JPH0116293B2 - - Google Patents

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JPH0116293B2
JPH0116293B2 JP58166748A JP16674883A JPH0116293B2 JP H0116293 B2 JPH0116293 B2 JP H0116293B2 JP 58166748 A JP58166748 A JP 58166748A JP 16674883 A JP16674883 A JP 16674883A JP H0116293 B2 JPH0116293 B2 JP H0116293B2
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JP
Japan
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seal ring
aging
sintering
powder
strength
Prior art date
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Expired
Application number
JP58166748A
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English (en)
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JPS6059043A (ja
Inventor
Hiroki Shimizu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TPR Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Piston Ring Co Ltd
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Publication date
Application filed by Teikoku Piston Ring Co Ltd filed Critical Teikoku Piston Ring Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は耐熱性および耐摩耗性に優れ、かつ高
強度を有する焼結合金製シールリング材の製造方
法に関するものであり、さらに詳しく述べるなら
ばターボチヤージヤーのタービン側において排気
ガス及び潤滑油をシールするためにシヤフトに装
着されるシールリング等に用いられるシールリン
グ材の製造方法に関するものである。 従来技術 一般にターボチヤージヤーのタービン側シール
リング(以下、単にシールリングと称する)は
400℃以上の高温排気ガスにさらされるので耐熱
性が優れておりかつ高温下で排気ガスおよび潤滑
油のシール性を保たねばならない。而して、シー
ルリングはターボチヤージヤーのシヤフトのター
ビン側に形成されたリング溝に嵌め込まれてお
り、またシールリングの内径はリング溝部のシヤ
フト外径より僅かに小さく定められているため
に、シールリングは張力を受けた状態で高温排気
ガスにさらされる。よつてシールリングが使用中
に張力を保持していることがシールリングとして
の重要な特性の1つである。 また、ターボチヤージヤーのタービンの回転数
は最大十数万rpmの高速回転となるので、シール
リング材には耐摩耗性(相手材を摩耗させない性
質も含む)および耐焼付性についても高い性能が
あわせて要求される。さらに、シールリングはシ
ヤフトより小径であるためシヤフトへ装着する時
リングを押拡げる必要があり、この際過大な応力
がシールリングに作用し、シールリングが塑性変
形する場合がある。この塑性変形によりターボチ
ヤージヤー運転初期の異常摩耗、焼付等のトラブ
ルが発生する場合も認められる。よつてシールリ
ング材としては弾性変形限界応力が高い高強度で
あり、装着時に塑性変形しない材料が望ましい。 現在シールリングには高速度鋼、オーステナイ
ト鋳鋼、高Cr鋳鋼、ステンレス鋼等の溶製材料
が用いられている。これらの溶製材料は耐熱性に
優れているが、小径シールリングを製作するため
には多大の加工々数を必要とし、また材料歩留も
極めて悪くなるという欠点を有する。更にこれら
の溶製材料は耐焼付性、耐摩耗性、あるいは装着
時の塑性変形等の問題を有している。 発明の目的 本発明は、材料組成の自由度が高く、内在空孔
により耐熱性、耐摩耗性等の改善を容易に実施可
能とし、さらに熱処理により高強度を得ることも
可能であるという焼結材料の特徴を利用して、溶
製材料の欠点を解消したシールリング材を製造す
る方法を提供することを目的とする。 発明の構成 本発明は重量比でCr7〜15%、Ni2〜8%、
Co10〜15%、Mo2〜8%、Cu1〜7%、残部実
質的にFeから成る混合粉末又は合金粉末を圧粉
成形し、焼結後400℃〜600℃において時効処理を
施すことを特徴とした焼結合金製シールリング材
の製造方法を提供するものである。 以下本発明の限定理由を述べさらに説明を行な
う。 CrおよびNiは焼結合金のマトリツクスを焼結
後の冷却過程で、マルテンサイト化するために必
要な元素であり、CrおよびNiが各々下限(Cr7
%,Ni2%)を下まわると、焼結後の冷却におい
てマルテンサイトマトリツクスにはならず、また
上限(Cr15%,Ni8%)を超えるとオーステナイ
トマトリツクスが増大するので好ましくない。よ
つてCr7〜15%,Ni2〜8%とする。更にCrは高
温での耐食性を向上させる効果もある。 CoおよびMoは後述する時効処理により金属化
合物となつて析出し、強度を大巾に向上させると
共に材料の耐熱性を高める元素である。 これらの成分量範囲は、Co10%末満、Mo2%
未満ではその効果が乏しく、Co15%,Mo8%を
越えるとその効果が飽和し、合金元素使用量が過
大になりコスト高となるので、Co10〜15%,
Mo2〜8%とする。 Cuは焼結温度(1200〜1300℃)において液相
となり焼結促進剤として働き強度を高めかつ後述
の時効処理によつてCuないし金属間化合物とし
て析出し、析出硬化で強度を向上させると共に時
効(焼きもどし)段階を高温側に移行させ耐熱性
を高める。Cu含有量は1%未満ではその効果が
乏しく、7%を越えるとその効果が飽和するの
で、1〜7%とする。 なお、金属間化合物に関しては、Fe―Mo2元
系ではFe2Moが生成し、Fe―Co―Cu3元系では
Co添加によりスピノーダル分解が起こつてFeCu
が生成するなどの発表が学術文献にてなされてい
るが、本発明の合金系で生成する金属間化合物の
種類は不明である。 なお、本発明の焼結合金は、上述の組成の溶製
合金を粉砕した粉末、又はFe―Mo,Fe―Co、
純鉄などの母合金を粉砕混合するかあるいは各単
体粉末を混合して上述の組成とした粉末を原料と
して、詳しくは後述の方法で調製される。本発明
の焼結合金は、C,Si,P,S、などの不純物あ
るいは合金元素の効果を妨げない若干量のTi,
Alなどの添加元素を含有してもよい。 また本発明のシールリング材は焼結しただけで
はあるいは焼結後適宜の溶体化処理をしただけで
は強度も硬さもさほど向上しないが、時効処理を
施すことにより本発明の組成限定と相俟つて大巾
な強度増加と硬さ増加が起こりひいては耐熱性、
耐摩耗性、および装着時の塑性変形に対する抵抗
性が向上する。時効温度400℃未満では時効の効
果が不十分であること、600℃を超えると過時効
となり強度、硬さが低下するので、時効温度とし
ては400℃〜600℃を設定するが、より好ましくは
450〜550℃である。なお時効時間としては0.5〜
5Hrを時効温度との関係で選択すればよい。通常
時効処理は一段時効で行われるが、二段時効で行
つてもよく、あるいは600℃から400℃の温度範囲
を0.5時間以上かけて徐冷する冷却時効により行
つてもよい。 なお本発明における成形および焼結条件として
は混合あるいは合金粉末を5〜10トン/cm2で圧粉
成形した後1200〜1300℃に真空、水素あるいは分
解アンモニアガス雰囲気中で40〜90分間加熱する
条件を採用することが望ましい。この条件による
と空孔率は一般に10%〜20%である。 実施例 1 第1表に示した各化学組成になるように各種粉
末を秤量し、V型ミキサーで30分間混合し、成形
圧力7トン/cm2でリング状に圧粉成形し、最後に
分解アンモニアガス雰囲気中において1300℃で
1Hr焼結した。使用した各粉末は電解コバルト粉
(−325メツシユ)、カーボニルNi粉(10μm)、金
属モリブデン粉(1.5μm)、電解Cu粉(−250メ
ツシユ)、クロムについては−100メツシユの
SUS410L,SUS430L粉および−100メツシユの純
Fe粉を用いて調製した。但し第1表中本発明材
Dは第1表の成分の合金粉末(−100メツシユ)
を使用した。時効処理は各試料とともに500℃で
1Hr・Arガス雰囲気中で加熱した。時効後、機
械加工により、呼び径20mm、幅1.6mm、厚さ1.1mm
のシールリングを作製し、張力減退のテストを行
なつた。張力減退のテストはシールリング呼び径
と同一寸法の鋳鉄製シリンダーにシールリングを
装着し、350℃,400℃,450℃で各々10Hr Arガ
ス中で加熱することによつて実施した。加熱前後
の自由合い口すき間の変化量を求め張力減退率と
した。 焼結時効後の各特性値および張力減退率も合わ
せて第1表に示した。
【表】 第1表の結果から本発明材は高強度を有しかつ
優れた耐熱性を有することが明らかになつた。な
お比較材J及びKは張力減退率が450℃にてかな
り良好な値を示すが、それぞれCo及びMoの量が
多く、Co,Mo添加コストに対する性能比が低
い。 実施例 2 実施例1で作製した外径20mm、幅1.6mm、厚さ
1.1mmのシールリングを自由合い口を拡幅して
φ19.5mmのマンドレルに装着し、そしてマンドレ
ルを1回通し、その前後の自由合い口すき間の変
化を調べた。その結果を第2表に示した。
【表】
【表】 第2表の結果から本発明材は装着時の塑性変形
が極めて少ないことが明らかになつた。 実施例 3 第1図に実施例1の第1表に示した本発明材A
材について時効温度と引張強さとの関係を示し
た。時効温度400℃〜600℃において、引張強さ
114Kgf/mm2以上の値が得られ、時効温度400℃〜
600℃が適切であることが明らかである。 実施例 4 実施例1の第1表に示した本発明材Aについて
実機試験を行なつた。供試したターボチヤージヤ
ーはタービン翼径φ56mm、コンプレツサー翼径
φ54mmであり、シールリング(1本)は呼び径
φ17.5mm、幅1.6mm、厚さ0.9mmに機械加工し、相手
材をSUM43とし実機テストに供した。なお比較
例として現在シールリングとして使用されている
オーステナイト鋳鋼(20%Cr−20%Ni−10%Co
−5%W−2%Mo−1.4%Si−1.6%C残部Fe)
も実機試験に供した。テスト条件はターボチヤー
ジヤーを4気筒2.3のデイーゼルエンジンに装
着し、4200rpm全負荷で200Hrの耐久運転を行な
つた。この試験前後の自由合い口すき間の変化率
を張力減退率とし、またシールリングの幅方向の
摩耗量は両面の各々の摩耗量の和として求められ
た。その結果を第3表に示した。
【表】 発明の効果 本発明法により製造されたシールリングは優れ
た耐熱性および耐摩耗性を有し、かつ高強度を有
し、シールリング装着時の塑性変形が極めて少な
い優れた特性を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例3に示した本発明材Aの時効温
度と引張強さとの関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比でCr7〜15%、Ni2〜8%、Co10〜15
    %、Mo2〜8%、Cu1〜7%、残部実質的にFeか
    ら成る混合粉末または合金粉末を圧粉成形し、焼
    結後400℃〜600℃で時効処理を施すことを特徴と
    する焼結合金製シールリング材の製造方法。
JP16674883A 1983-09-12 1983-09-12 焼結合金製シ−ルリング材の製造方法 Granted JPS6059043A (ja)

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JPS6059043A JPS6059043A (ja) 1985-04-05
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US7985304B2 (en) 2007-04-19 2011-07-26 Ati Properties, Inc. Nickel-base alloys and articles made therefrom
JP6189616B2 (ja) * 2013-03-29 2017-08-30 株式会社リケン 鉄基焼結合金製回転軸シールリング及びその製造方法

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JPS4931508A (ja) * 1972-07-21 1974-03-22
JPS5140324A (en) * 1974-10-02 1976-04-05 Sumitomo Electric Industries Koshitsutokeikeesu oyobi sonoseizoho
JPS589830A (ja) * 1981-07-08 1983-01-20 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk ガラス窯業用撹拌棒及びその製造方法

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