JPH0116552B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来、内周面に多数のくぼみを形設し、一端側
を被選別粒の供給側とした選別筒体を回動可能に
横設すると共に、この選別筒体内にくぼみによつ
て掬い上げられた選別粒を取出す受樋を装設した
回転選別機においては、選別筒体は略々水平の姿
勢か若しくは幾分排出側を低くした緩傾斜の姿勢
で低速回動し、その供給側に被選別粒が連続して
供給される故に、この供給側の部分には被選別粒
が滞積状態を呈して嵩高となり選別筒体の回動に
伴なう掬い上げ作用は旺盛となつて異種粒をも受
樋内に入ることとなる。その後は次第に拡がりを
見せてその層はならされ選別筒体による選別作用
は正常なものとなる。

そこで本発明は被選別粒を選別筒体内に流入さ
せる供給樋の先端部の開口縁を全幅にわたり該筒
体の内周面と同一の間隙を保つようにのぞませ、
供給樋先端部と選別筒体内周面との間に溢出する
被選別粒がこの筒体の回動によつて移行するにつ
れて順次供給されるようにし、しかもその供給量
を適量に規制できる回転選別機における被選別粒
供給樋を提供せんとするにある。

以下、これについて実施例図を参照し説明す
る。尚、この説明にあたつては、被選別粒は籾と
玄米の混合粒を対象として述べる。

即ち、１は内周面に多数のくぼみを形設した選
別筒体で適宜の駆動装置にて回動する転輪２，３
によつて略々水平の姿勢に支承され一端側を混合
粒の供給側Ｘとし他端側を排出側Ｙとする。４は
受樋で上記選別筒体１内に、この筒体１の全長に
わたつて装設してあつて、選別された玄米の取り
出し用スクリユーコンベヤ５が内蔵されている。

６，７は受樋４を構成する受入側板と受入集合
板であつて夫々斜め上方に延出されている。８は
調節板で受入側板６の上端部において下縁を枢着
して起立姿勢を変更可能に構成する。９は調節板
８の起立姿勢を変更調節するレバーである。１０
は混合粒タンク、１１は混合粒タンク１０から被
選別粒を選別筒体１の供給側Ｘに流入させる供給
樋であり、１２はこの供給樋１１の先端部であ
る。そしてこの先端部１２は供給樋１１を斜めに
カツトして選別筒体１の回動方向下手側開口縁Ｐ
を全幅Ｗにわたりこの筒体１の内周面と同一の間
隙ｌに設定し選別筒体１の供給側Ｘにのぞませて
ある。

尚、先端部１２は選別筒体１の回動方向下手側
開口縁Ｐのみでなく、この筒体１の回動方向下手
側開口縁P′を含めた全周縁と選別筒体１の内周面
と同一間隙ｌに構成してある。１３は斜板でこの
先端部１２の選別筒体１の回動方向下手側に排出
側Ｙを供給樋１１に接着し、反対側即ち供給側Ｘ
をこの供給樋１１より離間させて斜設してある。
またこの斜板１３の下縁は上記開口縁Ｐと略々一
致させて設ける。

尚、１４は玄米の取出樋、１５は若干の玄米を
含む籾の排出樋である。

次に作用について述べると、今転輪２，３を適
宜の駆動装置によつて回動させれば選別筒体１は
第２図矢印で示す方向に低速回動する。これと同
時にスクリユーコンベヤ５も回動しレバー９を操
作して調節板８を適宜の姿勢とし、混合粒タンク
１０に順次投入される混合粒は連続的に供給樋１
１より選別筒体１の供給側Ｘに流入し該筒体１の
回動に伴ない第２図矢印に示す回動方向に流動し
くぼみによる掬い上げ作用を受けることとなる。
この際、供給樋１１の先端部１２の開口縁Ｐはそ
の全幅Ｗにわたつて選別筒体１の内周面と同一の
間隙ｌに設定されているために供給樋１１からの
混合粒は間隙ｌに規制されて該筒体１の回動によ
つて間隙ｌ間の混合粒を取出す分量づつ供給樋１
１から補給し連続的に適量の混合粒が選別筒体１
内に供給されることになる。

従つて、選別筒体１内の混合粒の分布状態は全
長にわたつて略々均等化されくぼみによる掬い上
げ作用は効率よく行なわれる。

また、選別筒体１の作用により第２図矢印方向
に流動上昇しくぼみによつて掬い上げられなかつ
たものは下降するのであるが、この場合斜板１３
によつて選別筒体１の排出側Ｙ方向に案内され供
給樋１１から次々と供給される混合粒の流入を妨
害しない。

そして、くぼみによつて掬い上げられた玄米は
受入側板６或は受止集合板７又は調節板８上に投
込まれ受樋４を経て取出樋１４から機外に取出さ
れる。

また、籾は選別筒体１内において上昇下降の流
動過程を反復し乍ら排出側Ｙに移行し受樋４内に
掬い上げられなかつた若干の玄米と共に排出樋１
５より導出される。

尚、このとき１部の籾が掬い上げ作用により受
樋４内に流入する場合、または玄米が選別筒体１
内で還元流動するときは調節板８の起立姿勢をレ
バー９の操作により調節すればよい。

以上述べた如く、本発明は内周面に多数のくぼ
みを形設し、一端側を被選別粒の供給側とした選
別筒体を回動可能に横設すると共に、該筒体内に
くぼみによつて掬い上げられた選別粒を取出す受
樋を装設した回転選別機において、上記筒体内に
被選別粒を流入させる供給樋の先端部における選
別筒体の回動方向下手側開口縁または全周縁を全
幅にわたり該筒体内周面と同一の間隙を保つよう
にのぞませた構成としたから、供給樋からの被選
別粒は全幅にわたる同一の間隙に規制されて該筒
体の回動によりこの間隙間の被選別粒を取出す分
量づつ供給樋から次々と補給し適量の被選別粒が
選別筒体内に供給されて、冒頭に記載の如く従来
供給側の部分に被選別粒が滞積状態を呈して嵩高
となりこの部分におけるくぼみの掬い上げ作用を
異常ならしめることがない。

また、供給樋の先端部における選別筒体の回動
方向下手側に、排出側を該供給樋に接着し、供給
側をこの供給樋より離間させて斜設し且つ下縁を
上記供給樋の開口縁と略々一致させた斜板を備え
た構成としたから、供給樋の先端部から開口縁に
規制され適量供給される被選別粒は選別筒体の回
動により流動して内周面を上昇するが、くぼみに
よつて掬い上げられず下降するものは斜板によつ
て排出側に案内し順次供給される被選別粒の選別
筒体内への流入を妨害せず円滑ならしめるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例図にして、第１図は内部を
示す全体側面図、第２図は第１図のＡ−Ｂ線にお
ける縦断面図、第３図はその要部を側面で示し、
第４図は同要部を平面で示したものである。 １……選別筒体、Ｘ……供給側、４……受樋、
１１……供給樋、１２……先端部、Ｐ……開口
縁、Ｗ……全幅、ｌ……間隙、１３……斜板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内周面に多数のくぼみを形設し、一端側を被
   選別粒の供給側とした選別筒体を回動可能に横設
   すると共に、該筒体内にくぼみによつて掬い上げ
   られた選別粒を取出す受樋を装設した回転選別機
   において、上記筒体内に被選別粒を流入させる供
   給樋の先端部における選別筒体の回動方向下手側
   開口縁を、全幅にわたり該筒体内周面と同一の間
   隙を保つようにのぞませたことを特徴とする回転
   選別機における被選別粒供給樋。 ２ 供給樋の先端部における開口縁を、その全周
   縁にわたり選別筒体の内周面と同一の間隙を保つ
   ように構成した特許請求の範囲第１項記載の回転
   選別機における被選別粒供給樋。 ３ 供給樋の先端部における選別筒体の回動方向
   下手側に、排出側を該供給樋に接着し、供給側を
   この供給樋より離間させて斜設し且つその下縁を
   上記供給樋の開口縁と略々一致させてある斜板を
   備えた特許請求の範囲第１項記載の回転選別機に
   おける被選別粒供給樋。