、コバル
ト、コバルト基材合金、クロム、クロム基材合
金、チタン、チタン基材合金、耐熱金属、耐熱金
属基材合金から成る群より選ぶ金属化合物である
特許請求の範囲第１項記載のコーテイング組成
物。３支持体が炭素及びグラフアイトから成る群よ
り選ぶ非金属化合物である特許請求の範囲第１項
記載のコーテイング組成物。４タングステンカーバイドと全体の組成がホウ
素約6.0〜18.0重量％と、ケイ素０〜６重量％と、
クロム０〜20重量％と、鉄０〜５重量％と、残り
のニツケルとであるホウ素含有合金又は合金の混
合物とを含む粉末組成物であつて、タングステン
カーバイドが全体の組成物の約78〜88重量％を構
成するものを与え、次いで粉末組成物をプラズマ
アーク溶射によつて支持体上に付着させることを
含む支持体の上に耐摩耗性コーテイングを製造す
る方法。５粉末組成物がタングステンカーバイド約80重
量％と、本質的に約83％のニツケルと残りのホウ
素とから成るホウ素含有合金20重量％とを含む特
許請求の範囲第４項記載の方法。６粉末組成物がタングステンカーバイド約85重
量％と、本質的に約83重量％のニツケルと残りの
ホウ素とから成る第１ホウ素含有合金と、本質的
に約2.5〜3.5重量％のホウ素と、2.0〜4.0重量％
の鉄と、6.0〜8.0重量％のクロムと、3.0〜5.0重
量％のケイ素と残りのニツケルとから成る第２ホ
ウ素含有合金とを含む特許請求の範囲第４項記載
の方法。７タングステンカーバイド約78〜88重量％と、
全組成が約6.0〜18.0重量％のホウ素と、０〜６
重量％のケイ素と、０〜20重量％のクロムと、０
〜５重量％の鉄と、残りのニツケルとである合金
又は合金の混合物とを含む耐摩耗性コーテイング
を支持体上に付着させるための粉末組成物。