JPH0115581B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0115581B2
JPH0115581B2 JP57010416A JP1041682A JPH0115581B2 JP H0115581 B2 JPH0115581 B2 JP H0115581B2 JP 57010416 A JP57010416 A JP 57010416A JP 1041682 A JP1041682 A JP 1041682A JP H0115581 B2 JPH0115581 B2 JP H0115581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
content
corrosion resistance
powder
wear resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57010416A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58130259A (ja
Inventor
Masayuki Iijima
Hidetoshi Akutsu
Kazuyuki Hoshino
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Metal Corp
Original Assignee
Mitsubishi Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Metal Corp filed Critical Mitsubishi Metal Corp
Priority to JP1041682A priority Critical patent/JPS58130259A/ja
Publication of JPS58130259A publication Critical patent/JPS58130259A/ja
Publication of JPH0115581B2 publication Critical patent/JPH0115581B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、すぐれた耐摩耗性および耐食性を
有し、さらになじみ性にもすぐれ、特にこれらの
特性が要求される水中ポンプや、アルコール、ア
ルコール含有ガソリン、および変質燃料などの輸
送用部材、並びにこれら熱料の噴射用ポンプなど
におけるシールリングやロータなど、さらにガソ
リン機関やジーゼル機関の排ガス再循環装置の弁
装置構造部材などとして使用するのに適したFe
基焼結合金に関するものである。 従来、一般に、上記種類各種のポンプの構造部
材や、排ガス再循環装置の弁装置構造部材などの
製造には、その使用環境条件から、耐摩耗性およ
び耐食性を有し、かつなじみ性をも有する各種の
材料が使用されているが、これらの材料は、必ず
しも満足する特性を具備したものではなく、特に
最近の各種装置の高性能化に伴うより苛酷な使用
条件に十分対応できる特性をもたないのが現状で
ある。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、各種ポンプの構造部材や排ガス再循環装置の
弁装置構造部材などの製造に適した材料を得べく
研究を行なつた結果、重量%で、 Cr:5〜25%,C:0.5〜1.2%, NiおよびCoのうちの1種または2種(合量
で):1〜25%, TaおよびZrのうちの1種または2種(合量
で):1〜15%, を含有し、さらに、 P:0.1〜2%,B:0.01〜1%, Si:0.1〜3%, のうちの1種または2種以上(ただし合量で5%
以下)を含有し、残りがFeと不可避不純物から
なる組成を有し、かつ素地中に金属炭化物と金属
間化合物とが均一に分散した組織を有するFe基
焼結合金は、すぐれた耐摩耗性と耐食性を有し、
かつなじみ性にもすぐれ、したがつてこのFe基
焼結合金を上記の各種ポンプの構造部材や排ガス
再循環装置の弁装置構造部材などとして使用した
場合にすぐれた性能を発揮するという知見を得た
のである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、以下に成分組成範囲を上記の通りに
限定した理由を説明する。 (a) Cr Cr成分は合金に耐食性および耐酸化性を付与
する目的で含有されるが、その含有量が5%未満
では所望の耐食性および耐酸化性を確保すること
ができず、一方25%を越えて含有させても前記の
特性により一層の向上効果は現われず、むしろ靭
性に低下傾向が現われるようになることから、そ
の含有量を5〜25%と定めた。 (b) C C成分には、その一部がCrのほかにTaおよび
Zrと結合して素地中に均一に分散する金属炭化
物を形成し、もつて合金の耐摩耗性を向上させる
ほか、残りの部分が素地に固溶して、これを強化
する作用があるが、その含有量が0.5%末満では
金属炭化物の量が少なすぎて所望の耐摩耗性を確
保することができず、一方1.2%を越えて含有さ
せると、素地中への固溶C量およびCr炭化物の
量が多くなりすぎて耐食性が劣化するようになる
ことから、その含有量を0.5〜1.2%と定めた。 (c) NiおよびCo これらの成分には、TaおよびZrと反応して素
地中に均一に分散する硬質の金属間化合物を形成
し、もつて合金の耐摩耗性およびなじみ性を向上
させると共に、共晶を形成して焼結性を改善し、
さらに素地に固溶して、素地の強化と耐食性の向
上をはかる作用があるが、その含有量が1%未満
では前記作用に所望の効果が得られず、一方25%
を越えて含有させても、より一層の向上効果は現
われず、経済性をも考慮して、その含有量を1〜
25%と定めた。 (d) TaおよびZr これらの成分には、上記のようにCと反応して
きわめて硬質の金属炭化物を形成するほか、Ni,
Co、とも反応して硬質の金属間化合物を形成し、
もつて合金の耐摩耗性およびなじみ性を向上させ
るほか、Ni,Co、さらにはMo,Wと共晶を形成
し、この結果比較的低温で液相が発生するように
なることから、合金の密度が向上するようになる
作用があるが、その含有量が1%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方15%を越えて含
有させると靭性が低下するようになることから、
その含有量を1〜15%と定めた。 なお、これらの成分は、他の合金成分に比して
Cとの反応性が強く、優先的に炭化物を形成する
特性をもつので、その含有量を、式: 0.2×(Zr%)+0.1×(Ta%)≧C% を満足するものとするのが望ましい。 (f) P,B、およびSi これらの成分には、焼結性を改善して合金を高
密度化し、もつて耐食性をより一層向上させるほ
か、素地に固溶して、これを一段と強化する作用
があるが、その含有量が、それぞれP:0.1%未
満、B0.01%未満、およびSi:0.1%未満では、前
記作用に所望の向上効果が得られず、一方P:2
%、B:1%、およびSi:3%、さらにP,B、
およびSiの3成分を含有する場合には合量で5%
をそれぞれ越えて含有させると、靭性および耐食
性に劣化傾向が現われるようになることから、そ
の含有量を、それぞれP:0.1〜2.0%、B:0.01
〜1.0%、Si:0.1〜3%(ただしP+B+Si:5.0
%以下)と定めた。 つぎに、この発明のFe基焼結合金を実施例に
より具体的に説明する。 実施例 原料粉末として、いずれも粒度:−200meshの
Fe―Ta合金(Ta:67%含有)粉末、Fe―Ni―
Ta合金(Ni:34%、Ta53%含有)粉末、Fe―
Zr合金(Zr:70%含有)粉末、およびFe―Ni―
Zr合金(Ni:10%、Zr:82%含有)粉末、同じ
くいずれも−150meshのFe―Cr合金(Cr:14%
含有)粉末、およびFe―Cr合金(Cr:31.3%含
有)粉末、同じく−100meshのアトマイズ鉄粉、
−100meshのりん片状黒鉛、いずれも平均粒径:
3μmのNi粉末、およびCo粉末、さらにいずれも
粒度:−200meshのFe―P合金(P:26.6%含
有)粉末、Fe―B合金(B:20%含有)粉末、
Fe―Si合金(Si:42%含有)粉末、Ni―P合金
(P:12%含有)粉末を用意し、これら原料粉末
を、それぞれ第1表に示される配合組成に配合
し、マイニユートミキサにて30分間混合した後、
5〜6ton/cm2の圧力にて圧粉体に成形し、ついで
この圧粉体を真空炉にて1240〜1300℃の温度範囲
内の所定温度に加熱して焼結し、焼結後の冷却過
程で1000〜1050℃の温度範囲内の所定温度から急
冷し、引続いて500〜540℃の温度に2時間保持の
条件で時効処理を施すことによつて、実質的に配
合組成と同一の最終成分組成をもつた本発明焼結
合金1〜21および比較焼結合金1〜9をそれぞれ
製造した。この結果得られた各種の焼結合金につ
いて顕微鏡による組織観察を行なつたところ、本
発明焼結合金1〜21のすべてと、比較焼結合
【表】
【表】 金1〜4および6〜9は、いずれも素地中に金属
炭化物と金属間化合物が均一に分散した組織をも
つものであつた。一方比較焼結合金5は、素地中
に金属炭化物だけが存在し、金属間化合物の存在
しない組織をもつものである。また比較焼結合金
1〜9は、構成成分のうちのいずれかの成分含有
量(第1表に※印で表示)がこの発明の範囲から
外れた組成をもつものである。 ついで、これらの焼結合金について、耐摩耗試
験および耐食試験を行なつた。 耐摩耗試験は、10mm×10mm×30mmの寸法をもつ
た試験片を用い、この試験片に、直径:30mmφ×
厚さ:5mmのSUS420(硬さ:HRC50)製回転リン
グを面圧:6Kg/cm2で押しあて、3%H2O含有
の劣化ガソリン中で、前記回転リングを2000r.p.
m.の回転数で回転させ、200時間経過後の前記試
験片における摩耗深さを測定することにより行な
つた。 また、耐食試験は、温度:35℃,湿度:95%の
雰囲気中に、100時間放置後の錆発生状況を観察
することにより行ない、錆発生なしを◎印、わず
かに錆発生ありを〇印、相当量の錆発生ありを×
印でそれぞれ評価した。これらの結果を密度と共
に第1表に示した。 第1表に示される結果から、本発明焼結合金1
〜21は、いずれもすぐれた耐摩耗性および耐食性
を有するのに対して、成分組成がこの発明の範囲
から外れた比較焼結合金1〜9は、耐摩耗性およ
び耐食性のうちの少なくともいずれかの性質が劣
つたものになつている。 上述のように、この発明のFe基焼結合金は、
すぐれた耐摩耗性と耐食性を兼ね備え、かつなじ
み性にもすぐれているので、特にこれらの特性が
要求される各種ポンプのシールリングやロータな
ど、さらには各種内燃機関の排ガス再循環装置に
おける弁装置部材や水中摺動部材などとして用い
た場合に、苛酷な条件下での実用に際しても、き
わめて長期に亘つてすぐれた性能を発揮するので
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Cr:5〜25%,C:0.5〜1.2%, NiおよびCoのうちの1種または2種(合量
    で):1〜25%, TaおよびZrのうちの1種または2種(合量
    で):1〜15%, を含有し、さらに、 P:0.1〜2%,B:0.01〜1%, Si:0.1〜3%, のうちの1種または2種以上(ただし合量で5%
    以下)を含有し、残りがFeと不可避不純物から
    なる組成(以上重量%)を有し、かつ素地中に金
    属炭化物と金属間化合物とが均一に分散した組織
    を有することを特徴とする耐摩耗性および耐食性
    にすぐれたFe基焼結合金。
JP1041682A 1982-01-26 1982-01-26 耐摩耗性および耐食性にすぐれたFe基焼結合金 Granted JPS58130259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1041682A JPS58130259A (ja) 1982-01-26 1982-01-26 耐摩耗性および耐食性にすぐれたFe基焼結合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1041682A JPS58130259A (ja) 1982-01-26 1982-01-26 耐摩耗性および耐食性にすぐれたFe基焼結合金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58130259A JPS58130259A (ja) 1983-08-03
JPH0115581B2 true JPH0115581B2 (ja) 1989-03-17

Family

ID=11749537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1041682A Granted JPS58130259A (ja) 1982-01-26 1982-01-26 耐摩耗性および耐食性にすぐれたFe基焼結合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58130259A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4844738A (en) * 1986-10-31 1989-07-04 Mitsubishi Kinzoku Kabushiki Kaisha Carbide-dispersed type Fe-base sintered alloy excellent in wear resistance
SE457356C (sv) * 1986-12-30 1989-10-31 Uddeholm Tooling Ab Verktygsstaal avsett foer kallbearbetning
JP6189616B2 (ja) * 2013-03-29 2017-08-30 株式会社リケン 鉄基焼結合金製回転軸シールリング及びその製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5873750A (ja) * 1981-10-28 1983-05-04 Toyota Motor Corp 耐摩耗性焼結合金

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5873750A (ja) * 1981-10-28 1983-05-04 Toyota Motor Corp 耐摩耗性焼結合金

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58130259A (ja) 1983-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5822359A (ja) 燃料供給ポンプの構造部材用Fe基焼結合金
JPH10226855A (ja) 耐摩耗焼結合金製内燃機関用バルブシート
JPH0115582B2 (ja)
JP7150406B2 (ja) 耐熱焼結合金材
JPH0115581B2 (ja)
JPH0116297B2 (ja)
JPH0517839A (ja) 高温用軸受合金およびその製造方法
JPH0116296B2 (ja)
JP3749809B2 (ja) 高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環
JPH0115585B2 (ja)
JPH0116905B2 (ja)
US3758281A (en) Msintered alloy and wear resisting sliding parts manufactured therefro
JPS58224154A (ja) 内燃機関の弁座用Fe基焼結合金
JP3470595B2 (ja) トップリング溝の上方位置設置が可能なAl−Si系合金製ピストン
JP3763605B2 (ja) バルブシート用焼結合金材
JPH06101429A (ja) 内燃機関用鉛含浸鉄系焼結合金製バルブシート
JP2643741B2 (ja) 内燃機関用鉛含浸鉄系焼結合金製2層バルブシート
JPH06158217A (ja) 耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブガイド部材
JP2571567B2 (ja) 高温耐摩耗性鉄基焼結合金
JPH0158242B2 (ja)
JPS5982508A (ja) 内燃機関の摺動部材用Fe−TiC系焼結材料
JPH0115580B2 (ja)
JP3331963B2 (ja) 焼結バルブシートおよびその製造方法
JP2643739B2 (ja) 内燃機関用鉄系焼結合金製2層バルブシート
JPS6130601A (ja) 圧縮性に優れた析出硬化型ステンレス鋼粉末