JPH01152059A

JPH01152059A - 化粧材の製法

Info

Publication number: JPH01152059A
Application number: JP62311618A
Authority: JP
Inventors: Koji Nakajima; 中島　好治; Yutaka Miyamoto; 豊宮本
Original assignee: Yamaha Corp
Current assignee: Yamaha Corp
Priority date: 1987-12-09
Filing date: 1987-12-09
Publication date: 1989-06-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分！１Ｆｌこの発明は、テーブル、カウンター、家具、音響器ケー
ス等の木製什器や床材、壁材等の木質建材、車内装備品
などの表面材として好適に用いられる化粧材に関し、特
に難燃性の良好な化粧材が得られるようにしたものであ
る。

［従来の技術］従来より、この種の化粧材を製造する方法として、硬化
性樹脂液中に難燃剤を配合した樹脂混和物を基材中に含
浸させたプリプレグシートあるいはこの樹脂混和物を加
熱加圧成形した樹脂シートを表面層に用いる方法が知ら
れている。

［発明が解決しようとする問題点コところが、このような方法によれば、表面の平滑性や光
沢性などが不良で、外観が悪いといった問題があった。

そこで、この発明はこのような問題点を解消し、難燃性
が良好でかつ外観の優れた化粧材を提供することを目的
としている。

［問題点を解決するための手段〕この発明は、基材中に硬化性樹脂液を含浸せしめたプリ
プレグシートを複数枚積層した積層物のうち、少なくと
も最上層のシートには、硬化性樹脂液１００重量部に対
し難燃剤５０〜７００重量部を配合した樹脂混和物を含
浸せしめたプリプレグシートを使用し、この積層物の上
に木材小片を散布し、加熱加圧によりこれを硬化させて
固化物とし、この固化物の表面を研削することを特徴と
することをその解決手段とする。

以下、この発明の化粧材の製法を、詳細に説明する。

この発明において使用される基材には、ガラス繊維やポ
リアミド、ポリエステルなどの合成繊維からなるクロス
、ガラスペーパー、アクリル繊維、ビニロン繊維等から
なる不織布などが用いられ、厚さ０．１〜０．５ｍｍ（
換言すれば、坪ｆｉ１３０〜１５０　ｇ／　ｍ’）程度
のものが好適に使用される。

また、これらの基材に含浸させるための樹脂混和物を作
成する。この樹脂混和物は硬化性樹脂を主剤としてなる
ものであるが、特に積層物の最上層用のプリプレグシー
トを形成する樹脂混和物としては、硬化性樹脂１００重
量部に対して難燃剤５０〜７００重量部、好ましくは１
００〜３００重量部を配合してなるものを用意する。

この硬化性樹脂には、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等の熱
硬化性樹脂で、硬化前の状態が液状のものが好適に用い
られる。

また難燃剤には、リン酸エステル系、塩素化パラフィン
や四臭化エチレンなどのハロゲン化炭化水素系、酸化ア
ンチモン、水酸化アルミニウムなどの無機物系のものな
どが用いられるが、このような難燃剤を添加することに
より、樹脂混和物中の単位当たりの有機物の含量を減ら
すことによって難燃効果を高めるという点で、特に無機
物系の難燃剤が好ましい。また、このような難燃剤は、
１種類のものを用いてもよいが、２種以上のもの、例え
ば、水酸化アルミニウム等のような耐炎性難燃剤と、リ
ン系や塩素系等の不燃性難燃剤とを併用するのがより好
ましい。またここで、この難燃剤の配合量を上記の範囲
としたのは、５０重量部未満であると、難燃性向上の効
果が不足し、７００重量部を越えると、後述の加熱加圧
成形に際して樹脂混和物の流動性が悪化して成形性が不
良となり、得られた化粧材の表面に微少孔が発生ずるな
どの不都合が生じるためである。

そして、これらの硬化性樹脂および難燃性を所定量配合
し、さらに必要に応じ、適宜着色剤などを添加した後に
、混練して、樹脂混和物として使用に供する。

次に、この硬化性樹脂あるいは上記樹脂混和物を基材中
に含浸させてプリプレグシートを作成する。

この含浸作業は、内部に硬化性樹脂あるいは樹脂混和物
の未硬化物が満たされ、かつ常温あるいは２０〜３０℃
程度に保温された恒温槽中に基材を浸漬することによっ
て行う。浸漬された基材は２分程度静置してもよいが、
速度５〜１０ｍ／分程度で移動させて連続的に含浸させ
ることもできる。いずれにおいてもその含浸量がおよそ
５０〜５００ｇ／ｍ’程度となるように、上記浸漬条件
を決定することが望ましい。

次に、第１図に示すように、上記プリプレグシー）ｌａ
を複数枚積層して積層物ｌを形成する。

この際、この積層物ｌの少なくとも最上層のプリプレグ
シート１ｂには、硬化性樹脂１００重量部に対し難燃剤
５０〜７００重量部を配合した樹脂混和物を含浸せしめ
たプリプレグシートｉｂを使用する。

次いで、第２図に示したように、この積層物１の最上面
に木材小片２・・・を散布する。この木材小片２・・・
には、黒タン、ブナ、ナラ、トチ、セン、クモ、カエデ
、カバ、カシなどの広葉樹、スギ、ヒノキ、マツ、スブ
ルース、アガチスなどの針葉樹などの木材の小片であっ
て、その形状は特に限定されないが、板状、直方体状、
立方体状、粒状などの切削加工により形成された小片、
またはこれらの小片を機械的衝撃、ローラ加圧によって
破砕した小片などの様々の形状のものが用いられる。

この木材小片２・・・の大きさは、その形状を直方体状
とした場合、幅３〜５０　ｍｍ％長さ３〜１００ｍｍ。

厚さ０．２〜２ｍｍ程度のものが望ましく、円柱状であ
れば径３〜５０ｍｍ、厚さ０．２〜２ｍｍ程度とされ、
破砕片であれば幅１〜１０ｍｍ、長さ３〜１００ｍｍ、
厚さ０．２〜ｂこの木材小片２・・・は樹種の異なるもの、色調の異な
るものなどが混入していてもよい。また木材小片２・・
・には、必要に応じて寸法安定化処理を施したものを用
いることもできる。寸法安定化処理は、木材小片２・・
・を無水酢酸で処理するアセデル化処理法、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコールを含浸する方
法、液状のフェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂などの先の硬化性樹脂液と同種の樹脂を含浸、固
化させる方法などがある。また、ポリエチレングリコー
ルや液状樹脂中に有機ハロゲン系防腐剤を混入しておき
、寸法安定化処理と防腐処理とを同時に行うこともでき
る。また木材小片２・・・には、その一部または全部を
１種または２種以上の色調に着色処理を施したものを用
いることができるが、黒タンなどの黒色、レンガス、バ
トックなどの黄色、ナラ、ブナなどの白色等木材の自然
色を生かすこともまた好ましい。着色処理は、染料、顔
料などの色剤を水、有機溶剤などの溶剤に溶解した色剤
濃度０．１〜１０重量％程度の着色液の浸透を促し、濃
色に着色することもできる。また寸法安定化処理の際に
、種々の液状樹脂中に色剤を溶解しておき、寸法安定化
処理と同時に着色処理を行うこともできる。このような
木材小片２・・・の散布は、目の荒いふるいなどを用い
る方法や、直接手で散布する方法などによって適宜行な
われる。木材小片２・・・の散布量は、前記積層物の最
上層の面積の約１０〜９０％、好ましくは約７０〜９０
％程度が覆い隠される程度とするが望ましい。

木材小片２・・・の散布後、この積層物ｌを加熱加圧す
ることになるが、これに先だって散布後の積層物ｌを温
度１５〜３０℃、時間３〜４時間程度の条件で静置し、
硬化性樹脂の硬化を進めて、硬化性樹脂液の粘度を高め
取り扱いを容易とし、樹脂中の気泡を除去することもで
きる。

加熱加圧は、周知のホットプレスなどの加熱加圧手段を
用いて行なわれ、散布された木材小片２・・・上に離型
フィルム、当板を置き、圧力１〜２ＭＰａ、温度１３０
〜１５０℃、時間１０〜２０分程度の条件で行なわれる
。この加熱加圧により、複数枚のシートが固着されて一
体化されて積層物１が形成され、その最上面に配されて
いる木材小片２・・・がこの最上層のシートＩｂ中に圧
入すると同時に、樹脂液が硬化して、各々の木材小片２
・・・の大部分がシート中に埋没した状態となる。

次いで、この積層物１の表面を種々の研削手段によって
研削して、積層物ｌの表面と埋没木材小片２・・・の表
面とが同一面となるように処理して、第３図に示したよ
うな目的の化粧材３を得る。

次に、この発明の他の態様について説明する。

これは、第４図に示したように、基材中に硬化性樹脂液
を含浸せしめたプリプレグシートＩａを複数枚積層した
積層物ｌの最上面に木材小片２・・・を散布し、加熱加
圧によりこれを硬化させて、第５図に示したような、木
材小片２・・・が埋没された固化物とし、この表面を研
削したのち、この上にさらに、基材中に硬化性樹脂１０
０重量部に対し難燃剤５０〜７００重量部を配合した樹
脂混和物を含浸せしめたプリプレグシートｔｂを載置し
、加熱加圧により一体化して表面層を形成し、第６図に
示したような目的の化粧材３を得るというものである。

この方法によれば、表面層のプリプレグシートｔｂによ
って木材小片２・・・を覆って保護することができるの
で、衝撃や摩擦等によって木材小片２・・・が抜は落ち
たり破壊したりするなどの不都合がなくなる利点も得ら
れる。

このような化粧材３の製法によれば、得られる化粧材３
の最上層に、難燃剤の配合されている樹脂混和物を含浸
してなるプリプレグシートｉｂを用いるので、難燃性が
良いうえに、その木質感あふれる美しい外観の化粧材３
を得ることが可能となる。またこの方法によれば、木材
小片２・・・を散布するので、目視によって容易に木材
小片２・・・の均一分散を図ることができる。また木材
小片２・・・がプリプレグシート中に深く沈み込むこと
がなく、その表面に集中して木材小片２・・・を配する
ことができ、木材小片２・・・の量を少なくしても、表
面の美観を損なうことはない。

そしてこのようにして得られた化粧材３は、合板、パー
チクルボード等の木質系基板、または繊維強化合成樹脂
等の樹脂系基板と接着積層してテーブル、カウンター、
扉などの他、この化粧材の難燃性を効果的に生かすこと
のできる壁材、床材などの各種建材として好適に使用さ
れる。

［実施例］（実施例１）エポキシ樹脂未硬化物１００重量部に対し、メヂルエチ
ルケトン（以下、ＭＥＫと略称する。）５０重量部と水
酸化アルミニウム３００重量部とリン系不燃剤２０重量
部と黄色顔料３重量部とを配合してなる硬化性樹脂液を
用意し、この樹脂液で満たし、かつ温度３０℃とした恒
温槽中に、坪量５０ｇ／ｍ″のガラスペーパーを浸漬し
、１分静置して、上記樹脂混和物を含浸させた。次いで
この樹脂液含浸ガラスペーパーを、１３０℃の温度で２
分乾燥させたのち、所定の長さに切断して、１０枚のプ
リプレグシートを得た。

一方、ブナ、ナラなどを幅３〜１０ｍｍ、長さ５〜３０
ｍｍ、厚さ０．２〜０．３ｍｍの大きさの小片に切断し
、これを乾燥したのちエポキシ樹脂未硬化液中に浸漬し
、樹脂液を含浸し、常温で放置して半硬化状態とした木
材小片を作成した。

次に、上記１０枚のプリプレグシートを積層した積層物
の最上面に、この木材小片を、手で散布した。散布量は
、この積層物の全表面の４０〜５０％が隠れるように均
一に配置した。これを室温で１５分間放置したのちに、
ホットプレスにて圧力Ｉ　Ｍ　Ｐ　ａ、温度１４０℃、
時間１０分加熱加圧して硬化させて固化物とした。この
固化物の表面をサンダー掛けして研削して、厚さ２．０
ｍｍの化粧材を得、実施例１とした。

（実施例２）エポキシ樹脂未硬化物１００重量部に対して黄色顔料０
．２重量部を配合してなる硬化性樹脂液と、エポキシ樹
脂未硬化物１００重量部に対してＭＥＫ５０重量部と水
酸化アルミニウム３００重量部とリン系不燃剤２０重量
部と黄色顔料１．０重量部とを配合してなる硬化性樹脂
液をそれぞれ用意し、この各々の樹脂液で満たし、かつ
温度３０℃とした恒温槽中に、坪量５０　ｇ／　ｍ”の
ガラスペーパーを浸漬し、１分静置して、上記樹脂混和
物をそれぞれ含浸させた。次いでこの樹脂液含浸ガラス
ペーパーを、それぞれ１３０℃の温度で２分乾燥させた
のち、所定の長さに切断して、難燃剤の配合された樹脂
液が含浸されてなる表面層用プリプレグシートを１枚と
、難燃剤の含まれていない９枚の芯材用プリプレグシー
トとを得た。

一方、ブナ、ナラなどを幅３〜１０ｍｍ、長さ５〜３０
ｍｍ、厚さ０．２〜０．３ｎ＋ｍの大きさの小片に切断
し、これを乾燥したのちエポキシ樹脂未硬化液中に浸漬
し、樹脂液を含浸し、常温で放置して半硬化状態とした
木材小片を作成した。

次に、上記９枚の芯材用プリプレグシートを積層した積
層物の最上面に、この木材小片を手で散布した。散布量
は、この積層物の全表面の８５〜９０％が隠れるように
均一に配置した。これを室温で１５分放置したのちに、
ホットプレスにて圧力Ｉ　ＭＰａ、温度１４０℃、時間
５分加熱加圧して硬化させて固化物とした。この固化物
の表面をサンダー掛けして研削したのち、さらにこの上
に、上記表面層用プリプレグシートを載せて、これを温
度１４０℃、圧力ＩＭＰａ、時間ｌＯ時間ｌ性分加熱加
圧により一体化して、厚さ２．５ｍｍの化柱材を得、実
施例２とした。

このようにして得られた実施例（２例）の化粧材を用い
て燃焼試験を行ったところ、それぞれ酸素指数が２８．
０．３０．０と、ともに良好な難燃性を示した。また表
面は透明で、木質感豊かな美しい化粧材を得ることがで
きた。

［発明の効果コ以上説明したように、こ発明の化粧材の製法は、基材中
に硬化性樹脂液を含浸せしめたプリプレグシートを複数
枚積層した積層物のうち、少なくとも最上層のプリプレ
グシートには、硬化性樹脂液１００重量部に対し難燃剤
５０〜７００重量部を配合した樹脂混和物を含浸せしめ
たものを使用し、この積層物の上に木材小片を散布し、
加熱加圧によりこれを硬化させて固化物とし、この固化
物の表面を研削するものであるので、難燃性が良いうえ
に、木質感あふれる美しい外観を有する化粧材を得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、この発明の化粧材の製法の一例を工
程順に示す概略断面図であり、第４図〜第６図は、この
発明の化粧材の製法の他の例を工程順に示す概略断面図
である。 ■・・・・・・積層物、　　　Ｉａ・・・・・・プリプ
レグシート、ｌｂ・・・・・・プリプレグシート、　２
・・・・・・木材小片、３・・・・・・化粧材。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基材中に硬化性樹脂液を含浸せしめたプリプレグ
シートを複数枚積層した積層物のうち、少なくとも最上
層のプリプレグシートには、基材中に硬化性樹脂１００
重量部に対して難燃剤５０〜７００重量部を配合してな
る樹脂混和物を含浸せしめたプリプレグシートを使用し
、この積層物に木材小片を散布し、加熱加圧により硬化さ
せて固化物とし、この固化物の表面を研削することを特
徴とする化粧材の製法。
（２）基材中に硬化性樹脂液を含浸せしめたプリプレグ
シートを複数枚積層した積層物の最上面に木材小片を散
布し、加熱加圧によりこれを硬化させて固化物とし、こ
の表面を研削したのち、この上にさらに、基材中に硬化
性樹脂液１００重量部に対し難燃剤５０〜７００重量部
を配合した樹脂混和物を含浸せしめたプリプレグシート
を載置し、加熱加圧により一体化して表面層を形成する
ことを特徴とする前記特許請求の範囲第１項記載の化粧材の製法。
（３）前記難燃剤として、２種類以上の異なる難燃剤の
混合物を使用することを特徴とする前記特許請求の範囲第１項記載の化粧材の製法。