JPH01162284A - 磁気ディスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、磁気ディスク装置に搭載される情報記録媒体
としてのディスクの構造に関するものである。

「従来の技術」 一般に、いわゆるウィンチエスタ−タイプの磁気ディス
ク装置においては、ジンバルの付勢によって磁気ディス
クのデータ記録エリア外（通常は外周側）のランディン
グゾーンに接触させられていた磁気ヘッドを、磁気ディ
スクの回転によってその表面に生じた空気膜により浮上
させ、この浮上状態にて磁気ディスクのデータ記録エリ
アへ移動させながら、データの書き込みおよσ読み出し
を行なうようになっている。また、磁気ディスクの回転
停止時には、磁気ディスクが停止する前に前記磁気ヘッ
ドをデータ記録エリア外へ移動させることにより、ヘッ
ドスライダ面（磁気ディスク表面と摺動する面）の接触
によるデータの破壊を防止するようにしている。

「発明が解決しようとする問題点」 ところで、上記磁気ディスク装置においては、ディスク
表面に潤滑剤を塗布することによって、ヘッドスライダ
面との摺動抵抗を軽減することにより、磁気ディスクの
ランディングゾーン、および磁気ヘッドのスライダ面を
保護するようにしているが、この潤滑剤の存在により、
ランディングゾーンでヘッドとディスクとが互いに吸着
し合った状態となることがあり、このような場合、磁気
ディスク起動時に両者間に過大な力が作用して、いずれ
か一方、あるいは両方が損傷を受け、あるいは、磁気デ
ィスク駆動用のスピンドルモータが過負荷となる可能性
もなしとしないものであった。

本発明は上記事情に鑑みて提案されたもので、磁気ディ
スクと磁気ヘッドとの間の吸着を防止し、かつランディ
ング時の両者の損傷を防止することを目的とするもので
ある。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本発明は、磁気ディスク装置
のケーシング内に収容されて駆動手段により回転駆動さ
れる磁気ディスクを構成するディスク素材の内周部およ
び外周部の少なくとも一方を除いた領域の表面に、デー
タを記憶する磁性体層とその表面を覆う潤滑剤層とから
構成されたデータ記憶エリアを設け、前記内周部および
外周部の少なくとも一方の領域の表面に、前記ディスク
素材より硬質の材料もしくはディスク素材より軟質で耐
摩耗性に優れた材料からなる保護層を積層するようにし
たものである。

「作用」 上記構成であると、ランディングゾーンの表面が硬質の
場合には、損傷を受けるおそれがないから潤滑剤を塗布
する必要がなく、したがって、潤滑剤層の粘性に起因す
るヘッドスライダと磁気ディスク表面との粘着が防止さ
れ、また、ランディングゾーンの表面が軟質でかつ耐摩
耗性に優れている場合には、自身の耐摩耗性により、潤
滑剤がなくとも損傷を防止することができ、また、潤滑
剤が塗布された場合であっても、軟質であるため、容易
に変形して磁気ヘッドとの密着状態が解除されるため粘
着し難い。

「実施例」 以下、図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図ないし第７図は本発明の第１実施例を示すもので
ある。

まず、第１図ないし第３図を参照して、第１実施例に適
用される磁気ディスクの構造を説明すると、図中符号１
はアルミニウム等の金属板からなるディスク素材であっ
て、このディスク素材１の表面には、めっき、スパッタ
リング、あるいは塗布などの手段により、磁気媒体層２
が設けられている。この磁気媒体層２の表面の外周部を
除く範囲には、例えばテトラフルオロエチレンを含有す
るグリスからなる潤滑剤３が塗布され、この潤滑剤３の
塗布範囲より内側のディスク内周部が、磁気ヘッドのラ
ンディングゾーン４となっている。

また、ランディングゾーン４は、少なくともその表面に
、データ記録領域５の表面（すなわち、磁気媒体層２を
構成する磁性体）より硬質の材料、例えば、硬質クロー
ムめっき層、あるいは、セラミック層の表面を平滑にし
て摩擦抵抗を軽減させてなる層、あるいは、データ記録
領域５の表面より軟質でかつ耐摩耗性に優れた材料、例
えば、テトラフルオロエチレン樹脂層、ナイロン層を設
けてなる保護層となっている。なお、実施例の場合ラン
ディングゾーン４を構成する保護層の外周にテーバ面４
ａを設けることにより、前記潤滑剤層３になだらかに連
続するようになっている。

上記磁気ディスクは、例えば下記のような方法によって
製造される。すなわち、ディスク素材１を所定形状に加
工した後、その表裏に磁性体粉を塗布して磁気媒体層２
を形成し、その後、ランディングゾーンに相当する部分
に硬質クロムめっき等の手法によって、あるいは、テト
ラフルオロエチレン樹脂を塗布することによって保護層
４を形成し、その後、データ記録領域５に潤滑剤を塗布
して潤滑剤層３を設けることにより所定の構成とされる
。

なお、保護層４が硬質材料からなる場合、特に磁気ヘッ
ドと吸着し易いから、前記製造工程の最終段階にてデー
タ記録領域５に潤滑剤３と塗布する際に、この潤滑剤３
が保護層４の表面に付着することがないように注意する
ことが肝要である。

一方、軟質材料からなる場合には、この材料が比較的軟
質であるとともに、例えば、鏡面仕上げされたクロムめ
っき層などに比して凹凸を持っているため、磁気ヘッド
との密着状態を容易に崩すことができ、したがって、保
護層４の表面に潤滑剤３が塗布されていてもよい。また
、場合によっては、軟質の材料の摩耗を防止する見地か
ら、最終的な工程にて磁気ディスクの全面（データ記録
領域およびランディングゾーンの双方）に積極的に潤滑
剤を塗布するようにしてもよい。

また、実施例の場合、保護層４の存在によってランディ
ングゾーン４の厚さがデータ記録領域５より大きく設定
されており、このようにランディングゾーン４の厚さを
大きくすることにより、後述する磁気ヘッドとの接触圧
を大きくして、停止時の磁気ヘッドの移動を防止し得る
よう配慮されている。

なお、所定の材料、すなわち、クロムめっきが施された
板状、シート状の部材、テトラフルオロエチレンそのも
の、あるいはこれにより表面剋理された板状、シート状
の部材を磁性媒体層２の表面に貼付することにより保護
層４を形成するようにしてもよい。

上記構造のディスクを備えた磁気ディスク装置は、第４
図ないし第７図に示すような構成となっている。

符号６は本体のケーシングであって、このケーシング６
には、磁気ディスクＤがスピンドルモータ７の軸７ａに
支持されて設けられて、３６００ｒｐｍで回転するよう
になっている。

また、符号８はジンバルであって、このジンバル８に支
持されたヘッドスライダ９の先端に、リードライトヘッ
ドのコア１０が設けられてディスクＤへのデータの記録
、再生を行うようになっている。

また、符号１１はボイスコイルモータであって、このボ
イスコイルモータ１１は、前記ジンノ、（ル８を支持す
るアーム１２をピボット１３を中心として旋回動作させ
るようになっている。また、前記アーム１２はばね１４
によって第４図反時計方向に付勢されて、電源遮断時に
、直ちに強制的にランディングゾーン４へ移動させられ
るようになっている。なお前記アーム１２は、規制部材
１５に当接することにより、前記方向への旋回位置が規
制されるようになっている。

さらに、符号１６はコネクタ１７と前記コアｌＯとを接
続するケーブル、符号１８は磁気ディスク装眞のケーシ
ング６の脚６ａに固着され、前記コネクタ１７を介して
磁気ディスク装置に電気的に接続される制御基板、符号
１９はケーシング６内に外気を取り込むための通気孔、
符号２０は前記通気孔１９を通過する空気を濾過するフ
ィルタ、符号２１は前記制御基板１８の端部に形成され
て、該制御基板を電源、マイコンのインターフェイス等
と接続するコネクタ、符号２２は磁気ディスクＤの回転
に伴って第４図矢印で示すようにケーシング６内に発生
した気流を通過させて異物を除去するフィルタ、符号２
３はケーシング６内の空気から水分を除去して内部の結
露を防止する吸湿剤である。

以上のように構成された磁気ディスク装置の動作を説明
する。

まず停止時には、第６図に示すように、アーム１２がば
ね１４の付勢によって図中反時計方向に旋回し、ジンバ
ル８の弾性力によってランディングゾーン４の表面にヘ
ッドスライダ９を接触させた状態となっている。

次いで、スピンドルモータ７を起動して磁気ディスクＤ
を所定速度で回転させると、その表面に空気の膜が発生
し、この膜によってヘッドスライダ９が磁気ディスクＤ
の表面から浮上し、各磁気ディスクＤとへラドスライダ
９との間に、第７図に示すように０．２〜０．３μｍの
微小な間隙が発生する。そして、以上のようにしてヘッ
ドスライダ９が浮上した後、ボイスコイルモータ１１を
制御することにより、アーム１２を旋回動作させ、コア
１０を磁気ディスクＤ上のデータ記録領域５内の所定位
置まで移動させながら必要なデータの書き込みおよび読
み出しを行なうことができる。

次いで、磁気ディスク装置を所定の停止命令に基づいて
停止させる場合には、アーム１２をランディングゾーン
４まで移動させた後、スピンドルモータ７の通電を断て
ばよく、スピンドルモータ７の回転数の低下とともにヘ
ッドスライダ９の浮上量が減少し、最終的に、第６図に
示すように磁気ディスクＤに接触する。また、停電等の
原因によって、磁気ディスク装置の電源が突然遮断され
た場合には、ボイスコイルモータ１１によるアーム１２
の制御が停止されるとともに、スピンドルモータ７の回
転が徐々に低下して行き、この間にばね１４の付勢によ
ってアーム１２がランディングゾーン４へ向けて移動し
、スピンドルモータ７の停止までにヘッドスライダ９が
ランディングゾーン４に接触した状態となる。

そして、前述のような磁気ディスクの停止に伴ってヘッ
ドスライダ９がランディングゾーン４に接触しようとす
る場合であっても、ランディングゾーン４の表面が硬質
の材料、あるいは、軟質で耐摩耗性に優れた材料である
場合には、いずれもランディングゾーン４とへラドスラ
イダ９との間の摩擦抵抗が小さくなり、潤滑剤が存在し
なくてもヘッドスライダ９をランディングゾーン４上で
容易にスライドさせることができ、したがって、潤滑剤
が存在している場合に生じていた両者の吸着による事故
を確実に防止することができる。

なお、ランディングゾーン４が硬質材料で表面処理され
ている場合には、コストが高くかつメインテナンスに労
力のかかる磁気ディスクＤを摩耗させることなく、主と
して相対的に軟質なヘッドスライダ９が摩耗することに
なって、メインテナンスの労力が軽減されるとともに、
消耗による交換に要するコストが軽減される。また、図
示の如く、ランディングゾーン４の厚さを大きくした場
合には、前記ジンバル８の弾性力が大きくなり、ヘッド
スライダ９をランディングゾーン４の表面で確実に支持
することができる。

なお、図示例の場合、ヘッドスライダ９の側部にテーバ
面が形成されているから、このテーバ面を利用して、デ
ィスク停止時に次のようにアクセスするようにしてもよ
い。

すなわち、磁気ヘッドをデータ記憶領域５においたまま
、磁気ディスクＤを停止させて該磁気ディスクＤの表面
にヘッドスライダ９を接触させ、この状態でボイスコル
モータ１１を起動して、ヘッドスライダ９をデータ記録
領域５に沿って内周側へ移動させ、その側部のテーパに
よって、ランディングゾーン４（図示のように、データ
記録領域５から盛り上がっている）に乗り上げさせるよ
うにしてもよい。

次いで、第８図ないし第９図は本発明の第２実施例に適
用される磁気ディスクを示すもので、このディスクは、
前記第１実施例におけるディスク内周部のランディング
ゾーンに代わって、データ記録領域５の外側のディスク
外周部にランディングゾーン４Ａを設けるようにしたも
のである。

そして、このようにランディングゾーン４Ａをディスク
の外周部に設けた場合にも、内周部に設けた場合と同様
の保護効果を期待することができる。

さらに、第１０図の第３実施例に示すように、ディスク
素材ＩＡのランディングゾーン形成範囲を他の部分より
薄くし、その表面に保護層４を設けることにより、磁気
媒体層２の表面を保護層４の表面と同一平面にすること
、すなわち、ランディングゾーン４とデータ記録領域５
とを同じ厚さとして、ランディングゾーン４におけるヘ
ッドスライダの接触圧力を軽減するようにしてもよいの
はもちろんである。また、この第３実施例の場合、ラン
ディングゾーン４とデータ記録領域５とが同一平面上に
あるから、図示のように潤滑剤層３がランディングゾー
ン４の表面にも塗布されてしまう場合が多い。したがっ
て、このような構造の場合には、保護層４として、軟質
で耐摩耗性に富んだ材料を採用することが望ましい。

なお、本発明の磁気ディスクが適用される磁気ディスク
装置は、前記各実施例の方式に限定されるものではなく
、例えば、磁気ヘッドが他の駆動方式であるもの、ある
いは、磁気ディスクおよび磁気ヘッドを収容するケーシ
ングが一種のカセットとして利用されて本体から着脱さ
れる方式であるものにも本発明の技術を適用することが
できるのはもちろんである。

「発明の効果」 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、ランデ
ィングゾーンの表面が硬質材料または軟質で耐摩耗性に
富んだ材料からなる保護層により覆われているから、し
たがって、磁気ディスクの表面に磁気ヘッドが密着して
両者が強く吸着し合うことによる磁気ヘッドまたは磁気
ディスクの損傷、あるいは、磁気ディスクの起動トルク
の増大を防止することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないしＭ７図は本発明の第１実施例を示すもので
、第１図はディスクの平面図、第２図は第１図の■−■
線に沿う矢視図、第３図は第２図鎖線■部の拡大図、第
４図は磁気ディスク装置内部の平面図、第５図は断面図
、第６図はランディング状態におけるディスクとへラド
スライダとの位置関係の説明図、第７図同じく浮上状態
におけるヘッドとスライダとの位置関係の説明図、第８
図および第９図は本発明の第２実施例を示すもので、第
８図は磁気ディスクの平面図、第９図は第８図のｌｌ−
ｆｆ線に沿う矢視図、第１０図は本発明の第３実施例に
かかる磁気ディスクの要部の断面図である。 １・・・・・・ディスク素材、２−磁気媒体層、３・・
・・・・潤滑剤、４・・・・・・ランディングゾーン、
５・・・・・・データ記録領域、４ａ・・・・・・８・
・・・・・ジンバル、９・・・・・・ヘッドスライダ、
１０・・・・・・コア、Ｄ・・・・・・磁気ディスク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 磁気ディスク装置のケーシング内に収容されて駆動手段
   により回転駆動される磁気ディスクを構成するディスク
   素材の内周部および外周部の少なくとも一方を除いた領
   域の表面に、データを記憶する磁性体層とその表面を覆
   う潤滑剤層とから構成されたデータ記憶エリアを設け、
   前記内周部および外周部の少なくとも一方の領域の表面
   に、前記ディスク素材より硬質の材料もしくはディスク
   素材より軟質で耐摩耗性に優れた材料からなる保護層を
   積層したことを特徴とする磁気ディスク。