JPH0115767Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は外壁取付構造に係かり、その目的は
梁材に階上外壁パネル及び階下外壁パネルを取り
付ける際に階上外壁パネルの下端線を水切材を利
用して統一してそろえることができると共に水切
材の取り付け時の変形を防止することができる外
壁取付構造の提供にある。

（従来技術及びその問題点） 従来、雨水等が外壁パネルの屋内側に侵入する
ことのない「パネル接続構造」として実公昭56−
22491号公報に既に開示された技術がある。

この既開示技術はパネルの接続構造であつて、
特定構造の水切具を用い、その要旨は水切受具の
前方立上片の下端部に排水孔を設け、水切具の背
部の断面略逆Ｖ字状の掛止部を水切受具の前方立
上片の上端に掛止し、掛止部の下端からスカート
片より前方に突出するように延出した水切具の断
面略逆Ｌ字状の水切部を下方のパネルの前面にゴ
ムのようなシール材を介して当接せしめると共に
スカート片もシール材を介して水切具に当接せし
めて成るパネル接続構造である。

この技術は成程パネル固定時に水切具の取付が
行える優れたものであるが、構造が複雑なため施
行に手間が掛り、更に階上外壁パネルの下端線を
統一して位置決めすることが長孔を介してボルト
締めするため困難であるという欠点があつた。

また、他の従来技術として、第１図に示す如
く、梁１に階上外壁パネル２及び階下外壁パネル
３を取り付ける際に梁１にＬ型の取付金物４を梁
１の上下フランジに取り付け、このＬ型の取付金
物４に階上外壁パネル２及び階下外壁パネル３を
ボルト締めして固定するという方法があり、この
方法によれば雨水等が屋内へ侵入することが完全
に阻止され、その構造が単純なため施工が前述の
パネル接続構造と比較して容易であるという長所
を有していた。

ところが、このような取付構造において、階上
外壁パネル２には、その階上外壁パネル２の取付
金物４への取付位置から階下外壁パネル３の上端
部に向かう水切材５を予め階上外壁パネル２と取
付金物４との間に介在させて作業するのが通常で
ある。

従つて、階上外壁パネル２はこの水切材５を介
在させたままで階下外壁パネル３の上端部に仮置
きすることが多々あり、その仮置きの際に水切材
５が階上外壁パネル２と階下外壁パネル３との間
にはさまれて変形するという欠点があるうえ、階
上外壁パネル２の取付下端線が統一位置に取りに
くいという欠点があつた。

（問題を解決するための手段） この考案は横片とこの横片屋外端部から階上方
向へ向かう縦片が略Ｌ字状に結合しこの縦片の所
要部位に前記横片と平行で屋外方向へ向かう突板
が具備された取付材と、取付片と延出片と垂下片
が立ち上げＺ字状に結合した水切材を使用し、梁
の上部フランジに前記横片を固着し、階下外壁パ
ネルの屋外側端部より屋外方向に前記垂下片を延
出させかつ階上外壁パネルの下端部を水切材を介
して突板と当接させしかも前記取付片と延出片の
結合部が前記突板近傍に当接する様に前記水切材
の取付片を、階上外壁パネルの屋内側下部と前記
縦片の屋外側上部との間に挾持するとともに、こ
れらの三部材を一体固着し、前記縦片の屋外側下
部が前記階下外壁パネルの屋内側上部に固着され
てなる外壁取付構造を提供することにより上記問
題点を悉く解決する。

（実施例） 以下図面に基づいてこの考案の一実施例を説明
する。

第２図及び第３図において、６は横片７と縦片
８とからなる略Ｌ字状の取付材で、この取付材６
の縦片８の所要部位に前記横片７と平行で屋外方
向へ向かう突板９が前記縦片８上に突設状に具設
されている。

第３図において示す如く、この考案の実施例に
おいてはこのような取付材６の前記横片７を梁１
の上部フランジにボルト締め等の所要の手段で取
り付け、次いでこの取付材６の前記縦片８の屋外
側下部をボルト締め等の所要の手段で取り付け
る。

この後階上外壁パネル２の屋外側下端部を前記
突板９上に仮置きし、この仮置き時に水切材５の
取付片５ａを予め前記突板９と前記階上外壁パネ
ル２との間に挾み込ませる。

この階上外壁パネル２の屋内側下端部を突板９
へ仮置きした後、水切材５の取付片５ａを挾み込
んだまま前記縦片８の屋外側上部と前記壁パネル
２の屋内側下部とをボルト締め等の所要の手段に
より固定する。

前記水切材５は取付片５ａと延出片５ｂと垂下
片５ｃが立ち上げＺ字状に結合したもので、前記
垂下片５ｃは前記階下外壁パネルの屋外パネルの
屋外側端部より更に屋外方向に延出し、前記取付
片５ａと前記延出片５ｂの結合部が前記突板９近
傍に当接するような構造となつている。

（考案の効果） 以上の如くこの考案に係る外壁取付構造は横片
とこの横片屋外端部から階上方向へ向かう縦片が
略Ｌ字状に結合しこの縦片の所要部位に前記横片
と平行で屋外方向へ向かう突板が具設された取付
材と、取付片と延出片と垂下片が立ち上げＺ字状
に結合した水切材を使用し、梁の上部フランジに
前記横片を固着し、階下外壁パネルの屋外側端部
より屋外方向に前記垂下片を延出させかつ階上外
壁パネルの下端部を水切材を介して突板と当接さ
せしかも前記取付片と延出片の結合部が前記突板
近傍に当接する様に前記水切材の取付片を、階上
外壁パネルの屋内側下部と前記縦片の屋外側上部
との間に挾持するとともに、これらの三部材を一
体固着し、前記縦片の屋外側下部が前記階下外壁
パネルの屋内側上部に固着されてなる外壁取付構
造であつて、縦片の所要位置に横片と平行で屋外
方向へ向かう突板を具設した取付材を用い、この
取付材を梁材に固定した上でこの突板を階上外壁
パネルの仮置き及び横方向の統一した位置決め板
として使用することとした外壁取付構造であるか
ら、階上外壁パネルの下端線の位置決めが極めて
容易に行えると共に、仮置き時にこの突板が階上
パネルの過重を受け水切材の変形が生じないとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面説明図、第２図はこの考
案の一実施例で使用するめ取付材の外観説明図、
第３図はこの考案の一実施例に係る外壁取付構造
の断面説明図である。 １……梁、２……階上外壁パネル、３……階下
外壁パネル、５……水切材、５ａ……取付片、５
ｂ……延出片、５ｃ……垂下片、６……取付材、
７……横片、８……縦片、９……突板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横片とこの横片屋外端部から階上方向へ向かう
   縦片が略Ｌ字状に結合しこの縦片の所要部位に前
   記横片と平行で屋外方向へ向かう突板が具設され
   た取付材と、取付片と延出片と垂下片が立ち上げ
   Ｚ字状に結合した水切材を使用し、梁の上部にフ
   ランジに前記横片を固着し、階下外壁パネルの屋
   外側端部より屋外方向に前記垂下片を延出させか
   つ階上外壁パネルの下端部を水切材を介して突板
   と当接させしかも前記取付片と延出片の結合部が
   前記突板近傍に当接する様に前記水切材の取付片
   を、階上外壁パネルの屋内側下部と前記縦片の屋
   外側上部との間に挾持するとともに、これらの三
   部材を一体固着し、前記縦片の屋外側下部が前記
   階下外壁パネルの屋内側上部に固着されてなる外
   壁取付構造。