JPH01144895A - スピーカ用振動板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 （産業上の利用分野） 本発明はスピーカ用振動板に係り、縦波伝播速度が大き
いと共に材料による鳴きが少なく、特に比強度、比弾性
率に優れたスピーカ用振動板に関するものである。

（従来の技術） 従来のスピーカ振動板は主に紙パルプ質のものが多く使
用されており、適度な内部損失はあるが、比弾性、比強
度に欠けると共に剛性が不足するために分割振動域が低
周波帯域から起きて１周波数特性上、ピーク、デイツプ
が生じると共に鳴きが発生する欠点がある。

そこで振動板の比弾性率及び剛性を高めるために、炭素
繊維等の無機繊維のＦＲＰで成形された振動板も種々の
形態で提案されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、上記した従来の炭素繊維等の無機繊維のＦＲ
Ｐで成形された振動板は内部損失に欠ける。また、この
無機縁！ＩＦＲＰの表面層と内部損失に有利な紙パルプ
等の裏層とで複合化を図った積層振動板においては、−
見合理的な素材同士の複合化にみえるが、周波数特性的
にはやはり高域においてピーク、デイツプが生じている
。

本発明の目的は、高強度・高弾性率ポリエチレンｍ維強
化層と異種表層との積層構造とすることにより、上記し
た従来の欠点を解消したスピーカ用振動板を提供するこ
とにある。

「発明の構成」 （問題点を解決するための手段） しかして上記問題点を解決すべく、各種素材による音響
振動板としての物性を種々実験した結果、引張強度２０
ｇ／ｄ以上、引張弾性率５００ｇ／ｄ以上の高強度・高
弾性率ポリエチレン繊維を含む強化樹脂層を表面層とし
、これと異種材料による裏層とで積層構造としたスピー
カ用振動板は、特性的に、また、量産性及び経済性にお
いても最も有利であることを見出し、本発明をするに至
った。

（作用） 積層振動板の表面層は、引張強度２０ｇ／ｄ以上。

引張弾性率５００ｇ／ｄ以上の高強度φ高弾性率ポリエ
チレン繊維を含む強化樹脂層であるから、比弾性率、比
強度に優れており、また、異種材料による表層との積層
複合化によって適度な内部損失を有していて鳴きが少な
く、しかも後に示す周波数特性図からも明らかなように
、高域における周波数特性がなめらかになる。

本発明に用いる高強度・高弾性率ポリエチレン繊維は、
少なくとも２０ｇ／ｄ　、好ましくは３０ｇ／ｄ以上の
引張強度と、少なくとも５００ｇ／ｄ、好ましくは１０
００ｇ／ｄ以上、より好ましくは１３００ｇ／ｄ以上の
引張弾性率を有するものが推奨される。

本発明に用いる高強度・高弾性率ポリエチレン繊維の単
繊維デニールについては特に限定はないが、好ましくは
０．２ｄ〜２０ｄ　、更に好ましくは０．５ｄ〜１０ｄ
とするのが良い。

本発明に用いる布帛は不織布、ニット、織物いずれでも
良いが、得られた振動板の比弾性率及び内部損失のバラ
ンスからすると、織物が好ましい、また、織物組織につ
いては特に限定はしないが、外観装飾性からすると平織
構造が良い。

更に高強度φ高弾性率ポリエチレン繊維のトータルデニ
ールは３００ｄ　−１８００ｄの範囲が好ましいが、得
られた振動板の曲げ剛性からすれば８００ｄ〜１８００
ｄが更に好ましい。

（実施例） 本発明に係るスピーカ用振動板の実施例を第１図乃至第
３図に基づいて説明するが、＠１図は一部を断面した斜
視図、第２図は他の構成例を示す断面図、第３図は周波
数比較特性図である。

第１図において、１はコーン型に成形された振動板全体
を指し１表面層４とこれと異種材料による裏層５との積
層構造となっており、表面層４としては、引張強度２０
ｇ／ｄ以上、引張弾性率５００ｇ／ｄ以上（Ｉｇ／ｄ＝
９．０　Ｋｇ／ｍｒｎ’）　（７）高強度−高弾性率ポ
リエチレン繊維２ａ、２ｂによる平織布２と樹脂３とか
らなっている。なお、第１図及び第２図において、６は
エツジを示している。

上記した構成を具体例に従って説明する。

実施例１ 上記平織布２としては、高強度・高弾性率ポリエチレン
繊維（東洋紡請■商品名：ダイニーマ５Ｋ−８０）　８
００デニール／７５０フイラメントの原糸で平織された
織布（密度；緯、経１８禾／インチ）であり、この織布
にビニルエステル樹脂をプリプレグ加工したもの（以下
ｒＰＥプリプレグ布」という）を表面側とし、３０００
フイラメントの炭素繊維（密度；緯、経工３本／インチ
）の平織布にビニルエステル樹脂（１２０℃、５分で硬
化）のプリプレグ加工をしであるもの（以下ｒＣＦプリ
プレグ布」という）を裏面側にして両者を重ねた状態で
所定の硬化条件（１２０℃、５分、面圧５Ｋｇ／　ｃｒ
ｎ’）で加熱加圧成形することにより、８インチ用のコ
ーン型振動板ｌを得た。

これによって第１図に示すコーン型振動板１は高強度・
高弾性率ポリエチレン繊維と樹脂による上記表面層４と
無機縁＃ＦＲＰ５ａによる裏層５との積層構造となる。

この振動板としての物性は、音速３５００＋ｗ／ｓｅａ
　、、内部損失ｔａｎａ　　Ｏ，０２５であって、理想
的なものであった。また、厚さが０．５ｍｍで比弾性率
および比剛性率に優れている。

実施例２ 予め成形しておいた紙パルプコーン（厚さ０．４■、重
量８ｇ　）を熱ブレス金型上にセットし、実施例１と同
様のＰＥプリプレグ布を重ねて実施例１と同様の条件で
加熱加圧成形することにより、８インチ用のコーン型振
動板ｌを得た。

これによって第２図に示すコーン型振動板ｌにおいては
、上記高強度・高弾性率ポリエチレン繊維と樹脂による
表面層４と、紙パルプコーン５ｂによる裏層５とで積層
構造をなしている。

この振動板の物性は、音速２７００ｍ　／　ｓｅｃ、、
内部損失０．０３５であった。また、厚さが０．８５■
履と厚く、比重が０．７と軽いので比強度及び比剛性に
優れたものであった。

上記実施例１及び２のコーン型振動板を組み込んだスピ
ーカユニットの特性は、紙パルプコーン振動板による通
常のスピーカユニー／　）に比してピストンモーション
帯域の拡大が認められ、また、分割振動が少ないため高
域においてピーク。

デイツプが少ないものであった。

次に、実施例２によるコーン型振動板を組み込んだスピ
ーカユニットの周波数特性を測定するに際し、表面層が
炭素繊維平織ＦＲＰで裏層が紙パルプとした従来の積層
構造の振動板と比較するために、１０００フイラメント
炭素繊維の経緯共に１８木／インチによる平織布のＣＦ
プリプレグ布を使用し、実施例２と同様に紙パルプコー
ン（厚さ０，４■、重量８ｇ　）とを実施例２と同一条
件で加熱加圧成形して８インチ用のコーン型振動板を得
、これを８インチのスピーカユニットとして組み込んだ
。

第３図は周波数比較特性図であるが、図において、Ａは
本発明における実施例２のスピーカの周波数特性、Ｂは
上記のようにして得られた従来の炭素繊維平織ＦＲＰと
紙パルプコーンとの積層振動板を使用したスピーカの周
波数特性である。

この特性図からも明らかなようにＡはＢに比して高域に
おいて著しく平坦化されている。

「発明の効果」 本発明に係るスピーカ用振動板によれば、引張強度２０
ｇ／ｄ以上、引張弾性率５００ｇ／ｄ以上の高強度・高
弾性率ポリエチレン繊維を使用した布帛で強化された樹
脂を表面層とし、これと異種材料による裏層との積層構
造をなしているから、比強度、比弾性率に優れているの
は勿論、従来の無機繊維強化プラスチツク層と裏材層と
による積層振動板に比して内部損失が大きく、高域での
材料鳴きを抑えることができて高域での周波数特性も平
坦化できる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明に係るスピーカ用振動板の実
施例を示し、第１図は一部を断面した斜視図、第２図は
他の構成例を示す断面図、第３図は周波数比較特性図で
ある。 ｌ：コーン型振動板全体、２：平織布 ２ａ、２ｂ：高強度拳高弾性率ポリエチレン繊維３：樹
脂、４：表面層、５：裏層、８：エツジ第１区 第３図 ｓｓｐｕ （Ｈｚ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、引張強度２０ｇ／ｄ以上、引張弾性率５００ｇ／ｄ
   以上の高強度・高弾性率ポリエチレン繊維を使用した布
   帛で強化された樹脂を表面層とし、異種材料を裏層とし
   た積層構造であることを特徴とするスピーカ用振動板。 ２、特に異種材料が炭素繊維、ガラス繊維、炭化硅素繊
   維、アルミナ繊維、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族
   ポリエステル繊維の群より選らばれた少なくとも１種類
   の繊維よりなる布帛で強化された樹脂層であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載のスピーカ用振動板
   。 ３、裏層が紙パルプ層であることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のスピーカ用振動板。