JPH01149892A - 汎用炭素繊維プリカーサーピッチの製造方法 - Google Patents

汎用炭素繊維プリカーサーピッチの製造方法

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JPH01149892A
JPH01149892A JP30684887A JP30684887A JPH01149892A JP H01149892 A JPH01149892 A JP H01149892A JP 30684887 A JP30684887 A JP 30684887A JP 30684887 A JP30684887 A JP 30684887A JP H01149892 A JPH01149892 A JP H01149892A
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JP
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pitch
aromatic
coal tar
boiling point
oil
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JP30684887A
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Yukihiro Osugi
大杉 幸広
Fumihiro Miyoshi
史洋 三好
Masayuki Sumi
角 誠之
Mamoru Kamishita
神下 護
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JFE Steel Corp
Nitto Boseki Co Ltd
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Nitto Boseki Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/145Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues
    • D01F9/15Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues from coal pitch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
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    • C04B35/62227Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products obtaining fibres

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、汎用炭素繊維を製造するための紡糸原料とな
るプリカーサ−ピッチの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 炭素繊維は、耐熱性、耐薬性、導電性などの優れた性質
を有しているため種々の工業材料として有用であり、将
来にわたり多量の需要が見込まれている。
この炭素繊維の製造方法としては、用いる原料により大
別することができ、ポリアクリロニトリル(PAN)を
用いるPAN系及び石油、石炭工業の副産物であるクー
ルピッチを用いるピッチ系がある。
このうち、前者の方法によると、得られる繊維が高強度
のHP (High Performance)炭素繊
維であるという特徴があるが、合成高分子の高価な原料
を用いるためコストが高くかつ炭化収率が低いという欠
点がある。
一方、後者のピッチ系炭素繊維は石油、石炭化学工業の
副産物であるタールピッチを用いるために多量にかつ安
価に入手しうるという利点があるが、原料クールピッチ
から炭素繊維前駆体であるプリカーサ−ピッチを調製す
る必要がある。この理由は、一般に市販されているピッ
チは、原料由来のフリーカーボン、灰分等の固形分を含
んでいるため、紡糸して繊維化する際、ノズル閉塞、糸
切れを起こし、また通常軟化点が50〜100℃程度と
低いたため紡糸後の不融化工程においてピッチ繊維が不
融化される前に、軟化溶融してしまい、繊維形状を維持
できないためである。従って、従来これらを防ぐために
ピッチを精製し、さらに熱改質を施して重質化させ軟化
点を高める処理が行われていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来行われていたクールピッチ類の精製
法としては、濾過、沈降分離等が公知の方法であるが、
クールピッチは粘稠であるため、そのまま固形分を除去
するのは容易なことではなかった。
また、熱改質法に関してもこれまでに数多くの提案がな
されているが、これまで提案された技術ではいずれも紡
糸性及び不融化性に優れた汎用炭素繊維用プリカーサ−
ピッチを安価にかつ効率よく製造することはできなかっ
た。例えば、特開昭55−98914号公報では、ピッ
チに軟化点上昇剤を加え熱処理する方法が提案されてい
るが、この方法では特殊な化合物を使用するため工業的
製造法としては不適当であった。また、特開昭57−1
59885号公報では、原料ピッチを溶剤分離し、ある
特定の成分だけを取り出し、さらに特殊な添加剤ゝを加
えて加熱処理する方法が開示されているが、特定成分の
みを用いるために収率が低くなるという欠点を′有して
いた。
更にまた、ピッチの不融化性を向上させることを目的と
して、特公昭45−280.18号公報では原料ピッチ
を前もって水素化しておく方法が提案さているが、水素
化には多大なコストがかかるため、特に汎用炭素繊維用
原料の製造方法としては好ましいものではなかった。
一方、上述した様な特殊な処理を行わず、減圧下でピッ
チを熱処理することによりピッチ中の軽質成分を除去し
て軟化点を高める方法が一般的に知られている。しかし
ながら、この方法の場合、ピッチを不融化に十分な軟化
点まで上昇させようとすると、高分子量成分が重縮合し
積層した不融性あるいは難融性のメソフェーズ球体が生
成し、このようなピッチを紡糸すると、ノズル閉塞、糸
切れが起こるため紡糸用ピッチとしては不適当であった
。また、逆にこのメソフェーズの生成前に熱処理を停止
すると、軟化点が十分に高いピッチを得ることができな
かった。
そこで、本発明の目的は、上述した種々の問題を有利に
解決する方法、すなわち原料ピッチに特殊な処理を行う
ことなく精製、調整された原料を用いて通常の熱処理に
より効率よくピッチの軟化点を上昇させ、紡糸性及び不
融化性に優れた性能を示す汎用炭素繊維用のプリカーサ
−ピッチを製造する方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、前記問題点を解消すべく鋭意検討した結
果、コールタールピッチの芳香族系軽油不溶分を原料ピ
ッチに添加してこの混合ピッチのベンゼン不溶分量を調
整した後、更に芳香族系中油を添加して得られる芳香族
系中油不熔解性の固形分及び高分子量成分を公知の方法
(濾過、沈降分離等)により効率よく分離除去し、次い
で溶剤を除去して得られる中間ピッチに所定の熱処理を
施すことにより、優れた紡糸性、不融化性を示す紡糸用
ピッチを製造できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
すなわち本発明は、コールタールピッチに芳香6一 族系軽油を添加した後分離した芳香族系軽油不溶分を原
料コールタールピッチに添加し、更にこれに芳香族系中
油を添加した後分離した芳香族系中油不溶分を除去し、
得られた可溶分から溶剤を回収して中間ピッチを得、次
いで、該中間ピッチを不活性ガスを吹き込みながらl 
Q mm Hg以下の減圧下において350〜420℃
で熱処理して、ベンゼン不溶分50〜65重量%及びキ
ノリン不溶分0.5重量%以下のピッチを得ることを特
徴とする汎用炭素繊維用プリカーサ−ピッチの製造方法
に関するものである。
本発明において、前記芳香族系軽油は沸点範囲70〜1
80℃のベンゼン及びそのアルキル置換体を主成分とし
た油であるのが好ましく、また芳香族系中油は沸点範囲
180〜300℃の油であるのが好ましい。これらは、
沸点以下の温度で本発明における溶剤抽出に使用する。
また、本発明においては、前記中間ピッチのベンゼン不
溶分含有率が20〜40重量%となるように前記芳香族
系軽油不溶分を添加混合するのが好ましい。尚、ここで
いう芳香族系軽油不溶分とは、原料コールタールピッチ
と必ずしも同一のものでなくともよいコールタールピッ
チの軽質成分を芳香族系軽油に溶解させ除去し、重質成
分を濃縮したベンゼン不溶分含有量の多い成分、すなわ
ちピッチを芳香族系軽油により抽出した際に不溶性成分
として回収される成分のことである。
(作 用) 一般に、コールタールピッチは石炭の高温乾留により得
られるため、原料炭由来の灰分等の無機質、フリーカー
ボン及び微粉コークス等の不融性固形物を数乗量%〜2
0重量%程度含んでいる。このため、コールタールピッ
チをそのまま処理してプリカーサ−ピッチにすると残留
した固形物の影響により紡糸時のノズル閉塞、糸切れ、
さらには炭素繊維の欠陥となり、強度低下の原因となる
ものである。従って、これらの固形物は紡糸前の段階で
除去しておかなければならないが、紡糸用ピッチは粘度
が高いため分離が非常に困難である。
これに対し本発明では、原料コールタールピッチのベン
ゼン不溶分量を調整した後、該ピッチを芳香族系中油に
溶解させた際、溶剤不溶となるピッチ中の高分子量成分
と前述のフリーカーボン、灰分等の固形物とが凝集体を
形成するため、原料コールタールピッチ又はタールより
直接固形物を分離する公知の方法よりも分離し易くなる
という効果がある。
また、上述のようにして調整し溶剤を除いた中間ピッチ
は熱処理を施して紡糸性、不融化性を満足するプリカー
サ−ピッチに調製する。すなわち、重縮合反応による重
質化と揮発性軽質成分の除去を行いピッチの粘度を高め
る。しかし、一般に熱処理を施してピッチの粘度を上げ
ようとするとピッチの高分子量成分の重縮合反応が急速
に進み、キノリンに不溶のメソフェーズが生成すること
はよく知られている。このメソフェーズは、初期過程で
球体として発生し、熱処理が進むにつれて成長、合体を
経て、ピッチ全体に広がりバルクメソフェーズを経て、
最終的にコークスとなるが、等方性のピッチマトリック
ス中にこのメソフェーズが発生したピッチは均質性が悪
く、特に数μm〜数十μmの球状のメソフェーズを含む
ピッチは紡糸時にノズル閉塞、糸切れを起こす原因とな
る。
しかも、このメソフェーズが生成したピッチは粘度が高
く、紡糸前に濾過分離しようとしても濾材の目づまりが
起こり易いため、分離除去は困難である。従って、紡糸
性に優れた汎用炭素繊維用プリカーサ−ピッチはこのメ
ソフェーズが生成しないピッチであることが必要となる
。しかし、このメソフェーズの生成を抑えて軽度の熱処
理を行ったピッチでは、軽質成分がピッチに残留し、紡
糸時の発泡、さらには軟化点が十分に上がらないために
不融化時に融着する原因となる。
本発明は、これらの問題点に対しては次のような手段に
よりその解決を図っている。
すなわち本発明においては、前述の如く、熱処理原料と
なる原料コールタールピッチを芳香族系中油に溶解させ
、不溶物を凝集析出させることにより容易にピッチ中の
不純物とともに、後工程の熱処理時にメソフェーズとな
り易い高分子量物を=10− 除いた中間ピッチを得、また、この中間ピッチには前記
芳香族系軽油不溶分が添加されているために、メソフェ
ーズの生成しない軽度の熱処理でも十分な不融化性を示
すプリカーサ−ピッチを調製することが可能となったの
である。
また、かかる芳香族系軽油による溶剤抽出処理に用いら
れる溶剤としては、前述の如く、沸点範囲が70〜18
0℃程度の油が適している。この理由は、この沸点を超
える溶剤はピッチに対する溶解力が大きいため不溶分ピ
ッチ収率が低く、かつ著しく高分子量の重質成分のみが
回収されるため、本発明の効果を達成できないからであ
る。すなわち、このような重質成分は、熱処理により過
度の重縮合反応を起こし易く、容易にメソフェーズを生
成してしまうからである。さらに、この芳香族系軽油不
溶分の原料ピッチへの添加量は、前述の如く、添加、混
合、脱溶剤後の中間ピッチのベンゼン不溶分量が20〜
40重量%となるようにするのが好ましく、用いられる
原料ピッチのベンゼン不溶分含有量により決定される。
中間ピッチのベンゼン不溶分の含有率をかかる範囲内と
するのは、20重量%未満であると芳香族系軽油不溶分
添加の効果は期待できず、一方40重量%を超えると、
重質成分量が過剰となり、逆にメソフェーズの生成が促
進されてしまうからである。
次に、以上のようにして芳香族系軽油不溶分を添加した
原料ピッチには、芳香族系中油を添加し、該芳香族系中
油に不溶となる灰分等の固形物及びピッチ中の高分子量
重質物を分離精製するが、ここで用いる溶剤は前述の如
く沸点範囲180〜300℃程度の芳香族系中油が適し
ている。この理由は、この沸点範囲未満の溶剤は溶解度
が小さく混合ピッチを均質化する効果がなく、過度の不
溶分を生成するからであり、またこの沸点範囲を超える
溶剤は溶解均質化の効果は大きいが、微小な灰分、フリ
ーカーボン等のみが不溶分となるためこれらを分離しに
くくなるとともに、メソフェーズの生成原因となる高分
子量重質物を除去することができないからである。また
、この時析出する不溶分の量は、加える芳香族系中油の
量にも影響されるが、芳香族系軽油分を添加した原料ピ
ッチに対して1〜3倍が適している。すなわち、1倍未
満ではピッチの粘性低下の効果が少なく、一方3倍より
多いと不必要に高分子量成分が除かれ、収率が下るから
である。
上述のように芳香族系中油分に溶解、均質化後、不溶分
を分離し、次い、で溶剤を除いた中間ピッチは、適度の
重質化と軽質成分の除去を行うために熱処理を施す。こ
の場合、上述の如く前もって、溶解に用いた溶剤は蒸留
により除去しておくが、この段階での熱処理で溶剤を除
くことも可能である。この熱処理の方法として本発明に
おいては、減圧下において不活性ガスを流通させる方法
を採用するが、これは紡糸時に揮発する軽質分が実質上
ピンチに残留しないようにするため積極的に軽質油を除
去する必要があるからである。またこの際、処理温度を
350〜420℃の範囲内とするが、これは350 ’
C未満の熱処理温度では軽質分がピッチに残留し易く発
泡による糸切れが発生し、一方420℃の温度を超える
と過度の重縮合によりメソフェーズが発生し易くなり、
好ましくないためである。
以上のようにして熱処理されたピッチはその度合により
重質度の異なるものが得られるが、炭素繊維用ピッチと
しては、ベンゼン不溶分(Bl)含有率が50〜65重
量%、好ましくは55〜60重量%のものを用いるのが
適している。この理由は、50重量%未満のピッチでは
十分な重質化が行なわれていないため不融化時の融着が
起こり易く、一方65重量%を超えるとピッチの粘度が
高くなり過ぎるために紡糸を高温で行なわなければなら
ず、ピッチの変質等も起こり易くなるためである。かか
る範囲内の旧含有率を有するプリカーサ−ピッチは、得
られる中間ピッチのBI含有率によって熱処理の温度や
時間を所定範囲に設定することにより効率よく得ること
ができる。すなわち、低BT含有率の原料を用いる場合
には比較的高温で、一方高Bl含有率の場合には比較的
低温で処理するのが好ましい。また、このようにして調
製したピッチはキノリン不溶分(Of)が0.5重量%
以下となる。
以上説明してきたように本発明においては、原料ピッチ
に特殊な処理を行うことなく通常の熱処理により効率よ
くピッチの軟化点を上昇させ、紡糸性及び不融化性に優
れた炭素繊維用のプリカーサ−ピッチを得ることができ
る。
(実施例) 次に本発明を実施例および比較例により説明する。
中間ピッチの製造例 市販のコールタールピッチ(軟化点: 96.2℃1B
1 : 15.3重量%、Ql : 0.3重量%)に
5倍量の芳香族系軽質油を加え70℃で2時間抽出した
後、遠心分離により芳香族系軽油不溶分を回収した。
この時収率は21.5%で、BI = 63.1重量%
、QI =1.0重量%であった。
次に、前記市販のコールタールピッチに対し、上述のよ
うにして得た芳香族系軽油不油分及び芳香族系中油を7
0 : 30 : 200の重量比率で混合し、100
℃で2時間撹拌して溶解させた。この溶解液を平均口径
0.5μmの40mmφ金属メツシュフィルタで濾過し
たところ、常温、2kg/c+n2の加圧下にて約10
分で濾過することができた。濾過後のフルタ表面には固
形分のケーク形成が観察された。
この濾液を300℃で蒸留し、残った中間ピッチを分析
したところ、BI−・24゜5重量%及び口I = 0
.01重量%以下であった。
比較中間ピッチの製造例 前記市販のコールタールピッチを、前記中間ピッチの製
造例と同じフィルタを用いたて濾過したところ、200
℃,2kg/c+++2加圧の条件では濾過ピッチはほ
とんど得られず、5kg/cal”の加圧下で濾過され
たが、少量の固形分とピッチが得られたのみで、すぐに
フィルタは閉塞した。
実施例1 前記中間ピッチの製造例で得た中間ピッチ1.5kgを
内容積3!のステンレス製オートクレーブに入れ、25
0mj!/分の流量でN2ガスを流通させながら5mm
Hgノ減圧下、380 ”Cと390″Cで熱処理し、
それぞれプリカーサ−ピッチA及びBを20%及び19
%の収率で得た。このピッチの分析値を下記の第1表に
示す。
比較例1 前記中間ピッチの製造例で得た中間ピッチを熱処理温度
を430℃とした以外は実施例1と同様にして熱処理し
、収率16%でプリカーサ−ピッチCを得た。このピッ
チの分析値を第1表に示す。
比較例2 前記中間ピッチの製造例で用いた市販のコールタールピ
ッチを濾過した後、熱処理温度を400 ’Cとした以
外は実施例1と同じようにして熱処理し、収率30%で
プリカーサ−ピッチDを得た。このピッチの分析値を第
1表に示す。
次に第1表に示すプリカーサ−ピッチA−Dをそれぞれ
ノズル径0.3胴、L/D = 3のノズルを有する円
筒形容器に入れ、紡糸温度に加熱溶融させた後、N2ガ
スで加圧することにより紡糸したところ、ピッチC及び
Dは糸切れが頻繁に起こり、特にピッチDは紡糸開始後
数分でノズルが閉塞し紡糸することができなかった。し
かし、ピッチA及びBは糸切れすることなく9〜12μ
mの繊維径のピッチ繊維を60分間以上巻取ることがで
きた。
このようにして得られたプリカーサ−ピッチA及びBか
らのピッチ繊維をそれぞれ空気中、310℃で不融化し
、さらに窒素中、1000℃で1時間処理することによ
り炭素繊維を得ることができた。
得られた炭素繊維の特性は共に繊維径−9〜10μm。
引張強度90〜110 kg/mm2及び引張弾性率−
3,5〜4.5ton/mm2の特性を有しているもの
であり、汎用炭素繊維として十分な特性であった。
(発明の効果) 以上の実施例からもわかるように本発明の方法によると
、原料ピッチの精製、調整を容易に行うことができ、ま
たこの品質の安定した中間ピッチを熱処理原料として用
いると、所定の熱処理を施すことでこのピッチの重質化
を容易に行うことができるため、紡糸性、不融化性の良
好なプリカーサ−ピッチを簡単な操作で安定的に効率よ
く製造することが可能となった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、コールタールピッチに芳香族系軽油を添加した後分
    離した芳香族系軽油不溶分を原料コールタールピッチに
    添加し、更にこれに芳香族系中油を添加した後分離した
    芳香族系中油不溶分を除去し、得られた可溶分から溶剤
    を回収して中間ピッチを得、 次いで、該中間ピッチを不活性ガスを吹き 込みながら10mmHg以下の減圧下において350〜
    420℃で熱処理して、ベンゼン不溶分50〜65重量
    %及びキノリン不溶分0.5重量%以下のピッチを得る
    ことを特徴とする汎用炭素繊維用プリカーサーピッチの
    製造方法。 2、前記中間ピッチのベンゼン不溶分含有量が20〜4
    0重量%となるように、前記芳香族系軽油不溶分を添加
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3、前記芳香族系軽油の沸点範囲が70〜180℃であ
    り、この沸点以下の温度でコールタールピッチを溶解さ
    せることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 4、前記芳香族系中油の沸点範囲が180〜300℃で
    あり、この沸点以下の温度で前記原料コールタールピッ
    チを溶解させることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105602597A (zh) * 2014-10-17 2016-05-25 Oci有限公司 用于碳原材料原料的高纯度沥青及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105602597A (zh) * 2014-10-17 2016-05-25 Oci有限公司 用于碳原材料原料的高纯度沥青及其制备方法

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