JPH01168748A - 複合体 - Google Patents

複合体

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JPH01168748A
JPH01168748A JP62327648A JP32764887A JPH01168748A JP H01168748 A JPH01168748 A JP H01168748A JP 62327648 A JP62327648 A JP 62327648A JP 32764887 A JP32764887 A JP 32764887A JP H01168748 A JPH01168748 A JP H01168748A
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中村 武房
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は複合加熱体に係り、特に耐衝撃性、耐熱衝撃性
等に優れ、加工が容易で成形体、塗膜の材料に好適な複
合加熱体に関する。
〔従来の技術〕
一般に成形体として、セラミックス成形体、ブスチック
成形体および複合成形体がある。
従来のセラミックス成形体は高強度、高硬度、耐薬品性
、高い耐熱性等の優れた性質を有するが、その反面、以
下のような解決すべき欠点がある。
(a)セラミックス成形体は脆く、小さな歪みで一破壊
する。そのため、後加工が困難という性質がある。
山)焼結されるセラミックス粉末は高温度でしか溶融せ
ず焼結しにくい。セラミックスの焼結には1000℃以
上の温度が必要で、そのため成形には高温用の炉が必要
となる。そのため、製造設備および製造コストが高くな
り、それに伴い製品が高価となる。(C)熱衝撃に弱く
、わずか150℃程度の急速な温度変化で破壊が生じる
。(d)セラミックス成形体の焼結温度が高いため、セ
ラミックス材料は冷却過程で相転移などを生じ寸法精度
が取りにくい。(e)セラミックス成形体の摺動部品は
、セラミックス材料の高い硬度のため、摩耗しにくい。
しかし、相手材がセラミックス材料の過剰な硬度により
摩耗してしまう。(f)セラミックス材料の難加工性(
高い焼結温度おび後加工の困難さ)のため、非常に高価
な部品となる。
次に従来のプラスチック成形体は加工性に優れ、安価で
あるという特徴があるが以下のような解決しなくてはな
らない欠点がある。
(a)精密加工がしにくい。(b)部品としての硬度お
よび機械強度が低く、耐久寿命が短い(耐クリープ性、
耐摩耗性)。(C)耐熱性が低い。
さらに複合成形体としては、FRP%FRM。
充填材系ゴム(タイヤ等)等があり、広範な用途に応用
されている。複合成形体は成形体の温度変化に伴う寸法
変化が低い、機械的強度が向上する等の長所があるが(
第2図に示すようにフィラー11とマトリックス12と
の間に空隙部13を有する構造であり)、成形後の加工
が困難であるという欠点がある。
一方、塗膜として、一般に樹脂系塗膜、セラミックス溶
射塗膜等がある。現在、市場にある塗膜の殆どが樹脂系
塗料によるもので、樹脂系塗料の種類は家屋の外壁を塗
装するペンキと呼ばれる一般塗料とふっ素樹脂塗料のよ
うに高機能を有し専業加工メーカーによって加工される
機能性塗料とに分類される。樹脂系塗料の解決しなくて
はならない一般的な欠点としては、(a)硬度が低い、
■)耐久性が低い(耐摩耗性) 、(C)耐熱性が乏し
い(分解温度が低い、高温硬度が低い)、等がある。
次にセラミックス溶射被膜は表面硬度の向上等の目的で
行われるが、以下のような解決すべき欠点がある。すな
わち、(a)セラミックス溶射は高温溶融したセラミッ
クスが基材に堆積し形成するため、基材の表面温度が上
がる。その温度上昇で基材表面が熱劣化または部分加熱
されるため基材に熱歪みが生じる。(b)セラミックス
溶射被膜上に加工後に急激な温度変化によりクラックが
入り易い。
〔発明が解決しようとする問題点] 上記のようにセラミックス成形体、プラスチック成形体
、複合成形体および樹脂系塗膜、セラミックス溶射塗膜
等は、それぞれ特有の欠点を有している。
本発明の目的は、上記した従来の技術の有する欠点をな
くシ、セラミックス及びプラスチックの両者の性質を兼
ね合わせた性質を有し、耐衝撃性、耐熱衝ν性に優れ、
加工が容易な複合加熱体を提供することにある。
C問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明は無機粉末を核とし
た溶融性無機物質の網目またはふっ素樹脂を除く耐熱性
樹脂の網目と前記ふっ素樹脂による網目とが相互に介入
した相互介入網目構造から成ることを特徴とする。すな
わち本発明は、ふっ素樹脂がふっ素樹脂以外の物質と混
合してもふつ素樹脂の一次粒子以下には混ざり合わない
性質を利用し、金属粉末おびセラミックス粉末等の無機
物質を核として形成する溶融性無機物質または耐熱性樹
脂の網目とふっ素樹脂同士の結合による網目とを複合加
熱体内部で単独に形成させることにより生じる相互介入
網目を有する複合加熱体としたものである。
〔発明の効果ン 本発明のふっ素樹脂含有複合加熱体は、ふっ素樹脂の網
目と無機物粉末を核として形成した網目が高度に絡みあ
った相互介入網目を形成している複合体であり、その構
造により従来ある成形体及び塗料の解決しなくてはなら
ない多くの欠点を補うことができる。以下、本発明の効
果を列挙する。
1)成形体としての効果 ■ふっ素樹脂を含有するため、低摩擦、非粘着性(物が
付着しにくい性質を持つ。漏水性、撥油性を持つ。)等
のふっ素(耐脂が有する性質がある。
■空隙率が0.5〜50%の範囲で選択できる。
そのため汚れにくいフィルターが作製できる。
■セラミックス及び金属材料を含有するため、単独のプ
ラスチックスあるいは複合体に比べ硬度が向上し、且つ
熱伝導性が上がる。
■ふっ素樹脂、無機物粉末及び溶解性無機化合物または
耐熱性樹脂の配合量を目的別に変えることにより、成形
体の硬度及び強度がある程度自由に選択できる。
■ふっ素樹脂の網目と無機物粉末を核にして形成した網
目との両網目の独立性が高い構造によって外部からの応
力を内部で吸収するため、成形体全体の破壊が生じにく
い。また、後加工も容易に行える。
■熱衝撃に強<、300°Cまでの急激な温度変化で寸
法、強度等の物性に変化が生じない。そのため、焼結完
了後、炉内徐冷を必要とせず炉外で直ちに冷却が可能で
あるため、製造単価が安くなる。
■この成形体はふっ素樹脂を含有するため、その表面に
さらにふっ素樹脂塗料をプライマーなしに加工すること
ができ、強くふっ素樹脂特性を複合加熱体の表面に付与
することができる。
■無機物質粉末(セラミックス材料、金属粉末)自体の
溶解によって網目を形成させているのではなく800℃
以下で溶融する無機物化合物及び樹脂で網目の焼結をは
たしているため、比較的低温度で加工を行うことができ
る。そのため、加工設備も1000℃以上の高温炉は必
要なく、−膜内な電気炉で済み、安価で済む。
■焼成雰囲気は大気、窒素ガス、水素ガス、真空中のい
ずれでも加工が可能である。
[相]成形方法はは射出成形、押出成形、ホットプレス
等のいずれでも加工可能である。
2)塗料としての効果 ■ふっ素樹脂を含有するため、低摩擦、非粘着性(物が
付着しにくい性質を持つ。漏水性、撥油性を持つ。)等
のふっ素樹脂が有する性質がある。
■セラミックス及び金属材料を含有するため、硬度が向
上し、且つ熱伝導性が上がる。
■ふっ素樹脂、無機物粉末及び溶融性無機化合物または
耐熱性樹脂の配合量を変えることにより、硬度及び強度
がある程度自由に選択でき、ハードコートから弾性のあ
る塗膜での加工ができる。
■熱衝撃に強く、セラミックス溶射被膜のように冷却過
程でクラックが入ることはない。また、焼結完了後、炉
内除冷を必要としない。同時に使用時の急激な温度変化
にも耐え、そのため、広い範囲の環境で応用することが
できる。
■この塗料はふっ素樹脂を含有するため、ふっ素樹脂塗
料のプライマーとして応用できる。ふっ素樹脂塗膜の硬
度向上を目的に加工しているセラミックス溶射被膜に比
ベニ程の短絡化、製造コストを下げることができる。
■焼成雰囲気は大気、窒素ガス、水素ガス、真空中のい
ずれでも加工が可能である。
■塗装方法はスプレー塗装、粉体塗装のいずれかで加工
が可能である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
第1図は、本発明の複合加熱体の構造の一例を示し、図
中1は無機粉末、2はふっ素樹脂、3は溶融性無機物質
またはふっ素樹脂を除く耐熱性樹脂、4は空隙である。
第1図から明らかなように、ふっ素樹脂2同士の結合に
よる網目と無機粉末1を核として形成する溶融性無機物
質または耐熱性樹脂の網目とが高度にかつ相互に入り組
んだ相互介入網目構造となっている。
この複合加熱体は、ふっ素iM4脂の網目と無機粉末を
核として形成する溶融性無機物質または耐熱性樹脂の網
目との相互介入網目を有するため両者の性質を兼ね備え
ている。また、相互介入網目により複合加熱体を形成す
るため、外部応力が内部で吸収され耐衝駅性、耐熱衝撃
性に優れている。
さらに、ふっ素樹脂と溶融性無機物質または耐熱性樹脂
とによる相互介入網目構造となっているため、セラミッ
クス粉末等を加熱して焼結させる場合程の高価な設備が
必要なく製造設備が安価で、且つできあがった製品の価
格低下につながる。
本発明において無機粉末は金属若しくは合金の粉末また
はセラミックスから成る粉末を使用できる。金属粉末と
しては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、金、
銀、スズ、鉛、白金、パラジウム、マグネシウム、マン
ガン、モリブデンまたはこれらを主成分とする合金を使
用することができる。合金では特にステンレス鋼が好適
である。
セラミックス材料としては、特に制限はないが金属酸化
物、金属窒化物、金属炭化物の1種または2種以上を用
いることが有効であり、これらの例としてアルミナ、ジ
ルコニア、カルシア、酸化亜鉛、シリカ、窒化ケイ素、
炭化ケイ素等を挙げることができる。
無機粉末は、必要に応じてセラミックスまたは金属によ
り表面処理したものが望ましい。表面処理することによ
り溶融性無機物質との付着を良くしたり導電性の粉末に
、絶縁性の物質を被膜することにより絶縁性能を良くす
ることができる。また、単一の物質では得られない特性
を複合物質により実現可能となる。被膜方法としては、
■溶射、■化学蒸着、■噴霧接着、■まぶし焼成、■た
たきつける等がある。この表面処理に使用されるセラミ
ックスとしては、例えばシリカを挙げることができる。
前記金属粉末の平均粒径は0.1〜50μmの範囲が望
ましい。平均粒径が0.1μmよりも小さいと、相互介
入網目構造体を形成することが困難となり、また平均粒
径が50μmよりも大きくなると、本発明の複合加熱体
としての所期の特性が発揮できなくなる。なお、金属粉
末の最大粒径は600μmに調整されているのが好まし
い。
一方、前記セラミックス粉末の平均粒径は0.1〜20
μmの範囲が望ましい。この平均粒径の範囲をはずれる
と、上記した金属粉末の場合と同様の結果となる。なお
、セラミックス粉末の平均粒径が金属粉末の平均粒径よ
り小さいのは、セラミックスが塑性が乏しいためである
。なお、セラミックス粉末の最大粒径は500μmに調
整されているのが好ましい。
ふっ素樹脂としては四ふっ化エチレン樹脂(PTFE)
、四ふっ化エチレン−パーフルオロアルキルビニル共重
合体(PFA)、四ふっ化エチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体(FEP)、ポリふつ化ビニル(Pv
F)、ポリふつ化ビニリデン(PvdF)、ポリ塩化ふ
つ化エチレン(PCTFE)、エチレン−四ふつ化エチ
レン共重合体(ETFE)、エチレン−塩化三ふっ化エ
チレン共重合体(ECTFE)のいずれかひとつあるい
は上記ふっ素樹脂の混合物を挙げることができる。
溶融性無機物質は、ふっ素樹脂の溶融温度以上で且つ8
00℃泉下の温度で溶融する無機化合物が好適で低融点
ガラス、金属ハロゲン化物、低融点金属および熱硬化性
無機物質の1種または2種以上を用いることができる。
低融点金属としては亜鉛、アルミニウム、インジウム、
スズ、ストロンチウム、セレン、テルル、鉛、ビスマス
、ボロニウムが好適する。ここで、金属ハロゲン化物と
しては、ふつ化7ンチモン、ふっ化銀、ふつ化スズ、ふ
っ化ニオブ、ふっ化ベリリウム、ふつ化ロジウム、塩化
亜鉛、塩化アルミニウム、塩化7ンチモン、塩化イツト
リウム、塩化インジウム、塩化エルビウム、塩化ガリウ
ム、塩化カルシウム、塩化金、塩化銀、塩化コバルト、
塩化スズ、塩化タングステン、塩化鉄、塩化銅、塩化ニ
オブ、塩化ネプツニウム、塩化ビスマス、塩化ベリリウ
ム、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化モリブデン
、臭化亜鉛、臭化アルミニウム、臭化インジウム、臭化
ガリウム、臭化カルシウム、臭化銀、臭化スズ、臭化ス
トロンチウム、臭化タングステン、臭化タンタル、臭化
チタン、臭化鉄、臭化銅、臭化鉛、臭化ニオブ、臭化ビ
スマス、臭化ベリリウム、臭化マグネシウム、臭化マン
ガン、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化インジ
ウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化銀、ヨウ化コバルト、
ヨウ化ジルコニウム、ヨウ化スズ、ヨウ化ストロンチウ
ム、ヨウ化チタン、ヨウ化鉄、ヨウ化銅、ヨウ化鉛、ヨ
ウ化ニッケル、ヨウ化バリウム、ヨウ化ベリリウム、ヨ
ウ化マグネシウム等がありいずれか1つあるいはこれら
の混合物を使用することができる。
次にふっ素樹脂を除く耐熱性樹脂としては、ポリイミド
、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リエーテルエーテルケトン、ボリ工−テルサルフオン、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ふっ素ゴムの1種また
は2種以上を使用することができる。
次に複合加熱体における各配合割合は、それらの体積百
分率で無機粉末10〜80%、ふっ素樹脂10〜80%
、溶融性無機物質または耐熱性樹脂10〜80%に調整
することが望ましい。特に望ましい配合割合は、体積百
分率で無機粉末20〜70%、ふっ素樹脂20〜70%
、溶融性無機物質または耐熱性樹脂20〜70%である
。この配合割合は、複合加熱体及び塗膜の用途に従い、
若干異なり、耐摩耗性が要求される摺動用途の場合には
、ふっ素樹脂40〜65%、無機粉末15〜50%、バ
インダー成分15〜40%程度の配合が最も摩耗係数が
低くなり、低摩擦性を要求される摺動用途の場合はに、
ふっ素樹脂40〜70%、無機粉末20〜60%、バイ
ンダー成分5〜40%程度の配合が最も摩耗係数が低く
なる。強度が要求される用途の場合は、ふっ素樹脂15
〜40%、無機粉末15〜50%、バインダー成分30
〜70%程度が望ましい。耐熱衝撃性を要求する場合に
は、ふっ素樹脂、無機粉末、バインダー成分の配合割合
は、−概に最も良い条件の配合割合は配合物の化学的、
物理的、熱的性質により異なるが、30±15%程度が
最も安定した耐熱衝撃性を示す。その他の物性を要求す
る用途の場合には前記のような配合割合に関する傾向は
見られない。
本発明における複合加熱体では、ふっ素樹脂およびバイ
ンダーとしての役目を果たす溶融性無機物質または耐熱
性樹脂の配合割合が多いと、焼結体となりに<<、一方
溶融性無機物質または耐熱性樹脂の配合割合が少ないと
相互介入網目構造を形成することが困難となる。従って
この特性を考慮して各配合材料の選定に応じて上記した
配合割合の中で個々に配合量を決定する。
次に本発明の複合加熱体の製造方法について説明する。
本発明の複合加熱体は、無機粉末を核として溶融性無機
物質またはふっ素樹脂を除く耐熱性樹脂の網目とふっ素
樹脂の網目とが、相互に介入した相互介入網目構造を有
することが、前記発明の効果に記載した複合加熱体の特
性を引き出す鍵となる。単に無機粉末、ふっ素樹脂そし
て溶融性無機物質または耐熱性樹脂が分散しているだけ
で、相互介入網目を形成していなければ、複合加熱体の
硬度または強度は相互介入網目を形成している複合加熱
体のそれらの半分にも満たない。そこで本発明では、複
合加熱体中に相互介入網目を形成することが最も重要で
あり、そのためには網目の高次化(複合加熱体内部に複
雑な網目を形成する、各々の網目の絡み合いの向上)、
網目の安定化(形成した網目が崩れないようにする)と
いうことが複合加熱体の製造において肝要な技術である
また、ふっ素樹脂及び溶融性無機物質または耐熱性樹脂
の性状を十分に把握して複合加熱体の製造を行わないと
、ふっ素樹脂の低い表面自由エネルギーのために、溶融
性無機物質または耐熱性樹脂はふっ素樹脂と分離が起き
、複合加熱体内部で溶融性無機物質または耐熱性樹脂は
球状になってしまい、相互介入網目を形成しない。そこ
で前記溶融性無機物質及び前記耐熱性樹脂を大雑把に性
状ごとで分類すると以下の5つのタイプになる。
タイプ1 常温で固体(粉末状)でふっ素樹脂の融解温
度(融点)以上で融解する もの。融解時に架橋または粘度上昇 などの変化が発生しない。例えば、 低融点ガラス、金属、他。
タイプ2 常温で固体(粉末状)でふっ素樹脂の融解温
度(融点)以上で融解する もの。融解時に架橋または粘度上昇 などの変化が発生する。例えば、耐 熱性(肘脂(PEEK)、他。
タイプ3 常温で固体(粉末状)でふっ素樹脂の融解温
度(融点)以下で融解する もの。融解時に架橋または粘度上昇 などの変化が発生しない。例えば、 低融点ガラス、金属、他。
タイプ4 常温で固体(粉末状)でふっ素樹脂の融解温
度(融点)以下で融解する もの。融解時に架橋または粘度上昇 などの変化が発生する。例えば、耐 熱性樹脂(PI、PPS他)、金属 ハロゲン化物、他。
タイプ5 混合前は液体(溶液)で乾燥、硬化の過程を
経て、状態変化を起こすも の。例えば、架橋性無機化合物、耐 熱性樹脂(エポキシ樹脂他)。
上記の性状の違いにより、製造方法は適宜、適当な製造
方法を用いる。製造方法は大きく分けて以下の3つの方
法に区別される。但し、製造方法は厳密に分けられるも
のではなく、各々の製造方法の組み合わせ等で最適な条
件を設定する。
製造方法1 この方法は、ふっ素樹脂、無機粉末及び溶融性無機物質
または耐熱性樹脂を混合の際に一度に配合し複合加熱体
を作製するものである。そのため、加工工程数が少なく
生産性に優れている。しかし溶融過程でふっ素樹脂と溶
融性無機物質または耐熱性樹脂の間で両者が溶は合って
いるために無機粉末との結合が競争の状態になり、複合
加熱体内部に希望する相互介入網目が形成されないケー
スが発生する可能性がある。これはふっ素1肘脂と溶融
性無機物質または耐熱性樹脂の融点、溶融粘度、溶融物
の表面張力、溶融物の架橋性の有無、混合前の性状等の
特性が密接に関係している。
この方法は、前記タイプ4及びタイプ5の材料に非常に
適する製造方法である。逆に溶融の時に架橋等の構造変
化または状態変化を起こさない安定な溶融性無機物質ま
たは耐熱性樹脂(タイプ1またはタイプ3)は、製造過
程で厳密な温度管理、加熱速度管理、加熱サイクル、光
学的な架橋処理、連続的な回転応力処理(加圧下で溶融
物を攪拌し、層分離することを防ぐ)等を講じる必要性
がある。
例えば、バインダーとして低融点ガラス、ふっ素樹脂に
PFA、無機粉末にアルミナを使用した場合はPFAの
溶融粘度が低融点ガラスのそれよりも小さい温度条件で
、20〜1100rpの速度で攪拌し射出成形した後、
60°C/minの冷却速度で冷却して複合加熱体を作
製する。耐熱性(討脂の場合は溶融状態で電子線を照射
する等して粘度上昇または架橋をさせ層分離することを
防ぐ。
製造方法2 この方法は、無機粉末と溶融性無機物質または耐熱性樹
脂を先に混合し網目を形成した復に、ふっ素樹脂を溶融
含浸、ディスバージョンの真空含浸等の手法で添加して
複合加熱体を作製するものである。この方法は、網目の
高次化の点で上記の製造方法1に劣る場合はあるが、相
互介入網目は必ず形成出来る。この方法には溶融性無機
物質または耐熱性樹脂としてはタイプ1、タイプ2、タ
イプ4、タイプ5が適しており、タイプ3では複合加熱
体の製造は出来ない。また、ふっ素樹脂の網目の高次化
が進まない場合は、無機粉末と溶融性無機物質または耐
熱性樹脂の網目を形成する際に、発泡処理等を施したり
、ふっ素樹脂を添加する際に高周波誘導加熱等で複合加
熱体を熱することなどが効果的である。
製造方法3 この方は、製造方法2とは逆にふっ素樹脂と無機粉末を
先に混合し予備加圧成形した袋に、溶融性無機物質また
は耐熱性樹脂を真空含浸等の手法で添加して複合加熱体
を作製するものである。この方法は、製造方法2と同様
に網目の高次化の点で製造方法1に劣る場合はあるが、
相互介入網目は必ず形成出来る。この方法には溶融性無
機物質または耐熱性樹脂としてはタイプ3、タイプ4、
タイプ5が適しており、タイプ1、タイプ2では、複合
加熱体の製造は出来ない。この方法では予備加圧成形す
る際の圧力、成形されたものの密度さらに溶融性無機物
質または耐熱性樹脂の溶液及び溶液の表面張力が問題と
なる。
上記製造方法1〜3の各々では、配合物の混合は湿式あ
るいは乾式で行い、混合方法はボールミル式、■型混合
、単軸ロータ式、回転円盤式等あるが、特に制限はない
。このようにして混合された原料はプラスチックおよび
セラミックスの一般的な加工方法で成形、加熱焼結する
なお、本発明の複合加熱体を上記製造方法1〜3で製造
形成するに際し、本発明に使用できるふっ素樹脂として
は、上記で説明したふっ素樹脂であれば良いが非溶融性
ふっ素樹脂(PTFE)と溶融性ふっ素樹脂(その他の
ふっ素樹脂)では加工方法が異なる。本発明のふつ樹脂
含有複合加熱体はふっ素樹脂と無機物粉末を核として網
目を形成する必要があるため、溶融性ふっ素樹脂であれ
ばふっ素樹脂の融点以上で十分に加熱すればふっ素樹脂
の網目が成長し相互介入した網目をある程度形成するこ
とができる。しかし、非溶融性ふっ素樹脂であるPTF
Eの場合は焼結前に隣接するPTFE粒子が接触する必
要があり、そのため焼結前に1平方センチメートル当た
り50〜200kgの力で加圧成形する必要がある。
なお、ホットプレス法によっても同様に成形体として用
いることができ、また複合加熱体を粒状化して塗膜とし
て用いることもできる。
また、本発明の複合加熱体は、成形体や塗料として使用
できる。
〔発明の実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。なお、実施例お
ける表1〜表19は後半にまとめて記載した。また、以
下の各実施例におけるエチルシリ力溶液は、エチルシリ
カを酸で加水分解した溶液を使用した。
(実施例1) 前記製造方法1で作製した表1の配合比の複合加熱体に
ついて相互介入網目を有する複合加熱体と相互介入網目
を持たない複合加熱体の物性の違いを検討した。混合は
乾式で、ボールミル法で行った。その混合物を金型を用
いて、50kg/cAの加圧成形条件で10mm角X1
40mm長のロンド状試験片を作製し、それを表1の製
造方法に示す加熱条件で硬化した。
このようにして作製した試料について、機械的強度、摺
動特性を測定した。その結果を表2に示す。
以上のように複合加熱体内部の相互介入網目は複合加熱
体の強度及び硬度を支えている。そのことからも複合加
熱体に相互介入網目を形成させることは実用上必要であ
る。
(実施例2) 製造方法1により作製した表3に示す代表的な試料(1
2種類)について摺動特性、機械的物性、化学的物性等
について評価した結果を表4および表5に示す。また、
表3に複合加熱体の配合組成と製造条件を示す。
なお、複合加熱体の大きさは10 mmmm1l114
0mm長X 5 mm厚のロッド状であり、加熱硬化後
の寸法変形は0.1%以下のため、各々の試料の各物性
値は同一寸法であるとして表4に記載する。
表4に示されるように、全試料とも高い摺動特性、低い
摩擦係数、高い耐摩耗性を示し、その値は摺動特性に優
れるふっ素樹脂塗料をも凌ぐ値を示す。複合加熱体と汎
用ふっ素樹脂塗膜、ポリイミド摺動材料との摺動試験結
果の比較を表5に示す。
また、複合加熱体の物性は配合物の化学組成や無機粉末
の表面処理の有無によって異なる。特に無機粉末はシリ
カ被覆によりバインダー成分(溶融性無機物質または耐
熱性樹脂)との接着性の向上に伴い、複合加熱体の強度
に向上が見られる。
また、無機粉末としてセラミックス粉末(アルミナ、ジ
ルコニア)を使用すると硬度、耐クリープ性、強度が向
上し、無機粉末として金属を使用すると、破断変形率が
大きくなったり、熱伝導性に物性の向上が見られる。ま
たバインダー成分として溶融性無機物質を用いると硬度
が上昇し、耐熱性樹脂を用いると耐薬品性、軽量化が図
れる。そのため、各複合加熱体の用途は大雑把に分けて
表6のようになる。
以上のように製造方法1で作製した複合加熱体は摺動部
品関係に応用性が広くある。また製造方法1で作製した
複合加熱体は、−度に配合物質を混合するため製造時の
コストが安いという利点がある。
(実施例3) 製造方法2により作製した表7に示す代表的な試料(1
0種類)について摺動特性、機械的物性、化学的物性等
について評価した結果を表8に示す。
また、表7に複合加熱体の配合組成と製造条件を示す。
なお、複合加熱体のの大きさは10mm幅×140mm
長X5nyn厚のロッド状であり、加熱硬化後の寸法変
形は0.1%以下のため、各々の試料の各物性値は同一
寸法であるとして表8に記載する。
また相互介入網目の存在は実施例1で記載した方法で確
認を行った。
表8に示されるように複合加熱体の物性は配合物の化学
組成や無機粉末の表面処理の有無によって異なることは
実施例2で示した製造方法1の複合加熱体の傾向と類似
している。しかし製造方法2で作製した複合加熱体は高
温条件下での強度、硬度に優れており、より過酷な条件
下での使用に耐える。また、製造方法2で作製した複合
加熱体の用途を表9に示す。
以上のように製造方法2で作製した複合加熱体は摺動部
品関係以外にも複合加熱体の耐熱性のために応用用途が
広がる。製造方法2で作製した複合加熱体は、製造方法
1よりも1工程増えるために製造単価が増加するが、応
用用途が広くかつ製造方法1で作製された複合加熱体よ
りも幾つかの優れた物性を有している。特に高い熱安定
性から、この複合加熱体の上にふっ素(肘脂塗料を加工
する材料として非常に適し9、前記の通りブライマー加
工を施さずにふっ素4酎脂トップコートの加工が可能で
ある。
(実施例4) 製造方法3により作製した表10に示す代表的な試料(
10種類)について摺動特性、機械的物性、化学的物性
等について評価した結果を表11に示す。また、表10
に複合加熱体の配合組成と製造条件を示す。
なお、複合加熱体の大きさは10nvn幅×140m長
×5胴厚のロッド状であり、加熱硬化後の寸法変形は0
.1%以下のため、各々の試料の各物性値は同一寸法で
あるとして表11に記載する。
また相互介入網目の存在は実施例1で記載した方法で確
認を行った。
表11に示されるように、複合加熱体の物性は配合物の
化学組成や無機粉末の表面処理の有無によって異なるこ
とは実施例3と同様に、実施例2で示した製造方法1で
作製した複合加熱体の傾向と類似している。しかし製造
方法3で作製した複合加熱体は高温条件下での強度、硬
度等の物性よりも摺動特性、特に耐摩耗性が優れている
。製造方法3で作製した複合加熱体の用途について表1
2に示す。
表12に示されるように、製造方法3で作製された複合
加熱体の用途は製造方法1で作製された複合加熱体のそ
れに類似している。これは製造方法3で作製された複合
加熱体の耐熱性が製造方法1で作製された複合加熱体の
耐熱性とほぼ同等であることに起因する。しかし、製造
方法3ではバインダー成分を後から加えるため、この方
法であれば複合加熱体が製造可能という利点がある。
(実施例5) シリカで表面被覆された平均粒径20μmのアルミナと
PTFEパウダー及び低融点ガラスの混合系とシリカで
表面被覆された平均粒径20μmのアルミナとPTFE
パウダー及びエチルシリカの混合物系について製造方法
1〜3で複合加熱体を製造した。混合比はアルミナ:P
TFE:バインダー=5:4:2である。複合加熱体の
大きさは100mm径X5nvn厚である。
なお、試料No、は、以下のようにした。
試料No、037アルミナ十PTFE十低融点ガラス(
製造方法1) 試料No、038アルミナ十PTFE十低融点ガラス(
製造方法2) 試料No、039アルミナ十PTFE十低融点ガラス(
製造方法3) 試料No、040アルミナ+PTFE十エチルシリカ(
製造方法1) 試料No、041 フルミナ+PTFε十エチルシリカ
(製造方法2) 試料NO,042フルミナ+PTFE+エチルシリカ(
製造方法3) 試料No、043アルミナ+エチルシリカ    ゛(
製造方法1) この複合加熱体を濾過器に取り付け、タール状物質を含
む有機溶剤の混合液から有機溶剤を濾過する時間を測定
した。比較のため、ふっ素9肘脂を含まない複合加熱体
を作製し同様の試験を行った。
その結果を表13に示す。
上記複合加熱体で作製したフィルターは表13に示され
るように試料No、043のふっ素樹脂を含まない系以
外はピッチの付着による目づまりは殆ど発生せず、懸濁
液などに有効なフィルターとして利用出来る。
(実施例6) シリカで表面被覆したアルミナとFEPパウダーを体積
比2:3で混合したものに対して、チラノコートを固形
分換算体積比で25部から150部の範囲で混合したも
のとアルミナとFEPとを2=3で混合したものに対し
てPPSを体積比で25部から150部の範囲で混合し
たものについて製造方法1〜3で複合加熱体を作製した
それぞれの試料のNo、は以下に示す通りである。
試料No、043アルミナ+FEP+チラノコート(製
造方法1) 試料No、044アルミナ+FEP+チラノコート(製
造方法2) 試料No、045 フルミナ+FEP+チラ/ml−ト
(i!i!遣方法遣方 法科No、046 アルミナ+FEP+PP5(製造方
法1) 試料NO,047アルミナ十FEP+PP5(製造方法
2) 試料No、048 アルミナ+FEP+PP5(製造方
法3) これらの複合加熱体について鉛筆硬度試験(JIs−5
400)と圧縮弾圧により配合組成変化に伴う複合加熱
体の硬度変化を検討した。その結果を表14に示す。
上記複合加熱体は表14に示される様に、配合物組成比
を変えることにより、複合加熱体の硬度が意図した通り
にコントロールすることが出来る材料である。
(実施例7) 以下の4種の試料について熱面繋についての試験を行っ
た。
試料No、049  ニジリカで表面被覆した平均粒径
7μmのジルコニアとPTFEバウクー 及び低融点ガラスを体積比4:4= 2でボールミル分散した混合物を 400°C550kg/cfAの条件で回転応力をかけ
ながら押し出し成形して 得た10mmφX100mmの円柱状複合加熱体(製造
方法1)。
試料No、050  ニジリカで表面被覆した平均粒径
5μmのアルミナとチラノコートを体積 比で2:1で混合し、それを金型で 10mmφX100mの円柱に成形し た後、250℃で予備硬化を行い、 この成形体にPFAを400℃で真 空含浸を行って得た複合加熱体(製 造方法2)。
試料No、051: シリカを被覆したステンレス粉末
とPTFEを体積比で1:1で混合 し、10kg/cIAの条件で10mmφX100mm
の円柱状に成形し、ポリア ミドイミド溶液を含浸し100℃で 乾燥した後に5°C/分で380℃ま で昇温し、硬化させて得た複合加熱 体(製造方法3) 試料No、052 : アルミナ板(l OmmX 1
mmX 100mm)。
これらの複合加熱体の熱衝撃に対する強さを測定した。
試験片に対する熱衝撃は以下の2つの方法で行った。
0300℃の電気炉で十分に加熱した試験片を20°C
の水に投入して急冷試料を作製した。
■試験片の側面を300℃で加熱した焼き鏝を押し当て
部分加熱試料を作製した。
これらの試験片について折り曲げ試験機により折り曲げ
強度を測定し、無熱処理試験片からの強度の変化量が小
さいものを熱衝撃に強いものと判断した。なお、比較の
ため、1 OmmX 100nwnX1 mmのアルミ
ナ焼結体について同様の試験を行った。その結果を表1
5に示す。
表15に示すように、上記複合加熱体は熱衝撃を加えて
も強度変化が著しく小さく、熱衝撃に強い。そのため、
焼結の後に急激に冷やすことが可能であり生産サイクル
を上げることが出来、安価となる。また、熱LJに強い
ことから、色々な環境に応用することが出来る。
(実施例8) 表16に示す複合加熱体についてPTFEトップコート
(エナメル)、PFAトップコート(粉体)についての
付着特性を調べた。試料の配合組成及び製造方法は表1
6に示す。
上記複合加熱体にPTFEトップコートとしてはEK−
4300CRN (ダイキン工業(11)を、PFA 
トップコートとしてはMP−10(三井フロOデュポン
ケミカル■)を使用し、基盤目試験とビール強度試験よ
り、ふっ素梼脂トップコートの付着特性を検討した。な
お、PTFEトップコートは塗膜の凝集力が乏しいため
、ビール強度試験の際は100μmのPFAシートを溶
着させて試験を行った。その結果を表17に示す。
表17に示されている様に複合加熱体はふっ素樹脂トッ
プコートと強く付着し、プライマー加工した場合の付層
強度を凌ぎ、プライマー加工は必要ない。
(実施例9) 製造方法1〜3の方法で作製した複合加熱体の塗料化に
ついて述べる。これらの塗料の配合組成及び製造方法は
表18に示す通りである。
上記試料について、塗膜の特性の評価として1コートで
摺動特性、化学的性質(接触角)、塗膜の硬度、付着性
について調べ、2コートとして複合加熱体で作製した塗
膜のプライマー特性と2コートでの塗膜の硬度を調べた
。なお、トップコートとしてはPFAを使用した。また
基材はアルミニウムを使用した。その結果を表19に示
す。
表19に示されるように複合加熱体を塗料化したものは
アルミニウムに対して良い付着性を示した。塗膜の硬度
は無機粉末がセラミックス系のものが、金属粉末を使用
したものよりも高いという結果を得た。表19に示され
る鉛筆硬度は通常市販されているふっ素樹脂塗料よりも
1〜3ランク高く、硬度の点で優れている。また、耐摩
耗性についてもスラスト式で10〜1000倍も耐摩耗
性が良く、テーパー式でも市販塗料の約2倍の耐摩耗性
を示した。熱伝導性については塗膜厚が薄いため、成形
体のような配合組成の違いによる明確な差は現れなかっ
た。また、ブライマーとしての応用性についても、表1
9に示されるようにトップコートとの密着性は良く実用
上問題に成らない。また、2コート塗膜の鉛筆硬度は市
販プライマーの場合よりもやはり1〜2ランク程度の向
上が見られた。このように複合加熱体を塗料化したもの
は、幾つもの優れた特性を有した高機能性塗料となる。
表1 複合加熱体の配合割合及び製造方法表2 複合加
熱体の物性 注2 靴心R倹岸を万能試験機(オリエンチック畑製)
で折り曲げ試験を行い、破断時の強度を測定した。試験
実行長さは100mmである。
注3 鞘己Da片を万能試験機(オリエンチック味製)
で引っ張り試験を行い、破断時の強度を測定した。試験
実行長さは100醜である。
注4 前記折り曲げ試験で破断時の押し込み深さより算
出した。
折曲破断変位率(%)=(押し込み深ざ/試験片実行長
さ)X100注5 …■記引っ張り試験で破断時の引っ
張り長さより算出した。
引張破断変位率(%)=(引っ張り長さ/試験片実行長
さ)x100注6 300’Cで1cJの面積に1 k
g/caの圧力を試験片にかたけ時の、試験片の1分間
当りの変位を測定した。
注7 単位 摩耗係数: X 10−IOci/kg−m表3 複合
加熱体の配合υ1合及び製造方法表5 複合加熱体の摺
動試験結果 r12) B’B剣旧’F  真作14Rii    
 5kg/c+flすべり速度 30m/min 相手材   5US304 単位   xlO−I0c4/kg−m表6 製造方法
1により作製した複合カーの用途表9 製造ツノ?去2
によりイ11した複合力酢の用途表10 複合加熱体の
配合割合及び製造方法表12 製造方法3により作製し
た複合カー四本の用途表13 複合力nW本の濾過特性 (注) 濾過物 ;ピッチ30gを分散液(メタノール
;トルエン=9:l)100gに分散させた物を使用。
注1) 濾過条件:自然濾過で、濾過器内部の濾過物表
面に分散液(メタノール−トルエン 表14 複合加熱体の濾過特性 表15 複合1M5哄体の耐熱衝撃性 注1) 低下率= [1− (熱処理試料の折り曲番すW無熱処
理の折り曲げ強度)]表16 複合加熱体の配合組成及
び製造方法表17 複合力1帖体とふっ素樹脂トップコ
ートの付存生
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の複合加熱体の一実施例を示す模式図、
第2図は従来の複合加熱体の模式図である。 1・・・無機粉末、 2・・・ふっ素樹脂、 3・・・溶融性無機物質または耐熱性樹脂。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)無機粉末を核とした溶融性無機物質の網目または
    ふっ素樹脂を除く耐熱性樹脂の網目とふっ素樹脂による
    網目とが相互に介入した相互介入網目構造から成ること
    を特徴とする複合加熱体。
  2. (2)前記無機粉末が、金属単体若しくは合金から成る
    金属粉末および/またはセラミックス粉末から成ること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の複合加熱
    体。
  3. (3)前記溶融性無機物質が、800℃以下で溶融する
    無機化合物から成ることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項記載の複合加熱体。
  4. (4)前記ふっ素樹脂が四ふっ化エチレン樹脂、四ふっ
    化エチレン−パーフルオロアルキルビニル共合体、四ふ
    っ化エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポ
    リふっ化ビニル、ポリふっ化ビニリデン、ポリ塩化ふっ
    化エチレン、エチレン−四ふっ化エチレン共重合体、エ
    チレン−塩化三ふっ化エチレン共重合体の群から選ばれ
    た1種または2種以上の樹脂であることを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項記載の複合加熱体。
  5. (5)前記耐熱性樹脂がポリイミド、ポリアミドイミド
    、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテル
    ケトン、ポリエーテルサルフオン、エポキシ樹脂、フェ
    ノール樹脂、ふっ素ゴムの群から選ばれた1種または2
    種以上の樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項記載の複合加熱体。
  6. (6)前記各配合物が、それらの体積百分率で無機粉末
    10〜80%、ふっ素樹脂10〜80%、溶融性無機物
    質またはふっ素樹脂を除く耐熱性樹脂10〜80%から
    成ることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の
    複合加熱体。
  7. (7)前記金属粉末が、アルミニウム、鉄、ニッケル、
    銅、亜鉛、金、銀、スズ、鉛、白金、パラジウム、マグ
    ネシウム、マンガン、モリブデンまたはこれらを主成分
    とする合金であることを特徴とする特許請求の範囲第(
    2)項記載の複合加熱体。
  8. (8)前記セラミックス粉末が、金属酸化物、金属窒化
    物、金属炭化物の単一または混合物であることを特徴と
    する特許請求の範囲第(2)項記載の複合加熱体。
  9. (9)前記金属粉末が、セラミックスまたは金属で表面
    処理されていることを特徴とする特許請求の範囲第(2
    )項記載の複合加熱体。
  10. (10)前記セラミックス粉末が、セラミックスまたは
    金属で表面処理されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第(2)項記載の複合加熱体。
  11. (11)前記金属粉末の平均粒径が0.1〜50μmの
    範囲に調整されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第(2)項、第7項または第(9)項記載の複合加熱体
  12. (12)前記セラミックス粉末の平均粒径が0.1〜2
    0μmの範囲に調整されていることを特徴とする特許請
    求の範囲第(2)項、第(8)項または第(10)項記
    載の複合加熱体。
  13. (13)前記溶融性無機物質が、低融点ガラス、金属ハ
    ロゲン化物、低融点金属および熱硬化性無機物質の1種
    または2種以上から成ることを特徴とする特許請求の範
    囲第(3)項記載の複合加熱体。
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